その音色は異世界まで響き 作:誰かさん
俺が風呂場でアイエエエエエ! ってしてから二ヶ月。俺たちはオスカーの住処でひたすら自分磨きに取り組んだ。
例えば俺は生成魔法を使ってイクサの改良に取り組んで自分で試してみたり、ハジメは様々なアーティファクトを作ったり。まあ楽しかった。
ちなみにイクサには追加武装としてイクサハンマーを作った。こいつは所謂パイルバンカーみたいな形をしており、イクサと接続させることで内部にある杭が電磁加速されながら飛び出す仕組みになっている。
取り回しはイクサナックルと比べて非常に悪い。しかしそれ以上に凄まじい破壊力を期待できる。ブロウクン・ファングに代わる新しい必殺技になることを期待しよう。
なおイクサハンマーと接続させるにあたってどうしても胸部に電気が集まってしまうため、十字架のような放電装置を取り付ける羽目になった。
流石にバーストモードの機能を追加する技術力はなかったがな。一から作り上げた母さんマジですげえ。
その他にもファンガイアバスターモドキを制作したり対物ライフルを作り上げたりイクサリオン(バイク)モドキを作ってみたり……。
熱中しすぎてユエには気絶するまで血を吸われ、雫には一晩寝かせて貰えなかった。気をつけよう。
それと義眼も作った。こいつも生成魔法で作った物であり、通常の視界では得られることのできない魔力の流れや強弱、属性を色で認識できるようになった上、発動した魔法の核が見えるようにもなった。
こいつの制作にはハジメも一役買っており、擬似神経なるものを開発してくれたことで完成している。擬似神経のおかげで脳内に情報が届く……というわけだ。
なお眼帯は付けていない。髪の毛を伸ばして片目隠れにしただけだ。常に左目が蒼く光るということになってしまったが眼帯は嫌だ。
二ヶ月の間みっちり修行したことで俺のスペックはこうなった。
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紅音也 16歳 男 レベル:???
天職:ヴァイオリニスト
筋力:11650
体力:22400
耐性:13240
敏捷:14730
魔力:15000
魔耐:15000
技能:ヴァイオリン演奏技術[+超絶技巧]・ヴァイオリン制作技術・共感覚・絶対音感・生命力増強・全属性適正・毒耐性・麻痺耐性・石化耐性・魔皇力耐性・恐慌耐性・全属性耐性・胃酸強化・魔力操作[+魔力放射][+魔力圧縮][+遠隔操作][+体力変換][+身体能力強化]・魔皇力操作[+魔力変換][+体力変換][+身体能力強化]・天歩[+空力][+縮地][+豪脚][+爆縮地]・纏雷[+拡散]・風爪・夜目・遠見・気配感知・熱源感知・魔力感知・地獄耳・気配遮断・金剛・威圧・念話・高速魔力回復・限界突破・生成魔法・言語理解
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見れば分かるだろう。強化倍率がおかしいということに。ある時からレベルの部分は非表示になってしまったのは恐らくステータスプレートを以てしても俺の限界値というのを計測出来なくなったからだろうというのがキバットの見解だ。
ま、何はともあれここまで来れば帰る方法を見つける放浪の旅に出ても大丈夫なはずだ。
正直この世界の神とやらがくそったれなのには興味がない。勝手にやってろと思う。まあ仲間に手を出すというのなら躊躇いなく殺しに行くけど。
なおハジメはハジメで新装備を充実させたり数多くの神業を取得していた。
例えば〝宝物庫〟というRPGでは良く見る勇者袋のような指輪を俺たちは手に入れた。こいつは魔力を流し込むことで半径一メートル以内に収納したものを取り出せる便利な道具なのだが、ハジメはこいつをドンナーのリロードに使おうと考案したのである。
結果的に直接弾を装填することは出来なかったらしいが、ハジメは空中に転送した弾を自らの技で直接装填することにしたらしい。
大道芸としてではなく実戦で使うとなるとそれこそ神業的なテクニックが必要になるのだが、ハジメは一ヶ月で取得したとかなんとか。
ちなみに宝物庫は二つあったので俺も使っている。俺も対物ライフルを使用するため空中リロードを覚えたが、ハジメのように弾が多くないので比較的楽だった。
他にもハジメは魔力駆動二輪と四輪を制作した。ちなみに仕組み的には俺のイクサリオンと同じであり、魔力を内部に設置された神結晶(神水の出る元)に流し込むことで動き出す。
なお魔力駆動四輪に関してはボタン一つでティーガーIIへと変形する。メインの武装はシュラーゲン。車体もオスカー曰くこの世界で一番硬い鉱石である〝アザンチウム〟を使用しているので純粋なティーガーIIの強化バージョンとなっている。
ちなみにティーガーIIを制作してからハジメのミリオタ魂が爆発して世界最強のガトリング砲であるGAU-8や男の浪漫が詰まりに詰まっている義手を開発していた。他にも数多くの兵器が誕生したのだが……皆までは言うまい。説明面倒くさいし。
まあ他に重要なことと言えば、神結晶が蓄えていた魔力が枯渇したため神水は試験管十二本分で最後となった。とはいえ俺自身は使うことが減ったので気にならない。
とはいえ神結晶はとても希少な鉱物だ。捨てるには勿体ない。というわけで俺はハジメに頼み、神結晶が魔力を蓄えるという特性を使って一部を錬成。アクセサリーを制作してもらった。
こいつを渡した時に雫とユエにはプロポーズと勘違いされたのだが……うん、まあいつも通りかも。
装備と体調を整え終わった翌日。俺たちはいよいよ外へ脱出することにした。住処の三階には生成魔法を取得するための魔法陣と、もう一つ大きな魔法陣があった。そいつを起動させれば外に出られるという寸法である。
「さて……と。そろそろ行くか」
「久しぶりの外だな……あ、でもユエとキバットは300年ぶりか?」
「ん……楽しみ」
「そうだな……確かに楽しみだ」
「私はユエたちほど長くはないけど……早く日光を浴びたいわ」
四者四様。しかし志は皆一緒だ。俺は魔法陣を起動させながら静かに呟く。
「俺たちはイレギュラーな存在だ。イクサやアーティファクトを狙って色々巻き込まれるかもだし聖教教会や各国が黙っているということもない」
戦争への参加の強制だってあるかもしれない。命だって幾つあっても足りないかもしれない。
それでも良いんだな? と、言葉を投げかける。
「おいおい……なに今更なこと言ってんだ」
「イレギュラーなのは重々承知している。だからどうした」
「ん……私たちならそんな妨害、意味はない」
「そうね。私たちは……最強よ。どこまでも行ける」
「……聞くまでもなかったな」
魔法陣が起動し、光が爆ぜる。俺は今一度後ろに控えている仲間たちを真っ直ぐに見つめて……ニヤリと微笑んだ。
「そうだ。俺たちは負けないさ。降りかかる災厄や邪魔を全てはね除けて……帰るぞ」
白い光に包まれる。しかしその直前、四人がニヤリと微笑み返したのを確かに俺は見た。
ここからが本当の始まりだ。俺は心にした決意を胸に、もう一度ニヤリと微笑えむのだった……。
折角ですのでパイルバンカーの役目はイクサハンマーに代わってもらうことにしました。
ちなみにバーストモードとライジングに関しては近いうちに言及があるのでお楽しみに!
恵里の処遇はどうする?
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勇者バカ之河の被害者だから救おう
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消せ(無慈悲)