※この作品はR-18です。

この元魔王に素晴らしい祝福を!改訂版   作:ボトルキャプテン

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今回は魔王軍視点です。


115 襲撃ブギーマン

カズマとリュウジ一行がアルカンレティアに向かった同時刻、王都の警察署では椅子に座らせ拘束具を付けたセレスディナを警官が経過報告をアロエリーナ署長に報告していた。

 

「署長、異常ありません!」

「ご苦労」

「しかし、このまま拘留して意味があるのでしょうか?いずれ魔王軍がこの女を取り戻しに来るのでは?」

 

弱気な事を漏らす警官に対して、アロエリーナ署長は警官の胸をドンと叩いた。

 

「そんな弱気でどうする!ここは王都の治安を守る最後の砦なのだぞ?しっかりしろ!」

「すっすいません!」

 

喝を入れられた警官は気を持ち直した。アロエリーナ署長は、椅子に座らされたセレスディナを不思議に思ったのか、首を傾げた。

 

「この女も不思議な奴だな。あれから数日経つのに喚くことも暴れることも無い、魔王軍幹部の意地か?それとも、何か策があるのか?」

 

そう言い放つと、セレスディナは聞こえていたのか。口を布で覆われた状態にも関わらず、ニヤリと笑みを浮かべた。

 

「貴様、何が可笑しい?」

 

その頃、警察署の受付に黒いスーツを来た男がやって来て声を掛けてきた。

 

「セレスディナという女がここにいるだろう?俺はそいつの友人だ、会わせてくれないか?」

 

立ち会った受付の警官は書類にサインをしながらチラッと男の顔を見てまた書類に目を向けて言い返した。

 

「あの女の知り合いだって?ダメダメ、拘留中は接見禁止だよ」

「いいから会わせろ」

「ダメだって言っているだろ!あの女は魔王軍だ、身内だろうが接見は認められない!」

 

警官はそう言い放つと……。

 

「そうか、なら仕方ない」

 

男はくるっと来た道を戻るように後ろを向いた瞬間。

 

ガシャーン!

 

突然振り返ったスーツの男は右脚で受付のテーブルを蹴り飛ばした。担当した警官は吹き飛んで壁に叩きつけられて気絶した。それにより、騒ぎを聞きつけた他の警官達が集まって来た。

 

「なんだ!?どうした!?」

「何者だ貴様!?」

 

警官達が武器を構えると、スーツを着た男は懐からナイフを取り出して名乗り始めた。

 

「俺は……ブギーマン」

「なっ!?ブギーマンだと!?」

 

警官達がざわめくと、ブギーマンは目にも留まらぬ素早さで警官達に襲いかかり、暴れ始めたブギーマンは一人一人一撃で仕留める。その頃…、アロエリーナ署長は地下の牢屋に居て騒ぎに気付くのが遅れた。1人の警官がアロエリーナ署長に伝令にやって来ていた。

 

「署長!!大変です!!」

「なんだ!どーした!?」

「謎の男が上で暴れています!恐らく魔王軍の仲間かと!!」

「なんだと!?」

 

事態を把握したアロエリーナ署長はセレスディナを睨み付けた。

 

「その余裕の元は上にいる奴のお陰の様だな!、私は軍刀を持って来る。数名でこの牢屋の守りを固める様に伝えろ!」

「はっ!」

 

アロエリーナ署長はその場を離れ、自室の署長室に飾っている軍刀を手に取り、ブギーマンの元に走って行った。

 

「なっ……なんだこれは……」

 

アロエリーナ署長が目の当たりにしたのは、廊下に倒れた何十人の部下達の死体と、いたるところに飛び散った返り血だった。アロエリーナ署長は軍刀を抜いて歩くと、廊下の奥から血の滴るナイフと警官の頭を掴んで引きずって歩くブギーマンがいた。ブギーマンはアロエリーナ署長を見て呟いた。

 

「なんだ、まだ生き残った奴がいたのか」

「貴様……私の部下達を!!」

「素直にセレスディナを釈放すれば助かっていたものを」

「黙れ!貴様らのような魔王軍は一匹残らず排除すべきなのだ!部下達の仇、取らせてもらう!」

 

アロエリーナ署長が軍刀を構えると、後ろからは応援に駆けつけた警官達が現れた。

 

「署長!応援に来ました!」

「私の事はいい!お前達は地下牢を完全封鎖しろ!コイツの狙いはセレスディナだ!」

「しかし、署長!!」

「早く行けっ!フクヤマ殿の功績を無駄にするなっ!」

「はっ、ははっ!」

 

部下達はそのまま地下牢に向かって行くと、アロエリーナ署長はブギーマンに向かって切りかかって行った。

 

数分後。

 

静かになった警察署の地下牢では、ブルブルと恐怖に震える警官達がバリケードを作って地下牢を守っていた。セレスディナは余裕の顔をしながら頭を回したり、首をコキコキと鳴らしていた……。すると……。

 

ドーン!ドーン!

