ふうま災禍さん!? 邪眼の使い方間違ってますよそれ! 作:ごきまる
対魔忍RPGXと対魔忍アサギ決戦アリーナの回想の一部ネタバレを含みます。
災禍と小太郎は学園内の教室に案内されていた。
教壇に立ったシアリーから今いるこの異常な世界の説明を受けたのだが・・・・・・。
「ここは夢の世界だというのか? 本当の俺たちはまだ眠っていると?」
荷物を下ろして机に腰掛けていた小太郎は思わず隣にいた災禍を見つめた。
「じゃあ今、俺が見ている災禍は、俺の夢の産物?」
「いえ、ふうま災禍さんご自身です。もちろん私も、五車学園でメイド兼雑用係として働いているアンドロイド、シアリーそのものです」
「んんん???」
わからん、といった感じで首をかしげる小太郎。
災禍は口元の艶ぼくろ辺りに指を当てながら思案顔になる。
相手の視界と意識を乗っ取る邪眼使いとして、幻術や人間の精神といったものに造詣が深いからか、彼女にはシアリーの言わんとすることがなんとなく理解できた。
「つまり、今の若様や私、そしてシアリーさんも眠っていて夢を見ている。そして、見ている夢の世界を共有しているということですか。今の私たちのこの肉体、姿はそれぞれの意識が作り出しているものだと」
「おおむねその通りです」
小太郎は素朴な疑問が頭に浮かび、聞かずにはいられなかった。
「でも、アンドロイドのお前が夢を見るのか?」
「シアリーの電子頭脳が生物と同じ
「お前、しれっと何してんだよ・・・・・・」
「申し訳ございませんマスター。でも、マインドモニターは私の存在意義ですから」
「まあいいや。で? それから?」
まだ今の状況に戸惑ってはいるが、生来の強い好奇心と知識欲が刺激されたのか。
小太郎は続きを促した。
「はい。マスターは睡眠中に時折、特殊な精神状態になることにシアリーは気づきました。レム睡眠中に夢を見るのとは違う、深い眠りについて脳も休止している状態なのに、まるで覚醒しているかのようなマスターの思念をキャッチしたのです」
「脳波とかじゃなくて、思念をキャッチ、ね・・・・・・」
「はい。それはマスター以外の一部の対魔忍の方も有している思念パターンで、五車町に来る以前はシアリーが観測した事がないものでした」
五車の技術班でも解明できていないという、他者の精神を観測および干渉することができるシアリーのメカニズムがなせる業なのだろう。
「そういえばお前、他人の思考を誘導したりできるんだっけ。なんか災禍の能力に似ているよな」
「・・・・・・確かにそうですね」
「シアリーも人間が睡眠を取るように、仕事がない時は活動を停止して電子頭脳もスリープモードになります。その時に、マスターの思念パターンをシアリーなりに再現してみたのです。その結果・・・・・・ここに」
そこまで言うとシアリーは周囲を見渡してみせるのだった。
災禍は教室机や椅子を手で触れてみた。
「まるで本物・・・・・・夢だとは思えない。だが、あり得ないことではないか・・・・・・シアリーさん、今いるこの五車町全体は私たちの共通認識が造り上げたものだと?」
「さすが、他者の視界と意識をジャックできるふうま災禍さんですね。そうです。ここ夢幻五車町は、対魔忍の皆さんが見たもの、触ったもの。色や質感、重さ、温度などを知覚した情報・イメージが積み重なって構成された精神世界なのだとシアリーは推測しています」
「他にもこの夢の世界に来る連中がいるのか?」
「はい。今のお二人ほどハッキリとした姿形ではないですが、睡眠中にマスターと似た思念パターンを
「うーむ・・・・・・いやちょっとまて、俺たちほどハッキリした形ではないってどういうことだ?」
