※この作品はR-18です。

催眠パワーでいけるのか!?   作:ヒミノまろ

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8話

 

 時は経ち舞台は聖祥大付属小学校へ移る。

 

 

 新しく催眠をかけたメンバーは居ない。

 と言うか、現段階ではあまり追加したくない……。

 

 だが、確かめる必要がある人員がここで追加されるのも確かなのだ。

 高町なのはの親友と呼べるべき人材。

 アリサ・バニングス

 月村すずか

 両名が同じクラスに居る。

 

 確かある出来事によって、仲良くなるのだが年齢の割には修羅場な展開だったはず。

 だけど、あれは三人のみで発生する出来事なので、自分と言う存在がある以上どう言う風に転ぶかはわからない。

 

 切っ掛けはアリサ・バニングスが作るはずなので現状はタッチしていない以上、イベントは発生する可能性は高いが、なのはの精神状況によっては良い方にも悪い方にも行く可能性は否定できない。

 現在のなのはの状態はある意味安定された状態だろう。

 家族間における仲は良好であり、自分という友達も存在している。

 常に居る、自分へと若干依存気味な癖は見えるが、年齢的にもまだまだ修正は効く範囲だと思いたい。

 ……最近、あっちの方も色々遠慮が無くなってきている……催眠の後押しがあるのは間違いないと思うが、だんだんと大胆な行動になってきているのは本人の気持ちも膨らんで行っているのだろう。

 ただ本人の気質なのか、やり過ぎな所があり……こっちがへばる事が多いのは贅沢だろうか。

 ある意味年齢以上の健康な体すら疲れさせる恐ろしい娘! と訳も分からないことを考えつつ、動きを検討する。

 

 現状知っている知識としては

 アリサ・バニングス どこかの大会社の令嬢であったはず。頭脳明晰。ただ若干、性格は強気で周りに誤解されやすい。

 月村すずか こちらも確かお屋敷を持っている令嬢であったはず。身体能力が高く。性格は温厚。どの設定か分からないが「夜の一族」と呼ばれる超常現象を使える一族だったはずだ。

 こちらはただただ面倒なのだが、さすがにアニメ系の親友だけあって設定されているものは豊富である。

 とはいえ、知っている事がある分、有利に活用できることも多いだろう。

 

 こちらの2名に関しても、まずは状態の確認である。

 メインに設定されているのであればするからの検討になり検討される考えが強くなってしまうが、サブであればするしないからの選択が出来るので後に回すといった考えの調整をすることも可能だ。

 なので最初の検討が出来る様に状態の確認をする。

 

 幸い同じクラスなので、状態を見るのは容易であった。

 アリサ・バニングス、月村すずか共に青色。サブ対象者であった。

 少しホッとした。以前に確かめた高町桃子、高町美由希以上でストーリーに絡んで居たはずの両名がサブであった為、メインはこの2名以上のストーリー進行者になるだろう。

 おそらくは、

 フェイト・テスタロッサ

 八神はやて

 クラス。

 

 八神はやてに関してはまだ先ではあるが、フェイト・テスタロッサは間近むしろ無印と呼ばれる一番最初のメイン人員であるので、こちらの対策を優先していければと考える。

 とはいえ、こちらもまだ時間もある為、ひとまず置いておき、今、現段階としての対応を検討する。

 

 アリサ・バニングス。月村すずか両名とも現段階で催眠を組み込むことはリスキーだと判断する。

 なぜなら向こう側のお家状況が不明すぎるのだ。

 アリサ・バニングスに関しては、仕事がら両親は忙しいはずだが、お手伝いさんとの信頼度合いが不明であり、どの程度怪しい行動をしたかによってこちらの存在に気付く可能性が分からない。

 月村すずかに関しても同様だ。向こうは確か夜の一族と呼べる人員が複数存在したはずである。

 試すにしても能力の差も分からない内に行うことは危険しかない。

 特にお金持ちであればあるほど、このアニメの世界では見えない影の存在というのは持っているのは定番であろう。

 どこで見ているかも分からない状態で、催眠を掛けている状態を見られたらこっちが一発アウトである。

 なので、やはりこの2名も正当的対応が遠くも近道であろう。

 両名とも仲良くなり、情報を収集し、リスクを削っていく。

 チート持ちが行うには地道な進め方ではあるが、近道であればあるほどあのクソに破綻される可能性が高い以上しょうがないと割り切る。

 

 とはいえ、サブ対象者であるのでどうしても必要な時にかける事ができれば良いので気負いはしない様にする。

 

 さて、そうしながらも日々はさらに経過し、様々な交流を重ねていった。

 小学生としてのテストはさすがに簡単過ぎるが、気を抜かず優秀な成績を収めていく。

 また体育の時もしっかりと上位に合わせる形で調整する。

 突き放し過ぎると怪しまれてしまうし、かと言って平凡だと歯牙にも掛けられない。

 向こう側にも意識されつつ好印象を振りまくのは中々骨が折れる対応であるが、必要経費だと思うしかない。

 他の小学生とも遊ぶ時も同様だ。子供過ぎる言動は控えつつも子供っぽい無邪気さは演出する。

 

 そうなると当然、対象の2名以外からも好印象が積まれて行くのだった。

 

 話しかけられる相手も増え、休み時間などに遊ぶ友達も増え側から見るとさぞ順風満帆に見える人生だろう。

 これに面白くない思いをするのは高町なのはである。

 元から依存癖があったのが更に依存度が高くなった様に思える。

 とはいえ、この辺りのさじ加減は非常に難しい。あっちを立てればこっちは立たずというなんで小学生からこんな苦労をしなきゃいけないんだろう。という気苦労は絶えなかった。

 まぁ、ご機嫌を取るのはこちらも苦ではないので、その辺りの機微を見つつ機嫌を損ね過ぎないようにして行く。

 

 そうしたある日、なのはと一緒に校庭を歩いて居た時

 

「返してよっ!!」

 

 と少女の悲痛な叫び声が耳に飛び込んできた。

 

 __

 退屈だなぁ……。

 

 先生が喋っている事など私にとっては新しいことなど一つもない。

 知っている知識を聞かされる行為は、飽きを増幅させ時には苛立ちすら感じられる。

 

 なんでこの程度のことがみんなわからないんだろう? 

