※この作品はR-18です。

この元魔王に素晴らしい祝福を!改訂版   作:ボトルキャプテン

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95 BB団となかよし部

アオイとゆんゆんを教室に案内した後、校内の広場に再び集まりアオイとゆんゆんから短期編入する事になった訳を聞いた。

 

「で?なんでアオイとゆんゆんがこの聖テレサ女学院に来る事になったの?」

「はい、それはですね……」

「あっアオイから先でいいよ?」

「うっうん……。実は……」

 

ゆんゆんと顔を見合わせたアオイは事情を説明した。

 

────────────────────────

それはリュウジが編入する為に王都に向かってから数時間後まで遡る。クエストを終えたアオイはゆんゆんやミツルギ達と共に冒険者ギルドで反省会をしていた。

 

「──よし、んじゃ、今日のクエストの反省会はこれくらいにして、ご飯でも食べよう!」

「はいっ!ミツルギさん!」

「うんっ!ミツルギくん!」

「今日もキョウヤの奢りよね〜?」

「ご馳走様です!ミツルギさん!」

 

ミツルギが料理を注文しようとしたその時、ルナが声を掛けて来た。

 

「ミツルギさん、こちらにいらっしゃいましたか」

「ルナさん、どうしたんですか?」

「実は、ゆんゆんさんと、アオイさん宛にお手紙を預かっておりまして」

 

ルナの言葉にアオイとゆんゆんは首を傾げた。

 

「私に」

「手紙ですか?」

「はい、こちらです」

 

ルナはアオイとゆんゆんに手紙を渡すと、送り主を確認したアオイとゆんゆんは封をされた手紙を開けた。ミツルギは2人に尋ねる。

 

「手紙かい?誰からなんだい?」

「えーっと、私はエルフの森からですね」

「私は紅魔の里にいるお父さんから」

「2人に手紙なんて何かあったのかしら?」

「アクシズ教に入りなさいって書いてます?」

 

アオイとゆんゆんは手紙を黙って読んでいると、突然アオイはガタガタ震えだし、ゆんゆんは驚いていた。

 

「「えぇーーーっ!?」」

 

「びっくりしたぁっ!?急にどうしたんだい!?」

「何を騒いでるのよ、説明しなさい?」

「どうしたのかしら?」

「ミミミミミミミミツルギさん!、たたたたたいたいたいまつぶん投げ丸!!じゃなくて、大変です!国王様からの手紙です!!」

「エルフの森の国王様から!?何があったんだい!?」

「えーっと、私が1人前の森の戦士になれるようにと私の短所である「人見知り」や「あがり症」を克服する為に、『聖テレサ女学院』へ短期編入して、エルフの知見を活かした特別講座を設けたと書いてます……無理無理無理無理!無理の助さんです!」

 

アオイの手紙の内容を把握したミツルギは腕組みをして考え込んだ。

 

「うん。アオイちゃんの事態は把握出来た。ゆんゆんは?なんて書いてたんだい?」

「えーっと……次期紅魔の里の族長になる為に、試練を受けて貰うって……。その第1歩に、私も『聖テレサ女学院』に短期編入して紅魔族の知識を広める為に、魔法の特別講座を設けたから紅魔族の偉大さを広めて来いって書いてる……えぇーーー!!」

 

それを聞いたメリッサとセシリーはやれやれと言わんばかりに呟いた。

 

「2人とも似たような理由ね」

「そうね、けど、お姉さん『聖テレサ女学院』ってかなりのお嬢様学校って聞いてるわよ?アオイさん、ゆんゆんさん大丈夫?」

「どーしましょ〜」

「ミツルギくん、どーしよ〜」

「2人とも落ち着くんだ!。まず、アオイちゃんはペコリーヌさんに相談、ゆんゆんはめぐみんちゃんに相談してくるといい」

「分かりました。ゆんゆん、怖いから付いて来て!!」

「うん、私の時も付いて来てねアオイ?」

 

そう決めたアオイとゆんゆんは美食殿に向かい、ペコリーヌの元へ向かった。美食殿に着いたアオイとゆんゆんはペコリーヌに声を掛けた。

 

「お疲れ様です!ネフェリ──じゃなくて、ペコリーヌさん!」

「こんにちは〜……」

「おいっす〜☆アオイちゃんに、ゆんゆんちゃん!どうしたんですか?」

「実は……」

 

アオイはペコリーヌに事情を説明し、相談を持ち掛けた。

 

