俺がウィズに謝罪をしに行ってなんとか許して貰うことが出来た。ちなみにクリスは未だ行方不明です。
そして今日で俺がこの世界に来て2週間目になり、ようやくギルドの人達とも馴染んで来た。そのおかげでダスト、キース、リーンというメンバーとも仲良くなりそのおかげでアーチャースキルを教えて貰った。
『千里眼』を使ってみるとアイアンマンの様に見えるようになってめちゃくちゃテンションが上がった。そして今日ようやくまともにサトウカズマと水の女神アクアと対談が出来た。
俺はブラックナイトを装備した状態で深々とカズマとアクアに頭を下げた。
「この間は済まなかった、ご挨拶が遅れたな、はじめまして、俺の名前は福山龍二、カズマと同じ日本の転生者だ」
「やっぱりリュウジも転生者だったのか、俺は佐藤和真だ!カズマって呼んでくれ」
「私はご存知の通り、水の女神アクアよ、リュウジが転生者って事は私とカズマの後に来たってこと?」
「うん、そう、色々トラブル続きで挨拶出来なくて悪かった」
「それは良いわよ別に、で?リュウジは誰にこの世界に送って貰ったの?」
「幸福を司る女神エリスだけど?」
「パッド女神エリスに!?」
おい今なんつったよ!?アイツパッド入ってんの!?
「まぁ……それは良いとして、俺が転生された理由はお前らのサポートをするのと、この世界の魔王を倒す為に来たって訳だ、今後は陰ながらカズマ達の手助けをさせて貰うよ?」
「なるほど、それはかなり助かるよ」
「あら気が利くじゃないエリスも!」
「ちなみにだけど、俺を呼び寄せてこの世界に寄越したのは創造神、つまりアクア、お前の上司って訳だからな?」
「うぇぇ!?創造神様が!?なんで!?」
「それは……」
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「ごぉらぁー駄女神!適当にポンポン日本人送ってんじゃねぇよ!」
「ごへんらはい!ほっへひっはらないへ!」
マジでコイツらのサポートしなきゃいけないのか……難易度EXTREME以上じゃねぇかよ。
すると急にアナウンスが流れ出した。
『緊急クエスト! 緊急クエスト! 街の中にいる冒険者の各員は、至急街の入り口に集まってください! 繰り返します。街の中にいる冒険者の各員は、至急街の入り口に集まってください!』
「なんだ!?」
「緊急クエスト?魔王軍でも出たのか!?」
「あら?もうそんな時期なのね!ダクネス、めぐみん、カズマさん!行くわよ!」
俺とカズマを除いてアクア達女の子3人はウキウキしていた。
なんだ?何が来るって言うんだよ!!
カズマはアクアに尋ねた。
「なんだ!?アクア、何が来るんだ!?」
「まぁ行けばわかるわ!リュウジ、カズマ、行くわよ!」
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俺とカズマは訳もわからず街の入口までやって来た。そこにはギルド職員のルナさんが説明を始めていた。
「皆さん、突然のお呼び出しすいません!もうすでに気付いている方もいるとは思いますが、キャベツです!今年もキャベツの収穫時期がやってまいりました!キャベツ一玉の収穫につき1000エリスです! すでに街中の住民は家に避難して頂いております。では皆さん、できるだけ多くのキャベツを捕まえ、ここに収めてください!くれぐれもキャベツに逆襲されて怪我をしない様お願い致します!」
え?ルナさん今なんてった!?キャベツ?
俺は堪らずアクアに尋ねた。
「あの、アクアさん?今彼女はなんて?」
「あのね?リュウジさん、今の時期ならキャベツが来るのよ、キャベツ食べた事あるでしょ?分かる?あのシャキシャキする野菜よ!」
「いや分かるんだけど!キャベツはモンスターじゃなくね?」
「そこよ、あんたら日本育ちの男には考えられないキャベツよ!」
めぐみんは目をキリリとさせながらカズマに言い放った。
「カズマ?キャベツは油断してると大怪我をするのでヘタレのカズマは油断しないようにして下さいね?」
「怪我!?野菜で怪我!?かなりかっこ悪いんだけど!?」
「カズマ?まさかその服でやるのか?」
「リュウジもその鎧でやるのか?」
「あったりまえじゃねぇか!キャベツ如きはっ倒してくれるわ!」
「いい心掛けじゃないかリュウジ、それでこそ私が見込んだ男だ!」
ダクネスがうんうんと頷いている。
お前に見込まれてもなんも嬉しくないんだけど!?