「たとえば半透過している実体のない姿だったり、意識が混濁しているケースもあります。というか、現実世界と殆ど同じ完全な姿と意識を保っているのはお二人が初めてです。中には『シャドウ』のような姿になっている意識体も見たことがあります」
シャドウ。
魔界の瘴気でアンデッドと化した人間の魂だ。
「そいつはぞっとしないな・・・・・・でもまあこれは全部夢なんだろ? じゃあ何が起こっても問題は無いな」
「・・・・・・」
シアリーは無言でまじまじと小太郎を見つめた。
「な、なんだよ」
「実は――」
「お二人とも声を落としてッ。教室の外に人の気配がします」
小声ながらも鋭い声。
いつの間にか災禍はドア横に張り付き、外の様子を伺っていた。
「何人だ?」
「一人です。彼女は・・・・・・・・・・・・紫藤家のご息女」
「なんだ、凛花先輩か」
安堵した小太郎はドアを開けようとする。
「待ってください若様。彼女の様子、どこか変です」
「?」
僅かに開いたドアから覗き見ると、廊下に佇む紫藤凜花の後ろ姿が見えた。
その姿態が妙にぼやけて見えるのは先ほどのシアリーの言葉を借りれば“完全な姿”を為していないからか。
肩を落とし、俯いた状態で身動き一つしていない。
「シアリー、凛花先輩は今どんな状態なんだ?」
シアリーは両耳に手を当て、耳を澄ます動作をした。
瞳孔が開き、猫耳カチューシャのライト部分が虹色の光彩を放つ。
「夢うつつといった意識レベルです。放っておけばそのままこの世界から消えるくらいの」
「物騒な言い方になってますけど、それは普通に夢から覚めて起きるってことですよね?」
災禍が不安げに確認する。
「はい・・・・・・あ、でも」
唐突に凜花は胸を押さえ、崩れ落ちるようにその場にうずくまった。
「激しい感情の波を感じます。怒り、混乱、それから・・・・・・」
「あ、く・・・・・・ぅ・・・・・・ぁぁああ!」
凜花は明らかに何かに苦しんでいる様子だった。
小太郎にとっては最初のきっかけこそ強引だったが、時間を作っては逢瀬を重ねている女である。
うぬぼれでなく、凜花の方も自分のことを憎からず想っていてくれているはずだ。
その女が苦悶の声をあげている姿を見て思わず小太郎は「先輩」と、声をかけた。
ピタリと凜花の体の震えが止まった。
心配になった小太郎は凜花の方に歩み寄るが、その時――。
――馬鹿! 下がれッ、距離を取れ!
頭の中でそんな声が響いた気がしたのと、凜花が振り向いたのは同時だった。
小太郎は反射的に“声”に従い後ろに跳び退っていた。
驚くほど俊敏に体が動いたのに驚きながら、凜花と目が合った。
「お、まえッ」
いつもは流麗な凜花の声音は今は低くかすれ気味だった。激情に喉を詰まらせている。
そして柳眉を逆立ててこちらを睨むその目は、
「ふうま小太郎ッ」
明確な――殺意に燃えていた。
「殺すッ! 殺す殺す殺す! ふうまああぁぁ!!!!」
「凛花先輩!?」
凜花の両腕が紫煙に変化したのを見て、災禍は叫んだ。
「若様は教室の中へッ」
「災禍! 先輩は煙遁で拳や蹴りを飛ばしてくる! 特にナックルはまともに受けるな!」
「御意!」
オリハルコン製の超硬質ナックルを付けた凜花の拳が文字通り飛んでくる。
災禍のサイボーグレッグから繰り出される足技がそれを迎撃した金属音を聞きながら、小太郎は教室内で待機していたシアリーを問い詰める。
「おい! どうなってんだよこれ!?」
「だから意識が混濁している場合があるとシアリーは説明しました。余談ですけど実際には経験したことのない記憶を持っていて、現実世界とは全く違う性格になっていたり、人間関係が全く異なっている認識を持っていたりするケースも――」
