※この作品はR-18です。

悪の組織は不死身の少女に殺してと言わせたい   作:Kaisu

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四字熟語辞典オンラインより引用
https://yoji.jitenon.jp/yojid/1604.html


宴安酖毒(えんあんちんどく)・宴安鴆毒(えんあんちんどく)
『春秋左氏伝』閔公元年の故事より

遊んで楽しむだけの生活を送ることへの戒め。
「宴安」はひたすら遊んで楽しむこと。
「酖毒」は鴆(ちん)という鳥の羽にある猛毒のこと。
ただ遊んで楽しむだけの生活を送ることは酖毒を飲むようなもので、最後には身を滅ぼしてしまうという意味から。




秦の呂不韋は酖毒酒を煽って自死したとされる。











18:幕間 影の収穫者

 小学校は夏休みに入り、世の子供たちは殺人的直射日光を浴びながら外で遊ぶか、それを避けて部屋でゲームするかの二極化が行われる。

 鮫澤零緒(さめざわ れお)小学5年生は前者であり、毎日のように「川で遊んでくる!」と家を飛び出していた。

 両親はクーラーのある家でゲームするよりもよほど健康的と止めはしなかったし、彼の指している川は地域住民には既知のもの。川幅はそこそこあるが水量は多いとは言えず、かなりの箇所が浅瀬。

 大雨台風の当日翌日でもなければ危険とは言えず、子供が川に踏み入って水遊びするのは毎年恒例で、町内会の議題に挙がることもない。もっぱら問題になるのは河川敷バーベキューの後始末でゴミが放置されること。

 

 しかし思春期に入りかけた幼い精神を性欲と被虐的倒錯の虜にされた鮫澤少年の目的はちょっと違っていて。

 毎日2回はお姉ちゃんでオナニーすること、という言いつけを守るためにあの橋の下へ訪れて、鮮烈な環境イメージとお姉ちゃんの体液が染み込んだハンカチを使っての1人遊び。

 地元の子供に代々受け継がれた秘密基地たるアルミパイプとブルーシートの小屋の中にはオカズにうってつけな書物が多数あるのだが、もはやそれに価値を見出さず、来たるXデーに向けて想い耽り自己鍛錬する場としての活用で。

 月曜日は家で朝夕2発だったのが、火曜水曜は秘密基地で1日4連発。

 この場所に来るだけで体がむらむらとしてきて、お姉ちゃんのハンカチで匂いを吸い込むだけでちんちんがガチガチに固くなり、精子が熱く放出を願うのだ。

 はすはすと鼻腔から脳の興奮を高めながらの4回。それだけ出すまで鎮まらなかったと言っていい。

 それだけ出しても刹那の快感を得るだけで、お姉ちゃんにしてもらった時のような長く続く満足感と快楽は当然得られず、ただ疲れと物足りなさと寂しさが残るのみ。

 

 苦難はそのあとだった。

 日曜日から毎日ずっと複数回の射精を行っていた若く代謝の激しい体は、当然木曜日もするものと体の準備を整えてしまう。

 お姉ちゃんとの約束は、木曜日から禁欲。お姉ちゃんの匂いがついたハンカチを嗅ぐだけ。

 何日も続けて使用していれば匂いが薄まるか変わるかと思いきや、すっかり降伏しきった嗅覚はハンカチに残った僅かなお姉ちゃん成分を嗅ぎ分けて性的欲求に変換させる。

 わずか10分。されど体を発情状態に昇華させるには十分過ぎて。うっとり嗅ぎながら股間に手が伸びて、はっと我に返って片付ける。準備万端で欲求不満な体は激しい非難の声を内側から発してくる。

 鮫澤少年にとって、お姉ちゃんの匂いつきハンカチは嗅ぐ麻薬となっていた。

 

 土曜日。

 たった2日の禁欲なのに朝からむらむらとした火照りが冷めず、ふとすると催促同然に固くなる股間。ぐつぐつと精子が煮えているのがわかるよう。

 生殖本能に浮かされるように、ハリガネムシに寄生された昆虫のように、鮫澤少年は水場である橋の下の秘密基地へと歩みを進める。

 

 まるでそれを見透かしていたかのように、お姉ちゃんは1日早くそこにいた。

 

 

 

 

++++

 

 

 

 ビニールのエアーマットに腰掛けるその姿を視界に入れる。それだけで体が快哉を叫び鼓動を早くする。

 お姉ちゃんもこちらに気付き、ニコリと笑って手を振った。もうお姉ちゃんしか見えない。

 

「お姉ちゃんっ!」

「レオ君どうしたのー? 今日は約束の日じゃないよねー?」

 