「うーん、なるほど。父上──じゃなくて、国王様も急ですねぇ……やばいですね☆」

「私、一体どーしたら……」

「大丈夫ですよ!、マリューさんから聞いた話しだと、リュウジくんも特別編入で聖テレサ女学院に先程向かったらしいですからね。向こうには信頼出来る人がいるんですから怖くないですよ!」

「そっそうなんですか!?リュウジさんが!?」

「はい!。リュウジくんは無茶ばっかりするんで、向こうでも無茶しないようにアオイちゃん、リュウジくんを見張って貰えませんか?これは王女命令です!」

「はっはいぃっ!わっ分かりましたぁっ!!」

 

アオイはビシッと敬礼し、短期編入の覚悟を決めた。その後、2人は美食殿を後にして、カズマの屋敷に向かう。だが、……中に入るのを躊躇っていたらダクネスに入れてもらい、リビングに行くと、めぐみんがソファーでくつろいでいた。

 

「めぐみん!ちょっといい!?」

「こんっこんにち……こんにちは!」

「私は紅茶を用意して来る。ゆっくりしていてくれ」

「あっどうも……」

「なんですかぼっちコンビ、何か用ですか?」

「ぼっちコンビ!?いや、あっあのね、めぐみん……実はお父さんから手紙が届いたの」

「はぁ、そうですか」

「それでね、あの……そっ相談が……」

 

ゆんゆんがモジモジしていると、しびれを切らしためぐみんが食ってかかった。

 

「あーっ!もう、焦れったいですね!なんですか相談って!!」

「怒らないで聞いてよぉ〜!あのね、お父さんが族長の試練の為に聖テレサ女学院に短期編入して来いって」

「へぇ〜、そうですか。行ってくればいいじゃないですか」

「そっそんなテキトーな返事しないでよぉっ!!」

「私にどーしろと言うのですか!?頑張って来いとでも言えと言うのですか!?」

「そっそれは……私とめぐみんはライバルだから……。だけど、言って欲しいなぁ……なんて思っていたりもしたり」

 

モジモジし続けるゆんゆん、それを見ためぐみんは更に拍車をかけた。

 

「あーっ!もうっ!めんどくさい子ですね!族長の試練なのですから逃れられませんよっ!そんなウジウジしてたら我々紅魔族が舐められちゃうじゃないですか!!しっかりして下さい!」

「そっそうだよね!ごっごめんね、めぐみん!」

「まったく、世話の焼ける子ですね!良いですか!?向こうでウジウジして紅魔族が笑われるようになったら許しませんからね!分かったらさっさと王都に行ってきて下さい!聞く話だとリュウジもそこに居ますから!」

「えっ!?リュウジさんか!?嘘じゃないわよね!?ホントよね!?」

「こんな時に嘘ついてどーするんです!?今から支度してさっさと行ってください!!返事!」

「はっはいぃ!!」

 

終始圧倒されていたアオイを他所に、ようやくゆんゆんも短期編入する事を決意した。

 

────────────────────────

 

「──って事がありまして……」

「ホントに女学院にリュウジさんがいると思ってなかったです」

「なるほどねぇ、短期編入させて紅魔族の試練とエルフの森の試練って訳か」

 

腕組みをしながらうんうんと俺は頷き、事の重大さを把握した。すると、クロエは状況を解析した。

 

「てか、まぁ、要するに、その紅魔族の族長さんと、エルフの森の国王様?的には、この編入作戦も2人の短所を克服する為の荒療治ってカンジなのかね?」

「恐らくそうだろうね、2人とも今は少しマシになった方だけど、出会った頃は凄かったからね。っという訳だからさ、チエルちゃん、ユニちゃん、クロエちゃん、短い間になると思うけど……」

「先輩何言ってんです?もちろんですよ!」

「無論ぼくとて協力するぞ」

「まぁね、うちも暇な時学校の中案内くらい出来るし?」

「ありがとうみんな!……それはそうと、アオイ?農場の植物の世話は誰がしてるの?」

 

俺がふと気になった事をアオイに尋ねると、アオイは思い出したかのように急に青ざめた。

 

はいはい、忘れてたのね。

 

「すいません!すいません!」

「いいよいいよ。この前もマヒルがやってたし」

「すいません。薬草さん達が「毎日来なくても大丈夫だよ?」って言うものですから……つい……」

 

薬草さん優しいなぁ、薬草の半分は優しさで出来てるのか?

