※この作品はR-18です。

ゼロの使い魔~レジェンド・オブ・モンスターズ~   作:聖夜竜

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お待たせしました! 最新話です!

はじめに言っておく。

今回の話は、かーなーり茶番です(えっ

前回までのシリアスな雰囲気はどこへ行ったんだ?ってレベルです(笑)

まぁ、もともと番外編はシリアス路線で進めていく本編ストーリーよりもほのぼのギャグ路線で進めている方向なので、どうしてもこうなっちゃうんです(^_^;)

ちなみに今回、サイトのキャラ崩壊がやばいですww

そしてこの戦い、サイトがついに男を見せます!(嘘は言ってない

今回はサイト大活躍の回!?

あと、この小説のタイトルですが、じっくりと考えてみた結果、邪神かなめさんの『ゼロの使い魔~レジェンド・オブ・モンスターズ~』に正式決定しました!

皆さんご協力感謝です!

ありがとうございました!


番外編『男の戦い』

 

「ふふっ。これで私が弱くないってこと、わかってもらえたかしら?」

 

ニヤリと笑みを浮かべるビオランテ。

 

未だに無傷のビオランテを囲むように、この短時間で無謀にも戦い、敗れていった仲間達が倒れ伏している。

 

自分が流した大量の血とおしっこの水溜まりの中で倒れ伏し、未だに痙攣したままうつ伏せで気絶しているイリス。

 

頭を地面の中に突っ込んだまま、うつ伏せで弱々しくもがいているデストロイア。

 

焦げ目のついた傷だらけの体で倒れ伏したシルフィード。

 

木に寄り掛かって力無く気を失っているタバサ。

 

泣き続けるハルナの傍で頭から血を流し、顔を下げて物言わなくなったキョウヤ。

 

それぞれの無惨な敗北姿を見渡し、ビオランテは自分の勝利を確信する。

 

「さぁ、これで残るはあなただけ。おとなしく、私の触手でやられなさい」

 

「いやっ……こないでぇ!」

 

悪魔の笑顔を浮かべて近付いてくるビオランテから何とかして逃げようと、泣き声を漏らしながら必死に後退りを始めるハルナ。

 

「たすけてよぉ……平賀くん……」

 

「その滑稽な姿、すっごくそそるわぁ。あなたを見てたらゾクゾクしてきちゃった♪」

 

意地汚い笑みを浮かべ、興奮状態にあるビオランテがハルナの前に立つ。

 

「あなたは特別で苦しまないようにイかせてあげる。あなたが経験無しの処女でも大丈夫。この触手たちは私が飼い慣らしているから紳士的よ。あなたの一生の思い出に残る素敵な初体験にしてくれるわ」

 

そうしている間にもハルナの両手両足に無数の触手が絡みつき、ハルナは今度こそ完全に捕まってしまった。

 

「いや……やめて……はじめては平賀くんって決めてるのにぃ……」

 

ハルナであろうとも、ビオランテの触手包囲網から逃れる事はできない。

 

「やだやだぁ……こんなのがはじめてなんてやだよぉ……! 平賀くん……」

 

「クスクス。あなたはどんなイキ顔で私を楽しませてくれるのかしらねぇ。イリスみたいな最高の表情を期待してるわぁ」

 

ビオランテの愉しげな台詞と同時に、先端部分の口から白くてドロドロとした粘液を涎のように垂らした無数の触手がハルナのぐっしょりと濡れたミニスカートの中に潜り込んでいく。

 

「いやあああああああっ!! サイトォォォォォッ!!」

 

泣きながら、ハルナは声の音量を最大にして愛する男の名前を叫ぶ。

 

と、そこに……

 

「ハルナァァァァァッ!!」

 

茂みの向こうから大声を上げて猛スピードで爆走してくる、パーカーを着た見覚えのある黒髪の少年。

 

「うおおぉぉおおおおっ!!」

 

その名はーー平賀才人。

 

「サイトっ!!」

 