 飼い主を見つけた犬のようにまっしぐら。お姉ちゃんに飛びつき豊かな胸に顔を埋める。

 取り込まれる純度100%の新鮮お姉ちゃんフェロモン。

 劣化していく一方だったハンカチですら麻薬であったのに、現物なんて猛毒でしかなかった。

 

「あっ、えっ、えっ、ダメ、出ちゃダメ……」

 

 なんの前触れもなく。服越しに撫でてもらったわけでもなく。

 直接お姉ちゃんに抱きついて安心した、たったそれだけで禁欲された体が限界を迎える。快楽を得るよりも驚愕で体が冷めて、それでいて我慢もできず、体はさも当然の挨拶とばかりにぴゅるぴゅると射精運動を起こしてしまう。

 

「あ、あ、ああ……」

「あれ、出ちゃった?」

 

 鳥肌を立てて腕の中で恐怖にガクガクと震える僕と、立ち昇る青臭さがお姉ちゃんに異変を伝える。

 こんなにも興奮と対極で冷ややかな射精は、おかあさんにオナニーを見られた時ですらも感じなかった。

 

「ふぇ、うぇええん」

「おーい、泣くな泣くな」

「だって、約束守らないとお姉ちゃんどっか行っちゃうう」

 

 約束の禁欲があっさり破れてしまったことと、男らしさのかけらもないお漏らしの情けなさと、嘆かわしく恥ずかしい姿を見せているという自分への失望と哀しみで涙が止まらない。尿道に残った残滓とじゅわりと内腿を濡らす不快感が惨めさとなって心へ突き刺さる。

 お姉ちゃんの指が涙を拭ってくれるがそれでは到底追いつかず、その胸元をぐしょぐしょに汚していく。

 

「……おちんちんが幸せでいっぱいになって嬉射(うれしゃ)しちゃっただけだよね。許してあげる。大丈夫大丈夫」

「……許してくれるの?」

「だって、レオ君が今日あたり限界だろうなーって思ってたもん。水曜日、お姉ちゃんのハンカチで4回もオナニーしてたでしょ? すごいよね、1人でそんなにできるんだね」

「見てたの!?」

「川辺に涼みにきたらレオ君がやってきたから急いで隠れたんだよ? そうしたら約束通り『お姉ちゃん!お姉ちゃん!』ってハンカチをくんくんしながらおちんちんしこしこしてたもんね。ちゃんとイくときに『お姉ちゃん大好き!』って言ってたのも知ってる。えらいえらいっ」

「ぁぅゎ……」

 

 寒々していたのにあっという間に真っ赤に熱くなる僕をより強く胸に押し付けて、頭や首を撫でてくるお姉ちゃん。

 強張っていた体からどんどん力が抜けていく。

 

「ズボンとパンツ気持ち悪いでしょ? 石鹸もあるし洗ってあげる。そのまま帰ったらお母さんにバレちゃうし。これだけ暑かったらすぐに乾くよきっと。レオ君はおちんちん洗ってきて?」

「……うん」

 

 べったりたっぷりこってり精子のついたブリーフと短パンを脱ぎ、お姉ちゃんに明け渡す。

 溜めていたこともあって、びっくりする量がくっついていた。

 

「プリプリで元気そうでもったいないっ。でもフライングはいけませんっ」

 

 裏返した僕のブリーフを鼻歌交じりに洗うお姉ちゃん。そのシチュエーションだけで、またむらむらと劣情が湧き上がる。

 

「よし、綺麗に落ちた! レオ君もまだまだ元気そうだね。じゃ、約束守れなかった罰ゲームしよっ。おちんちんもまだ不完全燃焼だろうし」

 

 お姉ちゃんは裸の僕をビニールマットに転がし、両足首を掴んだ。

 なんだかとても嫌な予感がする。

 

「堪えられない金玉にお仕置き! くらえ、必殺電気あんま!」

「わああああああああ!!!!」

 

 裸足のお姉ちゃんが足の裏で股間を激しく刺激する。

 ズボンやパンツの防御がない急所への直接攻撃。潰されもみくちゃにされる金玉が痛みと震動で煽り立てられ未知の興奮を生じさせ、ちんちんの裏であり肛門へ至るラインを揺さぶられて、ちんちん自体も硬いままあっちこっちへビタンビタンと跳ね回って悦ぶ。

 

「思ったよりお姉ちゃんも暑いわこれ、脱いじゃお」

「あ、あ……」

 

 2分近く電気あんまを食らっただろうか。お姉ちゃんの紅色のTシャツは汗で赤黒くなっており、デニムのショートパンツからスラリと伸びている足からは汗が垂れ続けていた。

 あっという間に下着姿になったお姉ちゃんは、足を入れ替えて電気あんまを再開する。

 

