催眠モノと言うには微妙な能力でがんばってみる 作:アウグスティンティン
壁に突き刺さったソファーは、みんなに部屋から出ていってもらって、その間にエリーに引き抜いてもらった。
あとはプロのお仕事ということで、業者を呼んで補修工事が行われることになった。と、まあ、なかなか大変な大掃除になったわけだ。
「というわけで第二回、エリーの強化月間~」
俺が拍手すると、みんなからまばらに拍手が返ってきた。
それから俺によって空き教室に呼び集められたうちの一人、ネロが手をあげる。
「強化月間……ってなに?」
「エリーがちゃんとトイズを使えるようになりたいって言うからさ。今日はちょいと特訓をしようと思います」
「月間じゃないじゃん。しかも第二回なんだ」
「前にもやったからねー。その時は俺一人でやったんだけど……あれは失敗だったから」
仮面つけて驚かすというアホな策は、薄々思っていたとおりに失敗した。
それはそれとして、再び頼られたのだから、やらなくてはならない。というわけで掃除中に失敗した『みんなの前でトイズを使う』ことができるようにする練習をすることになった。
とりあえず人のこなさそうな教室を借りて、ミルキィのみんなをそこに集め、エリーにトイズを使ってもらう。
前回みたいに頭の悪いやり方よりも、こういったシンプルな手段のほうがずっといいだろう。
「というわけでエリー」
「は、はい!」
緊張で声が上擦っているエリーに、鉄パイプを投げ渡す。
「それトイズで曲げて。みんなで見てるから」
「え、えぇ……っ!」
教室の窓を開けて、それから端のほうに片付けられていた椅子を持ってきて座る。各々好きなように場所を確保して、エリーを囲んだ。
「ささ、どぞどぞ」
「がんばってください、エリーさん!」
「がんばれ~エリー」
「大丈夫よ。あなたならできるわ!」
声援を受けてエリーは、しばしの間うろたえていたものの、最終的には覚悟を決めて、一息にパイプをねじ曲げた。
「や、やった。やれ、ました……光さん……!」
ミルキィのみんなから口々に称賛が送られ、エリーが顔を赤らめる。俺もエリーに笑みを向けた。
「じゃあはい、まだまだあるから続けていこうか」
部屋の隅にまとめて置いておいたパイプを、ガラガラガラーっと転がす。エリーがそれらを見下ろした。
「慣れるには数をこなさいと、ね」
「……っ」
エリーが勢いよく首を横に振る。鉄パイプを一本拾ってエリーに詰め寄った。
「いやいやじゃない。やろっか」
「……っ!」
涙目になるエリーに鉄パイプを手渡す。
「光さんの……鬼……っ」
「ははは、なんとでも言うがいいわ」
そんなこんなでエリーの特訓は続いた。用意した鉄パイプを全部ねじ曲げ終えたら、次はそれをなるべくまっすぐになるよう引き伸ばしてもらい、また曲げる。
エリーが俺たちだけの前でトイズを使うことに慣れるまで、トイズを使い倒してもらった。
パイプが何本か金属疲労でへし折れる頃にはエリーもこの作業に慣れてきて、特に気負うことなくトイズを発動させられるようになった。
「それでね、そこのパンケーキが美味しかったの。今度みんなで行きましょう」
「へー、いいじゃん。いつにするー?」
「あたしはいつでも大丈夫ですよ」
「光さん、は……どうですか?」
「んー、特に用はないな」
「じゃあ次の土曜はどうかしら。みんな予定は開いてるかしら?」
ギギギギと金属を手の内で粘土細工みたいにこね回しながらおしゃべりする風景は、なにかが間違っているような気もするが、つまるところ今回は成功したということだろう。
そんなわけでいつぞや舘さんがやっていたように、ポケットに手を突っ込んで、あらかじめ用意していたメールを送る。
なに食わぬ顔をして、そのまま会話に付き合っていると、急に扉が開いて人が入ってきた。
「おーい、浅見。なんの──」
「きゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ!!」
「あ、やっぱダメかぁ」
今日はアンリも生徒会長としての仕事で忙しく、他に連絡先を知っていて今日暇している奴で、実験台にしても大丈夫な奴を他に知らなかったので相部屋の彼を呼び出してみたのだが、案の定エリーは鉄パイプをぶん投げた。