 

「BB団さん、しっかりしてくれよ〜」

「面目ありません……」

 

俺の言葉にクロエが首を傾げて俺に尋ねた。

 

「そのBB団?って、なんなの?」

「あー、うんとね、なかよし部と似てるチームかな?チームといってもアオイちゃんとゆんゆんしかいないけどね?」

「ふーん」

 

カラーンカラーン

 

話に夢中になっていると、授業開始の鐘が鳴り響いた。ユニはなかよし部&BB団に声を掛ける。

 

「おや、授業が始まるな。諸君、昼休みにまたここに集合しよう」

「了解」

「はーい!」

「りょーかいっす」

「分かりました!」

「はっはいぃ!!」

 

ユニ以外の俺達は各教室に散らばり、授業を受け始めた。

 

────────────────────────

 

それから数時間後、昼休みになり俺は約束通りに合流するつもりだったのだが、クロエが教室の入り口で俺を手招きしていた。それに気付いた俺は教室から出てクロエに近付き、話しを聞いた。

 

「そんなに怖い顔してどーしたの?」

「してねーわ、生まれつきだわ。ってそーじゃなくて、どーなってんの?」

「んあ?何が?」

「ゆんゆんって言ったっけ?あの子いないんだけど?」

「え?同じ2年生教室だよね?、見失ったの?」

「そー、なんで?ちょっと目を離したら姿消えててさ」

 

姿が消えた……?まさかっ!

 

心当たりを見つけた俺はクロエに姿を消したトリックを教えた。

 

「魔法使って姿を消してるな」

「え、わざわざ使う必要ある?、魔力もったいないじゃん」

「ゆんゆんは生粋の紅魔族だからね、魔力が有り余ってるんだよ」

「なんそれ、やべ〜じゃん」

 

クロエと話し込んでいると、アオイと同じクラスであるチエルが何故かやって来た。

 

「ちぇる〜ん☆クロエ先輩、リュウジ先輩、ゆんゆんちゃーん、ランチ行かなーい?」

「ちょチエル、アオイどーした?」

「チエルちゃんと同じ教室だよね?アオイちゃんは?」

「それが鐘が鳴った途端急に教室飛び出して行っちゃったんですよ〜。なので先にゆんゆんちゃんに声を掛けようとしたんですけど、クロエ先輩とリュウジ先輩だけ?ゆんゆんちゃんはどこ行っちゃったんです〜?」

「うちが知りたいっての。あーもうーどうしたもんかね」

 

さて、いきなりBB団が行方不明なんだが……。まず、どこ行ったんだよ

 

3人で悩んでいると、チエルが手を挙げた。

 

「先輩先輩!こういう時は現場で聞き込み大作戦です」

「なるほど、聞き込みねぇ」

「んじゃ、1〜2年生の教室に行って聞いてみる?」

「行ってみようか」

 

────────────────────────

 

俺達はアオイとゆんゆんを探すべく、1〜2年生教室に戻って来た。最初に来たのは1年生教室であり、着くや否や、チエルは聞き込みを始めた。

 

「あ、そこの通りすがり子ちゃ〜ん、アオイちゃん知りませんかー?」

「え?あの、エルフの編入して来た子ですよね?……さぁ、見てません」

 

1年生教室の近くにいた女子生徒に声を掛けたが空振りに終わった。するとチエルは面白くない様な顔をし始めた。

 

「……はぁ。だそうですよ。無駄足とかテンションだだ下がりっすね〜」

「聞き込み1件目でなんちゅう顔してんだよ」

「オンオフのスイッチ軽すぎじゃね?……なら、あの子らどこ行っちゃったのよ」

「やれやれ困ったもんだ」

 

途方に暮れていると、いつの間に居たユニが言い放った。

 

「ふむ、ぼくには分かる気がするよ」

「うおっ、ユニちゃん居たの!?」

「ユニ先輩、当たり前ように居るんすね。てか来るの遅いっすよ」

 

クロエに冷たい言い方をされたユニは慌てて弁解した。

 

「いや、それはアレだ、ええと不可抗力だ。ぼくの研究室、すなわち象牙の塔は旧校舎の方にあるからな、新校舎と総称されるこちらの敷地とは距離がある、そう、それだ。」

「言い訳はいいんで、そんな事より、本当にアオイちゃんとゆんゆんちゃんがどこにいるか分かるんですか?」

 

めちゃくちゃ文句言うねこの子達!?