「そーらそーら、レオ君、足で精子漏らしちゃえ」

「わがががががが」

 

 僕の足を開いたお姉ちゃんは僕の両手首も掴んで、さっきまで踏みつけていた金玉袋に口をつけ、丸ごと頬張った。

 

「ほわぁ……」

 

 揉みに揉まれて張りつめ敏感になった金玉が熱く潤った口内で愛らしく煮詰められてほぐされる。

 飴玉を転がすように腫れた金玉を弄び、ときに舌で上顎に押しつけ潰し、精子を追い出そうとする。

 でもちんちん自体は触ってくれないので、あと少しの一線を越えることがない。

 両手を掴まれてもいるので自分で触ることもできない。

 寸止めされて焦らされているわけではなく、イきたいという欲求だけが高められて、もどかしさだけが募る。

 その効果は高く、ちんちんの先からしくしく漏れ続ける液は腹の上でちょっとした川を作っていた。

 

「お姉ちゃん、ちんちん触ってよぉ」

「ダーメ。今日は罰としておちんちん直接は触ってあげません。でも自分で触るのもダメ。おちんちんを頭で操って、触らずにイくんだ!」

「やだぁ……。許してぇ……、触ってぇ……」

 

 自分で見なくても触らなくてもわかる。

 ちんちんは破裂寸前の風船だ。ほんの少しの直接刺激があればすぐに破裂する。

 でも、ほんの少しが足りない。手さえ掴まれていなければ自分でしごきたいぐらい。

 

「でもこのままだと出なさそうだもんなあ。じゃあこれでどうだろ、お姉ちゃんのパンツ」

 

 お姉ちゃんは、横が紐で、布地が小さく薄くてピンクフリルがついたエロ可愛いパンツを履いていた。

 それを脱ぎ、股間部分が僕の鼻と口を覆うように被らせる。

 汗とおしっことべっとりと濡れたお姉ちゃんの発情液の匂いと味。

 五感がお姉ちゃん一色に染まり、調教されていた僕の性的脳回路が沸騰する。腰も勝手に浮かんで急所を献上してしまう。

 

「今度こそ、金玉だけでイけるかな?」

 

 お姉ちゃんは指と指を絡ませる恋人繋ぎで両手を握り、再び金玉袋を頬張ると唇と舌で締め上げて歯すら立てた。

 

「んんんんんっっ!」

 

 目と頭でピンクの星が明滅し、金玉を噛み潰される刺すような痛みにしかならないはずの行為が快感となって脳を犯す。

 なにかが流れ込んできているような気さえして、それら快感の濁流から逃げ去るがごとく、精子が大挙してちんちんを駆け抜ける。

 浮いた腰と足がピンと伸びて痙攣を起こしながら、足蹴にされ抑圧され続けた精子が脱出していく。

 

「ああっまだ、まだ出るっ」

 

 普通ならキュッと金玉袋が縮み持ち上がって射精するのに、逆に引っ張られていて気持ち良さを引き延ばされて。

 なにも触れられていないちんちんは止めどなく精子を吐き続け、握る手には自然と力が入る。噛み絞り潰されてなお金玉は熱く猛り快感の生産と放出を促す。

 

「おお、プルプルですごいねこれ」

 

 腰が落ち、お姉ちゃんがようやく股間を解放すると、どっと冷や汗が浮かぶ。

 ピュッピュと出すのではなくドロドロと流れ、押し出された精子は、腰を上げていたのでヘソのあたりで溜まっていた。

 それは水っぽくもほとんど切れず長く繋がっていた。強度はちんちんの中に残っていた精子がずるずると引っ張り出せるほど。それはそれで妙な気持ち良さがあった。

 

「ふーっ、ふーっ」

「よくできました。お姉ちゃんパンツ効果抜群だね」

「お尻痛い……」

 

 変な姿勢で変な射精をした影響で、お尻の後ろの肉が攣(つ)りかけている。

 散々いじめられたからか、反骨精神溢れる金玉がやる気を出しているのはなんとなくわかる。まるで心臓がそちらにもできたかのようにずくんずくんとしているのを感じるのだ。

 これだけ酷くいじめられたのに、すぐに精子の再生産を行おうとしている体が怖くもなってきた。

 頭が冴えていくのに、下半身がもっとやってくださいと言っている気さえする。

 

「明日お姉ちゃんを倒して、ゴムなしセックスでおまんこにビュービューってたくさん種付けできるように、レオ君のたまたまにおまじないかけてあげたんだから、ちゃんと勝たないとたまたま爆発しちゃうよ?」

