ユニークスキルのせいでモテない俺は、酔っ払った勢いで奴隷を買いました。 作:☆あきつしま☆
奴隷市場を出て、街の大通りに戻ってきたのだが……これからどうしようかと悩む。
街にある時計を見ると現時刻は午後五時。
今日はギルドに向かった時間がそもそも遅かったのと、奴隷市場で色々していたということで、今からメリッサの防具などを買いに行くのは少し無理があった。
うーん、と悩んでいると、
「エリック。わたくし、お腹が空きましたわ。もうご飯の時間ですし、お食事にしませんこと?」
メリッさんがご飯が食べたいと言ってきた。
シエナの方を見ると、彼女もコクリと首を縦に振ってくる。
確かにお腹減ったな。
よし、今日はもう何もせずにご飯を食べよう!
緊急クエストには、今日から一週間以内に準備を済ませて出発するように、と書いてたし、あまり急いで準備するのも良くないと思うからな。
「よし! じゃあ、ご飯を食べに行こう。ちょうどルーマダの店主のワイアットからいい食材が手に入ったと手紙が来ていたしな」
「本当ですか!? 楽しみです!」
シエナがウッキウキになる。
可愛いですなぁ……
穏やかな目で彼女を見ていると、メリッサが俺の袖を引っ張ってきた。
「……言い出しておいて何なのですけど……わたくしも連れて行って……くださるのかしら……?」
彼女が上目遣いをしてくる。
……なんだ、ハブられるとでも思っているのか?
「当たり前だろ? というか、お前の言葉を聞いて『飯を食いに行こう』って言ったのに、言い出しっぺをハブるなんてありえん。あと、シエナにも言っていることだが、遠慮せずに何でも俺に言ってこい。出来る限りのことはしてやるから。な?」
「……あぁ……好き……好きですわ……」
トロケた目で俺のことを見てくる。
……いや、めちゃくちゃ恥ずかしいな。
というか、大通りでこんなやり取りしているから、周りからの目線が痛い。
『イチャコラしやがって』とか『変態男に向かってあんなに綺麗な人が幸せそうな目を向けるなんて……噂とは違って、意外と彼っていい男なのかしら……?』とか、男どもからは非難の声、女冒険者たちからは俺を何故か見直し始めるような声が上がってくる。
「ほら、さっさと飯を食いに行くぞ!」
いよいよ耐えきれなくなった俺は二人の手を取ってこの場から退散をした。
ルーマダの店につき、ドアを開けようとしたのだが……シエナとメリッサの二人と手を未だに繋いでいたことに気がついた。
「あ! いきなり手を握ってしまってごめん!」
手を急いで離そうとしたのだが……ググッと二人は離すまいと逆に力を入れてきた。
……?
「……どうした? 俺に握られたのが嫌だったんだったらいくらでも謝るから手を……」
「……いえ、そういうわけではなくて……その……エリック様と手を繋いだと思うと……離すに離せなくなってしまって……もう少しだけ……繋いでいたいです」
……いじらしいことを言ってくるじゃないか。ここに誰も居なかったらキスしていたところだぞ。
『仕方ないな〜』と言って彼女の手を握り返す。
俺と違って手が柔らかいよな……まあ、シエナは体全部が柔らかいけど。
ぬちゃ……
ん? メリッサと繋いでいる手の人差し指から何やらヌルヌルとした感触が……
「んっ……ぁあっ……エリックぅ……」
「おま! 何やってんだ!」
メリッサは俺の人差し指を咥えてぺろぺろとしていた。
いや、おかしいだろ! 手をつなぐのは良いとしても、その行為はおかしいって!
「俺の手を舐めるな! 洗ってないから汚れているだろ! お前が病気になったらどうすんだ!」
「……んぱっ……あぁ……気持ち悪いから舐めるな、ではなく、わたくしの心配をしてくれるなんて……好きですわぁ……」
くそっ! 引っ剥がそうとしてもメリッサがゴリラみたいな力で俺の手を掴んでくるから不可能だ!