先ほどまでの泣き顔から一転して顔を明るくさせるハルナ。

 

「そんな!? うそでしょ……だってあなたは自分の彼女に殴られて気絶してたはずじゃーー!?」

 

ビオランテは驚愕の表情でハルナ目掛けて走るサイトを見据える。

 

「ハルナとの初エッチは俺だけの特権だッ!! 他の奴には渡さねえっ!!」

 

サイトは颯爽とハルナのもとに駆け寄り、ハルナの両手両足に絡みついて離れない触手をガリっと音を立てて噛みついていく。

 

「サイト!? だめだよ、そんなの口にしちゃ汚いよ……っ!」

 

心配しているハルナの言葉を無視して愛する彼女を助けようと、必死なまでに触手へと食らいついて男を見せるサイト。

 

そんなサイトの凄まじい気迫ーーというか謎のエロパワーという何かに押されたのか、怯えた様子のビオランテは歯形のついた触手たちをすべてサイトとハルナから撤退させる。

 

「ふぅ……間に合ってよかった」

 

「ごめん平賀くん……わたし……」

 

両手を伸ばしてサイトに抱き付こうとするハルナだが、未だに腰が抜けて立てないのか、すぐにぺたんとその場に座り込んでしまう。

 

「サイトでいいよ。俺も高凪さんのこと、ハルナって呼び捨てにしちゃったし。それにもう、これからの俺達にくん付けさん付けは要らないだろう?」

 

「……うんっ! ありがとう、サイーーきゃっ!?」

 

そう言うなり、サイトはハルナをお姫様抱っこで持ち上げる。

 

「うそ……私、サイトにお姫様抱っこされちゃってる……!」

 

「俺ってさ。女の子が泣いているのを見ると、庇いたくなるんだよね」

 

恍惚とした表情でサイトの勇ましい顔を見つめるハルナに対して笑い掛けてから、サイトがかっこよく言い放つ。

 

「サイト……っ!! 好き! 大好きっ!」

 

嬉しそうにサイトの胸に顔を埋めるハルナを近くの木の根元へと運び、サイトはハルナをそこに座らせながら言う。

 

「ハルナはここにいてくれ。ビオランテは俺が相手するから」

 

自信満々なサイトの言葉に対し、ビオランテは少し苛立った様子で口を開く。

 

「あなたが私の相手になるですって? ふざけているつもりかしら?」

 

「悪いけど、今の俺はさっきまでの俺とは違う……」

 

そう呟くサイトを見て、ビオランテの表情に僅かの不安が浮かぶ。

 

そんなビオランテを無視して、サイトはぽつり呟く。

 

「……あのイリスが自分の体液を抜き取られてやられるなんてな」

 

血生臭い悪臭を漂わせ、うつ伏せに倒れているイリスへと視線を送る。

 

「デストロイアにも、あんな酷いことを……」

 

次にイリスの隣で頭を地面に埋めたまま、イリスと同じくうつ伏せで倒れているデストロイアを見据える。

 

「それにタバサやシルフィード、キョウヤも倒した……!」

 

続いて、ビオランテの近くで倒れて動かないタバサ、シルフィード、キョウヤを一人ずつ確認していく。

 

みんなボロボロの姿で、力無く地面に横たわっている。

 

「だから何だって言うのよ!? どうせあなたも、そしてそこの小娘も、みんな私に倒されることになるわ!」

 

「だから……」

 

震える声でサイトが呟く。

 

「だからハルナにも手を出そうとしたのかッ!!」

 

カッと目を見開き、サイトがビオランテを憤怒の表情で睨み付ける。

 

「ハルナやキョウヤはただの人間なんだぞ! それなのに、それなのに……ッ!!」

 

大粒の涙を流しながら、サイトはついにブチ切れる。

 

「許さねぇ……許さねぇぞ」

 

怒りに震え、その魂を燃え上がらせるサイト。

 

「絶対に許さねぇ!! ビオランテ!!」

 

