気分を無理やりに落ち着けアルフへの催眠設定を行う。
アルフに催眠で命じた内容は以下である。
・鏡音奏の男性器を舐めることは幸せである。
・鏡音奏に対して、自分が全てを尽くし服従すべき存在である事を理解する。
・鏡音奏の命令に関しては何よりも優先し喜んで命令を遂行する。
・鏡音奏の体を舐める行為に抵抗はなく好きな行為である。
・鏡音奏の男性器を舐める行為、それに伴う行為は鏡音奏と二人きりで無いとやってはいけないと認識する。
・鏡音奏から手を握り名前を言われると「はい」と返事する。
・鏡音奏が「終わり。終わり」と告げられたら男性器を舐める衝動は一時的に抑えられる。
最初の催眠項目に関しては、もう少し弱くしても良かったが満たす満たないで悩む時間よりもここだったら大丈夫であろうと言う所を設定する。
今回、日数などに関しては色々とその後が成功するまではまだ設定しないようにした。
あと、関係性が全く無い所からだったので、命令を確実に実行させるように関係性を強めに入れて設定する。
ひとまずはこれでいけるだろうと踏んで、催眠を解除した。
アルフの目に光が戻り、こちらを見つめる瞳を見る。
先ほどとは違い攻撃的な雰囲気から慈愛に満ちたような空気を出しつつもさりげなくこちらに近寄ってくる。
二人きりの状態の所が発動しそうだったので、ひとまず落ち着くようにアルフへ伝えた。
アルフが落ち着いた所を見て、早々に命令を出す。
・今日自分と会ったこと言われたことに関しては誰にも言うことは禁止、何か聞かれても誤魔化すこと。
・明日、引き続きジュエルシードをお互いに探索すると言うことにして、同じ時間に一人でここに来ること。
・その際、出来る限りフェイトに怪しまれない範囲で精神リンクを弱められるなら弱めて向こうから察知しづらくしておくこと。
以上をひとまず伝えて、アルフと別れる。
そして鉢合わせしないように、その場所から離れて今後の事を検討しつつ家に戻るのであった。
家に戻ると居間のテーブルの上に指輪のようなものと紙が置かれている。
恐らくはサブ報酬だろうなと思い、まず置かれていた紙を見た。
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サブ報酬おめでとー!! やっぱり英雄色を好むというからどんどん楽しむべきだよね!! (ウンウン
この指輪は「指輪タイマー」だよ。
催眠をかける時にこの指輪をしていれば対象を指した後に1分経ったら震えて教えてくれます!!
ちなみにそれは他の人には見えないけど、壊れやすいので取り扱いには注意してねー!!
▲▲
紙を見た後、効果自体は助かるが少し微妙と思いつつもその隣に置かれている指輪を確認する。見た目はシルバーリングのように感じた。
これを恐らく左人差し指にはめるのであろう。
とりあえず左人差し指に付けてみた。サイズが最初合っていなかったが、指の根本につくとサイズが変化したかのように指とぴったりと合わさる。
そして抜けなくなった……。まぁ、他の人に見えないし、特に困るものでもないからそのままにしておくしかないかと思いその日は終了するのであった。
そうして次の日。同じ時間辺りになったのを確認してアルフと会った場所に近づく。
そこにはアルフが一人でソワソワと佇んでいる姿が見える。
その様子を伺いつつ、そして周りの様子を伺う。
アルフ以外の人の気配は感じないように見える。恐らくは向こう側も余裕はないはずなので大丈夫だと思うが、ここで視線チェックウォッチを使う訳にもいかずしばらく周りの様子を確認する。
そうしてある程度掛けて確認を行い、アルフがソワソワした雰囲気からしょんぼりした雰囲気に変わるころに姿をアルフの前に出す。
アルフがパァっとした笑顔の表情に切り替わりこちらに向かってくる。
その様子を見つつ周りの様子を引き続き確認する。そしてアルフが近づいて向き合った時に何も起きなかったことで、無事上手く行った事を感じてふぅと心で息をするのであった。
