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怖い……
まずはその感情が先立った。
目の前で揉み合っている少女二人を見る。
紫色の少女が叫んでいるが、その声が聞こえてこない。
それよりも自分の感情が優先してしまうのだ。
怖い…………
喧嘩という行為はなのは的には相手側に強烈に感情をぶつける行動だと思っている。
特にそこに見える悲痛な感情、悪意には凄く身を竦ませる。
自分が悪いわけではないのに、その感情は周りに伝播させてしまう。
良い子であろうと心に秘めているなのはには特にそれがひどく怖く感じられた。
ギュッと隣の腕を握りしめてしまう。
そうしていつも隣にいてくれる奏くんの横顔を見た。
……なのはが思うに体と体が合わさっている行為は、本来安心するべきものなのだ。
そう……今、隣にいる奏君と一緒にいる時のように。
そう思っているとふと奏くんはこちらに目を向けていつもの安心出来る声と共にこちらの頭に手を置いてくれた。
その際に些細ながらも奏くんの匂いを感じられて怖い感情から幸せの感情へと上書きされて行く。
上向きはじめた感情を得て、心の中に悪意にもめげない勇気がともろうとした瞬間
「例えばだけど、急に僕が
と
……奏くんが居なくなる??
この一緒にいて幸せに感じる時間が無くなる?
あの
お互いに大事に大事に気持ちを育てて行ったと思っている安心と幸せに満ちた時間が無くなる?
足下が急に真っ暗になったかのような錯覚に陥る。
仮定の話だとしても想像しただけで胸が締め付けられて吐き気を催す。
間違いなくそんなことがあれば生きていけない自信がある。
いつも優しく一緒に居て優しい顔でお話ししてくれる奏くん。
ちょっと時々見せるカッコいい横顔にはドキドキしたことも数えきれない。
そして、一緒にいる時に触れ合う体温。顔を擦り付けた時に感じる安心する匂い。そしてあのどこまでも幸せに感じる一時。
それが取り上げられるとするのであれば……
そんな時に叫ぶ声がなのはの耳に入った。
「それは大事なものなのっ! 返してっ!」
そう
そもそも
そして大事に大事に
そう考えた瞬間、頭の中が真っ白になり、心が真紅へと燃え広がる。
まるで代々受け継がれてきたかのような鋼鉄な強い意志へ火がくべられたように胸がこみ上げてきた。
そして目の前の
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いや……猪突猛進しすぎじゃね……。と突っ込みしたくなった。
元々正義感は強いであろうなのはをけしかける為、
急にチャージMAX!! と言わんばかりに二人の所に突っ込み奪われたと思うカチューシャを取り上げ、取った側の金髪の少女へビンタをぶちかました。
二人は呆然とその出来事を受けて止まっている。
そしてなのはの説教が開始された辺りで、更にヒートアップしないようになのはの後ろ側に周り、気分を落ち着けさせるよう肩に手をおいた。
なのはも言いたいことが言えたのか、若干落ち着きを取り戻しつつあった為、呆然としていた二人も少しずつ復帰を果たし取り上げた少女は謝罪を口にする。
紫髪の少女も元々温厚なのであろう。返ってきたものを大事に受け止めつつ気持ちは落ち着いて話をして行くのであった。
それを黙って見ていると、金髪の少女が改めてこちらの存在に気付きバツの悪い顔を浮かべた。
こちらの存在を意識していることも確認出来たので、こちらは口を出さずにこにことした優しい表情で彼女らの行動を見守る。
三人はそのあとも話を続け、無事に仲良くなりそうな雰囲気になって解散となる。
ここから更に交流を重ねて親友へと昇華されて行くのであろう。
無事に終了してほっとしたと共に、さすが主人公となのはの