そう叫ぶなり、サイトはビオランテ目掛けて猛スピードで突撃。

 

無謀にも突っ込んでくるサイトを見て、ビオランテが溜息混じりに吐き捨てる。

 

「馬鹿な人間ね。あのままおとなしく気絶してたら見逃してあげたのに……ほんっと、あなたって呆れるくらいのお馬鹿さんだわ!!」

 

ビオランテも叫ぶと同時に、サイト目掛けて猛スピードで突撃。

 

「馬鹿で悪いかよ!! 男なんてみんな馬鹿やって生きてるんだ!! だったら俺もハルナの大事なところ守る為だ!! 全力全開で本当の馬鹿になってやるッ!!」

 

恐ろしい地響きが後ろから聞こえてきそうな大迫力で迫り来るビオランテに対し、こちらも負けじとサイトはさらに自分へと気合いを入れる。

 

「サイト……っ!」

 

サイトの熱い叫びはハルナの耳にもしっかりと届いており、嬉しいやら恥ずかしいやらで顔を赤くして照れる。

 

「あぁもうっ! このバカップル本当にイライラさせるわねっ!」

 

その一方でサイトに対して苛立ちを隠せないビオランテ。

 

再び自分のツインテールの髪を緑色の触手へと変化させ、二本の触手をサイトに向けて飛ばす。

 

「そんなに馬鹿って言うなら、可愛い彼女の前であなたをドロドロのグチャグチャに溶かしてあげるわ! この私を本気で怒らせたことーーその身を以て後悔なさい!」

 

言うと同時に左右からサイトへと襲い掛かる触手。

 

先端の口から黄色の溶解液をサイトに浴びせようと連続で放つ。

 

「避けてぇ! サイト!」

 

サイトの後ろでハルナが遠くから叫ぶ。

 

迫り来る大量の溶解液に対してサイトは不敵に笑って見せると、咄嗟に急カーブをして茂みの向こう側へと姿を消す。

 

「ふっ、ふふふふふ……あははははは! なによ、あれだけ大口叩いた割には結局そうやって逃げ回るしかできないんじゃない!」

 

あと10メイルほどの距離で敵前逃亡したサイトを嘲笑い、その場で立ち止まって笑い続けるビオランテ。

 

「ーー呆れたわ。サイト、あなたは残念だけど期待外れよ」

 

そう言って二本の触手を緑色のツインテールへと戻し、ビオランテは片手で軽く髪型を整える。

 

「男なんてみんなそう! やっぱり私が認める男はお兄さましかいないわ! お兄さまこそ最強にして最高の男ね!」

 

と、その時……

 

「お兄さまこそ最高の男だって? はっ! 俺の方こそ呆れたね! 映画で見ていたあのビオランテが、いい歳して禁断の兄妹愛に走る変態ブラコン女だったとはな! まっ、てめぇは見たところ映画のビオランテとは違う別個体みたいだし、それはそれで可愛いしエッチだし、妹属性もあって萌えるからいいけどなぁ!」

 

……茂みの向こう側から聞こえてくるサイトの声。

 

「わ、私が変態ですって!? そ、それに……か、可愛くてエッチでーーああもうっ! この最低エロ男、乙女の私になんてこと言わせるのよっ!!」

 

サイトに言われたことを気にしたのか、ビオランテはボンッと頭から煙を出して顔を真っ赤にしてもじもじと恥じらう。

 

……完全に隙だらけだが、今のビオランテはサイトの精神攻撃を受けて判断力が低下しているようだ。

 

茂みの中に隠れてやり過ごしていたサイトは、ビオランテが混乱状態にある今がチャンスとばかりに別の場所の茂みへと、小刻みに時計回りの移動を繰り返しながら叫ぶ。

 