アルフはこちらを見てまるで尻尾を振っているかのように瞳を輝かせている。
背丈はまだ向こうの方が高いのだけど、その様子はハッハッと犬のようにじゃれついてくる可愛さを感じてしまう。
つい、その可愛さにアルフの顔の部分に手で触る。アルフは嬉しそうに目を細めその手を受け入れて撫でられ続ける。
そうして少しの間、撫でているとペロっとアルフが手の部分を舐めて来た。
その感触に驚きつつアルフを見てみるとアルフも何かに驚いたような表情を浮かべる。だが段々と頬が紅潮し始め瞳が潤み始めた段階で、催眠行動が実施された事を理解し慌ててアルフを落ち着けさせるように声をかける。
なんとか落ち着きを取り戻したアルフを前にして、今後、動いてもらう命令を伝えるのであった。
__
ジュエルシードの探索が進まない……。
ある程度の数は集まってきているけどまだ足りない。このままでは母さんの助けにならないと思い、焦りだけが募っていく。
そうして今日もジュエルシードの探索を開始しようとした時にアルフから提案があった。
「今日は休憩日にしない?」
アルフが言うには、私の体調が心配だと言う事。ご飯も全然食べてないしいつ倒れるか不安になってしまうとのことで休息日を入れてはどうかと言う話であった。
しかし私は休んでいる暇はない。母さんのお願いを遂行しなければならないのだ。この身を使って少しでも母さんの望む形、喜ぶ形を作る必要がある。
アルフの気遣いには嬉しいけど、その提案は却下しようと思っていた。
それを伝えようと思った時に、アルフが痺れを切らした感じで話を続けている。
「あー! もう。フェイトの体が心配なの!! あいつの為に集めることが必要なのは分かっているけど、倒れちゃえばそれも出来なくなるんだよ!」
それを聞きアルフが心配してくれる事を嬉しく思いつつも「大丈夫だよ。アルフありがと」と伝えアルフの気遣いを断ろうとするが、
「あー! ダメ。やっぱり心配! そんな倒れそうな表情で言われても納得出来ないよ!!」
「だから今日は休みにしようよ! 今日は何も考えず外の空気を楽しもう! ねっ!」
そうアルフは言い切って私の手を取る。そうして今日は休みだからバルディッシュも今日はお休み! と言って家に置いたまま私を連れて外へ連れ出した。
私は勿論反対しようとした。ただ、アルフの言った通りなのか心は反対していたが、体が思った以上に力が出てこない。
あのなのはと呼んでと言っていた少女との戦闘も常にあった為、その緊張感でも疲弊していたかも知れない。そのまま私はアルフの手を離すことは出来ず外へと連れ出されるのであった。
そうして私は今、海が見える公園のベンチに座っている。
アルフは私を連れ出して休ませることが出来た満足感なのか喜びの感情がリンクを伝わって感じられる。
その気遣いは嬉しくも思うし、申し訳なさも感じてしまう。
ただ、こうして何も考えることなく海から流れる風を頬へ受け、潮の匂いと共に暖かい光を受けたこのゆったりとした時間は気持ちを落ち着けさせた。
やっぱりアルフが言っていた通り、色々と疲弊していたのだろう。それを実感してしまった。
ボーッとそのまま景色を眺めてしまう。アルフは飲み物を買ってくると言って今はいない。
アルフが戻ってきたらやはり探索を続けないと行けないので戻ろうと考えつつも私は人気の無いベンチでこの海を見続けてしまうのであった。
しばらく海を見ていると後ろから物音が聞こえてきた。
アルフが戻ってきたのかな? と思い振り向くとそこには一人の少年がいた。
その姿を見る。確かなのはと呼ばれている少女といつも一緒にいた少年だ。
しまった! と思い座っていた格好から立ち上がり構えをしようと思った時にバルディッシュの存在を思い出す。
家に置かれていた状態を思い出し悔やむ。アルフにすぐ念話を飛ばしてこちらにすぐ向かうように伝える。
その慌てた状態を知らずに少年は話はじめた。
「フェイト・テスタロッサさんだよね?」
