※この作品はR-18です。

ふうま災禍さん!? 邪眼の使い方間違ってますよそれ!   作:ごきまる

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多分、こぢんまりしたお話が続きます。

原作のChapter5か6までのどこかで起こったストーリー・・・・・・みたいな感じです。


第2章
05 二人で朝を迎えて


東の空が白み始めた頃――。

ふうま家別邸の風呂場で、小太郎はバスチェアに座っていた。

「あー・・・・・・なんか昔に戻った気分だ」

「うふふ、こうやってお風呂をご一緒するのはいつぶりのことでしょう♪」

災禍は小太郎の背中をボディタオルで洗っている。

「はい、腕を上げて」と言われれば小太郎は腕を上げ、二の腕や脇を洗われる。

「立ち上がってこちらを向いてください」と言われればそれに従う。

本当に小さな子供の頃に戻った気分になる小太郎であった。

だが体は大人である。全身を洗われているうちに、夜通し激しく交わっていたにも関わらずまたムラムラと欲情が高まっていく。

「あらっ」

勃起した小太郎の男根を見て災禍は素っ頓狂な声を上げる。

「もう・・・仕方のない若様」

そう言いながらも、シャワーで石鹸の泡を落とすと、災禍は亀頭を口に含み舌と頬を使って舐め回す。それから喉の奥までスムーズに呑み込んでいった。

「こ、これで今日は最後にするから・・・・・・すごいよ。災禍の、その、喉で締めつけてくるの」

「んぷぁ・・・出そうですか? いつでもいいですよ――あむ・・・んッ、んんんッ・・・・・・」

もう昨日から何度目になるかわからない射精が始まる。

災禍は当然のように飲み干し、さらに吸ってキレイに掃除するのだった。

 

 

 

災禍の床あしらいに溺れる小太郎だったが、災禍もまた小太郎にのめり込んでいた。

 

しかし、この数週間感じていた妄執じみた獣欲はなりを潜めた。

 

小太郎が自分に家族であることを求め、無意識に母性を欲していることを察して、またその想いを感じながら抱かれたことで、妙なことではあるが心の中で崩れかけていた従者としての挟持が急速に回復していた。

気持ちを新たにして、災禍は小太郎に仕えることを誓うのだった。

 

(でも、やはり若様もふうま宗家の男なのですね・・・・・・)

 

小太郎のセックスは最初に抱かれたときよりあきらかに上達していた。

書庫での最初の時でさえ、十代の学生とは思えぬ手管とたくましさではあったが、さらに磨きがかかっている。

おそらくはすでに何人かの女と関係を持っていることを推察して、すこしだけ災禍は嫉妬する。

本音は変わらない。

一人の男と女として婚(くなが)いたい、小太郎を独占したいという願いは災禍の心の奥底に隠れているのだった。

 

 

「あ~~~、なんかもう今日は学校なんかに行きたくないわー」

居間で身支度しながら小太郎はぼやく。

暗にまだ二人っきりで過ごしたいと言っているようなものだ。

「さすがにそれは・・・・・・若様。ふうま当主、そして対魔忍としてのお務めや学業を疎かにしてはいけませんよ?」

災禍は朝食にベーコンエッグとトースト、コーヒーを用意していた。

テーブルに着いた小太郎は濃いめのコーヒーを啜る。

「ちぇっ、昨日からずっとあんなことやこんなことしていたのに、時子みたいなことを言うなよなぁ」

「いえ、言わせていただきます。確かに災禍は若様のお求めにはお応えします。ですがその・・・私は、若様の家族なのでしょう? 家族は甘やかすだけではなく、時に厳しくもあるのでは?」

「わ、わかりましたよ」

しぶしぶ了承するような返事をしながら、小太郎は心の中では「確かにな・・・・・・」と呟いていた。

 