「いいかビオランテ!! そのまま男の叫びをよく聞け!! そして毎日エロいことに飢えてる童貞日本男子サイト様を舐めるな!! てめぇ、さっきから可愛い女の子ばかり触手で犯しやがって!! 俺なんかまだパソコンの出会い系サイトに登録しようか悩んでたところでこの異世界に来ちまったんだぞ!! わかるかこの俺の気持ちが!? もう二度と俺んちにある父さん秘蔵のコスプレ服をハルナに着させてあげられなくなったんだぞ!! いつかハルナとエッチできるくらい親密な関係になった時に着けてもらおうと考えて密かに買ったフリル付きのエッチなすけすけブラとパンツは純白でいい匂いがする素晴らしいものだった!! ハルナとのノーマルなプレイに飽きてきたところで使おうと密かにアルバイトして小遣い稼いで買ったアブノーマルな玩具も!! それが全部さよならバイバイだぞ!? 挙げ句の果てには彼氏の俺が見ている前でハルナを触手でNTRかよ!! 俺なんかまだハルナとキスすらしてないのにぃ!! それをてめぇ……ちょっとはヤりたい盛りのエロ男の気持ちも察しろおおぉぉおおおお!!」

 

……などと、とんでもない男の本音全開でビオランテを口撃するサイト。

 

ビオランテはサイトの隠れている居場所を突き止めようと懸命に声の聞こえる方向に顔を向けるも、俊敏に動き回るサイトに翻弄されて身動きが取れない。

 

恥じらう乙女のように顔を真っ赤に染め、何度もあちこちに視線を向けようとしている事で目をぐるぐると回し、足取りはふらついている。

 

完全に混乱状態のようだ。

 

と、そこにーー

 

「よぅ……待たせたな、ビオランテ!」

 

木にぶつかって倒されていたはずのキョウヤが勢いよく起き上がり、そのままビオランテ目掛けて猛スピードで突っ込んでいく。

 

「えっ? あっ、あれ……?」

 

しかし混乱状態のビオランテは思考判断力が鈍っており、いきなり復活したキョウヤの接近に頭が追いついてこない。

 

「お前と戦うのは面倒だからな……一気にいくぞ!」

 

そう言うなり、キョウヤはビオランテの懐に忍び込む。

 

「しまっーーッ!?」

 

言い掛けるビオランテの腹部にキョウヤの拳が凄まじい速さでめり込んでいく。

 

「ぐうっ! がはっ……!? 馬鹿な……この私が人間の攻撃でダメージを受けるなんて……!」

 

ここにきてようやくまともなダメージを貰い、ビオランテの足がガクガクと震える。

 

続けてキョウヤはジャンプすると同時にビオランテの頭部目掛けて強烈なハイキックを放つ。

 

回避する事もなく命中し、ビオランテの脳内を激しい痛みが襲う。

 

「そ、そんな……!」

 

ぶるんぶるんと豊満な胸を揺らし、ビオランテは前屈みの体勢でダウンする。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……う、うそよ……こんなのありえないわ!」

 

余裕綽々とした様子で首の骨を鳴らすキョウヤに得体の知れない恐怖を感じたビオランテ。

 

少しでも遠くに逃げようと、むちむちとしたエロいお尻をキョウヤの方に突き出したまま、前屈みの体勢でビオランテはふらふらと逃亡を始める。

 

「ふん……どうやらあの平賀って男に随分とペースを崩されたみたいだな」

 

すぐ後ろから聞こえるキョウヤの声。

 

ビオランテはガクガクと震える足を前に進ませようとするも、その前にキョウヤがビオランテの背中にエルボーを落とす。

 

「ぐがっ……!? ああ……あっ、ありえない……この私が人間にやられるなんて! それにあなた、どうしてーー!?」

 

うつ伏せに倒されたビオランテが自分の上に立っているキョウヤに向かって悲痛そうに叫ぶ。

 

「ふん……この俺が木に叩きつけられたくらいでやられると思うか? お前の目を欺く為に今まで気絶したフリをしてたってだけだ。お前が不用意に俺かハルナに接近してくるのを待っていた」

 

