大井っちはドスケベで良い女(迫真)
「……毎度毎度、朝から元気よね、ほんとに」
呑気に寝息を立てているここのトップの布団に潜り込み、股間に顔をうずめて、目の前でそそり立っている怒張に軽くデコピンを喰らわす。
もう慣れたとはいえ、この男の節操のなさには呆れるばかりだった。
まだ外は微かに明るいくらいで、早起きの艦娘以外は大方寝静まっている時間帯。
そんな時分に、私は今日一日、秘書官としての責務を果たすために、スケベの権化の寝所にまで気配を殺してやってきていた。
秘書官の業務に己の性処理を加える(無理強いはしない)とか、よくもまあ後ろから刺されずにやれてるもんだと、この変態の肝の座り様には感心する。今更も良い所だが。
「ひどいにおい、ちゃんとシャワー浴びてるんでしょうね……」
まあ、表面上は嫌がりながらも秘書官担当の日を待ちわび、こっそりと胸を躍らせ、しとどに股を濡らしながら雄の匂いで頭を惚けさせている自分も大概なのだろう。
……いや待て、そんなことはない。私は断じてコイツみたいな変態ではない。
悪いのは全部この猿だ。年中盛りっぱなしのこんな発情期野郎をほったらかしにしていては北上さんの危険が危ない。
「すぅ~……はぁっ……んっ……♡」
だからそう、これは必要不可欠な行為なのだ。至って普通で自然なことだ。
さっきから提督の匂いを嗅ぎながらぐしゃぐしゃの下着ごしに秘所をまさぐるのをやめられないのだって全部何もかもこいつが悪い。
私は悪くない。Not guilty.
「ふっ……んっ……起きないんなら、勝手に始めるわよ」
散々ヤることヤってきた癖に、いちいち理由をこじつけないといけない自分をめんどくさい女だと再確認しながら、提督の下着を慣れた手つきで脱がす。
先程よりも一層濃くなった雄の性臭が布団で覆われた空間に充満し、蒸し暑さによる発汗も相まって私のお腹の奥をきゅうきゅうと疼かせる。
「なによ、こんなに涎たらして……そんなに私の口が待ちきれなかったの?」
びくびくと震えながら鈴口からカウパーをこぼす肉茎がとても愛らしい。自分だけじゃなくて提督も期待してくれていたのだと勝手に解釈し、思わず頬が緩む。我ながらチョロい女だ。いつから私はこんな男に惚れ込んでしまったのだろう。
割かし最初の方からだったよね大井っち、とか北上さんにしょっちゅう言われたりもするがそんなはずはない。いやほんとだから。嘘じゃないから。だから姉さん達も木曾もそんな目で見ないでください死んでしまいます。
「はぁ……んっ……ぐ……♡」
口をめいっぱい開けて、提督の男性器を一気に喉奥まで咥え込む。最初は舐めるのさえ億劫だったのに、今ではえずきもしない。
それどころか、提督が口の中いっぱいな多幸感に酔いしれながら、舌で満遍なくねぶりまわし、ひどい音を立てながら引っこ抜き、上顎にカリを擦り付けては快感に浸り、喉の奥まで飲み込みながら、一心不乱にしゃぶり続けてしまう。
「んぶっ! ぐぶっ! ごぼっ!♡」
呼吸も出来ないほど深く深く提督を迎え入れ、その息苦しささえも愛おしく、鼻を抜ける性臭に頭の中まで犯されながら、もっともっと気持ちよくなってもらえるようにご奉仕する。
(早く……早く出して。じゃないと私……先に……♡)
己の分身を震えさせ、身震いしながらもまだ達しそうにない提督にじれったさを感じながら、もはや下着としての機能を果たしていない布切れをずらし、秘部を強く擦り上げる。
イラマチオでさえ絶頂を得られるようになってしまった私には、奉仕による充足感と息苦しさ、提督の匂い、さらには女性器と陰核から来る至上の快楽に脳天を突き上げられる。
(だめっ……もうイっちゃ……っくぅ……!)