「でも、約束守れなかったよ?」

「あー、んーそうだねー」

 

 お姉ちゃんは僕の顔を覆っていたパンツを取り返し、再び自分で履いた。

 

「いま顔につけてたパンツ、あとでまた渡すから、明日会う時まで履いててよ。お風呂に入る時は外していいし、上からブリーフ履いてもいい。誰にもバレないように、ね。もちろん、お精子は一滴も出しちゃダメ。お姉ちゃんに会っただけでお精子お漏らししちゃうおちんちんは、お姉ちゃんパンツを履いて我慢できるかな?」

「我慢、する」

「うんうん、たった1日だ、頑張れ!」

 

 無理矢理押し出された精子はお姉ちゃんが掬い取り、大きな葉っぱに包んで茂みに投げ捨てていた。

 約束を守れなかったとはいえ、飲んでくれなくてちょっと悲しかった。

 

 

 

 

++++

 

 

 

 

 再び川で汗と汚れを落として秘密基地に戻ると、お姉ちゃんは近くの砂地の場所に丸く線を引いていた。

 

「おかえり。そこのスポドリ飲んで体力回復してね。お姉ちゃんもう飲んだから。飲み切ってもだいじょーぶ」

 

 ビニールエアマットの横に置かれた1.5ℓの大きなペットボトルと、樹脂製のコップが1個。

 残り7割ぐらい。確かに喉は乾いているが、さすがに一気飲みは無理がある量。

 

「うん、でも、なにやってるの?」

「レオ君に大チャンス。お姉ちゃんをお相撲で倒して、押し倒すんだ。それに、まだ触り足りないでしょ?」

「……別に大丈夫だよ」

「おやおや、勝つ自信ないのかな? 据え膳食わぬは男の恥って言うのに、敵前逃亡するような情けなーい男の子とおちんちんじゃ、お姉ちゃん失望しちゃうなー?」

「……やる!」

 

 選択肢なんて最初からなかった。

 

「まわしはないから、タオルで腰巻いたらいいかな。おちんちんぼろんしたらご不浄負けだけど、そこまで気にしなくてもいいよね」

 

 渡されたのは普通よりちょっと長い程度の白の木綿タオル。

 なるべく隠すように巻いたけど丈はギリギリで、隠せている気がしない。

 

「力士さんにブラジャーはないからこれはいらないね」

 

 お姉ちゃんがパンツと似たピンクのフリルがついたブラジャーを外すと、大きなおっぱいがずしっと溢れ出る。押さえつけられていたのか、ブラジャーをつけていたときよりも大きく見え、ツンと乳首は上を向いている。何度も見たはずなのに目が吸い寄せられてしまう。

 準備運動で軽く手足の曲げ伸ばしをするだけで大きく弾むおっぱいはそれだけでちんちんを反応させる。ちょっと卑怯だと思う。

 

「夏の巡業、鮫澤関、横綱のお姉ちゃんに挑みます!」

「お姉ちゃん横綱なんだ」

「だってレオ君が倒さなきゃいけないのに番付低かったらおかしいでしょ? ほらほら、足上げて、四股踏んで、どすこーい」

 

 言うが早いか、腰にタオルとパンツのお姉ちゃんは左足をY字に近いところまで上げて四股を踏む。横綱を自称するだけあって見事な体の柔らかさとバランス感覚だった。

 一方の僕はそんなに体が柔らかくなくてあまり足が上がらないし、ちんちんが短い丈のタオルから出てしまうのが恥ずかしくて重心が安定せずフラフラする。

 ダメ出しをくらってやり直しを要求され、片足を高く持ち上げてもらってやっとお姉ちゃんが満足する四股を踏んだ。当然ちんちんは全く隠せなかった。

 

「鮫澤関ちょっと手間取りましたが時間いっぱい」

 

 ちんちんが勃っていることを誤魔化したくてどうしても小さく構える僕に対し、横綱は大きく足を開き堂々たる受けの構え。タオルは全く股間のパンツを隠せていない。

 

「見合って見合ってー、はっけよーい、のこった!」

 

 突然、目の前におっぱいが現れた。

 

「ぶぁ!?」

 

 前に出る間もなくそれを顔面で受けた僕は、そのぽよんとした弾力にあっさりと押し負け、簡単に尻餅をついた。

 

「おっと立ち合いが合いませんでした、取り直しです」

 

 ニヤニヤとお姉ちゃんは笑っている。

 

「ノーカウントだって、鮫澤関よかったね」

「お姉ちゃんがはっけよいするのズルいよ」

「じゃあはっけよいしていいよ。受けて立つ」

 

