ユニークスキルのせいでモテない俺は、酔っ払った勢いで奴隷を買いました。 作:☆あきつしま☆
「……んん……っ! あぁ……、んっ! だ、駄目なのに……エリック様が……ん……ッ! 戦って……くぅうんっ……! くださっているのに、ンンンんっあんっ……!」
現在、俺達は街のすぐ近くにある森の中へやってきて、俺がモンスターと戦闘中という状況だ。
「シエナ! 大丈夫か!?」
「……はぁんい! だ、大丈夫……ふぁんンン……ッ!」
「ヨシ! 大丈夫そうだな!」
引き続き俺はモンスターを……って集中できるか!
モンスターと会敵したのと同時に、俺はユニークスキルを発動して全身の筋力強化をしたのだが……今回もシエナが自慰……とまではいかないが、体のあちこちを自分で撫でるという謎の行為を始めた。
別に自慰をしているわけではないのだが……漏れ聞こえてくるシエナのエッチな声で俺の集中力がガンガン削れていく。
というか、彼女の自慰とも言えない謎の行為は……なんだ?
もしかして、シエナは性欲とかが少ない、もしくは性欲に対する耐性が強いのだろうか?
それか、もしくは……自慰自体をしたことが……ない……?
グルアァァ! という吠え声と共に、オオカミのようなモンスターが俺を襲ってくる。
くそっ! 今、とても大切な事を考えているのに……邪魔を……するなッ!
両手で大剣を左から右へ薙ぎ払い、襲いかかってきたモンスターを瞬殺する。
動きの遅いモンスターを討伐するつもりで大剣を装備してきたんだが……結局雑魚ではあるが動きの早いモンスターと対峙することになった。まあ、これでも対応はできるが……少し戦いづらい。
「あと二匹だから! もうちょっとだけ耐えてくれ!」
シエナに声をかける。
「ふぁい……あんんん……っ!」
彼女からはエッチな返事が返ってきた。
くそ! おのれ、忌々しいモンスターめ! 貴様たちがいなければ、俺はシエナの今している行為を網膜に焼き付けることができる……じゃなくて! そうじゃなくて! シエナが発情するなんてことにはならなかったのに!
残ったモンスター二匹がジリジリとにじり寄ってくる。お互いに攻撃タイミングを『あぅんふぅんンンン……っ!』見計らっている状態だ。
今対峙しているのは、それほど強くはないモンスターなのだが『あっ……あああぁぁんんっ』気を抜けばもちろん死ぬこともある。しっかりと気を引き締めて『はっんん……ぃん……はふぅぃ……んっ』いかなければ……
……いや、無理だわ。後ろから聞こえてくるシエナの声がエロすぎてやっぱり集中できねぇ。
彼女のエロい声に反応し、俺の息子が起きる。
(おい! 今からモンスターが襲いかかってくるっていうのになに起床してんだよ!?)
(すみません、ナニが起床しました。でも、エロい声が聞こえてきたので……)
(なに上手いこと言ってんだよ! じゃなくて! いいから寝ておけって!)
(いえいえ。もう本格的に動き出そうかと思いますので)
あ……息子さんが完全に起きちゃった。
俺のご自慢の息子がズボンの布と激しい火花を散らす。
(お父さん、ズボンが邪魔で満足に動けないです)
(誰がお父さんだ! お前が眠れば万事解決なんだよ! というか痛い痛い痛い!)
「ん……エリック……様……ぁあっ……」
「グルルルル……」
くそッ! なんてカオスな空間なんだ!
俺は、痛みから腰が抜けた間抜けな体勢になる。この体勢はまずい……力がまともに入らないぞ……
しかし、モンスターはそれを逃してくれるわけもなく……バッと二匹が左右からそれぞれ襲ってきた。
俺は息子というお荷物を抱えながらなんとか魔術を使う。
「《クイック》!」
すると、自分の体の動きが今までとは比べ物にならないほど早くなる。
俺のジョブは元々魔術師だった。冒険者は、ジョブチェンジをしても前のジョブの能力は使えるので魔術もお茶の子さいさいなのだ。
よし! これで一気に決めてやる!
痛みを我慢しながら……まずは、左から来ているオオカミ型のモンスターに狙いを定め、大剣を大きく上に振りかぶってーー力任せに真っ直ぐ下ろす!
すると、雑魚モンスターを倒すにはオーバー過ぎる攻撃力を秘めた大剣がクリティカルヒットし、モンスターは跡形もなく消え去った。
次に右から俺を襲ってきている二匹目に狙いを定める。さっきの攻撃で地面にめり込んだ大剣を痛みを我慢しながら抜き……こちらは引っこ抜いた反動を上手く使いながら下から斜めに上方に……力の限り振り切る。
大剣は、空気を切り裂きながら俺に向かってくるモンスターに……ヒットはせず、そのまま殺られるかと思われたが……大剣を思いっきり振り切ったことにより発生した剣圧でーーそのモンスターの命を刈り取った。戦闘終了である。
少し落ち着いた息子に安堵しつつ周囲を見渡し、他にモンスターがいないことを確認して大剣を腰のフックに下げた。
……ふぅ。色々と危なかったな。
一匹目はちゃんと攻撃を当てられたけど、二匹目は息子がズボンに当たっている影響で、自分が思っていたところに剣筋がいかなかったから盛大に空振ってしまった。まあ、結果的には倒せたから良かったけど。
え? 雑魚には大げさ過ぎる攻撃だって? 自分の性欲をすべて攻撃というものに変換して叩き込んだ結果だ。こうでもしないと、シエナのエッチな声に耐えられなかったからな。
今回、倒したオオカミ型のモンスターの数は合計で六匹。クエスト内容は、『オオカミ型のモンスターを五匹倒せ』というものだったので、これにて無事完了だ。
「シエナ! 大丈夫か!」
彼女の元に駆け寄り、彼女の体を確認する。
……うん、怪我はしていないな。まあ、服が乱れてはいるが……ヨシ!
ただ、このままだと目のやり場に困るので、エッチな吐息を未だに少しだけしているシエナの乱れた服を綺麗に整えてあげる。
「はい……んんっ……大丈夫です……。すみません。体のうずきが止まらなくて……はしたないところをお見せしてしまって……」
「――いや! はしたなくなんて無いぞ! なんというか……エローーじゃなくて! 綺麗だった!」
彼女の恥じらう姿が良すぎて、ついつい息子に頭の主導権を握らせて発言してしまった。注意しないと。
しかし、俺の言葉を聞いて特に不快感を覚えなかったのか、シエナは『それなら……良かったです……』と俺に熱い視線を送ってくる。
おっとこれはいけない。まだ、ユニークスキルの副作用にあてられているようだ。
「よし! クエストも終わったし、すぐに帰ろう! シエナも汗をかいているみたいだし、クエストの報告を済ませたらご飯食べて温泉にも入ろうな!」
「……そうですね!」
自分の邪念を振り払うようにいつもより大きな声で、テンションも高めに話しながら二人で一緒にギルドまで帰った。