災禍が自分をたしなめてくれたことに寧ろホッとする。

彼女の底知れない包容力と優しさに甘え続けていれば自分はダメになる。

一緒に居続ければ絶対に災禍と性交することが日課みたいになってしまう。

間違いない。生活はめちゃくちゃになるだろう。

自分が自堕落な性格をしていることを自覚している小太郎であったが、十代半ばの頃から己の欲望に驚くほど忠実になる時があった。

それを怖いとさえ思っていた。

特に女体の味を知ってからは、スイッチが切り替わるように嗜虐的になったり冷酷になる事がある。まるで、性格の異なるもう一人の自分が身の内に宿っているかのようにだ。

そんなことは自分に対する言い訳なだけかもしれない。だが――。

書庫で最初に災禍と関係を持った時もそうだ。後になって「やってしまった」「やりすぎた」と後悔したことがあるのも一度や二度では無い。

 

小太郎は生まれてから一度も開いたことが無い、徹夜で腫れぼったい右目のまぶたをそっと撫でた。

 

(俺は対魔忍としては何の能力も持っていない。ふうま当主でありながら邪眼を開眼しない『目抜け』の当主だ)

 

幼い頃からの親友だった骸佐と仲違いし、いつの頃からか嫌悪さえされるようになったのも自分が対魔忍としてはなんの能力も有していないことが原因だろう。

そして骸佐がふうま一門の一角である二車家の忍を率いて、対魔忍に反旗を翻したのも前当主を討った対魔忍総隊長アサギに恭順し、安穏としている自分をふがいないと思ったが故なのだろう。

 

骸佐他ふうま縁の者達に理解されなくても、知恵だけは誰にも負けぬようにと、仲間達の役に立てるようにと自分なりの方法で頭脳を鍛えてきた。

幸い記憶力は人並み以上であり、蓄えた知識を活かす指揮力や機知にもそれなりに長けていた。

・・・・・・長けているんだと思う。

対魔忍の長である井河アサギがそう自分を評価したのだから。

そして今はアサギから直々に独立遊撃部隊隊長の任を授かり、二車骸佐捕縛の命令を受けている。

 

そんな自分が唯一の拠り所としている頭脳を、色ボケで曇らせるようなことがあってはならない。

心の中で性欲旺盛な色餓鬼のもう一人の自分がいて思いっきり駄々をこねているが、なんとかそいつを黙らせて、そう結論づける小太郎だった。

 

そんなことを考えながら朝食にがっついているときに災禍がふと呟く。

「それに・・・・・・」

「ん?」

「こ、これ以上ずっと一緒にいたら、私が若様と離れられなくなりそうですから」

「ぶふっ!」

 ほおばっていたトーストを吹き出しそうになる。

「ゴホッ! ゴホッ! 今そういうこと言う!? またシたくなっちゃうだろ!」

「も、申し訳ございません」

顔を朱に染めて災禍は俯いた。

 

 

「じゃあ行ってくるよ。災禍」

「あの、若様。私は今日からしばらく五車町を離れますので、ご承知おきください」

玄関先でそう言われ、小太郎は怪訝な顔をする。

「骸佐の反乱に関係することか?」

「・・・そうです」

「災禍が五車を出るなんて珍しいな・・・・・・もしかして、上からの命令でなく時子と相談しての独自行動か?」

こういうことには鋭い小太郎だった。

「骸佐の追跡捕縛は俺の・・・独立遊撃部隊の任務だ。他に一体何をするつもりだ?」

「内容まで、若様のお耳に入れるほどのことでは」

「いやいや、そういう連絡を密にしないところ、対魔忍組織の悪いところだと思うぞ?

しかも俺一応ふうま当主だし? 情報共有は大事じゃね?」

災禍は苦笑した。

「本当に大したことでは無いのです。ただの身辺調査ですから」

「身辺調査?」

「はい。引退して、今は野に下った元ふうまの忍達の中に、骸佐一党に荷担しているものがいないかどうかの・・・・・・あくまで確認です」

「逆に、力を貸せと脅されている者もいるかもしれないな・・・・・・いや、さすがに骸佐もそこまではしないと思うが。気をつけろよ災禍」

「若様も。ふうまの二度目の反乱・・・・・・犠牲者も出ております。充分にご用心を」

そう言って、災禍は小太郎を見送った。

 

 

 




この先、災禍さんとアサギ総隊長が行動を共にする一幕があるかも。
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