カズマは俺にあの2人の事を聞いて来た。
今聞いて欲しくないなぁ……。
「ところでウィズとクリスはどうしたんだ?」
「あの後直ぐウィズ姐さんには謝りに行ったよ、クリスは…未だ行方不明」
「あれだけ恥ずかしい思いしたらしばらくは帰って来ないわね……」
「あの、アクア?、あれは俺が悪いんじゃないからな!?」
「まぁどっちでも良いんじゃない?、さぁ、リュウジとカズマ!お喋りは終わりよ!キャベツが来るわ!」
俺の弁明を適当に聞き流すアクアが指を指す方向を見ると……緑色の大群が空を飛んでいた。俺とカズマはお互いを見て同時に叫んだ。
「「思ってたのと違うぅぅ!」」
「「「「「収穫だぁぁぁぁぁぁ!」」」」」
冒険者達我先にキャベツに向かって行くとキャベツ達は殺られてたまるかと言わんばかりに体当たりをして冒険者達をなぎ倒して行った。
いってぇぇぇ!
このキャベツぎゃぁぁぁ!
マヨネーズ持ってこぉぉぉい!
この時俺は……初めて監獄に帰りたいと心から思った。
「さて……俺も行こうかな、このブラックナイトで」
「リュウジさん!」
「!?」
俺が振り返るとそこにはウィズが立っていた。
「姐さん!?来てくれたんですか!?」
「遅れてすみません!リュウジさんには今度買い物に付き合って貰いますからね!今日はその時のお金を稼ぐんです!」
「あっはい……」
めちゃくちゃ心強い味方キターーー!
「ありがとうございます姐さん!、あの、俺……あのカズマ達に負けたくないっす!そして俺…この世界の魔王より強くなりたい!」
「分かりました!あの、リュウジさん?、背中を向けて下さい!」
「?」
俺は首を傾げながらウィズに背中を向けた。
「いきます、不死王の手!!」
「えぇ!?それは!?何が当たるか分からないのに!?」
シュイン!と音がした。
あっあれ?なんか体がすんごく重く感じる……
「レベルドレインが当たりましたね!上手く行きました!レベルドレインは相手をレベル1まで下げる効果があります、ですがステータスはそのまま成長します、この行動を何度も繰り返せば強くなれます!」
「マジですか!?やっべぇぇ!マジ危ねぇ能力じゃないですか!」
「私がキャベツを弱らせます、リュウジさんはトドメを!」
「了解です!行きましょう!」
俺とウィズはキャベツに向かって行った。
「『フリーズ・ガスト』!!」
ウィズが冷気を帯びた白い霧がキャベツを包んで行くとキャベツ達は凍らされて行った。
「リュウジさん!トドメを!」
「うおおおおおおおおおお!」
氷漬けのキャベツ達を次々と殴り倒して行き、俺はあっという間にレベル20までうなぎ登りした。
よし!気絶してるキャベツは捕獲しよう!
「捕獲するって言っても……ほとんど砕け散ったな……」
「リュウジさん、カズマさん達が!」
「え?」
俺がカズマ達の方向を見ると……ダクネスが両手を広げてキャベツの体当たりを喜んで食らっていた。
何してんのあの人!?
「えぇ!?喜んでる!?」
「あの……助けた方が宜しいんじゃないでしょうか……?」
「喜んでる様ですし、いいんじゃないですか?」
「そうでしょうか……?」
俺とウィズは気絶したキャベツを拾い集め始めた。
「おお……流石に重いな……」
「手伝いましょうか?」
「おっ……お構いなく……」
《リュウジ様、あまり無理をなさらぬように!》
「マリューさんもおっしゃってますから、少し持ちますよ?」
「はい……すいません……」
俺とウィズはキャベツを指定された場所に運び出す作業を始めると指定場所にアクアがキャベツに水を掛けていた。
品質管理も重要だが……今それは必要なのだろうか?
「アクア、精が出るな」
「あらリュウジ、見てみなさい!女神である私がとっ捕まえたキャベツ達よ!」
「へぇ〜……ってこれ全部レタスじゃん」
「えぇ!?」
アクアがバッ!と確認したら全てレタスだった。
なぜ今まで気付かなかったのだろうか?