ここはシエナにぴしっと一発言ってもらって……
「んちゅ……エリック様……こういうのが……お好きなんですか……おちんぽも大きくしてますし……」
シエナも俺の指を咥えていやらしく舐めながら、空いている手で俺の息子を触ってくる。
――んな!?
(おい! 鎮まれって! 指なめられて大きくするとか頭おかしいんじゃないのか!?)
(いやー、二人がエロすぎて我慢ができませんでした。てかこれ、完全にフェラですって。二人共、私を舐めることを想像しながら指を舐めていると思うんですよ)
(バカじゃないのか!?)
息子も完全にこの場の雰囲気に飲まれてしまっているようだ。
やばい、初夜以降シエナとはエッチしてないし、自家発電もろくにできていないから息子が……止まらない……!
理性をなんとか保ちながら、二人にブレーキをかけようとする。
「お、おい……こんなところでそんなことをしたら……」
「……誰も……見てませんよ……?」
「エリック……外でするエッチも……気持ちがいいらしいですわ……」
やばい……二人共エロすぎて……マジで手が出てーー
「おい! 俺の店の玄関前で何を騒がしく……ってエリック! お前……なんで股間を大きくして玄関に突っ立ってんだ!」
ガチャリとドアがいきなり開いて、ワイアットが怒鳴り声を上げてくる。
「いや、これは……シエナとメリッサが……って、え!?」
二人は何もなかったように俺の後ろに立っていた。
ウッソだろ! 瞬間移動でも使ったのか!?
「……はぁ。いくら美人が近くにいるからって、ナニをでかくしたまま傍にいられたら、彼女たちが可愛そうだぞ。しっかりとガス抜きはしておけ」
「いや、違う! 俺は何もないところで大きくしたんじゃなくてーー」
「――ってお前! シエナさん以外に新しい女性を引き連れてるじゃないか! おい! どこでこんなべっぴんさんを見つけたんだ!? というかエルフじゃねえか! はじめまして、この店の店主をしているワイアットって言います! その……握手してくれませんか?」
ワイアットが俺の話をほっぽりだして後ろにいたメリッサのところに行き、自己紹介をする。
あぁ……そういえば、こいつは大のエルフ好きだったな。
なんかめちゃくちゃエロいとかほざいていた記憶がある。巨乳でお姉さんで、セックスをする時は乱れまくるとか。
まあ、ワイアットの言っているエルフは、街の裏にある風俗で働いているエルフの娘のことなんだがな。
ジト目になりながらメリッサとワイアットをちらりと見る。
「よ、よろしく……お願いします」
ぎこちない挨拶とぎこちない表情でメリッサは彼と握手を交わす。
……緊張すると『ですわ』口調から『です』口調に変化するのか。なるほど。
ワイアットは幸せそうな顔をした後、シエナに向き直り挨拶を交わす。
「シエナさんもこんばんは。約束通り、今日はしっかりと料理の仕方を教えてあげよう!」
「――いいんですか!? ありがとうございます!」
ペコペコとシエナが頭を下げる。
……約束を忘れていなかったか。まあ、そういうことはちゃんと律儀に守るやつだからな。
俺は半分忘れていたが……
「で、エリック。お前はその息子をなんとかしてから家に入ってこい」
「……分かった。ただ、弁明させてくれ。さっきの話の続きにはなるが、これは俺が一人で勝手に興奮してでかくなったんじゃなくてーー」
「よし! 二人共店の中に入ってくれ! そうだ! メリッサさんも料理をしてみるか?」
「あ……じゃあ……そうします……」
「よし! じゃあ早速キッチンに行って皆で料理を作ろう!」
俺を残してワイアット、シエナ、メリッサの三人は談笑をしながら本当に行ってしまった。
……え? マジで放置……?