原作レイプ! 野獣と化した霊王 作:おおっ
「ぎゃあああ! 化け物おおおおお!」
俺は生まれつき、全身がやけどしていた。
おかしな話だろう。胎内に火が通る時は母親も死ぬ時だ。そんな子が生まれるはずがない。だが生まれてしまった。わけが分からない。
俺は気味悪がられ、地獄から這い出た悪鬼と呼ばれ、すぐに森に捨てられた。そのまま空腹で死ぬか獣に襲われて死ぬはずだった。だが、俺はヘビを逆に食らい、本能のままハイハイして村に帰ってきた。気味悪がってまた捨てても、捨てる度村に帰ってきた。村長は俺を火あぶりにして殺そうとした。が、俺は生まれつき全く熱さを感じない。火は効かない。むしろ吸収して元気になる。よってその方法では殺せなかった。ならばと海に捨てられた。俺はなんとか一週間浮かんで生き抜き、母親に拾われた。彼女はほんの少し俺を愛しているらしかった。腹を痛めて生んだ子だとかなんとか。母は俺を村の離れの洞窟に連れて行った。俺はそこに一人で残された。母は数日に一度様子を見に来て、言葉を教えたり食糧を置いていった。覚えのいい俺は1歳になる前には言葉を話せるようになった。
母からは村には来るなと言われていた。だが俺は暇だった。特にこの村では時折海に出る。そうするとしばらく母も会いに来なくなる。たった一人では何もすることがなく暇なのだ。
遠くから様子見のつもりで村に行った。見える所では大人は酒を飲み、見えない所では男と女で身体をかせねていた。子どもは主に海で遊んでいた。
俺はそれから何度も村に行った。誰にも見つからないように気をつけて。だがどこかで見つかってしまったらしい。ある日、母が俺のことで村長に叱られていた。村長はしばらく怒った後、母を縛り、身体を重ね合わせ、首を絞めて殺した。
母と爺が身体を重ねる場面など見たくはない。だから俺は離れてしまった。その一瞬の隙を突かれて殺されてしまった。反省するところだ。だが、母は蘇った。肉体は死んでいるが、もう一人の母がふわふわと浮かんでいた。首元には鎖をつけて。運のいいことにこの母は俺以外には誰にも見えないらしかった。
「乳、ちょうだい」
俺はこの浮かんでいる母に会いに行った。そして初めて乳をこうた。ふつう赤子は母の乳を飲んで育つものだ。俺の本能も飲みたいと言っていた。だが母は俺を見つけるなり、怒り狂った。
「お、お前のせいでええええええええええ!」
昔の母は冷静だったはずだ。戦士の心得が云々と言って、戦いに負けたとか死んだとかを恨む性格ではなかった。何が彼女を変えてしまったのだろうか。
母は俺の首を絞め、殺そうとしてきた。とてつもない力だった。生前の母はここまでではなかった。俺は抵抗できず、まさか死んでしまうかと焦った。だが極限の中で不意に力の使い方を知った。俺はなんとなく全身に力をみなぎらせ、それを放った。母は吹き飛び、俺は拘束から脱出できた。
母は死に、蘇った母は俺を殺そうとした。気分が悪くなったので、しばらくは村に行かなかった。だが一人の生活は暇だった。耐え切れず久しぶりに村に行った。村は巨大な獣に襲われたようにボロボロになっていた。家が破壊され屋根が吹き飛び、巨木が抉られて、あちこちに人の死体が転がっている。俺の母は、まだ生きていた。ただし、仮面をつけて、巨大になっていた。
「お、おまっ、おまああああああああああああ!」
母は俺を見つけるなり、襲ってきた。その駆ける速さは獣より速く、一歩一歩で土が沈み、地響きで体が揺れる。俺は初めて本能的な恐怖を感じた。自分より強い相手に襲われる恐怖を。
だが、俺は力を使うことができる。この身体に、そして世界に満たされた力を。それを解き放ち、母に攻撃した。母は少し痛がるが、また襲ってきた。俺は力を使って飛んで逃げ、攻撃する。先ほどより力を込めたため、母は強くダメージを受けた。母は苦しそうだった。これで戦いは終わりか、と俺はホッと胸を撫で下ろした。だが、母は突然叫び、力を俺に放って攻撃してきた。
俺は驚いた。この力は俺だけの特別なものだと思い込んでしまった。だが母にも仕えたらしい。化け物同士だからだろうか。とは言え、母は自分の力を放出しただけ。俺のように空気中や地中の力を使えていなかった。力の扱いに関しては俺の方が上のようだった。母もそれを察したようで、再び肉体を使って攻撃してきた。俺は回避し、また力で攻撃した。
