クラス召喚されて、何の能力もないと思われ、いじめられていたらプレイしていたエロゲのキャラを呼び出せるようになった件~メイド・クリエイター~ 作:KeI77777
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・????」
角谷隆は再び首を傾げ、スマホの画面に映る美女について考える。
自分が作り上げた最高傑作のクリエイト・メイド、ルゥ・キャロン。
身長190cm、Jカップ、黒髪ロング、そして、ツンデレ、クーデレ、ヤンデレとあらゆるデレを詰め込んだ自身の性癖集合体。
そのキャラクターがにこやかに手を振りながら、隆の方を見て話しかけてきている状況に、思考が完全に停止する。
(・・・え?・・・何・・・これ・・・・?)
「---それでは、各自に部屋を割り当てさせていただきましたので、
給仕の者に案内させます。」
スマホの画面に意識を取られていた隆は、大臣の言葉に顔をあげ、
すぐさま持っていたスマホをポケットにしまいなおした。
なぜだかわからないが・・・これを見られるのは非常にマズイような気がした。
そんな確信から、とっさに隠し、自分の案内人となる給仕さんの後をついていく。
(・・・・どういうことだ?あの、タレント名もそうだし・・・。それに、このキャラクターは・・・。)
電源を落としておいたスマホの画面に、自分がエロゲの"クリエイト・メイド"で作ったお気に入りのキャラ、ルゥ・キャロンが確かにそこにいた。
それに、まるで生きてるかのように笑いかけ、話しかけもしてきていた。
タレント名に自分がプレイしていたエロゲのタイトルが表示されたことも相まって、隆はさらに頭を悩ませながら給仕の案内についていく。
そして、うんうん、と頭を悩ませながら歩いていったところで、
目的地に着いたのか、とあるドアの前で給仕が立ち止まり、
それに気が付いた隆も慌てて立ち止まる。
「---こちらが、貴方様のお部屋となります。夕食時にまたおよびいたしますので、
どうかごゆるりとお過ごしくださいませ。」
「あ、はい・・・・。」
それだけいって、おじぎをぺこりと一度。
給仕は次の仕事に向かうために、足早に立ち去って行った。
「・・・・・・・。」
すぐさま部屋の中に入ると、鍵を閉めベッドに顔からダイブする。
色々あって疲れたからか、今の彼は、とにかく体を休めようとだらりとベッドに体重を預け、横になる。
そして、先ほどいじっていたスマホを再びポケットから取り出し、
もう一度画面を確認すると、同じようにルゥが少し怒った表情で隆のことを見つめていた。
『---マスター?無視するなんてひどいです。』
「あ、ああ・・・ごめん・・・。」
ルゥが生きている人間のように表情をころころと変えることに戸惑いつつも、
彼は恐る恐るといった感じでルゥに問いかける。
すなわち・・・確認をするために。
「・・・念のため聞くけど、お前は俺の知っている"ルゥ・キャロン"でいいんだな?」
『・・・当たり前ではないですか。』
隆の言葉にふふん、と胸を張ってそう答えるルゥ。
ぶるん、とJカップの爆乳が揺れ思わず目を奪われる。
すげぇ・・・自分で作っておいてなんだが、プロポーションやべぇな・・・と
鼻を抑えながら隆は続ける。
「・・・・あー。あのな。・・・・その・・・俺のこと・・・・どう思っている?」
『え?』
(・・・ば、馬鹿か俺は!!?なんてこと聴いている!!?)
よりにもよって、ゲームのキャラクターに対してそんなことを聴いた羞恥心に包まれた隆は両手で頭を押さえ、ごろごろと狭いベッドを器用に転がる。
他の人間に聞かれたら死にたくなるようなことを言った自分に対して、
自責の念にかられながら、ああああとうめき続ける。
『---べ、別に・・・・マスターのことなんて・・・。』
(・・・あれ?)
ん?とルゥの態度に隆は首を傾げた。
自分が作ったキャラとはいえ、なんだか顔を紅くし、もじもじと身を揺らしながら、
熱い視線を送ってくる従者の態度に一抹の希望を抱く。
(・・・あれ?これ、もしかしたら・・・?・・・いや、でも・・・。)
『・・・と、とりあえず!!嫌いではないですから!!勘違いしないでくださいね!!あくまで、嫌いではないってだけですからね!!』
「あ・・・・ああ・・・。」
ルゥの剣幕に押され、自身の予測も気のせいだと片付け、
隆はものすごい早口でまくし立ててくるルゥの姿を見ながら考え続ける。
(・・・ツンデレ・・・か?俺がやっていたゲームの通り、ルゥの性格は同じ・・・・。そして、更に気になることがある・・・。)
スマホの画面で、自身に話しかけるルゥを無視してもう一度タップすると、
"slot2~4 empty"と表示がされ、エラーメッセージが浮き出てくる。
(・・・・なんで、俺が作った他のキャラはいないんだ??・・・・・。)
自分が作った他の3キャラが存在しておらず、empty、と表記されることに彼は首を傾げる。
タレント、というレベルについて隆は考える。
レベルがあがるほど高度なスキルを扱うことができる。
"クリエイト・メイド"というタレントのレベルが上がればすなわち・・・。
『--とにかく!!私以外の女の子に鼻の下を伸ばしてはいけませんからね!!
・・・で、でも、どうしてもというなら、私のおっぱい見せても・・・。』
「!!!」
がたり、とルゥの言葉に隆は立ち上がり、枕にスマホを立てて、
す、と正座をする。
そして、頭をさげて深々と土下座をした。
「・・・おねがいしやぁす!!!」
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・え、えっち!!・・・・・でも、マスターならいいですよ・・・・。』
---その日、隆はもう死んでもいいと思ったという。