翌日、デボルとポポルが無事出産。案の定女の子で、名前は1D1、1P1と二人の要望で名付けた。なんでも、自分達の名前は罪の証だからと言う。
そして二人にお乳をあげているのはホワイト。何故かデボルとポポルは母乳が出ず悔しがっていた。
「確かに小さめだけど……」
「司令官には負けるけど……」
と恨めしそうに見ていた。
A2は俺が起きた時にはすでに部屋にはいなくて、9Sとコンビを組んで地震の原因を調査しに行っている。
……そう、9Sの今のパートナーはA2なのだ。話は俺が起きる前、A2がアジトを出る前になる……
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「本気なんだな……2B?」
「A2……今の私は戦う事が出来ない……」
2Bが辛そうに答える。ウィルスの影響なのか? とか、9Sに調べてもらったが、その影響ではなく何か別の要因だそうだ。
「武器を持つと手が震えてしまう。君がさっき殺した娘達の姿が頭に浮かんで……」
「そこだけ記憶消去すれば?」
「それは駄目だ! ……マスターが同じ苦しみを背負っているのに、私だけ忘れるなんて……無責任すぎる」
確かに……私も言って後悔した。
「ポッド、操作権限を2BよりA2へ譲渡」
「了解」
「……」
「譲渡完了。ヨルハ随行支援ユニット。ポッド042これよりA2の支援に入ります」
「別にいらないっての……」
「そう言うな。役に立つ」
私の軽口に、はにかんで反応する2B。まだ表情は暗いが、少しは手助けになったようだ
「では、2B。貴女のもう一つの申請も併せて許諾します」
「? 司令、なんだそれ?」
「司令官……ありがとうございます……」
その申請は、正直そこ変われ! って言いたくなる、羨ましい話だった……
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その話を聞いてほっとした。戦っている姿を見たのはあの時だけだったが、傷を負って帰ってくる度に、とても苦しかった
「ひとまず、ご苦労様」
簡易診療所となった、ポッドのパーツ売りの後ろ。そこに座っている2Bの横に座り手を握る
「はい……でも、まだ機械生命体が……」
「それでも、区切りは必要だよ。2Bひどい顔をしてる」
魂が抜けたような、目に光の無い表情。今までずっと戦って来た子が、自分の意思に反して引退するとなると、ショックも大きいのだろう……
「そうですね。今の貴女に戦闘は任せられません」
「ホワイト……」
いつの間にか近くにいたホワイトがはっきり言う。司令官として冷静な判断だがホワイト顔も、随分疲れているように見える。
「それに貴女の申請を許諾したのです。新たな任務に専念して貰わないと困ります」
「ホワイト……こんな時に」
今、彼女達に必要なのは休息だ。俺もまだ本調子じゃないが、とても任務が出来るとは……
「はい……」
と、消え入りそうな声で2Bが答え、手を握り返してくる。心配になって顔を見ると今度は赤くなっている
「コホン。戦闘用アンドロイド、ヨルハ二号B型は、本日を持って、ヨルハ二号繁殖用アンドロイドB型として換装。今後も2Bの名称は変わりませんが、ご主人様との子供をより多く作り、またその育成、教育に従事しなさい。子宮が二つあるあなただから出来る任務です。心してかかるように」
「はい」
俺の手を頬に持っていき、頬擦りする2B。腕を組んでその姿を凝視するホワイト。ちょっとした修羅場な雰囲気なりつつも、当の俺が置いてけぼりだった……
以前書いた、繁殖の英語表記breeding。自分でもここで拾うとは思いませんでしたw