※この作品はR-18です。

クラス召喚されて、何の能力もないと思われ、いじめられていたらプレイしていたエロゲのキャラを呼び出せるようになった件~メイド・クリエイター~   作:KeI77777

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ダンジョンでエンジョイできるなんて思っていなかった。知ってた

「前衛は敵を引きつけ、後衛がカバー!!一人が切りつけたらすぐ後ろに下がれ!!もう一人の前衛がモンスターを攻撃してフォローしろ!!」

兵士長が3人組でグループを組んでいる生徒たちに向かって的確に指示を出していく。

前衛で腰が引け、血の気のない顔をしながらも、どうにか前に踏み出して敵に切りかかる生徒。

後衛は、そんな前衛よりはモンスターと距離があるため幾分かマシな顔つきをしているが、やはり自分に向かってきたらどうしようという不安がぬぐえず

冷や汗が止まらない状況である。

 

敵はファンタジー世界で有名なモンスターのスライム。

体型は1mほどでそこまでの力はないが、武器を扱い、徒党を組んで戦うことから

厄介なモンスターとして知られている。

 

「うあああっ!!」

のろのろ、と近づいてくるスライムに対して生徒が持っている槍を突き立てる。

両腕に込めた力をさらに強め、突き抜けるために力むも、

見た目以上に硬いのか、それとも単純に力が足りないのか、

数十センチほど刺さったところで槍の先っぽが止まる。

 

「せいやああっ!!」

槍を突き立てた生徒がすぐに引き抜き、後ろに下がると、

それと代わるようにもう一人の生徒が剣で切りつける。

スライムの体が3分の2ほどまでスライスされ、先ほどまでよりも動きが遅くなると、

後ろで魔力を貯めていた女子生徒が右腕をかざし、発射する。

 

「---"魔法の矢"!!」

細く集中して線のようにまとまった魔力が一直線にスライムにめがけて放たれる。

そして、一発だけでなく何発も連射され、スライムの体が穴だらけとなり、

ぼこぉ、と音を立てて崩れ落ち、塵となる。

 

「・・・はあ・・・。はあ・・・。・・うう・・・すげぇ怖かった・・・。」

「でも・・・上手く行ったわね・・・。」

「お前たち、いいぞ。初陣とは思えん。恐怖に耐えながらよくぞ前に進んだ。」

「・・・・。」

兵士長がモンスターを初めて倒した生徒たちにねぎらいの言葉をかけると、

休んでおけ、と一言いい、それまで戦っていた3人の生徒たちを下がらせる。

体力的にはまだ問題ないものの、初めて命のやり取りをして精神を消耗しているからか、疲れが見える彼らを休ませておくためである。

何よりもダンジョンから帰る際にも、余力がなければ撤退は厳しい。

そのため、全員が疲れないように自分で走って逃げられる程度の力を残らせようという判断は適切であった。

 

スライムが倒れた後から青色の魔力の塊が立ち込め、

倒した生徒たちに注がれる。

 

「・・・あ、これって・・・。」

「モンスターを倒せば、魔力を得ることができる。・・・すなわち、レベルアップに必要な経験値と言われるものだ。喜べ。お前たちはそれを自分たちの力で得たんだ。」

「・・・・。」

自身の中に取り込まれていった魔力の塊に対して、

体のあちこちをせわしなく見る生徒たち。

強くなった、と自惚れはしないが、それまで張りつめていた緊張の糸が達成感によって緩み、どかり、と腰を降ろしてふう、と息を吐いた。

 

(・・・・・あれが、経験値か・・・。)

『---マスター。』

(・・・・おう、どうした?)

 

それまで、まだ待機している組であり、他の生徒たちがモンスターと戦っているのを見守りながらルゥと話している隆は、彼女に話しかけられ、小声でぼそぼそと返答する

 

『どうやら、あのスライムはレベル4相当と演算結果が出ました。』

(・・・・俺らってレベル1だよな??)

『はい。・・・ですが、タレントの能力が強ければ強いほど、

レベル差が多少あっても戦えるようです。』

(・・・ちなみに、俺は?)

『---ご安心ください。もちろんレベル1のままです。』

(知ってた。)

 

自分が最初に戦う人間でなくてよかった、と胸をなでおろしながらほっと落ち着く隆は、ルゥとモンスターの強さ、そして兵士たちと生徒たちの強さを比較し、

この世界の在り方について観察をしていた。

ルゥはAIに近い存在であるからか、合理的な判断を下すのが速く、

適切に決断を下す際に役に立つ、と隆は考えていた。

 

つまり、彼自身のレベルはいまだそこまで高くなくても、

彼女の補助があれば大分マシになると踏んでいるのだ。

 

("剣術"あたりのタレントもっていりゃあなぁ・・・。)

『タレントレベル1を持っていれば、レベルが5あがったのと同じになります。

レベル1でも、"剣術"タレント1を持っていれば、レベル6までの敵と戦うことは可能ですね。』

(だなぁ。・・・で、俺の相方たちはどうよ?)

 

ちらりと隆が横目で近くに立っているスリーマンセルを組む生徒たちに対して、

ルゥに意見を求める。

大体の予想はついているが、彼女の演算があればさらに心強いと感じているためであった。

 

『片方の髪で片目が隠れている生徒に関しては特に悪意は感じられませんね。・・・しかし、もう一人の方が厄介です。あれは、他人を道具として使う人間の目です。』

(・・・やけに実感がこもっているじゃん。)

『ええ。毎日ご主人様に性欲を発散する道具として見られておりますから。』

(本当にお前、俺のメイド??)

