圧倒的な実力を有した者たちは、欲望の限りを尽くし、人類を蹂躙する 作:黒椿
俺は心の底から世界が大嫌いだ
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今、俺は高架下にいた。周囲に人通りはなく、街灯もついていないか、光度がほとんどない暗いヤツしかなかった。
午前一時を回った現在では薄暗く、終電も終わったせいで、電車も通っていないために静寂に満ちている。そういう場所ってのは決まって治安が悪くなるもんだ。端的に言っちまえば、ここは
「おらっ! おらぁっ! どうしたぁ! 口では嫌がってるくせに、体は正直じゃねえかぁ!!」
「いやぁ……やめてぇ……! んっ……!」
そして、俺の目の前ではいつもつるんでる男二人が近くで拉致った女を壁に押しつけて、下着をズラして、無理矢理犯していた。女の服装は堅苦しいレディーススーツだったので、タイツを破いて、下着をズラせば即行でヤれる。そういう点でスカートはいい。
「あぁっ……ひぐっ……ううっ……!」
「ひゅう。たまんねーぜ!」
犯している男――カツという名の金髪鼻ピアスは女の反応に気をよくしたのか、さっきから飽きもせずに激しいピストンを繰り返しながら、女を犯していた。
ヌチュッ! ズチュッ! ズボッ!
そんな水音が耳に入ってくる。その音が指し示すとおり、確かに女は感じている。基本、こうやって襲ったところで
それを壁に背中を預けながら見ていると、不意にカツと女の交尾をかぶりつきで見ていたイクという銀髪を刈り上げた男がこっちを下卑た笑みで見てくる。
「よぅ、そんな隅っこで突っ立ってねえで、お前もこっちに来て楽しめよ! オミ!」
「遠慮しておく。今はそんな気分じゃねえんだよ」
俺が素っ気なくそう返すと、カツが不意に腰の動きを止めて、間抜け面を晒しながら、こっちを見る。
「はぁ? お前マジかよ!? こんな上玉、なかなか味わえねえってのに!」
「おい、それ以上言ってやんなよ! 察しろ! オミはそっち系の趣味をお持ちなんだよ! ひゃひゃひゃ!」
「うお、マジかよ! じゃあ、ひょっとして、俺たちのケツも狙われてんのかぁ!? ぎゃはははは!」
ネタ臭しかしない、あまりに頭の悪い会話だが、別にこいつらの言い分が分からねえわけじゃねえ。
女は肩まで届く黒髪に黒縁眼鏡とかなり地味な風貌こそしちゃいるが、顔は綺麗系の美人と言って差し支えねえし、体も悪くねえ。胸もおそらくDは軽くあるだろう。カツの言う通り、文句なしの上玉だ。
だが、それだけだ。俺の好みではない。抱けと言われれば抱けるが、強姦してまで抱こうとは思わない。
「うっせえなぁ。好みじゃねえんだよ。いつも言ってんだろ、俺の好みは……」
「性格の悪いクズ女……だろ? ほんと、お前も趣味わりぃよなぁ」
「何でもいけるてめえよりはマシだ、カツ」
「ちげえねえ!!」
「あぁぁぁぁっ!!」
カツは笑いながら、再び腰を動かしはじめる。乱れた息を必死に整えようとしていた女はたまらず大きな嬌声を上げる。それを見ながら、俺は静かにカツたちに近づき、イクに話しかける。
「お前は参加しねえのか? イク」
「そいつぁ嫌味か? 俺なんかがカツのテクに勝てるわけがねえだろ」
「そうかぁ? お前はお前で、わりと感じさせてた記憶があるがな」
「そりゃ、俺が今までヤった奴全員が俺に好意を抱いてたからだ。てめえらみたいに、女レイプ出来るほどのテクはねえよ」
「いや、レイプにテクもへったくれもねえと思うが」
必要なのは女に言うことを聞かせる腕っぷしと、最後まで邪魔が入らないようにする下準備くらいだ。ヤってさえしまえば、後は仲間が警備してくれる。場合によっちゃマワすこともある。仲間という名の集団にさえ入れれば、いくらでもやりようがある。気楽なもんだ。
もちろん犯罪だから、口封じは必要だ。やり方としては、ハメ撮りするなり、事前に調査するなりしてそいつの弱みを握るのが主流だが、たまに相手を殺す奴もいる。まぁ、その方が手っ取り早いのは確かだが、今回はそのつもりはない。
「んっ……ふぅっ……あんっ……」
「ふぅぅ……いい感じになってきたじゃねえか。そろそろイきそうなんじゃねえか?」
「だ、誰が……! あんたなんかとぉ……っ! ひゃうんっ!」
