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不満である。
最近、私、高町なのはは不満なのである。
魔法の特訓自体やジュエルシード回収は物足りなさはあるが、特訓出来ている成果を奏くんに見せているようでここには不満はあまり無い。
そして奏くんの護る力はユーノくんからもシールドの張り方の詳細を学んだあとも日に日に強く出来ており、その包みこめる想いは多少満足出来ている。
ただこれはまだまだ心にある想いには全然足りないので、もっともっと精進を重ねていくつもりだ。
不満の一つはあの少女との
勿論、回避される動き、それを予測してこちらも逃さないようにする為、色々と考えて対策をするのはそれはそれで学ぶところがいっぱいあるのだが……違うのだ。
もっとこう……なんと言うか……ぶつかりたいのである。
私のこの想いを表しているようなこの魔力をもっともっと見てもらいたい。
戦闘を通して語りたいし見せたいのである。
私はこんなにも想いそしてその想いは尽きることは無いですよと。
勿論、彼女自身に八つ当たりをしたい訳でもないし、語りたい訳でもない。
あくまで見て欲しいのだ。想いは成長を続けていると言う証を見せたい。
そして彼女自身の本当の強さを学びたい。それは私の糧になるのだから。
だけど、中々その機会は訪れなかった。
少女の気を引くためにもお互いの名前を交換した。フェイトちゃんと言う名前はその綺麗な容姿と合わせてとても合っているようにも感じた。
しかし、進展はあまり変わらなかった。
なので不満は溜まりっぱなしであったのである。
そしてもう一つ大きな不満が出てきた。
あのお互いの全てを交換出来るような至福の時間である。あの時間はとても幸せであり私が護らなければならない時間の一つであるのは変わらないのだが。
最近、奏くんの匂いが
元々、夜寝る前にお風呂に入るので一晩分しか堪能出来ない不満は元からあったのだが、最近更に薄くなっているように感じている。
いつもより念入りにお風呂で体を洗っているのか、体の匂いが薄くなっているのが感じられてしまうのだ。
いっそ、何日かお風呂に入らないような状況を作ってあげようかなと思うくらいには現状不満が大きくなってきている。
そして、これがもっとも重要なのかも知れないが……時折
お母さんに料理を習いつつ色々と私の舌や鼻も成長しているのかもしれない。
それが時折訴えてくるのだ。至福の味では無い微妙な味や匂いがあると。
ただ、それも念入りに体が洗われている現状、気のせいなのかもと思う。
勿論奏くんの体は一番大好きな匂いでもあり味も最高である。どこまでも舐めてずっと口に収めていたい衝動には変わりが無い。
しかし気になってしまうとどうしても頭の中にそれが残ってしまうのだ。
とはいえ、具体的な所は分からないので何とも言えないのだが、もやもやとした感情は積り続けてしまう。
そろそろ一回色々発散するため、やはり前考えていたプランをチャレンジすべきなのかなと考えている。
そんなこんなとしている内にフェイトちゃんと真っ向勝負が出来そうな場面があった。
ジュエルシードをお互い正面に向けている状態で、デバイスを構える。
いつもならあまりお互いが構えることなく、フェイトちゃんが動き回ってしまうので今回はその構える動作がいつもと違う雰囲気が感じられた。
ようやくやる気になったんだね。フェイトちゃん。
レイジングハートは私の心の発散を理解しているかのように即座にシューティングモードへ移行してくれる。
マスター思いのレイジングハートに感謝をする。私も頑張るから更なる護る力を身につけようね。と心で感謝を告げた。
そしてフェイトちゃんの方もデバイスを構えたままこちらをジッと見つめてくる。
まずは様子見もかねて軽く一当てかな。と頭の中で考えた。
これ自体フェイクかも知れないので、すぐに逃げられないように軽く様子を見てから動きを見ようと考える。
その考えを持ったままフェイトちゃんへ向かいレイジングハートを突き上げるようにする。
フェイトちゃんもそれを受け止めようとしてデバイスをこちら側へ振り下ろしてきた。
その威力を確かめようとした瞬間、間に人が入り込んでくるのであった。
せっかく解消されそうな不満は残り続け、そのままちょっと撃っても良いかなと考えてしまうくらいに心がささくれ出す。
レイジングハートも「いいんじゃないでしょうか」と言ってくれているかのようにディバインバスターを撃つ準備をし始めてくれたのだ。
さすがマスター思いのデバイスだと少し感心してしまった。
そう思っていたのがいけなかったのか、フェイトちゃんは乱入されてきた人が喋った瞬間には離脱を行なっており、何もかもが不発で終わってしまう。
私、高町なのはは不満である。そしてそれはまだ解消されなかった。
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幸せだ。
今、私は心の中で幸せという感情を噛み締めている。
こんなにも命令に従うことが幸せだとはしらなかった。
幸福と言っても差し支えないと思う。
元々、幸せという感情はあまりよく分からなかった。
昔の思い出として母さんと一緒にいた時は幸せだったのだろう。
ただ、今の母さんからは幸せという感情を貰うことはなかった。
私はただ母さんの喜んでいる顔が欲しかっただけだったのに、私の未熟さでいつも怒られてばかりだった。
奏と初めてあった時の感情は今でも思い出せる。
彼の雰囲気、瞳、顔、体全てを見て理解してしまった。彼には何もかも自分の全てを預けてしまうべき存在であると。
もはやそれこそが私の運命であるとも思うぐらいであった。