 どっしりと四股を踏み、横綱がまた蹲踞(そんきょ)の姿勢をとる。

 しかも舌舐めずりしながらおっぱいを下から支えてプルプル揺らし、腰をくいくい前後させる挑発もしている、実に品のない横綱。

 そしてそれが効いてしまい、ちんちんがより硬くなってタオルを押し上げている鮫澤関。

 

「見合って見合ってー」

「はっけよーい、のこった!」

 

 さっきのお姉ちゃんはいきなりおっぱいでぶちかましてきた。

 それを避けるために横へ跳ぶ。

 

「おっと鮫澤関変化です。しかし横綱読んでいます、全く反応しませーん」

「えっ」

 

 しかしお姉ちゃんは今度は仕掛けて来ず、のっそり上体を起こし、腕をいっぱいに広げてにじり寄ってくる。

 本物の土俵に比べてとても小さな円。

 自ら中央から端へ行ってしまったことで、簡単に逃げ場がなくなってしまった。

 

「ふっふっふ、捕まえた」

 

 力の入っていない僕の張り手を軽く払い除け、お姉ちゃんは鯖折りよろしく組みついて、両腕で後ろまわしをおしりごと掴む。

 柔らかな体で上半身を拘束し、そして力強く抱き締められて。戦いの最中だというのに負け癖のついた脳が降参宣言をしようと筋肉から力を抜いていく。

 同じく負け慣れたちんちんが主張を強くし、気持ち良く敗北射精させてくださいと、意思に反して懇願する。

 戦闘続行を考えているのはほんのひとかけらの理性だけ。

 

「組みついただけでお姉ちゃんに負けたくなってない? 思い出して、お姉ちゃんの弱点。女の子の弱点」

「お、おまんことクリトリス……」

「せいかーい」

 

 鯖折り状に密着しているということは。

 お姉ちゃんの股間はすぐ手の届く場所にある!

 胸の下へ頭を入れて、あからさまに足を開いている横綱の股間に右手をかけようとするも、そこをパンツがガードしていた。

 

「ず、ずるい……」

「そういうときは、パンツの上からクリトリスを強めにぐりぐりゴシゴシするの。さっきやってた電気あんまみたいに、ね」

「あひっ」

 

 おしりを掴んでいたお姉ちゃんの左手がタオル越しに亀頭を指2本で挟んで掴む。勃って剥けかけている皮を戻し、小刻みにかり首の段差を行き来させて、お姉ちゃんがしてくれる刺激としては緩やかな気持ちよさが膝を溶かす。

 それでも膝をつかないのは、お姉ちゃんの右手におしりを掴まれて立たされているから。

 

「場所わかるかな。そう、そこの膨らんだところ。布越しだから強めにしていいよ。割れ目と一緒にゴシゴシゴシゴシ」

 

 薄い材質のパンツは既にぐっしょり濡れて肌に貼りついていて、おまんこの形が手の中でわかるぐらいになっている。

 クリトリスはその中で硬く芯を持っていて、探り当てるには苦労しなかった。

 

「ふぅう……」

「くぅう……」

 

 一心不乱に、お姉ちゃんの弱点を攻める僕。ビクビクとお姉ちゃんが気持ち良くなっている反応は返ってくる。もともと濡れてパンツがよりねっとりしていくのもわかる。

 でも、密着した僕の体が茹で上がる方が先だった。

 タオル越しに亀頭を撫でていた左手の指が移動して、金玉を2本の指でパンチングボールのようにたぽたぽ弾いて余裕を削る。トドメにお尻を掴んでいた右手の指が支えを止めてお尻の穴をぐりっとひと撫で。

 

「ひょわっ」

 

 突然訪れた初めての刺激が弱りきった体の直立機能を無力化し、僕はその場にへたりこんでしまった。

 

「決まり手は肛門撫で〜。決まり手は肛門撫ででございます」

「勝てるわけないじゃん……」

「横綱に挑むには実力が足りなかったみたいだね」

 

 30cm空けて正対するだけで足から力が抜けてしまいそうなのに。

 見下ろされる視線を浴びるだけでも体から戦意が消えていくというのに。

 

「もっとちゃんと乳首も攻めなきゃだよ? 組みついてお口で吸ったり舐め回したり指でくりくりしたり弾いたり。その上でおまんこも責めて腰砕けにしなきゃ。どうやったらお姉ちゃんをお相撲で倒せるか考えるのが今日の宿題。もちろん、組み合ってすぐにぶぴゅーってお精子出さないように我慢はしなくちゃだけど」

「それが一番難しい気がする……」

「節操なしだなあ」

 