そう言うなり、キョウヤはビオランテの腹部に自分の靴を滑り込ませ、そのままサッカーボールのようにビオランテを蹴り上げる。

 

「ぐあっ……!」

 

痛そうな声を響かせ、1メイルほど空中に浮き上がったビオランテの体はドサッという音を立てて地面に墜落する。

 

「うぅっ……からだが痛いのぉ……お願いだから……もう許してぇ……」

 

ついに泣き顔を晒したビオランテがキョウヤの足元にすがりつく。

 

「はぁ……はぁ……」

 

頬を赤く染め、大粒の涙でぐちゃぐちゃになった顔で上目遣い越しにキョウヤへと懇願するビオランテ。

 

「ぐっ……」

 

敵であるにも関わらず、思わず守ってあげたくなるその姿に、ビオランテ目掛けて拳を振り上げようとしていたキョウヤもさすがにたじろぐ。

 

「お兄さまぁ……助けて……私をこんな男から守ってよぉ……」

 

ぼろぼろと涙を流しながら、ビオランテはその場で俯いたまま動かない。

 

するとキョウヤは拳を力無く下ろし、ビオランテの頭を無意識に撫でてしまう。

 

「ビオランテ、お前……」

 

……だが。

 

「ふっ……ふふふ……男ってほんと馬鹿よね……ぐすっ……まったく、不用意に近寄り過ぎなのよ」

 

ビオランテは泣き顔のまま不細工な笑みを浮かべると、復活したのかいきなり立ち上がった。

 

「……ッ!?」

 

慌ててビオランテから離れようとするキョウヤだが、時既に遅し。

 

ビオランテの際どい裸体に纏わせていた目隠し用の触手を解き放ち、完全な全裸となったビオランテはキョウヤを触手で弾き飛ばす。

 

「ぐっ……!」

 

「ふふふ……あなたはもう絶対に逃がさないわぁ! よくもこの私のプライドをズタズタに引き裂いてくれちゃって……!」

 

そのまま地面に倒れ込むキョウヤだが、そこに先ほどまでの可愛い泣き顔から一転して恐ろしい形相となったビオランテが追撃を加える。

 

「ほらほらほらっ! 私の自慢の触手はこういうプレイにも役立つのよ?」

 

急いで起き上がろうとするキョウヤに触手で足払いを掛け、そのままうつ伏せに倒れ込むキョウヤの背中目掛けて鞭のように触手を振るう。

 

「さっきはよくもコテンパンにしてくれたわねぇ? お返しは百倍にして鞭打ち地獄の刑よぉ! ふふふふふっ!!」

 

「ぐっ、ぐあっ……うっ、ぐおっ……!」

 

バシッバシッという鞭打つ音が響き渡り、キョウヤが苦痛の表情で悶える。

 

キョウヤを鞭打つうちに力を取り戻したビオランテ。

 

途中で自分の髪をまたしても二本の触手へと変化させ、さらに地中から這わせていた無数の触手を出現させる。

 

「さぁ、『黒薔薇女王』ビオランテ様の公開SMプレイよ! 大量の触手で鞭打ち、私の奴隷に調教してあげるわぁ!」

 

顔をキラキラと輝かせ、最高の笑顔で堂々と言い放つビオランテ。

 

そしてまた始まる鞭打ちの拷問。

 

無数の触手がドラムを演奏するかの如く、ミミズ腫れのように真っ赤になったキョウヤの傷だらけの背中をリズミカルに叩きつけ、振り上げ、振り下ろし、また振り上げては下ろすだけの簡単な作業を無限に続ける。

 

……誰もビオランテを止めることはできない。

 

「うおぉ! す、すげぇ……! ビオランテのエロいおっぱいが乳首も丸見えでぶるんぶるん揺れてる! こ、これを見ている健全な男性のみんな……俺たちが夢見た天国と地獄はきっとここにあるよ……」

 

森の茂みから顔だけを出しているサイト。

 