 

鉄の扉が大きな音を立てて揺れ始める。警官達は顔を見合わせて扉に向かって声をかけた。

 

「署長……、署長ですか?」

「署長!?ご無事ですか!?」

 

しばらくの沈黙が続いたが、突然鉄の扉が吹き飛ばされた。

 

「なっなんだ!?」

 

入り口から現れたのは、アロエリーナ署長ではなく、ブギーマンだった。ブギーマンのスーツのワイシャツが所々赤く染まっており、それを目の当たりにした警官達は警戒を強め、盾と剣を構える。

 

「貴様、署長をどうした!?」

 

警官の1人がブギーマンに尋ねると。

 

「あの女騎士か?まぁ、少しは骨があったが大した事はなかったな」

「なんだと!?」

「よくも署長をっ!!みんな一斉に斬り掛かるぞ!」

 

「「「うおおおおおっ!」」」

 

「馬鹿が」

 

警官達は一斉に斬り掛かるが、ブギーマンはいとも簡単に攻撃をかわしていく。そして、1人ずつ警官の首を切り付け、刺して行く。最後の1人が腰を抜かしてブルブル震えていた。

 

「そっそんな……」

「ふんっ、雑魚どもが……」

「ぎゃぁぁぁぁぁっ!」

 

最後の1人を殺したブギーマンは死体から牢屋の合鍵を手に入れ、牢屋の鍵を開けた。

 

「これで”貸し”が出来たな」

「…………」

「まぁいい。今の俺はお前と同等の”魔王軍幹部”だ。今後は同僚だからな?」

 

セレスディナにそう言い放ち、セレスディナの手錠と布を外した。すると、セレスディナは大きくため息を吐いた。

 

「はーっ!ったく、苦しかったぜ。まぁ、あんたにいずれ貸しは返すさ」

「そんなもんいらん。さっさとここを出るぞ」

「へいへい。なぁ、タバコ持ってないか?」

「持ってない、私物をさっさと取れ」

「んだよっ!使えねーな。あーあ、全部殺しやがって、傀儡にすれば楽に出来たのによ?」

「貴様の能力は王都中に知れ渡ってるからな、生かしても無駄だと判断したまでだ」

「へいへい、どうせあたしのミスだよ」

 

そうブツブツ文句を垂らしながらセレスディナは棚からメイスとキセルを持ち出し、地下から脱走した。外に出た途端セレスディナは大きく深呼吸して外の空気を味わった。

 

「すうっ……はぁ……シャバの空気はうめぇな」

「さっさとエルロードに戻るぞ、ダニエル達が待っている」

「へいへい、さっさとタバコ吸いてぇよ」

 

外を歩き始めると、黒いローブを着た人物が警察署の門の前に立っていた。ブギーマンとセレスディナを見た途端、立て掛けておいた杖をとり、ブギーマンと話し始めた。

 

「早かったわね」

「王都の警官達があまりにも弱くお陰で楽に事が進んだだけだ」

「まさか、お前も来ていたなんてな……キャル」

 

セレスディナがそう呼ぶと、キャルはローブを捲り顔を露わにした。

 

「ウィックの逃走手段として来ただけよ」

「そーかい、なら貸し借りはねぇからな?」

「別にいいわよ、それと、ほらコレ。ダニエルから預かってたわ」

 

キャルがセレスディナに煙草の葉を手渡すと、セレスディナは手馴れた様子でキセルに火を付け始め大きく吸い始める。

 

「1週間ぶりのタバコだ……」

「キャル、頼む」

「ええ、行くわよ。『テレポート』!!」

 

キャルのテレポートでセレスディナ達はエルロードに戻って行った。

 

────────────────────────

 

エルロードにたどり着くと、真っ先にコンチネンタル・ホテル・エルロードに入り、ダニエルの待つ最上階にやって来た。セレスディナは着くやいなやソファーにどっかりと座り始める。

 

「おやおや、随分長い滞在でしたね」

「うるせぇよ……」

 

迎えられたダニエルに嫌味を言われながらセレスディナはキセルを吸い始め天井に向かって煙を吐いた。

 

「鋼のリュウジに随分手間取ったようですね?」

「ああ、流石は魔王って呼ばれただけあるわ。もう少しで最強の傀儡を手に入れようとしたのによ、邪魔が入りやがった」

 

ダニエルはセレスディナの愚痴を聞きながら棚からウィスキーを取り出して氷の入った3つのグラスに注いぎ、セレスディナとブギーマンに配り始めた。

 

「邪魔が入ったと言いますと?」

「あたしが潜入していた聖テレサ女学院のガキどもだよ。そいつらがあたしの傀儡を解除するポーションを開発しやがってよ……思い出しただけで腹が立つぜ……」

 