 お姉ちゃんが絡むと、頭と体が一致しないことが多過ぎる。

 倒さなければいけない、勝利しなければいけないと思ってはいても。泣かされながら惨めに哀れに搾り取ってもらいたい、負けてもいいから甘やかされたいという気持ちがあるのも確かで。

 

「じゃあ、更にハンデをあげよう。明日、お姉ちゃんはパンツ履かずにタオル1枚。お股の毛も剃ってツルッツルの敏感お肌で、爪先立ちもしちゃう。おちんちんも触らない。対してレオ君は、タオル巻いてお姉ちゃんのパンツを履いていていいものとする」

 

 それでも、お姉ちゃんも負けたがっている。

 会うのは3度目になっても、開けっぴろげに肌や恥部を晒し、ある程度は好きに触らせてくれるのに、最後の一線だけは許さない。

 押し倒せなければ絶対に許さないだろう。でも勝てれば、全力で甘えを受け入れてくれるだろう。

 翻弄に誘惑を重ね、手のひらの上で僕を転がし続けているのを楽しんでいるのに、女の子の聖域を無責任な子供の精子で穢されることを望んでいる矛盾。

 お姉ちゃんの考えていることがわからない。

 

「お相撲でお姉ちゃんを倒すのって、なにしてもいいの?」

「んー、グーパンチ、血が出るぐらいの噛みつき、目潰し、キック、髪の毛掴む、この5つはやめようか。パーならどこ叩いてもいいし、組んでからの足払いやけたぐりはセーフ」

「顔も?」

「身長差あって、本番のお姉ちゃん爪先立ちで、下からだとおっぱいも邪魔するけど、届くならどうぞ」

 

 グイッとお姉ちゃんが寄ってきて、僕の前で爪先立ちする。

 不意に寄ってきて目の前に現れた大きなおっぱいに圧倒される。

 爪先立ちされると乳首のあたりが僕の眉毛の上まである身長差。これでは力の入ったつっぱりでは顔に届かない。

 

「さ、て、と。おちんちんは本気になってるのにそのままは失礼だ。でもお姉ちゃんは今日はおちんちん触ってあげません。だから自分でしこしこして、お姉ちゃんの言う通りにイクの。おちんちん以外のところで気持ちよくしてあげるから、ね」

 

 

 

 

++++

 

 

 

 

 いま、僕の目はお姉ちゃんが腰に巻いていたタオルで目隠しされている。もちろん腰に巻いていたタオルも取り上げられていて、全裸。

 そのままビニールエアマットに連れ込まれ、くの字が2つ連なるように寝転んだ。お姉ちゃんが僕の背中側。

 

「返事はいらない。お姉ちゃんの言葉を聞いて、その通りにしてね」

「うん」

「じゃあ、力抜いて〜。目を閉じて〜おちんちんに手を添えて〜、皮を剥いて〜。レオ君が気持ちいい速度で、でも、ピクッ、ピクッ、ってするぐらいゆっくりと、隠れていた亀さんに刺激を与えていきましょう」

 

 目隠しされた上で目を閉じて、それ以外の感覚が増す。

 お姉ちゃんの甘い息遣いを耳で、甘噛みされる歯と舌の感触を肩で、鼓動とうごめくおっぱいを背中で、それぞれ別の興奮を与えてくる。

 なにより意識を持っていかれるのは、お姉ちゃんが自分のおまんこからとってきた液を指につけて、僕のお尻の穴に塗りつけていること。

 

「な、なにしてるの?」

「レオ君のお尻の穴にお姉ちゃん液をご馳走してるの。ちゅっちゅって、美味しそうに飲んでるよ? おちんちんしこしこするのは止めちゃダメ。でもまだゆっくりゆっくり。じっくりおちんちんをかた〜くするの」

 

 生温かいお姉ちゃんのぬるりとした指がお尻の穴に触れるたび、一瞬ビクッとしてからふわっと緊張が解けて、すぐにお尻の穴を撫でられることで発生する静かな気持ち良さを受け入れて始める。

 それを何度も何度も何度も繰り返されてお尻はぬるぬる、一瞬の緊張すらしなくなった頃。

 

「ひゃわぁあ!」

 

 指先で緩くほじられていたところ、その指にお尻の穴が吸い付き、中へと受け入れてしまう。

 

「あっ、えっ、なんで。汚いよ!」

「ふっふー。レオ君のお尻攻略〜。すっごい吸引力。それに指にコンドームつけてるから汚くないない」

 

 指先をちょっと受け入れた。そこから一息にお尻がお姉ちゃんの指を深く飲み込んでしまったのだ。

 外からの異物なんて座薬しか受け入れたことがないお尻。なのに、異物感はあれども痛みはなく、その指をきゅうきゅうしゃぶっている。その動きがダイレクトにちんちんに刺激を通し、つい手が止まる。