どうせ達するなら提督と一緒に。
そう願って事に及ぶが、まあ上手くいかない。
大抵こうして私が先にイってしまうか、イかされるかの二択だ。
毎度熱が冷めた後は情けないやら悔しいやら嬉し恥ずかしいやらで散々悪態をついてやるのだが、幸い意中の男は夢の中だ。
この男に躾け尽くされた心と身体は、私の反発心など意にも介さず、この天上の快楽を一寸たりとも逃さず味わいつくそうとする。
「んんっ……ぐ……ふーっ……♡ ふーっ……♡」
きっと、今の私は酷い姿をしているだろう。
ふやけきって焦点の定まらない目、だらしなく伸びた鼻の下、絶頂していようが構わず提督を放さない口と舌、品無く股を開き、小刻みに震え続ける腰と尻、とめどなく溢れる愛液と、音を立てて吹き出す潮――。
おおよそ年頃の女がしていい筈もない痴態を曝け出して、それでも提督が喜んでくれるから、文句を言いつつ淫猥極まりない行為も衣服も道具も全て受け入れてしまう。
(ほんと、都合のいい女)
こうなる以前、提督と出会う前の私が今の私を見たら何と言うだろうか。
絶句か、罵倒か、卒倒でもするか、下手すりゃ自分もろとも魚雷で木っ端微塵か。
でも――
(こんなに幸せで気持ち良いの……やめられる訳ないでしょ……♡)
もう無理だ。この沼からは逃げられない。
この男に愛してもらえない未来なんて、想像するだけで気をやってしまいそうだ。
常に死と隣り合わせの戦場に身を置き続け、極限状態を維持し続けるには、人の心を持った私達艦娘では到底耐え切れるものではない。
そもそもが兵器なのだから、心など不要どころではないのだが、なんの因果かそれを捨てることができない。
精神は肉体に引っ張られるというが、果たしてその通りであり、所詮は年端もいかない小娘に過ぎないのが私達艦娘だ。
今までに何人も、いや何体も、壊れて使い物にならなくなったモノを見てきた。
以前の私もそうだった。さっさと死ねるものならどれだけ救われるか。地獄はあの世にあるんじゃない。この世そのものが地獄だった。
そんな折、到底戦力として計上できなくなった私はこの泊地とは名ばかりだった地に配属された。しかも、何をトチ狂ったか初期艦として。
所詮は使い捨ての間引き用だったろう。彼だって、提督と言えば聞こえはいいが、実際はただの口減らし。提督をやっていけるだろう資質を僅かに認められただけだ。
それくらいに日本、ひいては世界は追い詰められていた。
まあそこで自棄になって色々あって暴れて爛れてたら吹雪とか叢雲とか漣とか電とか五月雨とか白雪が来てそこからこの泊地は大きなっていっ――
「ぐぼぉ!?」
――っくぅぅぅ!?♡
「がぼっ!? ぐぅっ! んぶぅぅっ♡」
こ……この鬼畜……急に頭掴んで腰振ってぇ……。
少しぐらい手加減しなさいよ……こんなのまたすぐ……。
「おぼっ!♡ ひぐっ♡ っぐぅぅぅっ!?♡」
私が達したと同時に、提督が思いっきり力を込めて喉の奥深くまで押し入ってくる。
そして全身を震わせ、大量の精子を私の胃に流し込んできた。
「ごっ!? ぐぇっ!♡ っっっ!?♡」
普通なら嘔吐か、下手すりゃ窒息死レベルで酷いことをされている筈なのに、私の全身は歓喜に震え、絶頂を繰り返し、注ぎ込まれる精液をひたすらに飲み干していく。
窒息寸前の思考はただただ快楽に溺れ、この雄に使われる喜びを更に深く覚え込まされながら、私は必死に提督にすがりついていた。
――
「朝から死ぬかと思ったわ。もう少し加減しなさいよ。私じゃなきゃ気をやってるわよ」
漸く治まった射精の後、散々好き放題してくれたお礼に腰が抜けるまで吸い尽くしてやった私は、足元で伸びているうちのトップを見下ろしながら文句を垂れている。股からも垂らしてる。ってやかましいわ。
ていうか本気で死にかけた。遠慮がないにもほどがないかこの猿。
まあものの数分もすれば復活するので放っておいても全く問題ない。この絶倫め。だがそこもかっこいい。
情事の際は基本負けっぱなしな分、せめて平時くらいは手綱を握ってやらないと気が済まない。むしろ普段は大体頼りにならないから、しっかり面倒を見てないとこの泊地はやっていけなかったりする。まあ、そこも可愛いんだけど。
……うん、ほんと病気だわ。治す気もないが。
「こら、せっかくスッキリさせてあげたんだから、しゃきっとしなさい。一緒にシャワー浴びましょ。その後朝ご飯作ってあげるから」
ほら復活した。そんなに目をきらきらさせて、いい年して子どもなんだから。
……一発くらいで満足する玉じゃないのは知ってるけど。
「だめ。もう時間ないんだから。いい加減にしないと怒るわよ」
まるで捨てられた子犬みたいな目をする提督に、抱き着きつきたい衝動をなんとか飲み込む。
時間も結構押しているし、これ以上は業務に支障をきたす。
この人が私達の提督でいてくれるのは、上にとって判り易い戦果を挙げ続けているからなのだから。
ここは我慢だ、鋼の心で。でないと私も堪え切れなくなる。
「――お仕事頑張ったら、夜、いっぱい相手してあげるから」
ついばむようにキスをして、耳元でそっと囁いてやる。
少し体を震わせた提督はようやっと観念したのか、私の髪をそっと撫でてシャワー室に向かって行った。
案外広い背中を見つめながら、冷蔵庫に何があるだろうと思い浮かべつつ、この幸福な一時を胸に刻み込む。
「早く夜になると良いわね、提督」