なのはと一緒に居たので私が名乗った時の会話を聞かれて居ただろうその少年はこちらの名前を言ってきた。
私はそれに答えず、睨むように彼を見続け辺りの様子を確認する。
少年はそれを見て何かを探しているのかピンと来たかのように
「なのはは今日は居ない。僕、一人だけだよ」
その言葉を信じるなら逃げ出せることは容易であろうと思いつつも油断はしない。アルフが到着するまで時間を稼ぐ必要があると考えた。
「こちらから戦闘する意欲は無いよ。そういえば、僕の名前を名乗ってなかったよね。鏡音奏と言うんだ。よろしくね」
片手を上げてこちらに手を見せる仕草はまるで降参するポーズのようだった。その状態のまま彼は名乗りを上げてくる。
そして次の言葉は私には無視することが出来なく心を揺らしてきた。
「これは一つの取引なんだけど、まだ眠っているジュエルシードの場所、知りたく無い?」
何故私に? と言う思いがある。ただ無視出来る情報でも無いのは確かでもあった。私が最も知りたい情報でもあるのだから。
「フェイト・テスタロッサさん?」
こちらを首を傾げたようにして聞いてくる。アルフはまだ戻ってこない為、時間稼ぎも含め話を聞き出そうとした。
「……何?」
__
無事、フェイトが催眠に入ったことに一安心する。
話の流れもやはり主従なのか似た流れで行けたことにホッとした。
アルフはこちらを見ることは無いように命令してあるし、勿論助けに来ないことも命令済みだ。
それを念のため確認する意味でも物陰から出た時点で視線チェックウォッチを使用している。
後残り「1回」とは思いつつも、ひと通り上手く行ったことに改めて安堵し、目の前に現れたサイコロを手に取った。
そして今度は少ない目であって欲しいとサイコロを振る。
出てきた目は「2」であった。
「1週間に1回、催眠実行者の匂いを嗅がせる」
である。既知である情報のためか紙は現れることはなかった。
奇しくもなのはと同様の設定にやはり二人は色んな意味で繋がっているのかも知れないと言う感傷もありつつ催眠の設定を開始する。
設定したのは以下である。
・鏡音奏は家族のような絶対的信頼感を持つ相手である。
・鏡音奏の命令に関しては何よりも優先し喜んで命令を遂行する。
・鏡音奏から励ましの言葉を掛けられると心を奮い立たせ、自分の気持ちが向上する。
・鏡音奏からの質問には全て素直に答える。
・鏡音奏の体の匂いを嗅ぐと安心する。
・鏡音奏の匂いを嗅ぐ事について抵抗はない。好きな匂いである。
・男性の体の匂いを嗅ぐ行為は他の人の前で行う行為では無いと認識する。
・鏡音奏が「終わり。終わり」と告げられたら匂いを嗅ぎたい衝動は一時的に抑えられる。
・鏡音奏から「フェイト・テスタロッサ」とフルネームを呼ばれると「はい」と返事をする
・鏡音奏と二人っきりで会う時にはバルディッシュ等も含めデバイスを持ち込まないように意識する。
・鏡音奏と二人っきりで会っている時に、もしバルディッシュ等のデバイスを持っている場合は二人っきりではない事を認識する。
・鏡音奏と二人っきりで会っている時に、もしバルディッシュ等のデバイスを持っている場合、鏡音奏から頭を撫でられると嬉し恥ずかしくなり優しく鏡音奏から離れる。
個人的な気持ちでは恐らく我慢が出来ない可能性もあるので、それに繋がる設定を入れたくなってしまう……。
しかし、落ち着けて一先ずことを進めることが出来る程度と今後の仕込み部分で抑えるように設定した。
そうして催眠から復帰させるとフェイトの瞳に光が戻りがこちらを見始める。
「奏?」
そうだよ。と言ってあげるとフェイトは道に迷った子供が親を見つけたような安堵と笑顔を交ぜた顔をして、こちらに近づき恐る恐ると抱きついて来た。
ふわりと少女を感じさせるような甘く、そしてこちらの頭を痺れさせるような匂いを感じとれてしまう。
家族愛にはやはり飢えて居たのだろう。少しずつ彼女の抱きしめる力が強くなって来た。
よしよしと頭を撫でつつも無事、効果を発揮したことに安堵して今後の流れを考えるのであった。