 お姉ちゃんはそれを咎めず、小さく小さく指をくねらせ、お尻の中で可動域を広げていく。痺れとも快感とも痛みともつかない不思議な感覚が腰全体を支配し、指の存在を受け入れていく。

 

「だいぶお尻の中柔らかくなったね?」

「これやだぁ……、怖いよお」

「お尻ダメ? じゃあ抜くね?」

「えぁっ」

 

 驚くほどあっさりと、お姉ちゃんはお尻の中から指を抜き去った。

 

「あ、うそ、なにこれ、え?」

 

 指が消えたことで生じたのは、不気味な快楽から逃れた安堵ではなく、大きな喪失感と不完全燃焼感による体の冷えとお尻の鳥肌。

 

「どうする? お尻続ける? やめとく?」

 

 お姉ちゃんの指先が再びお尻の穴をくすぐる。

 お尻の穴が続きをしてくださいと勝手に緩み、ちんちんはさらに硬くなってそれを願う。

 

「…………続けて」

「わかった。お邪魔しまーす」

 

 ぬるっとお姉ちゃんの指がお尻に迎え入れられて、喪失感が消えて体がまた熱を取り戻す。

 

「おちんちんの根本には、前立腺っていうところがあるの。そこをお尻の中からトントンしてもらいながらおちんちんしこしこするととっても気持ちいいの。今からそのあたり触るから、1番気持ちいいところを教えてね?」

 

 しかし、言葉にするよりも早く、腰がすぐに1発解答をお姉ちゃんに差し出す。

 ちんちんの裏を探るような動きを指がした途端、ぎゅんっと腰が震えて体に電流が走る。

 

「あっ、あっ、あっ、やめっ」

「ここっぽいね?」

 

 ちんちん自体が体内から押し出されて痛いほど膨らみ、一刻も早く射精したいとアピールしている。

 

「じゃあ、お尻の中で応援してあげるから、レオ君が1番気持ち良くなるようにしこしこ。ピュッピュする前に教えてね」

「あっはぁ、んんっ、はぁっ」

「がんばれっ、レオ君がんばれっ」

 

 お尻の感覚は怖いぐらい甘くて。

 指に急かされているように、強く、早く、ちんちんをしごく手が止まらない。

 その限界はあっという間に近付いてきて、

 

「お姉ちゃん、もう出るっ!」

「はいストップ!」

「あぁああぁあ」

 

 あとほんの少し、というところでお姉ちゃんの制止が入り、無条件に従ってしまう体がちんちんをしごく手を凍らせる。お尻の中の指によって哀れなちんちんから先走りが追い出される。

 

「なんで……」

「お姉ちゃんがこれからゆっくり5数えます。しこしこしながら我慢して、ゼロって言ったら『お姉ちゃん大好きっ』って何回も言いながらお射精するの。わかった?」

「……わかった」

「じゃあ数えるね。……ごぉ〜。よーん」

 

 お姉ちゃんの指がお尻に中で激しく震え始めて、寸止めをくらったちんちんをすぐに限界ラインへ押し上げる。

 

「さぁーーーーーーーん。にーーーーーーーーーーーーぃ。いーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーち」

「うわぁああああああ」

 

 少しでも耐えるために体がえび反りを起こしてお尻の穴を締めるが、我慢をあざ笑うように、カウントが伸びる。

 グラグラと体の内側を揺さぶられ、冷や汗と熱い脂汗がごちゃ混ぜに体から吹き出す。

 

「……ぜろぉ♪」

「お姉ぢゃん大好ぎっ! お姉ぢゃん大好ぎっ!」

 

 とっても気持ち良くなる魔法の言葉。我慢に我慢を重ねたちんちんが、ばちんと爆発した。

 

「お姉ちゃん大好きっ! お姉ちゃん大好きっ!」

「お姉ちゃんもレオ君だーい好きっ! 約束を守れなかった弱いお精子は今度こそ全部出し切って、カッコいい強いお精子作り直すんだ!」

「お姉ちゃん大好きっ! お姉ちゃん大好ぎぃっ!」

 

 お腹の中の全てを撃ち出させようとしているかのようにお尻の中の快感ブースターが精子の流れを加速させる。

 ビキッと足を突っ張らせ、見えない目の中を真っ白に輝かせて、僕は快感の津波に全身余すところなく溺れて、息することすら忘れさせられた。

 

「はぁー、はぁーっ」

 

 余韻に浸っているうちに酸欠に陥ってようやく呼吸を思い出し、いまだ戻らない目のチカチカをくらくらした頭で認識する。頭の中で何かが切れたような気さえする。

 

