※この作品はR-18です。

言葉詩集   作:蒼ヰ眞野

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 愛し合っている時より、怨み合っている時の方が何倍も可愛いではないか。

 君を憎悪している。その感情が、とても愛おしい。

 どんなに離れていたって、君は僕への嫌悪を払拭しきれないのだろう。

 

 それを想像すると、とても愛おしいのだ。

 君は僕を嫌っている。

 でも、きっとそれは他の人と違う。

 なんで君の嫌悪は、こんなに爽やかなのか。

 なんで君の憎悪は、こんなに美しいのか。

 なんで君の負の感情は、こんなに愛を運ぶのか。

 

 君は、何もかもが他人と違う。

 こんなのはじめてだ。

 犯したい人は今までもかなりいたが

 君をこんなに辱めたいなんて

 

 君を苛めていたい。

 

□□□

 

 

 六月だ。

 雨の季節だ。

 この怨みは、まだ始まったばかりだ。

 どうせまた、すぐ飽きるかもしれないが。

 まあ、それでもいいんだろう。

 言葉に恋している。

 言葉を怨んでいる。

 言葉を愛している。

 

 悪気なく傷つける事も神の計算の内であったなら、いいのに。

 存在自体は、きっと蜃気楼のようなものなんだろう。

 

 雨みたいに言葉が雪崩込んでくる世界の性質が、とても嬉しい。

 君は実在しないのかもしれない。でもそれでもいい。

 君はありありと存在する。でもそれでもいい。

 

 君の鬱が、僕の躁で。

 僕の鬱が、君の躁なんだろう。

 

 僕を憎んでいる人の物語を読むという事は、作者と作品は別なのだからいいのであろう。

 でも、実は僕は作品を読んだとき、いつでも、君を辱める事ばかり夢想するんだ。

 

 何を想像するなんて、人の自由だし、君だって、きっと僕への怨みを想像しているのだから。

 

 愛している。

 憎んでいる。

 これは両思いじゃないのか?

 僕の事を忘れたい程の

 記憶の偏りじゃないのか

 

 好きや愛しているより

 嫌いや憎んでいるの方がいい

 少なくとも、君に対しては

 

 君を晒していたい。

 君の言葉の絶望を感じていたい。

 

 君の殺意が大好きだ。

 これが永遠ならいいのに。

 言葉の渦に支配されている。

 君の元に戻る事はない。

 だって、現実の君より、虚構染みた君が好きだから。

 

□□□

 

 

 夜に体感したが、君の憎しみが明確化しているように思う。最早関係が修復する事はないだろう。しかし、君の脳髄に孕んでいる憎しみが強烈であればあるほど、僕は君の脳髄を苛めたくなってしまう。君の脳髄が愛しい。君の文才を、孕んでいるのだ。そして、僕への怨みさえも孕んでいる。

 

 君の脳髄を、野蛮な獣に犯させたいような心持ちがする。君の顔なんか知らないが、そんな事はどうでもいい。僕は君の文才を、痛めつけたいのだ。

 

 君が苦悶する姿が、可愛い。刺激が強すぎる。君の事が大嫌いだ。凄く大嫌いだ。そして、君も僕が大嫌いだ。つまり、相思相愛なんだよ。

 君が無関心になろうとしたり、忘れようとしたり、すればするほど僕は君の潜在的恐怖心に興奮する。現実と妄想の区別は付いてるから、危害は加えない。そもそも君の現実に、僕は嗜好がない。

 

 君の言葉の悲鳴、言葉の苦悶、言葉の拒絶、言葉の不安が大好きだ。君に本気で嫌われると、僕は本気で傷ついている。君も本気で傷ついている。つまり、両思いなんだよ。

 

 君の顔なんて知らないが、君の言葉は知っている。それで十分なんだ。

 

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