「まだ間に合うんじゃないか?拾ってくれば?」
「そっそうね!助かったわ!リュウジもちゃんと確認した方が良いわよ!」
「おっおう……不安だから確認してみるわ」
「大丈夫ですよリュウジさん、私も確認しましたから!」
俺とウィズは念の為に確認したら……俺達が拾ってたのは……全てレタスだった……。
「「ほえええええええええ!!」」
「やっちまったぁぁぁぁ!」
「すみません!すみません!私も確認不足でした!」
2人は慌ててレタスを下ろして居ると後ろから声をかけられた。
「2人共何やってんの!?」
「は?」
「へ?」
俺とウィズが振り返ると行方不明だったはずのクリスがいた。クリスは呆れ顔をしながら俺とウィズに言い放った。
「クリス!?戻って来たのか?」
「もう見てらんないよ!何やってんの!?」
「そんな事言ったって……」
「すみません!すみません!」
「まったく!これで泊まらせてくれた事はチャラだからね!」
「えぇ!?それカウントされんの!?」
「あたりまえでしょ!ほら行くよ!」
クリスは颯爽とキャベツのみを回収して行き、俺とウィズの背中の籠に入れていった。
「ほら!これキャベツ!リュウジそれ違うレタス!ちゃんと見てよ!」
「あっはい、すいません」
クリスの働きにより、なんとか30個のキャベツを手に入れた。キャベツの報酬は3等分に分けられ、1人1万エリスが手に入った。
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その後、カズマ達と合流して俺は報酬を貰い、カズマ、アクア、めぐみん、ダクネス、ウィズ、クリスと7人で話し合っていた。話の内容は色んな意味で深刻な物だった……。
「なぁ、カズマ……キャベツって空飛ぶんだっけ?」
「飛ぶわけねぇだろ、もう何も言うな……悲しくなる……」
野菜炒めを食べながらカズマと俺は同時に呟く。
「「納得行かねぇ……」」
「リュウジも何だかんだでレタスばっかじゃない!プークスクス」
「ぐうの音も出ない……クリスが来てくれなかったら破産してた」
「すいません、私も居たのに……」
キャベツをポリポリ食べながらカズマが俺に訪ね始めた。
どうやら俺のステータスが気になるらしい。
「リュウジ、お前の冒険者カードを見せてくれるか?」
「あっああ……どーぞ」
「私も気になるわ、見せて頂戴」
カズマとアクアは俺の冒険者カードを見ると俺を哀れな目で見つめた。
「幸運値が-17ってアクアよりひでぇな……」
「まさか私の下がいたなんてね……まぁカンストしてないだけまだマシよ!?」
「はい……」
「今日はクリスがいて良かったな」
「はい……」
カズマチームに励まされているとクリスがシュワシュワを片手に俺に尋ねて来た。
「さて、リュウジは今レベルいくつになったの?」
「レベル20……戦っても戦っても金もスキルポイントも増えない…」
「はぁ……しょうがないなぁキミは……」
ウィズは俺を庇うように手を挙げてクリスに意見を求めた。クリスは指をさしてウィズの発言を許した。
「はい、ウィズさん!」
「あの、実は……キャベツとは関係ないんですけど、リュウジさん私の店の借金を肩代わりしてくれたんです…」
「はっはぁ!?本気で言ってるの!?」
「はい、本気です、あのまま姐さんを見捨ててたら男としてゴミ以下ですからねぇ…頑張って500万エリスくらい稼ぎますよ」
「リュウジさん……///」
「ふーん、人助け始めたんだ……ふーん……」
「あの?クリスさん?どうしたんですか?」
クリスは腕組みをして何かを考え始めた。
また何かを企んでる感じがするなぁ……気の所為かな?
「んじゃそろそろ本物のダンジョン探索なんてのはどう?」
「ほう、ダンジョン探索ねぇ、なんでまた?」
「リュウジは今レベル20なんでしょ?そろそろダンジョン探索してもいい頃だと思うよ?」
「なるほどね、ドカンと大金稼ぐならダンジョン探索かぁ……」
「明後日でどう?」
「ああ、いいよ?丁度明日はウィズ姐さんと買い物にいくから」
「はぁ!?金無いくせに!?」
「買い物行くくらいは持ち合わせてるよ、なんでお前にどうこう言われなきゃ行けないんだ?」
「うっそれは……」
クリスは俺に論破されて黙り込んだ。
何かと突っかかって来るなぁこのクソ女神め……一体なんなんだよ
「ウィズ姐さんには普段お世話になってるしな、明後日はダンジョン探索に行くよ、クリスもそれで文句ないだろ?」
「うっうん……わかった」
「んじゃ、そろそろ俺は帰るわ……んじゃな?カズマ」
「おう、またな?」
そう言い残し、俺とウィズはレタスを持ってギルドを後にした。
リュウジの現在のレベル20
獲得スキルポイント190 合計所持ポイント……330ポイント
現在 幸運値 -17