最悪また壁に穴を開けることになるかと思っていたが、開けておいた窓を運よく、くぐっていってくれたみたいだ。
「ご足労ありがと。もう帰っていいよ」
「殺すぞテメェ! ていうか殺されるとこだったぞテメェ!」
「ごめんなさい! ごめんなさい! ごめんなさい!」
「状況がカオスすぎるわ! 説明しろ!!」
「はっはっはっ」
やっぱりまだ他人に見られるのはダメそうだ。あるいは突発的な事態がダメなのか。
まあその辺はまたエリーと話しながら考えるとしよう。
■◆■
教室の片付けと、外に飛んでったパイプの捜索をして解散する。
コーデリアたちを先に返して、教室を借りてきた責任者として軽く教室を見渡して壊したものがないか確認していた。
怪力だけでなく重量も増加するエリーのトイズ・トライアセンドだ。床やら椅子やらにダメージがいっている可能性を考慮し、点検したのだがそちらは問題なかった。
「なんというか、怪力以外の二つはうまく扱えてるんだよな」
やっぱり性格が原因なんだろうなぁ。
トイズは精神に依存した能力なのに、なぜか性格に合わせてはくれない。
俺ももっとこう、純粋に破壊力高いトイズが欲しかったなー。
ぼくのかんがえたさいきょうのトイズを妄想しながら鍵を指に引っ掻けて回していると、エリーが戻ってきた。
「どした? 忘れ物?」
俺がそう聞くと、エリーはプクリと頬を膨らませた。
「光さん……ひどいです……」
「んー? あー、特訓の内容か。ごめんごめん。でも言ったら意味のなくなることだからなぁ」
「……それは、わかるん……ですけど」
むすっとした顔のエリーは、その表情のまま俺の胸にすり寄ってくる。
エリーの腰を抱き寄せ、差し出された頭をなで回す。それからエリーをぎゅっと抱き締めて。
「ごめんね」
「……まだ……ダメ、です」
「じゃあ許してもらえるようがんばらないとな」
エリーの頬に手を添えて上を向かせると、唇を奪った。
「んっ……ふ、ふぁっ……んちゅ、んむ」
目を閉じて、エリーは柔らかい唇で俺に何度も吸い付いてくる。俺もそれに応えてむさぼった。
口づけの位置を下にずらしながら、エリーの服をはだけて上半身を露出させ、首、鎖骨、それから胸と、ゆっくり俺の口でエリーを愛撫する。
エリーの肩に手をあて机に押し倒し、顔を離した。
「はぁ……はぁ……」
「ほんと、きれいな身体してるよな、エリーは」
白い柔肌は熱を帯びて、うっすらと赤く染まっていた。そっと乳房をひとなでして、存在を主張してくる乳首を摘まむ。
「ひゃん!」
「かわいいよ、エリー」
コリコリと固くなった豆を指先でこねくり回して、エリーにかん高い嬌声をあげさせる。
「ふっ、あっはんっ……んんっ……光、さん……っ。下も……触って?」
「もちろん。いっぱい気持ちよくなってくれ」
スカートをめくると、ショーツには小さく液体がにじんだ跡があった。
布の上から指を這わせて刺激していると、後から後から液が漏れ出てくる。ぷくっとショーツが吸いきれなかった水気が浮かんだ。
「ちょっと腰あげて」
「……」
こくんと小さくエリーがうなずいて腰をあげてくれる。その間に俺はショーツを脱がせた。
とりあえず隣の机に置くと、そこから愛液が染み出して床に垂れてくる。それを見たエリーが恥ずかしそうに顔を赤くした。
「エリーって感じやすいよな」
「うぅ……光さんが……いじめる。……ひゃぁ!」
エリーの割れ目を人差し指と中指で擦りあげる。
滴るくらいに濡れているのだから、もう必要はないと思うけど、指を突っ込む前にその周りを愛撫する。
蜜を指に塗りたくって優しく肉を圧しながら、つーっと谷に沿わせた。
「あっ──あんっ、ふぁっ、あっ……くぅん、あんっ……はっはっ、ふぅ、んっ……光……さん、あんっ……もう大丈夫……ですから」
溢れる蜜を掬って中指にしっかりと塗り、エリーの中に入れた。
ぬるっとした温かいエリーの膣内が俺の指をきゅっきゅっと締め付ける。中で指を曲げて、お腹側を探索し、少し感触の違うところを探す。
「ふぁぁっ……あん、あっあっ……はっふっ……光さん……、そっちじゃ、なっ──ぁあっ!」
「おーし、見つけた見つけた」
