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宝箱には、クマセットが入っていた。
流石にこんなの着てゲームなんてできないな。
いくら、引きこもりの俺でも、
でも、一応効果も確認しておこう。
黒クマの手袋
攻撃の手袋、使い手のレベルによって威力アップ。
白クマの手袋
防御の手袋、使い手のレベルによって防御力アップ。
黒クマの靴・白クマの靴
使い手のレベルによって速度アップ。
使い手のレベルによって長時間歩いても疲れない。
黒白クマの服
見ため着ぐるみ。リバーシブル機能あり。
表:黒クマの服
使い手のレベルによって物理、魔法の耐性がアップ。
耐熱、耐寒機能つき。
裏:白クマの服
着ていると体力、魔力が自動回復する。
回復量、回復速度は使い手のレベルによって変わる。
耐熱、耐寒機能つき。
なに、このチート能力は。
レベルが現段階でカウンターストップしている僕が使えば無敵すぎる。
だが、男の僕がこの着ぐるみを装備して、ゲームをプレイする勇気はない。
「う~ん」
「タカ様、どうかしましたか?」
「なんでもない」
「それじゃ始めてくれ」
「申し訳ありませんが、最後にアンケートがあります」
「そんなのがあるんだ?」
「長時間プレイお客様限定のアンケートです」
「仕方ないか」
「《ワールド・ファンタジー・オンライン》は現実より楽しいですか?」
「もちろん、楽しい。現実はつまらない」
「現実世界に大事な人はいますか?」
「そんなのいないな」
「現実世界に親友はいますか?」
「いたけど、相手にされてないからな」
「現実世界に大事なものはありますか?」
メイドは、質問の返答以外反応がない。
「お金かな?」
「...............」
「............」
「.........」
「......」
「...」
質問が続いていく。
いったいいくつある。
「神を信じますか?」
「もちろん、信じない。信じられるのは自分の力だけ」
「では最後に、クマの装備は可愛いと思いますか」
「可愛いと思うけど、男の僕が装備するのは」
「わかりました。アンケートにお答えいただきありがとうございました」
部屋が眩しいほど光だす。
「では新しい世界をお楽しみください」
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目を開けたら、知らない森の中だった。
装備がクマだ。両手、両足、着ている服。
男の僕が、クマさん装備をしていても大丈夫なのか?
アイテムボックスが開かず、ログアウトできないので、あれこれと、操作していると、ステータス画面が現れた。
名前:タカ
年齢:15歳
Lv:1
スキル:異世界言語、異世界文字
装備
右手:黒クマの手袋(譲渡不可)
左手:白クマの手袋(譲渡不可)
右足:黒クマの靴(譲渡不可)
左足:白クマの靴(譲渡不可)
服:黒白クマの服(譲渡不可)
これは、運営に連絡を取らないと。
そこへ、メールの着信音が。
目の前に、メールの画面が開いた。
差出人:神様
タカくんおめでとう。君は当選しました。
パチパチパチパチ。
君がいる場所は私が管理する異世界です。
私が管理する世界で暮らしてもらうことになりました。
裸一貫で始めるのは可哀想なのでクマさん装備をプレゼントしました。
他にもプレゼントがあるから頑張って探してね。
「......大型アップデート後の
新しいイベントかな?」
このまま、森の中にいても仕方ないので、歩いていると、草むらから、ウルフが1匹現れた。
「(黒クマは、攻撃って書いてたから)」
ウルフの攻撃を避け、そのまま、横っ腹目掛けて、殴り付けた。
攻撃を受けた、ウルフは倒れ、動かなくなった。
いつまで立っても、アイテムにならない。
「......これって本当に、異世界なのか?」
ウルフをそのままにしてるのも、魔物さんが寄ってきてしまうので、ウルフを引き摺りながら、森の中を彷徨っていると、どこからか、女の子の声が、
「誰か、助けて.....」
声が聞こえる方へ、走っていくと。
小さな女の子が腰を抜かして倒れていた。
3匹のウルフに囲まれて。
僕は、この距離では、間に合わないので、走りながら、石を3つ拾う。
こっちに注意を向けさせるために、石を投げる。投げる。投げる。
「あれっ?」
石はウルフに当たった。命中するとは思わなかった。
とりあえず、ウルフは死んだようなので、女の子に近づく。
「大丈夫?」
黒髪の10歳ぐらいの女の子に声をかける。
「あ、ありがとうございます?」
「なんで、疑問系?」
「わたしを食べますか?」
「食べちゃうぞ~......」
「本当に、クマさんですか?」
自分の格好を思い出し、
可愛らしいクマさんパーカーをとる。
「これで、大丈夫かな?」
「あ、はい」
女の子のステータス画面が出てこないので、とりあえず、少女に話を聞くことにする。
「貴女1人?」
「あ、はい、お母さんが病気で薬草を探しにきたんです」
「あなたみたいな小さな女の子が」
「お金がないんです。街では薬草が買えないから森に採りにきたんです。ウルフに襲われて」
「街ってことは近くに街があるんだ?」
「お兄ちゃんは他の街から来たんですか?」
「うん。それで、ちょっと道に迷っちゃったんだ。だから、街まで案内してくれるかな?」
「はい」