全裸のビオランテとキョウヤのSMプレイを間近で目撃して鼻血をドバドバと垂れ流し、興奮気味に見入っているサイトに向かって、木の近くに座り込んでいるハルナが怒ったように叫ぶ。

 

「こらっ! サイト! そんなの見てないで何でもいいから何かやってビオランテの隙を作って! いい加減にしないと絶交だからねっ!」

 

「えぇ!? そんなぁ……!」

 

ハルナに怒鳴られ、サイトは慌てて行動を開始する。

 

その間にも、疲労を見せたビオランテはすべての触手たちを一旦引かせてしまう。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……これだけ痛めつけてもまだ我慢するなんて……あなた本当に人間なの?」

 

背中から大量の血を流してピクリとも動けないで倒れ伏すキョウヤを見下ろしていたビオランテが驚いたように呟く。

 

「ただの人間とは思えないーー信じられないタフさだわ。でもあなた、たしか熱線は一撃死って言ってたわよねぇ?」

 

まるで悪戯を思いついたかのようにニヤリと残酷な笑みを浮かべ、二本の触手についた口が大きく開かれる。

 

その口の奥深くに、放射能を司る青色の光が少しずつ集まっていく。

 

「最初からこうすればよかったわ。それじゃあ、もう死んでいいわよ」

 

言って、ビオランテはキョウヤへと狙いを定める。

 

 

 

 

 

(くそっ……どうすれば……! この絶望的な状況、どうすればいいんだ!?)

 

その頃、茂みに隠れてビオランテの様子を窺うサイトは、焦りを見せながらも必死に思考を巡らせていた。

 

(考えろ……考えるんだ、俺! このままだとハルナと破局になっちまう! それだけは絶対に嫌だ……!)

 

しかし焦っていては何も思いつかない。

 

そもそもビオランテに隙を作ったところで攻撃の要(?)であるキョウヤが気絶しているのでは、残されたサイトとハルナに勝ち目などない。

 

イリスかデストロイアが復活すればビオランテにも勝てる可能性は出てくるが、あの二人は未だに体の内側を溶解液で溶かされており、二人が気絶している間に少しずつ体の内臓や骨、血管が再生されているものの、完全回復には間に合わないだろう。

 

タバサとシルフィードも起きる気配がないとくれば、ここはサイトが頑張ってビオランテと戦うしかない。

 

しかし……

 

(できるのか……? 俺にあのビオランテを倒すなんてことが……)

 

そこまで考え、サイトは心の中でぽつり呟く。

 

(……無理だ。今ここから出ていったら確実に殺される)

 

サイトはこの現実を受け入れ、キョウヤ救出を諦めようとするが……

 

「男なら最後まで諦めないで頑張って! いい!? もしサイトが風見くんを助けられなかったら、その時はもう二度とサイトとエッチしてあげないんだからねっ!!」

 

未だに諦めようとしないハルナがサイトを奮い立たせようと必死で説得する。

 

それを聞いて、サイトはさらに落ち込む素振りを見せるが……

 

(……ん? 待てよ……?)

 

その時、サイトの中で閃くたった一つの可能性。

 

(……いける! あれなら! あれならいける!!)

 

サイトは確信する。

 

この戦い、自分の力で決着がつくとーー

!!

 

 

 

 

 

「さて……ダブル熱線のチャージも終わったし、これであなたもお終いね」

 

勝利を確信したビオランテの頭部から、二本の触手が青色の光を口元に溜め込んでいる。

 

「さぁ、これで最後よ!!」

 

言い放ち、二本の触手からダブル熱線がキョウヤへと放たれようとーー

 

「ちょっと待ったぁ! ビオランテ! こっちを見ろ!」

 

その時、茂みの向こうから勢いよく飛び出してきたサイトがビオランテに向かって無我夢中で叫ぶ。

 

「なによ……? 今さら出てきて何の意味がーー」

 

