クラス召喚されて、何の能力もないと思われ、いじめられていたらプレイしていたエロゲのキャラを呼び出せるようになった件~メイド・クリエイター~ 作:KeI77777
「・・・・・・・。」
ダンジョン、"神々に見捨てられた遺跡"にクラスごと召喚された生徒たちが
挑戦して、撤退してから数日後。
女子グループのまとめ役、花咲結は自室で布団を頭からかぶりながら、
枕に顔を押し付け、寝転がっていた。
生き残った者、死んでしまったもの、死んではないが傷を負ってしまった者。
彼女も死んではいなかったが、クラスメイト達が大蛇に飲み込まれるところを目撃してしまい、心に傷が残ってしまった人物であった。
そんな彼女の自室のドアをコン、とノックする音が一回。
しかし、部屋の主である咲は動こうとせず、布団に潜ったまままである。
「--入るぞ。」
がちゃり、とドアが無遠慮に開けられ、
中に入ってきたのは彼女の幼馴染である米崎奏多であった。
後ろ手にドアをがちゃり、と閉めると咲がもぐっているベッドの近くまで歩み寄り、
ため息を吐きながら話しかける。
「・・・・結。大丈夫か?」
「・・・・。」
奏多の言葉に対して、結は答えずにサイドテールにまとめていた髪もおろした姿のまま、奏多の方を布団から首だけ出して、視線を投げかける。
「・・・あんなことがあったんだ。無理もないが・・・。」
「・・・・・・・わかってる。・・・・わかってるけど・・・。」
奏多の慰めの言葉に対して、彼女はぶつぶつ、と自分を納得させるかのように布団を両手の指先でぎゅっと握りしめ、震わせる。
この世界に来るまで、生死がかかった戦いを経験したことがない彼女たちにとって、
今回の件はあまりにも刺激が多く、こうして落ち込み、暗い表情になる生徒も少なくなかった。
奏多も少なからずメンタルにダメージを負ってはいるものの、
ふさぎこみかけている結を見て、それどころではないと立ち上がり、
連日彼女のもとに通っているのだった。
「・・・私たち才能があるって、浮かれてて、それで、大丈夫だと思って、そしたら、あんな、あんな大きな蛇が・・・。」
「・・・・・・。」
結の左手をそっと奏多は握り、彼女のつぶやきを黙って聞いていく。
彼も決して余裕があるわけでもないが、男としてのプライドか、
それを表面に出すこともなく、真顔で彼女が気持ちを吐き出すのを
何でもないように受け止めていた。
「・・・死にたくないよ。・・・・死にたくない・・・。」
「・・・安心しろ。・・・死なせない。お前は俺が守る・・・。」
---40人いたうちの半分が消え、20人のうち、その過半数は心に大きな傷を負う結果となった。
彼らがまた、立ち上がるにはもう少し時間が必要となるのだった。
◆
「おらぁっ!!」
「---えっ、えいっ!!」
隆の突き出した右手によるストレートパンチを左手でさばいて内側に態勢を崩し、
そしてそこから関節技をかけ、極める杏。
タレント、体術レベル4が成す柔術に近い柔の技である。
レベルではそこまで差がないとしても、タレントによって杏に攻撃を捌かれ、
全てカウンターを取られるか、関節技を極められるかして、
やられていた。
「いだだだだだ!!・・・・あ、でもちょっと幸せあだだだだ!!?ちょっ!!!やめろ!!強めるな!!!」
「---え、えっち!!!」
背中に胸を押し当てられ、思わず本音を漏らしてしまった隆は、
顔を真っ赤にして、頬を膨らませて眉を吊り上げて取り乱す杏にぎぎぎ、と腕がきしむほど極められ、苦悶の声を漏らす。
ぎぶ、ぎぶ、と隆が謝りながらギブアップを宣言すると、
杏がぱっと腕を離し、隆の胴体に右足で蹴りを入れて数mほど弾き飛ばして、
距離を取る。