これを何度も繰り返した。戦っていくうちに母は徐々に力の使い方を覚え、強くなっていったが、俺はそれ以上に速く強くなっていった。よって、最後には俺の勝利で終わった。弱り果て、動きが鈍くなった母。俺はようやくその乳房にありつくことができた。
それから母と俺の奇妙な共同生活が始まった。村には俺と母しかいないのだ。2人で暮らすよりしょうがない。もっとも、母はどんどん本能のみで動くバカになっていき、俺は賢くなっていったので、なんだか物悲しかったが。
それから十数年。大人と近い体躯になった俺は、女体に興味を持つようになってしまった。村の大人の男がやっていた、身体を重ね合わせるやつ。あれを無性にやりたくてやりたくて仕方なくなってしまった。だが、相手は母だけだ。それも化け物になった母。あまり気は進まない。だが、やらないよりはマシだった。
この頃になると、母の力は前よりずっと弱くなっていた。というより、俺が力を分け与えていなければ、消えてしまっていただろう。だが、俺は母が消えないようにちょっとずつ力を与えていた。本当はもっと与えて昔のように強くすることもできたが、戦いになって獣となった母を虐めるのは気が滅入るので、こちらに抗わない程度の力しか与えなかった。
「あっ、あふんっ。あふんっ。あばばばっばばばっば」
母の中は、気持ちよかった。女の、嫌がるような声も、悶えて垂れ流す唾液も、興奮した。これが癖になってしまった。化け物になった母は仮面をつけるのだが、顔が見たいので仮面は剥いだ。何度も出てくるがその度に剥いだ。
だが、興奮するとそれはそれで問題があった。強く突くと、母が壊れてしまうのだ。壊れないよう多めに力を分け与えると、母が大きくなってしまい、穴がスカスカで気持ちよくなくなってしまう。全く感じないわけではないが、締め付けが緩むと悲しい。だが思いっきり突きたいから力を与えざるを得ない。
俺も身体は成長し、ちょっとずつ大きくなるが、母の穴はそれ以上の速さで大きくなった。俺がそれだけ分け与えてしまっているからだ。悲しいが母を壊すとこの行為自体ができなくなるので仕方のないことだった。
それからさらに数年。巨木のように大きかった母が、急に縮み始めた。俺が力を与えれば与えるほど、だ。信じられなかった。力を与えれば大きくなるというのは利に適っているはずなのに。だが、母は小さくなるし、且つその身に宿す力は大きくなっていった。スカスカだった穴も徐々にしまっていった。
これは、と思い、さらに大きく力を分け与えた。母はとうとう、人と同じ、昔の大きさまで小さくなった。さらには、何故か理性まで取り戻してしまった。
「くっ、貴様、抵抗できないからといつまでも突きおって」
「は、母よ。喋れるようになったのか?」
「母? 母だと? どういうことだ」
「ん? あなたは私の母じゃないか」
記憶は失ってしまったようだ。
「なんだと!? 母親を犯す息子があるものか!! だいたい貴様は人に見えないぞ!」
「これは生まれつきだ。あながそう生んだんじゃないか」
「勝手な理屈だ」
「そんなことを言われてもあなたの子なんだ。仕方あるまい」
「何が仕方あるまい、だ。くっ、がふっ」
「あ、穴の締りが、いいっ!」
「あばっ、あががががっ。い、痛い! 優しく! 優しくしろ! 獣め!」
久しぶりに締まる穴なのだ。力強く突いてしまうのは仕方あるまい。
「がっ、かはっ。ああっ。中に、中に出すなどと言うまいなっ」
「出したらどうなるの?」
「あ、赤子を孕んでしまうだろうが!」
「えっ、もう何回も出しちゃってるけど」
「ぐっ、馬鹿なっ」
「本当だよ」
「くっ。……ぐっ、殺せ」
「嫌だよ。暇だもん」
「ああっ」
俺はもちろん母を殺すわけない。せっかくこんなに気持ちいいわけだしね。
子どもについては、母の肉体は死んで、ついさっきまで化け物になっていたから、もう子どもは生まれないだろう。また人型に戻ったから生まれるかもしれないが、生まれても問題なかろう。むしろ生まれて欲しい。このままだと暇だから。
「ぜえ、ぜえ、ぜえ。3回も、出した……」
「気持ちよかったからつい」
「くっ、殺せ」
「いやいや、またやろうよ」
「くっ、殺せ。ただひたすら辱められるなど、戦士の恥だ」
「いやいや。気持ちいいよ?」