いきなり現れたサイトの只ならぬ雰囲気に興味を抱いたのか、ダブル熱線を放とうとしていたビオランテが発射を中断してサイトの方に顔を向ける。

 

「父さん直伝の必殺技! 受けてみろ!」

 

鬼気迫る表情でズボンのジッパーを全開にし、自分の右腕をズボンの中に勢いよく突っ込む。

 

「えっ……?」

 

サイトの意味不明の行動に対し、思わずきょとんとしてしまうビオランテ。

 

「これが俺の男! ガリバーチンポだぁ!!」

 

言いつつ、ズボンのジッパーから先ほど突っ込んだ右腕の手のひらを覗かせる。

 

それと同時に右手の小指と薬指を折り、親指を立てた状態でじゃんけんのチョキを形作る事でガリバーチンポは完成する。

 

ジッパーからにょきっと出た指の卑猥な動きが、見る者にあたかも本物のチンポであるかのような錯覚を齎すのだ。

 

さて、それを間近で見せつけられた乙女のビオランテはというと……

 

「き……きゃああああああああ!!」

 

一瞬で顔を真っ赤に染め、ビオランテは盛大に叫んでしまう。

 

「うぅっ……うあぁ……目がぁぁぁ……目がぁぁぁ……」

 

目を両手で覆い隠した状態でよろけるビオランテ。

 

「いやぁぁぁぁ……目がぁ、目が腐るぅ~~!!」

 

頭からサイトのガリバーチンポを必死に振り払おうとするも、一度見てしまった衝撃はそう簡単に消えるものではない。

 

結果としてビオランテは再び混乱状態に陥り、チャージし終えたダブル熱線は中断されて使用不可となってしまう。

 

そして倒れていたキョウヤがゆっくりと顔を上げる。

 

「はぁ、はぁ、はぁ……よくやってくれたな……平賀、お前はすごい男だぜ……」

 

キョウヤは満身創痍の体で立ち上がり、ふらふらとした足取りで未だにガリバーチンポの残像を振り払おうと躍起になっているビオランテへと歩いていく。

 

「あぁ……あんな……あんな破廉恥なものを堂々と乙女に見せるなんてぇ……」

 

その間にもキョウヤはすぐ目の前まで接近している訳だが、動揺を隠せないビオランテはそこまで頭が回らない。

 

「ビオランテ、次は兄以外の男を教えてやる……!」

 

言い放ち、キョウヤはビオランテの生まれたままの体を力強く抱き寄せる。

 

「ふぇっ……? ちょっ、ちょっとあなた、私に何をーー」

 

……最後までは言えなかった。

 

そのまま強引に押し倒されたビオランテが気付いた時、ビオランテの唇はキョウヤの唇と重なっていた。

 

「んっ……んっ……んっ……ぅん……」

 

そう……ビオランテはキョウヤと抱き合った状態でキスを交わしていたのだ。

 

(なに、これぇ……心が落ち着いて、ぽかぽかしてすっごく気持ちいい……チンポに汚された頭の中が真っ白になっていく……こんな気持ち、はじめてだわ……)

 

虚ろな瞳をとろんとさせ、ビオランテはキョウヤとのファーストキスによる不思議な快感と高揚感に酔いしれていく。

 

(キスの相手はお兄さまじゃないのに……私、お兄さま以外の男で感じてる……キョウヤ……不思議な男……でも、なんだか懐かしい感じがする……私はキョウヤを知っている……?)