 

ユニはしゅんとしながら呟いた。

 

「先輩への当たりが強いなこの後輩たち……」

「見つからないからちょっとイラついてるだけだよ」

「話しを戻そう。なんとなくだが分かるよ、ぼくだったらどうするか、という、自己解釈に近い推論ではあるがね」

「そんじゃ、なるはやで行っときましょ。現状かなりお腹ペコなんで」

「昼休み終わっちまう〜」

 

ユニの推論を頼りに俺達はアオイとゆんゆんを探し始めた。

 

────────────────────────

 

俺は空き教室のドアを開けて見ると、アオイとゆんゆんがしょんぼりしいた。

 

「いたぁっ!!」

「ひいっ!?リリリリリリリュウジさん!?」

「お邪魔〜」

「クロエさんも!?」

「おーい、いたぞ〜!」

 

俺は他を探していたユニとチエルを呼び寄せた。すると、チエルはようやく見つけた!と言わんばかりに2人に声を掛ける。

 

「探したよ〜アオイちゃん、ゆんゆんちゃーん♪」

「ふむ。やはり人気のない所に2人一緒にいたな」

「みっ、皆さん……どうして」

「ここに来たんですか?」

 

アオイとゆんゆんのしょーもない質問にクロエがツッコんだ。

 

「ソレこっちの台詞。なんで2人してこんな空き教室にいんの?」

「まったく、2人ともどーしたんだよ?」

 

すると、アオイとゆんゆんは事情を説明した。

 

「あ……そ、その……私、クラスの人達とどう話していいか分からなくて……」

「私も……自己紹介も上手く出来なくて……」

 

えっ、ゆんゆんまさか、紅魔族流の自己紹介しちゃったの!?

 

ゆんゆんの自己紹介の件を聞いた途端、クロエが話し出した。

 

「そういや、ゆんゆん。自己紹介の時、『わ、我が名はゆんゆん…やがては紅魔族の長となる者……』っていきなり名乗ったからちょっとビビったわ。うちは悪くないと思ったけどね?」

「名乗りやったんだ!」

「はっはい、”族長の試練のひとつ”に含まれてて……」

 

なるほど、2人とも上手く出来なくてパニックに陥ってここに逃げ込んだって訳か

 

2人のネガティブで重苦しい雰囲気が漂う中、チエルが手を叩いた。

 

「はいっ!まずはお昼にしませんか〜?話はそれからで!」

「確かに、時間は有限だからな、話は食べながらでも構わないだろう」

「さんせ〜、あー腹減った」

 

机をくっ付けて、俺はゆんゆんとアオイを挟む様に座り、弁当を食べ始めた。すると、チエルが話し出す。

 

「そういえばー、なかよし部で一緒にお昼食べるのって珍しくありません?」

「思えば、そのような気もするね」

「そういえばそうだよね、俺も教室でポツンと食ってたし」

「そらま、放課後の活動はまだしも、昼休みまでいちいち集まってメシるとかめんどいし」

「そうですか〜?チエルはこうやってみんなでご飯食べるの好きですよ?」

 

まぁ、俺からすれば男1人に女の子多数……。なにこれ、学園ハーレムやん!!

 

「ってかチエルちゃんの弁当ちっさ!それで足りんの!?」

「足りますよ〜、リュウジ先輩の弁当が大きいんですぅ」

「てかアンタの弁当、唐揚げばっかじゃん。なんコレ唐揚げ弁当?」

「自分でやってるからさぁ…めんどくさくて」

「ほう、フクヤマ氏は自炊もしてるのか」

 

ユニはサクサクと駄菓子のような物をかじりながら俺に言い放つ。

 

「えっ何?意外だった?」

「まぁ先輩のイメージだとなんか家で粗末なモノしか食べてなさそうですけどね?」

「ちょ、俺普段どんなイメージされてんのよ」

「慌ただしい人」

 

アオイとゆんゆんを他所に盛り上がっていると、アオイとゆんゆんには不思議な光景だったのか、首を傾げながら俺達に訪ねてきた。

 

「あのーちょっと良いですか?皆さんいつも一緒にいるんですか?」

「学年も違うのにどうしてそんなに仲良しなんですか?」

 

アオイとゆんゆんの質問に、クロエが答える。

 

「いや、いつも一緒にいるわけじゃないし。まぁつるんでる時間は多いけど、うちらはテレ女の中でも異端だから」

「ふぁーーーーー!憧れちゃうなぁぁぁっ!!」

「おっおー、どしたー?ゆんゆん?」

「ゆんゆんちゃん可愛い!もう抱きしめたいっ!!」

 

チエルは突然夢見たいな状況に興奮しだしたゆんゆんを抱きしめた。

 

オッパイが4つ揺れる揺れる!!