「全然余談じゃねえええ!!! それ重要なこと――」
ガラスがぶち割れる音と共に窓から災禍が室内に転がり込んできた。
「くぅぅ!」
煙遁『飛び紫煙』による30メートルの間合いで格闘戦をこなす凜花相手ではさすがの災禍も分が悪いようだ。
しかも凜花の殺意は本物だ。邪眼を使うために意識を集中させる僅かな隙すらないのだろう。
「そんな外道をかばうなら、お前ら全員皆殺しよ!」
廊下から聞こえた凜花の怒声に小太郎はやるせない感情が沸き起こる。
「げ、外道て――」
身構えながら災禍は嘆息した。
「若様・・・彼女とは
「それが、夢の中だと色々
「すみません、シアリーの言葉が足りなくて。通常、睡眠中に見る夢は脈絡もなく支離滅裂なものだとみんな知ってるとばかり思っていました」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・攻撃が来ないですね」
「だああッッ、シアリーお前、精神に干渉できるんだろ? ほんの短い間でいいから凛花先輩の動きを止められないか?」
「短い間とは具体的にどのくらいでしょう?」
「数秒でいいッ。そしたら災禍の邪眼で拘束できる」
「すみません精神の波長がこの世界では分かりにくくて――」
突如として廊下と教室を隔てる壁が砕け散った。
白煙が生じ、それに混じって不定形の紫煙が室内を飛び回り、拳と化しては室内の椅子や机を砕き潰し、破壊の嵐を巻き起こす。
小太郎達はたまらず身を屈めながら後退した。
「手当たり次第かよッ」
「こちらの位置を捉えていないままの、闇雲で無茶苦茶な攻撃・・・・・・若様、ここはいったん引きましょう」
「逃げるな! 私と戦えふうまぁぁ!!!」
「ヒエッ」
「あの、マスター。現実とほぼ同じレベルで意識や肉体を構築している今の私達がこの世界で負傷したりすると、現実の肉体にも同じダメージが生じます」
「うそだろ!?」
「いえ、シアリーの身体を使って色々実験をして結果は確認済みです」
「~~~~~ッ、やめてください凛花先輩! 俺が何をしたっていうんですか!?」
小太郎の叫びに、ぴたりと飛び紫煙による攻撃がやんだ。
「お前は、お前は、私を犯した!」
「そ、それは――」
「そして私の両手両足を粉々に砕いた! 絶対に許さない!」
「はぁぁ!!?? 何言ってるんですか! 俺はそんなことしてません! 凛花先輩の腕や足は今ちゃんとあるじゃないですかッ」
「!?」
息を吞むような気配と共に紫煙が凜花の方へと舞い戻っていく。
「私・・・・・・わたしの手足、ちゃんとある・・・・・・でも、でもじゃあなんで・・・・・・」
無防備な様子で両手の平を見つめながら、フラフラと凜花が姿を現した。
「シアリーさん、今の彼女の精神状態は?」
災禍は油断なく身構えたままシアリーに問う。
「この夢幻世界における意識レベルがかなり低下している状態です・・・・・・おかしいです。“夢の世界での意識低下”
「うっ、うぐうううっっ」
凜花は頭を掻きむしりながらまた苦しみだした。
「先輩・・・・・・」
小太郎が近寄ると凜花はハッと顔を上げて彼を見つめた。
今まで見たことのない、まるで恐怖に怯える幼児のような表情。先ほどの激昂ぶりが嘘のようだ。
(怯えてる? 凛花先輩が? 次代のエース“鬼腕の対魔忍”と称される先輩が俺に・・・・・・)
「・・・・・・シアリー。この学園にも医務室はあるよな?」
――――
―――
――
―
医務室のベッドの縁に腰掛けた紫藤凜花は我が身をかき抱いて項垂れていた。
