※この作品はR-18です。

その音色は異世界まで響き   作:誰かさん

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ちょっと今回はテキトーです。胃腸の具合がそこまでよろしくなくて…申し訳ない。


第十四楽章 ゆっくりしてよう

見事サソリモドキを撃破した俺たちは、ゆっくり語らうためにも49階層にある俺たちの拠点へと戻ることにした。ちなみにユエが封印されていた部屋でゆっくり……という案もあったがユエが全力抗議したのでポシャった。

 

ユエにも手伝ってもらいながらなんとかサイクロプスの肉やサソリモドキの甲羅を持って帰り、食事の支度が完了したところでようやく一息を付けた。

 

「吸血鬼族って300年前の大戦争で滅んだんだよな? そうしたらユエって……」

「ハジメ、マナー違反……」

「コウモリモドキは封印されてて時間が過ぎた感覚はないんじゃないか?」

「その通りだな。感覚は300年前のままだ」

「本物のファンガイアたちに出会えるとは思わなかったなあ……」

「俺たちキバットバット族は吸血鬼族のキングとクイーンに仕える僕だ。特に俺は適正のあるキングやクイーンにキバの鎧を授ける役割も持つ」

「ユエも変身できるのか?」

「いや……彼女にキバの鎧を身につける適正は無かった。だがそれ以上に不死身の肉体と全属性に適正持っていたから俺は必要なかったのだ。それに、変身するのは専らこの娘の補佐役である者だったからな。もっと言えばあの頃は随分と簡単にファンガイアに変貌出来ていたぞ」

 

聞けば聞くほどユエの恐ろしさが分かる。こんな可愛らしい見た目して本来は玉座に座って様々な政策を実施し、邪魔者は消していくキングとクイーンを兼任していたのだ。

 

「でも……実際は不死身じゃない。魔力が枯渇してたり全身を一瞬で消し飛ばされたらあっさり殺される」

「ちなみにだが、魔力が枯渇しているとキバの鎧を扱うことも難しい。技の大半は魔力を使うのでな」

「なるほど……」

「俺が噛み付く時には魔皇力という純度の高い魔力を流し込むという目的があるのだが……その時に変身者の魔力が枯渇していないかを確認するためでもある」

「意外と大変なんだな」

 

不味い肉を頬張りながら呟く。そこで一つ疑問が浮かび上がったので質問してみることにした。

 

「なあ、キャッスルドランは存在するのか?」

「逆に質問したいぐらいだ……よくその名前を知っているな」

「と、いうことは……」

「存在しているぞ。今はどこにいるのか知らないが元々はそこに住んでいた」

「マジかよ……あ、そういやコウモリモドキはなんで封印を?」

「……ユエが封印されてから俺はとある人物の元へ行ったのだ。所謂裏切りだ」

 

キバットが言うには、ユエを封じ込めた補佐役は自らを王と名乗って政権を取ったという。しかしそれを気に入らなかったキバットはユエへの仕打ちもあって下克上を狙っていた一人の男に手を貸したそうだ。

 

驚いたことにその男はただの人間であったらしい。さらに人間族にしては珍しく吸血鬼族や兎人族といった亜人にも分け隔てなく接していたこと以外はごく普通の人間だった。

 

しかし吸血鬼族の女性と恋に落ちていた男は、ユエの補佐役が突如として政権を握ったことを訴えかけると激怒。キバットと共に補佐役を倒して自らが政権を握り、より良い政を実施しようとしたようだ。

 

 

「何から何まで変わった人間だった。音楽と女を心から愛していたよ。しかも適正がなかったにも関わらずキバの鎧を三度も装着した……」

「なんかその人物知ってる気がするんだけど」

「流石に三度目の変身で力尽きてしまったがな。王座を奪還することも敵わなかった……」

「……その後、お前は反乱因子として封印されたと」

「そういうことだ」

「重たいなあ……ま、しゃあないか」

 

フッとため息をつく。封印されるからには重たい過去があるのは察していたが……改めて聞くと思わずため息が出てしまう。

 

「……音也、ハジメ。どうしてここにいる?」

「ん? おお……そういや俺たちのこと話してなかったな」

「とは言ってもなあ……俺たちは落ちただけだ」

 

ハジメがぶっきらぼうに答える。確かにその通りだ。しかも俺は落ちた時の状態を維持しているし。

 

「まあ……俺は左腕を失ったけどよ。あと髪の色も抜け落ちた」

「簡単に言ってくれるな」

「そういう音也だって大切な人と離れ離れじゃないか。人のこと言えねえだろ」

「そうだな……元気だろうか」

「「……」」

「そんな顔するなって……そうだ、少し心の落ち着く演奏でもするか」

「演奏……?」

「俺はアハトアハトでも作っとくわ」

「対空砲か? いや、普通に地上攻撃でも使える奴だったか」

「ビンゴ。ドンナーだけだと威力不足になりかねない」

「なるほどねえ……ま、ゆっくり聴いててくれよ。とりあえず『四季』を全楽章フルで弾くからさ……」

 

出発は明日。ならばゆっくりするとしよう。俺はいつものように弓を引き、本来のテンポよりもゆっくり目に「四季」を弾くのだった……。

 




中の人はミリオタでもあるのでハジメが作り出す兵器もかなりオリジナリティが加わります。ご了承を()

恵里の処遇はどうする?

  • 勇者バカ之河の被害者だから救おう
  • 消せ(無慈悲)
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