エリーの膣内にあった、わずかに固く、ポツっとしたところを指の腹で強く刺激した。
「ンっ、あんっぁっあっ……そこ、ダメ……です!」
「そんな顔はしてないけどねぇ」
慌ててエリーは両手で顔を覆い隠す。残念。
蕩けさせた目や、弛んだ口元は、俺の手でそうなっていると思うと、とっても愛らしくてずっと見ていたかったのだが。
まあ今日はいいや。あまりいじめるのもよくない。
手遅れな措置を取ろうとするエリーをこっそり可愛がるくらいですませておこう。
左手はそのままエリーの内側を擦り、右手で外側を責める。エリーの反応が大きくなってきて、俺の指から逃れようと机の上でもがく。
うねるエリーの腰がエロくて、早く挿入させろと俺の股間がはち切れんばかりに膨らんでいた。まだだ、まだ我慢、と、その情動を抑えて、愛撫の責めを強める。
「あっ、あっ、あっ……ん、あぁんっ、ふっ……あっ、ぁぁああああっっ!」
ガクガクと腰を震わせ、膣壁に俺の指が圧迫される。どっとさらに溢れてきた愛液の匂いが漂ってきた。
そのまま震えるエリーへの愛撫を続ける。
「ふぁっ──アっあぁっ! ……ん、くっあぁんっ! ひっ、光……さん! イって──イってます……からっ、あぁっ! て、手……とめ……ふぁぁぁっっ!!」
長く続いた絶頂の波が終わるまで、エリーの制止を無視して愛撫は続行した。
しばらく逝き続けたエリーの痙攣が止まるのを確認してから指をとめ、引き留めようと掴んでくるエリーの中から抜く。
とろとろの液にまみれた指を咥えると、エリーの味がした。
「はっ……はっ……はっ……んっ、はぁ、ぁぁ」
一物をエリーの膣にあてがう。「いれるよ」と声をかけたが、エリーからは荒い息の音しか返ってくることはない。
仕方がないのでエリーの細い腰を掴み、俺の物をゆっくりと挿入していった。
「……っ! んん、あぁんっ!」
熱い液体と肉を掻き分けて、肉棒を突き立てる。回数をこなすごとに俺の形に合わさっていっているのか、前回よりもしっかりと絡み付いてくる。
ゆっくりと腰を引いて、ズン、と勢いよくつきこんだ。腰と腰とが打ち合って大きな音を立てた。
もう幾度と重ねた体だ。遠慮なく深くまで抽送する。
俺の物に突かれ慣れたエリーの身体は、腰を振るたびにビクンと跳ねて、より一層きつく棒を締め上げる。
「んん~っ……あっ、はふっ、あっ……あぁぁんっ! 光さん……そこっ、気持ち……いいっ!」
エリーが求める箇所に狙いを定めて、重点的に攻撃する。
結合部は泡立ち、激しいピストンによってしぶきが飛び散っていた。腰が燃え尽きそうなほどの快感が俺を襲う。
ケツに力を入れて、射精感をこらえ、限界までピストン運動を続行する。
「あっ、あっ、あんっ……はっ、ふぅんっ! 私のなかで、あんっ……膨ら、んでっ────あっ、ぁあああ、んあぁぁぁぁっっ!! ……あっ、はっ、はっ」
ひときわ強く突き、一物を抜いてエリーの胸に向けた。
どくんどくん。
と俺から排出された汚れた白色が、エリーのきれいな白色を汚染する。
射精後の疲労感で荒れた息を整えつつ、淫靡な姿になったエリーを眺める。いつみてもやはり、こうして乱れた女体は、なんというか征服感を満たされる。
エリーはゼリー状の精液を指で掬って、口に運ぶ。それで咀嚼してから飲み込んでいた。
「ほら、拭くよ」
「はい」
されるがままのエリーからティッシュで精液を取って、ウェットティッシュで拭く。で、ゴミはビニール袋に入れて持ち帰る。机や床も拭いて、と。
なんか、手慣れてきたな。この後片付け。
「っと。そういや許してもらうのが目的だっけ。どう、エリー?満足した」
「……えっと……もう、ちょっと……シテください」
「ははは、欲しがりさんめー。じゃ、場所変えて、だな。いい加減ここを借りていられる期限が来そうだしさ」
再度部屋を軽く見渡して、俺たちは連れだって教室を出た。
「なにしてんの?」
廊下を歩いていると、なんかエリーが制服の襟を引っ張って、そこに顔を埋めていた。
「光さんの……匂いがします……」
「汚物は消毒だー」
「きゃー」
言いながらパタパターっと手で扇いでやる。
このまま鍵を返しにいって大丈夫かな。エリーも俺も。