「いっだぁ!!・・・つ、つよい・・・。」
「・・・もっ、もうっ!!・・・そ、そんなに私のおっぱい好きなの・・・?」
まだ怒っているのか、きっ、と鋭い目線で隆をにらみつけ、
しかし、そんな表情を緩め、両腕で自分の体を抱きしめ、
胸が強調されるポーズを取りながら、小声でつぶやく杏。
「---はい!!大好きです!!!」
『---マスター・・・?』
「ヒッ」
杏の誘惑するような表情と、つぶやき声に対してがばりと立ち上がって、
そう力説する隆に対して、棒読みだが、冷徹に感じられる機械音声で自身のマスターに対して、瞳孔の開いた目つきでにらみつけ、糾弾するルゥ。
そんな彼女の顔を見てしまった隆は思わず怯えたような声を出した。
『---今は修行中ですよね??真面目にやってください。』
「す、すまん・・・・。」
「・・・・・・・・・・・むうう・・・。」
自分の従者にそう淡々と諭され、素直に謝る隆。
しかし、今度は杏がそんな風に仲良くやり取りをしているルゥと隆の姿を見て、
彼女が嫉妬するようにぷるぷると震える。
「・・・うし!!・・・?あれ、杏どうした?」
「・・・・なんでもないもん。・・・次は、寝技の練習ね。」
「え。でも、モンスター相手なら必要なくね??」
「・・・一緒にやるの!!」
隆はそう言って断ろうとするも、後ろから杏がぴょん、と隆の背中に飛びつき、
地面へと引きずり倒しぎゅうう、と首を腕で軽く締めながら、
胸を隆の顔に当てる。
「お・・・おおお・・・。」
「・・・・ふふふ・・・♪ほーら、早く抜けないとどんどん絡み取られちゃうよー」
人生で初となる、女性の胸に顔をうずめるというシチュエーションに対して、
隆は抵抗することもなく、だらり、と両腕を下げて無抵抗となる。
『---マ・ス・ター!?』
「・・!!う、うおらああああ!!!」
「きゃっ!!」
ルゥが今度は隆の耳元で怒りの声を上げ、それで意識を正常に取り戻した隆が、
力をふりしぼり、杏の拘束を逃れる。
『---おめでとうございます、二人とも。またレベルがあがっているようです。』
「・・・・お、おお。そうか・・・。」
「・・・・むううう・・・・・!」
ふふん、と鼻を鳴らし、そう告げるルゥと、またうなるように声を上げる杏。
その間に挟まれ、何が起きているかよくわからないが、
身の危険を感じつつも、隆はレベルアップしたことに対して喜びの声を小さく漏らす。
(・・・ルゥは焼きもちを妬いてんのか??・・・・俺が作ったから俺に対して好意を持つように刷り込まれてんのか。・・・・なんか、あれだなぁ・・・。)
ルゥみたいに自分好みのナイスバディが好意を寄せていることに気づきつつも、
しかし、あくまでそれが自分が彼女の創造主にすぎないから、と結論付けた彼は
はあ、とため息を吐く。
杏の態度も、ここ数日でさらに親しいものになったのだが、
隆はレベル上げのことで頭がいっぱいであり、そこまで気が回らない状態であった。
「・・・・俺たちのレベルも15を超えた。・・・そろそろもっと奥のほうまで行ってみるか?」
『・・・リスクは高まりますが、妥当かと。ずっとここにいられる保証もありません。』
「・・・・そうだね。・・・・今日は休んで、準備したら明日、出発する?」
「おう。」
悲観しながらも、着々と脱出の準備を進めていた彼らは、
明日、さらにダンジョンの奥まで遠征し、
脱出を本格的に目指すことになった。
---その決断がどのような結果をもたらすことになるのか。
未だ、誰も知る由はないのだった。
????「え・・・?体術レベル4持ち・・・?なにそれ怖い・・・・。うらやましい・・
・。」
??「俺の持っているタレントと同じだ。」
感想、くれ
れれれのれ
KEY(ドS)