小太郎達も椅子やベッドに座ってこれからどうするか思案していた。
「なんとかしてこの夢の世界から脱出しないとな」
「はい、マスター。でも何かがシアリー達を繋ぎ止めているかのように、この夢幻五車町の空間構築度は強固としたものになっています」
「もし、ずっとここにいるとどうなる?」
「ここは夢の世界ですから時間の流れは通常とは異なります――いえ、時間という概念がないのかもしれません。シアリーは最長で数百時間ここに滞在したことがありますが、覚醒した時は普段通りの数時間のスリープモードからの復帰でした。仮にここで何年過ごしたとしても、現実には一夜の睡眠時に見た夢・・・・・・ということになるはずです」
「つまりテントの中で寝ているはずの俺たちの肉体が朽ち果てるようなことはないってことか・・・・・・災禍、どうした?」
「あの・・・・・・シアリーさん、この世界で私の邪眼を使うとどうなるのでしょうか?」
五車のデータベースとリンクしたのか、自分の能力のことも把握しているらしいシアリーに災禍は聞いてみた。
「意識を直接操ることが出来るのなら、一気に対象の覚醒を促すことが出来るかもしれません。シアリーの場合は、解析した精神を、一度仮想空間の中に構築し、その世界を介して精神に干渉するのですが、夢幻五車町自体が現実とは違う別空間だからか上手くいかないのです」
「じゃあ、まず凛花先輩を現実世界に戻せるかやってみるか?」
自分の名前を呼ばれて凜花は不安げな表情をする。
「なに・・・・・・なにをするつもりなの?」
「心配ないですよ凛花先輩――災禍」
情緒不安定な凜花はまたいつ小太郎に敵意をむき出して暴れ出すか分からない。
災禍は髪を掻きあげて左眼で凜花の目を凝視した。
だが・・・・・・災禍の左眼はいつもの邪眼が発動した時の紅い輝きを放つことはなかった。
災禍自身の視界が暗転して相手の視界に乗り移る感覚も沸き起こらなかった。
「これは・・・・・・ッ」
「どうだ、災禍」
「申し訳ございません若様。邪眼が発動しないようです」
「うーん、シアリーも災禍も今は精神体で本当の肉体じゃないから、備わっている能力が使えないとか?」
「シアリーにはわかりません。でも紫藤凜花さんは『煙遁』を使えましたよね」
「・・・・・・・・・・・・ねえ、ふうま、ここは何処なの? 私、どうしちゃったの?」
「ええと、ここは、その、夢です先輩。現実の世界じゃないんです」
目を丸くして周囲を見回す凜花。
「信じられない・・・・・・じゃあ、今目の前のあなた達も幻だというの?」
「いえ、そうじゃないんです・・・・・・説明が難しいな」
「ううっ、頭が痛い。二つの記憶があるのよ。君が率いる遊撃部隊と一緒に任務をこなしたり、その、私とあなたが、一緒にいたりするのとは全然違う、別の記憶が」
「・・・・・・別の記憶?」
「あなたが、対魔忍の敵で、私を拉致して非道いことを――」
「待った待ったッ。その記憶は嘘です。頼むから落ち着いてください、先輩」
「でも! でも本当に生々しい記憶なのよ。あなたは私の体を! 今だって、現に・・・・・・あっく、くぁっ、あっ・・・・・・」
今にも泣き出しそうな声を漏らしながら、凜花はベッドのシーツをきつく握りしめて、肩を怒らせつつ背をくねらせた。
「・・・・・・・・・・・・凜花先輩?」
凜花の頬は上気し、澄みきった湧水のような色の瞳は揺らめいて――否、蕩けていた。
(え、これってもしかして)
「心拍数増加、体温の上昇。理性値の低下。“もう一つの記憶”を想起したことで、凜花さんは瞬時に極度の性的興奮状態になったようです。興味深いですね、マスター」