「おかえり。凄かったでしょ、前立腺グリグリされるの」

「凄いけど、怖いから、2度と、やりたくない」

「レオ君には刺激強過ぎたかな。ごめんね」

「もうダメ……」

 

 お姉ちゃんの指がお尻から抜けていく。今度は喪失感もない。

 酷使されたせいで金玉が締め付けられているような痛みを発している。腰も抜けて、指一本動かす気力もない。

 ぬるいスポドリが入ったコップが口に触れ、口からこぼれるのも構わずぐびぐび飲まされ、仕上げに塩分補給タブレットを5つ口に放り込まれた。

 

「お痒いところはございませんかー、なんてね。まだ休んでていいよ」

 

 川の水で濡らして絞ったタオルで、余韻と疲労で動けない僕のベトベトな体が拭かれていく。

 絞ってからふわりと風に泳がせたタオルはとても冷たく、水場で日陰とはいえど暑さで熱(ほて)った体には性衝動に結びつかない気持ちよさがあった。

 何度か川と僕を往復しながら甲斐甲斐しく顔から足先までの精子や汗を拭き取ったお姉ちゃん。

 抜け去った水分塩分が徐々に体に浸透して疲労が抜けていく。

 最後にようやく目隠しが外されて改めて見る世界はとても眩しく、邪念が消えて広くクリアに見える。

 

「じゃ、約束のお姉ちゃんパンツの贈呈ね」

 

 そしておもむろにピンクのパンツを脱ぐと、それを僕の足に通して穿かせる。少し大きかったが、横結びの紐パンなのでウエスト調整は簡単。でも縮んだちんちんを隠すのが精一杯な、本当に股間だけを隠す布面積が足りていないパンツ。

 僕のブリーフよりもウエストが大きくとも布地は少ないそれを着用すると、お姉ちゃんの汁でぐちょぐちょなクロッチが僕の股間に貼りつき、不快なような興奮するような奇妙な感触。

 

「うん、似合う似合う。おちんちんさん、かっわいー」

 

 女物のパンツを抵抗もせず穿かされた僕はとても滑稽な気がして、それを拒否できない惨めさが際立ってくる。

 羞恥に震える理性に反して、敏感な股間はお姉ちゃんのエッチな体液を吸い込んで精子に変えようと打ち震えているかのようで、じくじくした痛みが引いていく。

 汗なのか愛液なのか、パンツを脱いだお姉ちゃんのアンダーヘアは濡れて体に貼りつき、内腿に雫が垂れているが気にした様子はない。恥ずかしさを見せないその姿は何度見ても神々しくて、エロいよりも美しいと感じる。

 

 綺麗な四股を踏んでいたので、もしかしたらできるかな、とY字バランスをお願いしてみたら、お姉ちゃんはあっさりとほぼ真上まで右足を上げて実演してみせる。もはやI字バランス。

 しかも左手の二本指で上下に大開脚された濡れて輝くおまんこを開いて見せつけてくるおまけつき。

 単純に体の柔らかさを見てみたかっただけで、そこまでしてくれるとは思っていなかったのだけど、体操選手顔負けの驚異的なバランス感覚にも感動する。

 

「ふふっ、おまんこ見ておちんちんも興奮したかな?」

 

 その一方で、穿かされたピンクパンツがもっこり盛り上がって、興奮したちんちんの先端がコンニチハ。案の定お姉ちゃんに指摘されて恥ずかしくなる。

 

「若いって回復が早くていいよね。レオ君あんなにヘロヘロだったのにもう元気そう」

「いまもヘロヘロだよ……」

「明日までに獰猛な孕ませ遺伝子をフル充電しなきゃいけないんだから、おちんちん元気なのはいいことだ。その元気を無駄撃ちせずにちゃんとお姉ちゃん倒すんだよ?」

「……頑張る」

 

 すっかり陽が傾き、暗くはないが蝉の声が変わってきて。

 陰干しでもすっかりパリパリに乾いた僕の服。

 お互いに服を着終わったところで、お姉ちゃんは僕の口に優しいキスをした。

 

「また明日。男らしいところを期待してるよ、レオ君」

 

 甘い悪魔の囁きで、煌めく天使の笑顔。

 24時間も待たずにまた会える。そのはずなのに。

 去っていくお姉ちゃんの背中を見るだけで寂しさと喪失感が身を切りそうなほど襲いかかってきて、考えがまとまらなくなる。

 

 きっと、対策を考えてもお姉ちゃんを前にしたら頭が真っ白になる。

 だから、理性はもう捨ててしまおう。

 本能に任せてお姉ちゃんに戦おう。

 僕はそう決意した。

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