 

軽口どころか、生意気余って主に憎らしい口を叩くメイドに対して、

ひくり、と頬をひきつらせながら隆が突っ込むと、

近くに寄ってきていた、彼と一緒に組むジャージ姿の生徒があの・・・と隆に話しかける。

 

「お、おう。どうした?」

「さっきから何か小声で話しているみたいだけど・・・。大丈夫?」

「あ、すまん。気にしないでくれ。」

 

傍から見たら不審な挙動を繰り返していたからか、

隆に対して疑惑の目を向けつつも、そ、そっか・・と引き下がる生徒。

 

(・・・・ちなみに、あの子、なんて名前だっけ?)

『確か、御堂杏、ですね。』

(何それ、かっこいい・・・。俺の名前なんて角谷隆だぞ??

絶対あっちの子の方が主人公じゃん・・・・。しかもかわいい系っぽいし。)

『大丈夫です。マスター。性欲ならマスターのほうが上でしょうから。』

(お前・・・。もしこっちの世界に来たら絶対に押し倒してやるからな・・・。)

『・・・搾り取ってもいいんですね???』

 

片眼が隠れているが、よくよく見ると顔かたちは女子のようであり、

なんだか主人公っぽい名前の上に、声まで少年系っぽい声優ボイスという美少年に対して、隆はジェラっていた。

自分の髪を洗うときに楽、という理由で切ってしまった坊主頭をなでながら、

うーむ、と彼は考え込む。

 

(・・・・なんかさ、ちょっときな臭くね?)

『・・・きな臭い、とは?』

(いや、何てーの?・・・上手く行きすぎじゃね??)

他の生徒たちも兵士たちの指示、フォローによって危なげなく討伐を果たしている姿を見て、隆は首を傾げた。

彼がこのダンジョン、"神々に捨てられた遺跡"と書かれていた看板を見た際には、

"推奨レベル5以上"と書かれており、間違ってもレベル1では勝てるような相手ではないと思っていた。タレント込みとはいえ、初めての戦闘で勝って、

だんだんと慢心して、談笑にふけっている生徒たちの姿を見て、

隆は危機感を募らせていた。

 

いまだに自分たちはダンジョンの上位層におり、

一向に下に降りようとはせず、同じ階で延々と狩りをし続けている。

 

(・・まさか、下にやべぇのがいんのか??)

『・・・・情報がないので判断しかねますが、その可能性は高いかと。

下層に強いモンスターがいるとなれば、上の方にいるのは、それらを避けて逃げてきたモンスターということでしょう。』

 

遺跡の入り口を護る兵士たちの姿。そして、入った直後にがっちりと生徒たちをいつでも逃がせるようにするためなのか、常に辺りを警戒している様子の忙しない兵士たち。それらが意味するものを連想した結果、行きついた想像である。

 

つまり、そうした事態が起きるかもしれない、と備えているように見えるのだ。

 

あくまで、"推奨レベル"が示しているものが、ダンジョンの一階のみを指し示しているのであれば・・。

 

「--よし。それじゃあ、そろそろ休憩に・・。」

兵士長が号令をかけ、昼休憩を取らせようとしたところ

それは聴こえてきた。

 

 

 

「----ゴアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

---彼らがいるフロア。その真正面の10mほどの道の方から、

この世のものと思えない、大きな叫びが部屋に響いた。

しん、と一瞬静まり返った後、先ほど聴こえてきた声について、

ざわざわ、と生徒たちが騒ぎ始める。

 

 

ドドドド、と地面が揺れ始め、何か大きな質量が彼らのもとに近づいてきており、

兵士長はすぐさま気を取り直し、剣を抜刀して、叫ぶ。

 

 

「---何か来るぞ!!4名ほどこの場に残って俺と共に足止め!!!残りは彼らを連れて、元いた道を引き返せ!!急げ!!!」

「「「「了解!!」」」」」

 

うああ・・・と取り乱しながらも、兵士たちの誘導に従って走り出す生徒たち。

隆も兵士たちの誘導に従って、逃げようと足を動かす。

(畜生!!いった傍からこれかよ!!!)

『マスターのせいですね。』

(んなわけあるかぁ!!)

 

はっは、と運動不足気味の体をどうにか動かして逃げるさなか、

隆は近づいてくる音の正体が気になり、後ろを振り返り、

---絶句した。

 

 

 

「----ゴアアアアアアアアアアアアアアアッ!!!!」

 

----全長が何Mあるかどうかもわからない大きな紅い蛇が、口を開きながら、

こちらに向かってきている姿が見えてしまった。

 

(・・・嘘おおおおお!!!??)

『あ、これ死んだかもしれませんね・・・・。』

ルゥが紅い蛇のレベルを測定した結果でた数値を見て、

思わずそうこぼした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




????「俺だったらそもそもあんまモンスター討伐行かないわな。
薬草探しとか、行商人と交渉して仕入れたものを知人に売ったりした方が安全だし。」
??「ルビーに比べて、俺は才能そんなないし、彼らはいいよなぁ・・・。」
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