※この作品はR-18です。

その音色は異世界まで響き   作:誰かさん

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ちょっと今回は雑かもです…申し訳ない。


第十五楽章 覚悟は決まったか?

「おはよ……誰!?」

「音也……浮気?」

「そ、そんなこと音也さんがするわけないですよ! 音也さんはお二人に惚れまくってますから!!」

「なんだ朝からうるせえ……って誰だよそいつ」

「む? お前は……」

「もう、みんな酷いよぉ!」

 

……なんでこうなったのかはすぐ分かるだろう。原理は不明なのだが魔皇力を使った演奏をしたらミレディがゴーレムから人間の姿に戻ったのである。

 

ミレディの推測は元々修復機能が付いていた曲を魔皇力で弾いたら偶然時の巻き戻しが発動したとかなんだとか。あくまで推測の域を出ないらしいけど。

 

ミレディの推測が正しいと仮定すると、俺の弾く「音也のテーマ」には元から少しの時戻し機能があったということだ。

 

んで魔皇力は思ってた数十倍は魔力よりも強力な効果をもたらすと。

 

「お前ら落ち着け。こいつはミレディ・ライセン

だ」

「え、ミレディ? あのちっこいゴーレムじゃなくて? この美少女が?」

「雫、それはちが……くないか。まああれだ。ゴーレムになる前の姿が今目の前にいる金髪ちゃんってことさ」

「な、なるほど……」

「まあ人間に戻ったとはいえ私はここにいるよぉ。ここを離れるわけにもいかないからねぇ」

「ま、そうだろうな。それは分かってるさ」

「迷宮攻略、頑張ってね。直接手伝えるわけではないけど……せめて私の神代魔法が役に立つと嬉しいかな」

「きっと役に立てるさ……無駄になる能力なんて一つもない」

「ふふ……そっか。そうだよね! ミレディちゃんの能力が役に立たないわけないよね!」

 

人間の姿に戻ったことで以前にも増してうざったくなるミレディ。しかし……見え隠れする深い感情を俺は感じ取っているのでただ、微笑で返すに留まった。

 

「それじゃ、しばらくのお別れだねぇ。ここから直接地上に戻すから準備しなされ~」

「準備?」

「ウォータースライダー方式でここから出すよぉ。ほらほら、準備して!」

「お、おう。みんな荷物は……宝物庫だよな」

「……音也。怖いからおんぶして」

「あ、ユエずるい……音也、私の手を握っててくれるかしら? 私も怖いの」

「お、お前らなあ……」

「ハジメさん、私も……」

「うるせえベタつくな残念ウサギ」

「酷い!?」

「……なんかムカつくからもう追い出すねぇ」

 

天井からぶら下がっていた紐を掴みグイっと下に引っ張るミレディ。途端にガコンッ! と何か音がした。

 

そして次の瞬間には地面の一部に穴が開き、そこへ濁流が流れ出す。あっという間にウォータースライダーの完成だ。

 

「ほれ、行きなさいな!」

「うお!? てめ、重力操作で突き落とすんじゃカハッ」

「ふがっ……やっぱりウザい人はウザかった」

「許さない……音也を傷つけて、ゆるさゴボッ」

 

横の重力操作からの縦の重力操作でウォータースライダーに叩き落とされた。後からハジメやキバットにシアも叩き落とされたようだ。

 

前言撤回。ミレディはとりあえずウザい。確定。

 

ウォータースライダーと言ってもそれは滑り出しだけだ。後はまるで地下トンネル内を泳いでいくような形になる。まあ凄まじい勢いで水が流れてるのでこのままでも何れは外に出られるだろう。

 

しかし息を吸う間もなく水中に突入したので念の為イクサに変身。スーツを身につけて雫とユエを抱えるついでに魔皇力で膜を作ってイクサナックルで衝撃波を飛ばし……無理やり空気の膜のような物体を作り出す。

 

そのまま流されること数分。ようやく穴の出口に辿り着いた。ポーンと噴水のような場所から射出される。

 

「どわっ……射出とは驚いた」

「お、音也? なぜ私はお姫さま抱っこを?」

「……私はおんぶ。イクサの状態でも音也は温かい」

「深い理由はないぞ? 気がついたらこうなってた」

 

なんだかんだ100mは吹っ飛ばされた。とはいえあっという間に地面に到着である。ストンッと衝撃を感じさせない着地をして俺は雫とユエを地面に下ろした。

 

続いてハジメもシアのことを……小脇に抱えながら飛び出してきた。若干シアが涙目なのは仕方ないことだろう。

 