 

 他の人が聞いたら嫉妬されるような問いを頭の中で反芻する。

 

 アリサ・バニングス

 

 幼少からの丹念な教育もあったのだろう。そしてそれを受ける本人の才能もあったのだろう。

 その結果、本人の能力とこの学校における年齢的な学力で大きくギャップを生み出していた。

 

 それは子供心として、勘違いを引き起こしやすい。

 

 とはいえ、本人は本物の才女だ。本来は勘違いした後、どこかで叩き潰されるのが常だ。

 そうやって人は痛みを覚えながら過去を悔い、己を確立させて進んでいく。

 だがアリサ本人は勘違いを正す機会すら己の能力で上回ってしまう為、それを否定出来るような人員も居ないのも確かだった。

 その結果、わがまますら常に許容される世界にて子供ながらの残酷な無邪気さと共に優越な心を加速して行く。

 

 退屈だなぁ……。

 

 テストとかで私と張り合える相手が居た時は少しながらも感動して、負けるもんかと思い時間がすぎた為、まだマシだった。

 

 ただこうやって毎度毎度知っている授業を聞くのは、何も身にならないような虚しさを覚え常に退屈だった。

 

 何か新しい刺激が欲しいなぁ……。

 

 ボーっと聞いていた授業が終わった放課後、各々が遊びや習い事の話をしている姿を見ている。

 現段階でアリサ・バニングスには友達は居なかった。

 

 本人としては、話のレベルが噛み合わないから話すだけ無駄だと思い、周りは容姿端麗過ぎる女の子は、子供ながらも理解できるほど話しかけるには心理的ハードルが高かった。

 まぁ、話しかけても一方的に言葉の圧力で意気消沈されてしまうのだが……。

 

 それはさておき。アリサ・バニングスは新しい刺激を求めていた。

 

 正直退屈を紛らわせれば、なんでもよかった。

 

 大食い勝負とかある意味面白いかも。

 

 少し前にみたTVの内容を思い出し、いざやるとなったら絶対にやらないであろう無理やりな内容を投げやりに考えていた。

 アリサ・バニングスの席は窓際である。グラウンド、校庭が見渡せる位置でもありそこから見る空は割と好きだったが、この退屈な心を埋めるには至らない。

 それでもボーっと窓から外を見ていると、一人の少女が校庭で何かしていた。

 よく見てみると、花壇の部分でしゃがみ込み何かしている。花でも愛でているのだろうか。

 その少女は綺麗な深い紫色した髪をしていて、花へ向ける優しい温厚な表情は遠目から見ても美少女であるのがよくわかる。

 

 そういえば……同じクラスだったわよね? 

 名前は確か……月村すずか……だったような……。

 

 クラスメイト自体、自分の存在を揺るがすことが出来ない限り興味が無かった為、思い出しながら彼女の名前を思い出す。

 そのまま彼女の姿を見続けているとその綺麗な髪につけているカチューシャがキラリと光に反射して存在感を主張する。

 そのワンポイントな存在感と合わせて彼女の慎ましやかな魅力が更に映えていた。

 

 私も……ああいう可愛いのを付けたら魅力的に映るのかしら。

 

 そう考えて……パッと良いことを思いついたように無邪気な笑顔を浮かべ席を立ち移動を開始した。

 __

 

 声が聞こえた方へなのはと一緒に向かうと、そこでは少女二人が取っ組み合うような感じで揉めていた。

 とは言え、力の差があるかのように紫色の髪をした少女の方が金色の髪をした少女へ懇願しているような姿を見せている。

 その修羅場っぽい場面を見たなのははこちらの腕をギュッと握り不安そうな表情で見つめてくる。

 

 恐らくこれが三人で仲良くなるイベントなのだろう。

 概要としての知識でこう言った出来事が起こると知っていても、いつどのようにどのような形で発生するかは分からないので起こっている状況でイベントか否かを判断しないといけない。

 これ自体はまだ分かりやすいから良いとしても今後判断に迷う時は出てきそうだな……。

 

 と考えが横道に逸れそうだったので、思考を戻し事前に考えていた対応方法を思い出す。

 

 要するに自分主導で絡むかなのは主導で絡むかだ。

 自分主導で行うなら恐らく今回は容易だろう。そしてそれに伴う好感度のメリットも生まれることも想像がつく。

 ただ、そうなるとなのはを成長させる機会が失われる。

 それを合わせて更に原作からの乖離が少しずつ行われてしまうため、後にどうなるかは想像がつかない。

 転生者であり朧げながらも持っているこの知識は、未来視に近い強力なものである意味最大のメリットだ。

 世界がヤバイと言われるイベント以外は基本それを取り壊さないように出来る限り原作に沿う形で合わせておいた方が無難であろう。

 

 そう考え、行動を開始した。

 

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