 

「わっ!チエルさんいい匂い……」

「じゃれてねぇで早く食べろよ、昼休み終わっちまうぞ?」

 

──────────────────────

 

その後、昼休みも終わり、午後の授業を終えた俺は帰る途中、アオイとゆんゆんが歩いているのを見つけた。

 

「あっ、ゆんゆん、アオイ」

「あっ、リュウジさん!」

「リュウジさんも帰るの?」

「うん、今日はみんな忙しい見たいだからねぇ。それより、2人ともアクセルの街に帰るの?」

 

俺の質問に2人は答えた。

 

「はい。宿代が大変なので、テレポート屋さんで通おうかなぁと」

「あっ、なら俺の別荘から通う?部屋もめちゃくちゃ空いてるし」

「えぇっ!?リュウジさんとひとつ屋根……あわわわわ」

 

いや、そんなに怯えないでよ

 

「べっ別になにも変な考えとかないから!あえて正直に言おう、寂しいからです!」

「あっあの、リュウジさん!?周りに人いっぱいいますから!!」

「何度でも言おう!俺は寂しいからさっ!」

「止めて下さい!分かりました!分かりましたから!」

「そっそんな堂々と寂しいと言うなんて……さすがはリュウジさんです!」

「なら話は決まったね?ってかここだけど」

「「え?」」

 

話しながら帰っていた為、あっという間に別荘にたどり着いていた。

 

「あっここですか!?」

「おっきいですねぇ……」

「ねっ?こんだけ広いと寂しいんですよ、毎朝毎晩」

 

俺は虚しさ満点に夕焼けを遠い眼差しで見つめると、アオイとゆんゆんは慰めて来てくれた。

 

泣いてなんかないやいっ!

 

俺は別荘に案内する為、扉に近づいた。だが、扉を背にして俺は2人に改めて自己紹介をした。

 

「改めまして、【聖テレサ女学院・特別編入3年生】のフクヤマリュウジです!よろしくお願いします!」

「「はいっ!よろしくお願いいたします!」」

「ささっ、入って入って。2人にも給料払わなきゃないし」

 

アオイとゆんゆんは互いに顔を見合わせながら微笑み、同時にお辞儀をし、俺は別荘の中へ招き入れた。

 

はぁ、留年の話しとかなきゃ……怒られるだろうなぁ……。

 

俺はその後、自分の部屋に戻り、通信魔石を使ってカズマ達に連絡を取ろうと試みた。

 

「あー、もしもし?カズマ?聞こえる?」

 

通信魔石を使ったが、ザーザーと激しいノイズが聞こえてくると、僅かに声が聞こえて来た。

 

「おーい、誰か聞こえる〜?」

「ザーザー……こちら、アクア軍曹!どーぞ!」

 

軍曹ってなんだよ

 

「ザーザー……アクアか?そっちはどう?問題ない?」

「ええ、問題ないわよ?今私達はマヒルの実家、【サムイドー】って所にに来てるのよ」

 

サムイドー?聞いた事無いな

 

俺は首を傾げながら通信を続けた。

 

「どこなのそれ、アクセルの街から遠いの?」

「ザーザー…まぁアクセルの街から2〜3日かかるかしら?」

「そうなのか、それで?カズマは?」

「ザーザー…カズマさんなら、”ちょっと野暮用”でマヒルと出てるわ、何?リュウジ寂しくなっちゃったの?」

 

おい、バカのくせに勘が鋭いじゃねぇか

 

「いっいや、現状報告だ。こっちはまぁ色々問題あって、アオイとゆんゆんは問題なくもうすぐ帰る予定だ」

「ザーザー…あらそうなの?、ならセシリーに伝えとくわね?。アンタは大丈夫なの?聖テレサ女学院は日本の東大レベルよ?留年なんてしてないわよね?」

「!?」

俺はギクッとしながら魔石をギュッと握りしめた。

 

「ザー…ザー…じっ実は……留年になっちゃって、俺はまだ帰れそうにない……」

「あーあ、どうするのよ?カズマさんも、クリスも怒るわよ〜?」

「わーってるよ!なんとか早く帰れるように頑張るから、カズマに伝えてくれ。いいか?忘れんなよ?」

「ええ、任せて置きなさい!んじゃ、シュワシュワタイムだからまたね!」

 

アクアは一方的に通信魔石の通信を切った。

 

アクアに頼んで大丈夫かなぁ、不安だなぁ……。

 

変なフラグを恐れながら俺は通信魔石を机に仕舞った。




原作を知ってる方がいるなら分かると思いますが、アルダープのマジックミラーは未だに健在です……ぐふふふふふ。
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