セレスディナはその時の事を思い出し、グラスをギリギリと音を立てながら力を入れる。

 

「つーか、キャル。お前本当に殺したのか?鋼のリュウジは普通に生きていたぞ!?」

「確かに殺したわよっ!あたしだってなんで蘇ったのか分かんないのよ!」

 

セレスディナの言葉にキャルが食ってかかる。言い返されたセレスディナはキセルを一度吸って考え込んだ。

 

「その言い方だと本当に殺ったんだな。ならどうやって奴は生き返ったんだ……占い師の言う通り、神々が奴を蘇えしたのか?」

 

そうブツブツ呟いていると、ダニエルが応える。

 

「まぁ一度蘇ったなら再び殺せばいい事ですよ」

「まぁな、あたしがブタ箱で臭い飯を食ってる間、戦況はどうなってる?何か変化はあったか?」

 

セレスディナがグイッとウィスキーを飲みながらダニエルに尋ねた。

 

「ええ、紅魔の里を担当していた”シルビアさん”が紅魔の里に本格的に攻め入るそうですよ?なんでも、紅魔族が恐れると言われる古代兵器『魔術師殺し』の在り処を突き止めたとか」

 

ダニエルの話を聞いたセレスディナはピクっと手を止めた。

 

「シルビアが?……って事は、鋼のリュウジ達は紅魔の里に向かった可能性があるな。確かあいつの仲間に紅魔族が2人いるって言ってたよな?キャル?」

 

セレスディナがソファー越しに振り返りながらキャルに尋ねた。

 

「ええ、一人はネタ魔法って言われてる『爆裂魔法』を使うめぐみんって言うのと、魔剣のミツルギのパーティーに入っていて『上級魔法』を上手く扱うゆんゆんってのが居たわ。あたしの印象では、ゆんゆんの方が厄介ね」

 

キャルの情報を聞いたダニエルはハンマーを擦りながら頷く。

 

「おそらく、めぐみんちゃんの故郷でもある紅魔の里に向かったでしょう」

「めぐみんちゃんってその呼び方やめろよ気持ち悪ぃ」

「ですが、めぐみんちゃんが紅魔の里へたどり着く事はないでしょうがね?」

「はぁ?どういうことだよ?」

 

セレスディナがダニエルに言うと、ダニエルは奥の部屋に繋がるドアに顔を向けた。

 

「ええ、”彼が”道中相手をしますからね。【レオン】さん、入って下さい」

 

ダニエルが呼び掛けると、ドアが開かれた。そこには、クロスボウを肩に背負い、緑と黄緑の縞模様の肌、アスリートの様な体格、鋭い2本の角を頭に生やしているカメレオン種のリザードマンがやって来た。 ダニエルはキャル、ブギーマン、セレスディナに紹介を始める。

 

「彼の名はレオン。リザードマン族のなかで”異質な能力”を持ち合わせている魔王軍屈指の狙撃手です」

 

紹介されたレオンは腕を組みながら挨拶を始めた。

 

「ご紹介どーも。俺は魔王軍幹部候補で、いずれは行方不明のバニルの後釜にはいるつもりだ」

 

レオンと名乗ったカメレオン系のリザードマンを見たセレスディナとブギーマンはレオンに尋ねた。

 

「バニルの後釜だと?お前知らねぇのか?バニルは生きてるぜ?」

「バニルは大悪魔で残機が残ってるはず、では何故戻って来ないんだ?」

「生きてて戻って来ないという事は幹部を辞めるという事ではないのか?魔王様もそれに頭を抱えていた様だが?」

 

レオンの話を聞いたキャルは、思い出したかのようにハッとした顔をする。

 

「もしかして、ウィズと一緒にいるんじゃない?アイツ、ハンスを殺したし」

 

キャルの情報を聞いたレオンは驚いた顔をする。

 

「ハンスさんが殺られた!?」

「ええ、まぁ原因はハンスにあるんだけど、アルカンレティアの一件で魔王軍との条件は無効化されてるわ。だからもうウィズとバニルは宛にしない方が無難よ」

「キャルさんがその場にいたので間違いないです。正式の魔王軍幹部は残り3人ですね……最前線の砦の破壊工作を担当している【ウォルバクさん】、紅魔の里に総攻撃をする【シルビアさん】、そして、【セレスディナさん】のみですね。そして【新規・魔王軍幹部】の私、ダニエル、キャルさん、ウィックさん。【魔王軍幹部候補】のレオンさんと他数名って事ですか」

 

ダニエルが戦力を再確認すると、キャルがダニエルに言った。

 

「この間、魔王様の所に行ったけど、”カエル見たいな奴”と、”羽っぽいのが生えてるやつ”が居たわね。そいつらも魔王軍幹部候補なのかしら?」

「おや?知らない方々ですね。まぁ、念には念をという形なのでしょう」

「そうかもね」

 