 

ビオランテの邪悪な心がキョウヤとのキスで次第に薄れていき、ビオランテを縛っていた愛という薔薇の棘が少しずつ取り除かれていく。

 

(お兄さま……わたし……キョウヤのことを想うと胸がドキドキしちゃってるの……ごめんなさい、お兄さま……どうやらビオランテは……人間の男を好きになってしまったみたいです……)

 

このまま永遠に続くような濃厚で甘いファーストキスを味わい、ビオランテのどす黒い心だけでなく、その頭の中まで真っ白に染まっていく……

 

幸せな気持ちに浸りながら、ビオランテはキョウヤに抱かれたまま意識を手放した。

 

 

 

 

 

何もない真っ白な空間で、キョウヤは一人立ち尽くしていた。

 

『……よぅ、終わらせてきたぞ』

 

とそこに、聞き覚えのある声が頭の中に直接響いてくる。

 

「あんたか……随分好き勝手に俺の体と心を弄んでくれたな」

 

『……勝手に憑依して悪かったな。思った以上にビオランテで苦戦した。その上、キョウヤの背中に大怪我を負わせた』

 

「ほ~う。そう言うならあの時にでも倒してほしかったよ、俺としては。しかしお前さん、ビオランテが泣きながら命乞いしてきた時、明らかにたじろいでいたじゃねぇか」

 

キョウヤがニヤニヤ顔で聞き返すと、その声は何も言えなくなる。

 

『……昔からあいつのああいうところが苦手なんだ』

 

「なるほど。孤高を気取る最強の怪獣王も身内には甘いって訳か」

 

キョウヤが皮肉っぽく言ってやると、その声はまたしても沈黙してしまう。

 

『……いつから気付いた』

 

しばらくして、返ってきたのはそんな言葉。

 

「この戦いの途中辺りでな。しっかし、まさか怪獣映画の主役様までこの世界に現れるとはねぇ。今のところ、イリスにデストロイアにビオランテかーーこの世界は怪獣だらけだな」

 

『そうか……俺のことはまだ他の奴に言うなよ。助けが必要になった時は、また俺を呼べ』

 

……とその時、突如としてこの空間に亀裂が入り始める。

 

『……別れの時間だ』

 

「そうか……とりあえず、今回は色々と助かった。改めて礼を言う」

 

そこまで言って、キョウヤはふとあることを思い出す。

 

「ところでふと気になったんだがーーお前、なんで最後にビオランテとキスした?」

 

『あぁ……あれはお前に憑依した俺からの詫びだ』

 

どこかバツの悪そうな口調で言う。

 

「……ふざけているのか?」

 

『いいや。あの妹、未だに兄離れできてないみたいだったからな。俺が兄以外の男を教えてやったんだ』

 

「……とか言って、本音はあれだろ。お前、あの厄介で邪魔な妹を俺に惚れさせて擦り付けようとしてるだけだろ。違うか?」

 

しばしの沈黙。

 

そして……

 

『……時間だ。帰れ』

 

「おい、ちょっと待てーー!」

 

言い掛けるが、既にキョウヤの意識は現実へと戻ろうとしていた。

 

『……ビオランテのこと、任せたぞ』

 

意識が戻ろうとする最後の最後で、キョウヤは確かにそう言われたのを記憶する。

 

(……ったく、兄妹揃って仕方ねぇな。わかった。任されてやるよーーこれでいいんだろ? ゴジラ)

 

 




次回予告

強敵ビオランテとの戦いも終わり、キョウヤとのキスで禁断の愛に歪んだどす黒い心を真実の愛の力で溶かされたビオランテは、キョウヤの妹宣言をして仲間に加わる。

ビオランテに倒された仲間達も無事に復活し、一行はビオランテを連れてエギンハイム村に帰還する。

そして訪れる別れの時間……

心が洗われてすっかり丸くなったビオランテを仲間に加えてますます賑やかになったキョウヤ達は、このまま自由気ままな旅を続けることに。

一方、イリスとタバサはシルフィードに乗ってルイズたちが帰りを待っているトリステイン魔法学院へと帰ることに。

お互いの歩く道がどこかで再び巡り合えば、きっとまた再会できるはず……

キョウヤ達はイリス達との再会を信じ、空へと飛び去っていくシルフィードの後ろ姿を見送るのだった。

予想外に長引いてしまった番外編シリーズ堂々完結!!

次回、『いつかまた会う日まで』

さよなら、キョウヤとその仲間達……

そしておかえり、ルイズとその仲間達。
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