「い、いちいち説明しなくていいからッ」
小太郎は凜花の肩に触れようとするが、「触らないで!」と、その手を振り払われた。
ベッドの上で小太郎に背を向け、身体を丸めて震える凜花。
「・・・・・・」
かつて小太郎は凜花との賭けに勝ち、彼女を一日恋人にする権利を得た。
その権利を最大限利用して、小太郎は凜花を抱いた。
処女を奪い、牝の悦楽を徹底的に仕込み、一晩中抱き続けた。
その後も凜花との関係は続いた。てっきり凜花もそれを望んでいるとばかり思っていたが。
「すみませんでした。凛花先輩がこんな苦しんでるなんて、思いもしませんでした」
そっと背中に触れる。
微かに震えるのが伝わったが今度は振り払われなかった。
「ごめんなさい。俺、何も分かってなくて。今更許されるとは思ってないけど――」
「違うのよふうまっ」
くノ一の身のこなしで起き上がった凜花は弾かれたような速さで小太郎の身体に抱きついた。
「先輩?」
「そんなヤワじゃないよ。私だって対魔忍。最初に君にされたことを根に持ってなんかいない。むしろ・・・・・・好きよ。あなたのこと」
「じゃあ、別の記憶というのは・・・・・・」
「気が狂いそうよ。私の中にもう一人の私の記憶があるの。
「
唐突に会話に割り込んできたシアリーに小太郎と凜花は顔を見合わせた。
「シアリー、お前いきなり何を言うんだ」
「この世界から覚醒する方法を思いついたんです。凜花さんの意識はマスターや災禍さんほど安定していません。激しい性行為で失神すればこの精神世界から抜け出せる可能性が高いです」
「お前なぁ。そんなことするなら当て身くらって気絶する方が手っ取り早くないか?」
「先ほど言ったようにこの世界でのダメージは現実世界の肉体に影響を及ぼします。衝撃による昏倒よりも安全に離脱できる可能性が高いです。かつてマスターが私を仮想空間で陥落させた時と同じように」
「む・・・しかし――」
「して、ふうま」
「ええっ」
「この世界から抜け出せるなら何でもいいっ」
凜花は小太郎の両頬に手を当てて顔を動かせなくしたまま、唇を重ねてきた。
「ん・・・む」
舌と舌が絡み合い始めると、小太郎の牡欲が一気に膨れあがった。
が、さっきから蚊帳の外だった災禍の姿を視界の隅に捉えて躊躇する。
「――では若様、私は周囲の見回りをして参ります」
災禍は澄まし顔で軽く一礼して医務室を出て行った。
それを合図に若い二人の対魔忍は抱き合ったまま、ベッドに倒れ込んだ。
「あ、シアリーも、お手伝いしますね」
――――
―――
――
―
似合いのカップルだ。
災禍はそう心内で呟いた。
ふうま宗家当主と、宗家に次ぐ一門頭領筋の血族である紫藤家の嫡子。
年も近いし、彼女となら縁談を進めても問題は無い。
年増の行かず後家である自分などとは違って本当にお似合いの――。
そこまで考えて固く引き結んだ口の中で歯を食いしばっている自分に気がつき自己嫌悪に陥る。
(この危険で異常な状況下で己の心を御せないとは、なにをしているッ。ふうま災禍)
立ち止まり、気息を整えようとする災禍の背後から唐突に小太郎の声がかかった。
「フフ、なんだ。お前も混ざればよかったのに」
「若様!?」
男が廊下の壁に背を預けて立っていた。声も顔もふうま小太郎と同じ。
対魔忍スーツもよく似ている。
だが青を基調とした「若様」のそれと違い、黒と灰色の装束に身を包んだ男の輪郭は陽炎のように揺らいでいた。
「会うのは二度目だな。いやもしかしたら三度目か。ふうま災禍よ、お前に少し話がある」
そう言って男は口角をつり上げ、不敵な笑みを浮かべた。