そう話してる間に、レオンが矢筒とクロスボウを背負い直し、出入口に向かって歩き始めた。

 

「では、俺は配置に付く……もうアンタらの出番はないと思うぜ?」

「期待してますよ、レオンさん」

「まぁ、期待して待ってるよ」

「一つ教えといてあげるわ。サトウカズマ、魔剣のミツルギ、鋼のリュウジを仕留めればAdventuresは崩壊するわ。まずはその3人を狙う事ね」

「情報どーも。俺なら”見付からずに”殺せるからな、アルカンレティアと紅魔の里の間で仕留めさせてもらうわ」

 

そう言ってレオンは部屋を後にした。レオンが居なくなった途端、セレスディナはキセルを思い切り吸って大きな煙を吐いた。

 

「すぅ……はぁ……アイツ、使えるのか?」

「狙撃に関しては魔王軍の中ではトップクラスでしょうね。彼の能力を簡単に説明すると、体の色を変色させて周りの色に溶け込んで姿を消す能力があるそうです」

 

ダニエルがレオンの能力を説明すると、キャルやセレスディナが驚いた。

 

「それってつまり、『透明』になれるって事よね?『ライトオブリフレクション』より便利じゃない!」

「そうだな、姿を消しながら狙撃をするって事だろ?」

「ほう、便利な能力だな。リザードマンにしては使えるじゃないか」

「その能力が魔王様の目に止まったようで、魔王軍幹部候補になれた様ですよ?この能力を使えばしぶとい”鋼のリュウジ”を始末出来るでしょうね」

 

バキ!

 

突然、鋼のリュウジと聞いた瞬間。セレスディナがキセルをへし折った。突然の出来事にキャルはびっくりして尋ねた。

 

「ひゃあっ!?なっなに!?どうしたのよ!?」

「セレスディナさん?どうしたんですか?」

「キセルが折れたぞ?」

 

プルプル震え出したセレスディナは怒りに満ちた顔をしながら突然大声を出し始めた。

 

「あんちくしょぉぉぉぉ!レオンが殺れなくてもアイツだけはあたしがぶっ殺してやる!!」

「突然どうしたのです?鋼のリュウジと何かあったのですか?」

「リュウ……じゃなくて、鋼のリュウジに何かされた?」

 

キャルとダニエルに尋ねられたセレスディナは聖テレサ女学院の時の事を思い出し、更に激昂する。

 

「なんもねぇよぉぉっ!なーんもないっ!ただただぶっ殺してやりてぇんだよ!あたしの計画も台無しにされたしよぉっ!?」

「絶対なんかあったじゃない!」

「うるせぇぇっ!アイツの名前出すんじゃねぇよ!」

「なんなのよっ!」

 

荒ぶるセレスディナはウィスキーをラッパ飲みし始める。

 

「んぐっ…んぐっ……ぶはっ……とりあえずあたしはもう、休む!」

 

そう言ってセレスディナは奥の部屋に引っ込んで行ってしまった。嵐が過ぎ去ったような静けさに包まれ、ダニエルはやれやれと言わんばかりに呆れた顔をする。

 

「困ったものですねぇ……」

「アイツ、一体何をしたのよ……」

「気になるならキャル。お前が調べればいいだろう」

 

ブギーマンの一言に、キャルは食ってかかる。

 

「はぁ!?またあたしが行かなきゃないの!?」

「そうですね、鋼のリュウジもあなたを信用してるようですし、この際もう少し潜入して見ては如何です?」

「ふざけんじゃないわよっ!またあのおかしな連中と付き合わなきゃいけないのぉっ!?」

 

テーブルをバンと叩いて猛抗議するキャル。すると、ダニエルとブギーマンが追撃する。

 

「前に聞きましたが、Adventuresから誘われているのですよね?ならAdventuresに入って情報を流せば宜しいのでは?」

「妥当な案だな」

「冗談じゃないわよっ!第一にシルビアとレオンがもう出張ってるのよ!?あたしが入って行ったらバレるじゃないのよ!」

 

キャルがそう言うと、ダニエルが腕を組んで考え始める。

 

「そうですね……では、紅魔の里から戻ったのを見計らって行くのはどうでしょう?」

「そっそれは……」

「確かにな、今から向かってはかえって怪しまれる可能性がある。だったら行き違いという名目でアジトに居座ればいいのではないか?バニルとウィズが一緒にいるのも確かめたいしな」

 

ブギーマンにそう言われるとキャルは根負けしたかのように……。

 

「分かったわよっ!やれば良いんでしょやれば!!」

「それでこそ魔王軍幹部の1人ですよ」

「頼りにしているぞ」

 

ブギーマンとダニエルに言われたキャルはふんと顔を横に向けた。

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