「やれやれ……ミレディの野郎、やっぱりウザかったな」

「は、ハジメさ~ん。私も雫さんのようにお姫さま抱っこしてほしかったですぅ」

「うるせえ調子乗るな。俺には心に決めた奴が居ると言っただろうが」

 

なんだかんだ仲の良い二人である。が、俺は一つ気になってることがあるのでキバットを呼び寄せた。

 

「コウモリモドキ」

「なんだ?」

「……キバの鎧を身に纏った後に飯を食べると味が薄く感じるんだ。それに最近なぜか貧血気味でな」

「……なんだと?」

「いや、味は感じるんだがな。以前よりも薄味に感じるんだ。雫とシアが調味料を変えることはないから不思議に思っていてな」

「そうか……だが俺には分からないぞ?」

「マジかよ……ま、仕方ないか」

「また異常があれば言え。原因究明調査をしよう」

「頼んだ。すぐに死ぬってことはなさそうだが何せ気になったんでね」

 

最近雫のうなじに妙に噛み付きたいと思う欲求は何なのかがサッパリなので聞いてみたが……うーん、ダメか。

 

俺は一人悶々とこの気持ちはなんなのか思考を巡らせるのだった。

 

────────────────

「「「ユエちゃん俺の彼女になってくれ!」」」

「「「シアちゃん俺の奴隷になれ!」」」

「「「雫さん私たちを妹に!」」」

「なあにこれぇ……」

 

ここはブルック。俺たちはあの後真っ直ぐブルックの町に戻ってきたのだが……戻って早々これである。これは酷い。

 

話を聞くと……俺たちがライセン大迷宮に出発する前に雫たちを買い物に行かせたのだがその時にロックオンされたそうな。買い物の時はスルーしてたらしいが今回はぶちのめして良いか? と念話で聞いてくる美女~ズ。

 

(俺がやるから良いよ。落ち着け)

(でも……)

(一撃で黙らせられるから安心しな)

(……ホント?)

(任せな)

「お姉さまに寄生する害虫が! 玉取ったらぁああ──!!」

「行くぞ! あの男からユエちゃんと雫ちゃんを奪い取るんだ!」

「死ねええええ!!!」

「ハジメ、半分は任せる」

「股間潰しで良いか?」

「もちろん。徹底的にやれ」

 

宝物庫からとある戦車を取り出しながら了承する。そして突撃してきた少女の腹に主砲を突き立てた。

 

「ぐえっ」と呻き声を上げる少女の顔面に主砲合わせて……。

 

パシュン! 

 

発射した。ちなみに主砲から飛び出したのはありとあらゆる香辛料をミックスした弾丸だ。炸裂の瞬間に爆発するので命中した相手は凄まじい目の痛みとくしゃみに悩まされることになる。大丈夫。殺傷力は一切ない。

 

なお俺が取り出した戦車は九七式中戦車チハである。ハジメがティーガーIIを作り出す過程で生まれたらしい。撃鉄は魔力でも起こせるので結構便利だったりする。遠隔でも発射可能だからな。

 

「はっくしゅん! お、おまえだけはゆるさはっくしゅん!!」

「効果抜群だな。さて……次は誰かな?」

 

ゴゴゴと砲塔を回して主砲をピタリと飛び出そうとしていた人たちに向けた。よく日本では小さくて可愛いと評判だが本来は人に牙を向ける鉄の塊だ。物一つ言わずに主砲を向けられれば当然恐怖が襲ってくる。

 

「ぐっ……怯むな! 敵はたった二人だぞ!」

「お、敵意を見せたな。覚悟は決まったか?」

 

風が吹いて義眼が露わになる。その状態でニコォと凶悪犯のような笑みを作ればキングスマイルの完成だ。ズザッと後退りした身の程知らずたちに俺はゆっくり近づいていく。ちなみに後ろではドパンッ! という発砲音と「アッー!」という断末魔の声が聞こえて来る。ハジメは有言実行で身の程知らずの男の象徴を撃ち抜いているらしい。

 

なおここまでの惨状を黙って、しかもハイライトオフの瞳で見つめている雫たち美女〜ズとキバットも中々にイカれていると思うが。

 

「さあて……お祈りは済ませたか? 人の女に手を出すとどうなるか徹底的に教えてやるぜ……」

 

俺は見る人が卒倒するレベルの威圧感を出しながら一歩ずつ身の程知らずたちに近づいていくのだった……。

 




とりあえずライセン大迷宮はここまでになります。あと一話クラスメイトsideを追加した後に次の章へ移りますのでよろしくお願いします。

こんな駄文でも見てくれている人がいて嬉しい限りです…本当にありがとうございます。

恵里の処遇はどうする?

  • 勇者バカ之河の被害者だから救おう
  • 消せ(無慈悲)
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