この期に及んで強気な発言をする女だったが、カツに腰を進められた途端に甲高い声を上げる。ありゃ、奥までいったな。子宮口に先端がぶち当たったか。カツのは巨根かつ絶倫だからな。おそらく、相当な快感のはずだ。
先ほどの一撃で、女は唇を
「はぁぁっ…………にしても、やべえな。マジで限界が近付いてきやがった」
「もうかよ! いくらなんでも、早漏すぎねえか!?」
「うるせえなぁ。こいつのナカが名器すぎんだよ」
茶化すイクに、そう答えながらカツは腰を動かす。みだらな水音と共に、女は小さく、されど響く声で
「くぅぅっ……! 滅茶苦茶に締めつけてきやがってぇ……! もう限界なのかぁ!? それとも、俺のが欲しくて欲しくてたまらねえのかぁ? くくっ……いいぜぇ……なら、お望み通り、お前のナカにぶちまけてやるよ!!」
「いやあ!! やめてぇぇ!! 中に出さないでぇぇぇぇ!!!」
女は首を振って、涙を流して拒絶するが、それをカツが聞き入れるはずもない。その腰の動きは確実に早まっていき、刹那、カツは動きを止める。同時に二人の体がビクンビクンと痙攣する。どうやら、イったらしい。
カツがゆっくりと女の膣から肉棒を出すと、ワレメから、中に出した精液が垂れてくる。ほんと、一回に出す量もハンパねえな、カツは。
「うっ……ひぐっ……えっぐ……!」
女は両手で目を覆って泣いているが、それに対して何かを感じることはない。こんな時間にこんなところを一人で歩いていたこいつが悪い。それだけで済む話だからだ。
日本は安全を与えられる国。それは立派なものだが、安全を得るために必須な治安維持を行っているのは警察だ。その警察とて、所詮はガバガバな組織。そんなものに頼りきって、危機管理能力を持たなかったこいつに同情の余地などない。
「そんで、どうするよ? もう一発ヤるか?」
そう尋ねると、カツは持ってきたウェットティッシュで精液と愛液まみれになったチンポを拭きながら、首を横に振る。
「んー。いや、俺は休憩かね。もうかれこれ五人はヤってる上に、これだけの名器とヤったせいでさすがに疲れたわ。お前らはどうだ? 今日はずっと俺しかヤってねえし、お前らもヤりたきゃ、ヤっていいぜ?」
「いらねえよ、余計なお世話だ」
そもそも、カツの逸物は未だにそそり立っている。まだヤれるのは明らかだ。相変わらず、ふざけた絶倫ぷりである。先刻の発言は俺らに対する気遣いなんだろうが、どっちもヤる気がねえ以上、無意味だ。なので、さっさと後始末をしてしまうことにする。
「それに、下手にマワしちまうと父親が誰だか分かんなくなるだろうが」
「いや、それはねえだろ。誰の子供かは一目瞭然だぜ?」
「そうかい、そいつは何よりだ。……んで? もういいのか? 続きをやらねえんなら、さっさとこの女を連れてくぞ」
イクのズレたツッコミを適当に受け流し、オミが俺の言葉に頷いたのを確認した俺は上着のポケットからスマホを取り出し、とある場所に電話をする。それからすぐに五人ほどの黒いスーツを着た男たちが現れる。
「来たか。んじゃ、この女をさっさと連れてってくれ」
「かしこまりました」
サングラスをした理知的な男が優雅に一礼をすると部下たちに指示を出して、女を連れていく。その際に
その後ろ姿を見届けつつ、カツは近くに脱ぎ捨てていたズボンを穿きながら、俺らの方を見てくる。
「ふぅ……さて、あの女は孕んでくれたと思うか? オミ、イク」
「知らねえよ。捕らえたんだから、妊娠してなかったら、もう一回、危険日にでも、やりゃいいだけだろ」
「ごもっとも」
イクの言葉にカツは苦笑しつつも肯定する。ズボンを穿き終わったところで、カツは軽く伸びをする。
その様子を見ながら、俺はあの女のことを少しだけ考えてみる。だが、何も分からない。そもそも行きずりで襲った女だ。生理中でないのは明らかだが、あの女が危険日だったか、安全日だったかなんて分かりようがない。
「ま、どうでもいいことだろ。どうせ、世界なんてクソったれだ。深く考えることに意味はない」
「まあなぁ。それ言われちまうと身も蓋もねえけど、事実ではあるな」
イクが苦笑しながら答えるが、俺はそれに何も反応を示さない。俺の頭の中にあるのは、いかにして、クソったれた女どもを
全く、いつまでたってもこの呪縛から解き放たれることはない。いつまでも、この胸糞悪い鎖は俺の心を締めつけていく。そして、この鎖は俺の中にあるとある思いを強固にしていく。
すなわち、俺は心の底から――世界が大嫌いである、と。