それから、食事を取っては母を犯し、戦っては母を犯し、眠くなると母の胸に顔をうずめて眠り、目覚めては母を犯す、そんな日々が続いた。母は何度も俺から逃げようと船を出した。しかし、俺は母の生命力を感じて追いかけ、また村に連れ戻した。
その後、母は逃げることを諦め、戦闘の訓練をするようになった。俺を倒すことを目標に生きることにしたらしい。俺も母が強くなると締まりがよくなったり壊れにくくなってうれしいから、積極的に助言してあげた。母は水と相性がよかったようで、海の水を自在に操り、俺を攻撃するようになった。俺も自然を操り対抗できるが、水の操作に関しては大差なくなり、いい勝負をするようになった。
そうして十数年が過ぎた頃、母は突然いなくなった。俺の探知でも、見つからなかった。しかし母は書置きを残していた。
『船に乗り、外の世界を見て来い。お前なら最強の戦士になれるはずだ』
最強になれば、母は帰ってくるのだろうか。俺は一縷の望みをかけて海に出た。
島の外、海のかなたに人の気配を感じた。俺はそれ目掛けて船を漕いだ。俺ならば飛んで到達することもできるが、船での移動の方が楽ではあった。やがて別の島が見えてきた。家が立ち並び、多くの人が過ごしていた。
「ぎゃあああああああ! 化け物おおおおおお!」
俺の姿を見た人々は泣き喚き、逃げ回った。俺は全身やけどまみれで醜い姿をしている。自分でもそう思う。だからこういう反応が起こるのは知っていた。物悲しくなった。やがて屈強な男達が出てきた。俺に比べれば貧相だが、この村の戦士なのだろう。
「貴様その姿、鬼か?」
「鬼とは言え、この槍に適うものではあるまい」
男達は槍で俺を襲ってきた。母と戦ってきた俺にとって、それはあくびをしながらでも避けられるようなお粗末な攻撃だった。だが、実力差を見せ付けるために、あえて受けた。
「な、何っ!」
俺の皮膚に、傷1つつかなかった。
一人一人きちんと戦ってやるのも面倒なので、さっさと皆殺しにした。その村には老人と女子どもだけが残った。彼等はなんでもするので命だけはお助けくださいと言った。
俺は食糧をもらい、見た目のいい女を抱いた。と言っても最も美しい女でも母ほどは美しくなかった。締まりもよくないし、すぐ壊れるので力を入れられなかった。肩透かしだった。
俺は村長に話を聞き、強い兵隊のいる町を教えてもらった。そして食料と女を少し船に乗せ、村を出た。
次の村でも男を全滅させ、女と食糧をもらう。次の村でも男を全滅さえ、女と食糧をもらう。俺はそれを繰り返した。やがて巨大な国に目をつけられ、多くの兵が俺の船へと送られるようになった。中には俺と似た力を扱える者もいた。と言っても俺とは隔絶とした差があり、そいつらは苦もなく倒せた。
だが、とうとう現れた。俺と近い、いや、俺を超える実力者が。
「お前が鬼か。なかなかの霊圧だな」
「そういうお前も、感じたことがないほどの強さだ。最強の戦士か?」
「ふむ。確かに私は、この世界最強の戦士だと自負している」
「そうか。ならば、倒す!」
激しい戦いが始まった。敵は力を集め、弓を生成し、矢を放って俺を攻撃してきた。俺は力を使い、丸い光で矢を受け流した。これは母が俺の攻撃に対してやっていた防御法を真似たものだ。
攻撃の威力はやつの方が上、だが戦闘経験は俺の方が上だった。やつはワンパターンに矢を放つしかないが、俺は出力を抑えた力で防御する。水や火を使って攻める。自然を使えば少ない力で大きな力を出すことができる。やつはそれを知らないようだった。知っていても俺のように自在に使いこなすことはできなさそうだが。
長い戦いが続いた。空腹や睡眠欲が出ればしばし休戦し、元気になればまた戦闘。これを何度も繰り返した。俺もやつも日に日に力を増して行った。その成長速度はやつの方が若干早く、俺は押されだした。100日ほど経ったある日、やつは突然弓を収めた。
「やめだ。お前を殺すのは惜しい」
「……戦士が負ければ死ぬ定めではないのか?」
やつはため息を吐いた。
「つまらんな。それは獣の価値観だ」
「よく分からん」
「お前、名はあるのか?」
「あるさ。ヘル。ヘル・ハリベルだ」
「そうか。ヘル、私の仲間になる気はないか?」
「何、だと……?」
「私はクインス。クインシーという傭兵団の団長をやっている」
今まで化け物としか扱われなかった俺を、仲間として見てくれた初の人間。興味の出た俺は、クインスの仲間になることにした。