そしてそれは今でも間違いが無いと思っている。
彼の近くに行った時に感じた仄かな匂い。それは今では私の
彼の近くにいるとどこまでも安心出来るし、そのためには何もかも捨て彼とずっと一緒に居たい誘惑に駆られたりする。
だけど、違うのだ。確かにそれは欲しいものであるし絶対的に求めてしまうのだが、本当に私が心から求めていたものは更にあったのだ。
彼から「頑張ったね」と何回か声を掛けてもらったことがある。
その時、その瞬間、私は何もかも包まれてしまった。心が文字通り
枯れかけていた心がどこまでも潤うかの如く満たされ心が漲る。
そして何でも彼のために出来るという万能感。何もかも彼のために行動したいという尽くしたい気持ち。
彼にどこまでも尽くしたい感謝の気持ちが溢れすぎて涙が出てしまった時もある。
その時は今まであった悲しみや焦燥感など比べられるものでは無い。
彼から受けて湧き上がるこの心の感情は、今までのことが
別に母さんのことが嫌いになった訳では無い。むしろ母さんのことは愛してると思っているし母さんのために私は努力を重ねるつもりだ。
ただそれよりも私の全ては心を含め彼に預けている。
ありえないことだとは思うが、もし奏から母さんを倒せと言われたら私は喜んで母さんに攻撃をするであろう。
彼の存在は私の全てを持っているべきだし、命令や言葉は私の心を全て満たしてくれるから。
今、彼の命令を受けて撤退を行なっている所である。
湧き上がる気持ちは喜びなのだろう。それがどこまでも私を満たしそして溢れ続ける。
だから思うのだ。私は幸せだと。
撤退をする前に、立ちはだかっていた少女のことを思う。
高町なのは。と自ら名乗っていた少女である。
見た目は可愛い少女である。恐らく無邪気に笑えばそれはすごく魅力的に見えるだろう。
彼女のことは特段嫌いな訳でも無い。戦うたびに色々と努力を重ねていく姿勢はむしろ好感さえ持てるほどだ。
ただあの身から湧き上がり続ける魔力は見た目とは裏腹に凶暴さを纏っているようにも感じてしまう。
個で物量を表現する戦い方はこちらの戦い方と相性が良いとは決して言えないと思ってしまった。
ただ、私もリニスから訓練を受けた身でもある。長年培っている経験はそうそう覆らない自信もあるが相手の成長速度も速い。
正直、正面で戦いたくはないし、どんどんと強くなっていく相手は、今後を考えても極力戦いたくない相手であった。
しかし、彼の命令があれば別である。
彼の命令を受けて彼女と正面で向き合った時、負ける気は微塵もなかった。
気持ちは常に幸せに包まれており、どこまでも魔力を生み出せそうにも感じられる。
そして第三者の介入があり、命令に従い即時撤退行動を実施する。それもずっと心が満たされていた。
ただ、高町なのはと会っている時、どうしても見逃せない点が一つだけある。
命令通りに奏とは他人のフリを続けており、それ自体に不満など存在する訳が無い。
問題なのは彼が常に纏っているあのピンク色の防御壁だ。
恐らくは彼を守るための防御魔法なのであろう。ただ、あれは彼を縛りつける檻にも感じられてしまう。
彼は自由にすべきなのだ。それで私を自由に使うべきである。
縛りつけるその行為は私が全て預けるべき彼の行動を阻害する可能性があり、その行為は到底許せるものでは無かった。
何よりも
ずっといるべき存在は私なのであるから。
ふと彼と一緒に居た時の気持ちを思い出す。
彼と密着していた時、安心に包まれてどこまでも浸っていたかった。
そして声を掛けられた時、心が歓喜に震えドキドキとした。
その時、奏に胸を触ってもらった感触が忘れられない。
母さんからずっと叱責を受けて鞭のようなもので傷を付けられることも多かった。
私が母さんの期待に応えられなかったのが悪いと思うし、それ自体は受け入れるべきなのかもしれない。
ただ、こうも思ったのだ。この傷つけられる痛みが母さんとの繋がりの証明でもあるのではないかと。
苦痛を伴っても家族としての絆みたいなのも感じてしまい無条件で受け入れていた。それが心の拠り所でもあったと思う。
それが奏から行われた時には、別次元であったのだ。
私の全てを預けるべき彼から痛みを授かった時、絆とは本当はこういうものであったと思い知らされた。
最初は優しくそれでも刺激的な気持ちにさせる奏の手は、安心な匂いと共に心が色々と満ちたのだが、一番凄かったのは胸の先部分が潰されるかも知れない強さで抓られた時だ。
その痛みと快楽は私の脳髄を痺れさせた。言葉が全く出なくなり頭の中が真っ白に染まる。そしてどこまでも私の全てを扱って欲しい欲求が跳ね上がってしまった。
痛みと快楽は奏との繋がりをより強く意識してしまう。何もかも私を受け取って欲しい気持ちを伝えるかのように、もっともっとその強い刺激を心から欲してしまう。
ただ体はまだ付いていけなったらしく、倒れそうになったためその行為自体はそこで終了したのだが。
もし、あれだけではなく、奏からご褒美のお仕置きを受けられればもっと凄く絆を感じてしまうのではないかと考えてしまうのであった。
それは兎も角として、彼の命令を無事遂行して撤退は順調に終了した。
次の命令は何だろうという期待もあるが、それ以上に命令を遂行出来るように改めて自分を強化する必要があるとも感じていた。
囚われている檻を破るという命令が来る可能性もある。それ以外でも命令を遂行出来るためにも、もっと力が必要だと感じていた。
口を開けて待っている雛ではなく自らこう言った命令も出来ます! と伝えなきゃ私の全てを使って貰えないと思っているので、今後の特訓プランも考えるのであった。
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