療養生活4日目。俺がベッドに寝転んでいる時に、部屋のドアがノックされた。
トントン
「リュウジ様、今よろしいでしょうか?」
ドアの向こうからはマリューの声が聞こえて来た。俺は起き上がって答える。
「どーしたー?」
「失礼します。リュウジ様、お客様がお見えなのですが如何します?」
客?誰だろう?
俺は首を傾げながらマリューに尋ねた。
「えっ?誰?」
「えぇ、「我が名はあるえ!紅魔族随一の発育にしてやがて作家を目指す者」と名乗ってましたが?」
わかりやすっ!
「あー、あるえか。紅魔の里で世話になったんだよ。魔法を教えてくれたり、クローゼットにしまってる青いコートもあるえが作ってくれたんだ」
淡々と説明すると、マリューの顔が段々歪んで行く。
「へぇ〜、あんな可愛いお方と御一緒だったんですねぇ」
「なにその意味深な顔」
「いえ別に何も無いですよ?。ただ、リュウジ様なら何も間違いを起こしてませんよね?」
「………………」
俺はマリューから目線を外した。だが、マリューは移動して俺の視界に入って来る。
「なんで視線外したんですか?勿論ないですよね?」
「ね、ねぇよ!なんもんねぇ!」
「へぇ〜。ホントですか?」
「も、勿論っすよ!」
「ふーん、まぁ良いですけど。お部屋にご案内しますね?」
「うん。よろしく」
「……………」
マリューは部屋を出るまで俺の顔をずっと見ていた。
あるえ何か言った!?
その後、マリューの案内によりあるえが俺の部屋にやって来た。別れて数日も経たない俺とあるえは何の変哲もない様に挨拶を交わした。
「やぁ、リュウジ。数日ぶりだね」
「あるえ、どうしたんだ?」
「ちょっとアクセルの街に用があってね?街でゆんゆんとばったり会って君の家の事を聞いたのさ」
なるほど、ゆんゆんが俺の家を教えたのか。
「そうなんだ、それで?どうかしたの?」
「君が体調を崩したと聞いてね、見舞いに来たのさ」
あるえの手にはフルーツバスケットがあり、あるえは俺に手渡した。
「わざわざありがとう!ごめんな、こんなざまで」
「仕方ないさ、具合いはどうだい?」
「うん。熱はとっくに引いたんだけど、部屋のヤツらが出してくれなくてさぁ」
「君が心配なんだよ。ホントに熱はないのかい?」
「うん、ないない」
「怪しいねぇ。私が測ってあげるよ」
「あっ、体温計ならそこ─────」
言いかけた瞬間。あるえは俺の額に自分の額をくっつけてきた。
「っ──!?」
「うん、熱は……おや?、顔が赤いよ?」
ち、近いっ!!
「ふふふ、君は本当に面白いね。さっきの喋るシロクロ熊といい、君といると小説のネタが尽きないよ」
そう言われた俺は咄嗟にあるえから離れた。
「急に何すんだよっ!びっくりするだろ!?」
「ほんのスキンシップさ」
「この前の写真といい、俺をそんなにからかってたのしいか!?」
俺がそう言うと、あるえはベッドに座って俺を見つめ始めた。
「からかうだけならわざわざここに来ると思うかい?」
「そ、それは……」
「さて。お見舞いも済んだし、私はそろそろ帰るよ」
あるえは何食わぬ顔をして部屋を出ようとした時、マリューが紅茶を運んで来た所だった。
「あっ、あるえ様。お茶でも飲んで行って下さい」
「いや、遠慮しておくよ。リュウジはまだ本調子じゃないようだしね?また今度お邪魔させて貰うよ」
「左様ですか。わざわざありがとうございました」
マリューはそのままあるえを玄関まで送り届け、再び戻って来た。だが、その時のマリューはニヤニヤとしていた。
「可愛らしい方でしたねぇ?」
「ま、まぁな?あるえはめぐみん、ゆんゆんの次に優秀なんだってよ?」
「そうなんですか?へぇ〜、凄いですね」
「だろ?あるえのお陰で魔法も作れたしな?」
「凄いじゃないですか!どんな魔法作ったんです?」
「今度見せてやるよ。はぁ〜色々疲れた、ちょっと休むわ」
「分かりました。おやすみなさい」
「おやすみ」
───────────────────────
その晩。俺が寝息を立てていると、突然窓が開いた。窓は勝手に閉じてキシキシと床を歩く音が響いた。人の気配を感じ取った俺は目を開けた。
「ん〜?誰かいるのか?ふぁ〜」
目をこすりながら辺りを見渡すと、目の前にはあるえが立っていた。
「え?……あるえ?」
「こんばんは、また来たよ?」
ボーッとしながら俺は頭をフル回転させ始める。
あれ?あるえが夜中に俺の部屋に立ってる。あっ、最終日のアンケートは紅魔族の子って書いてたからかな?それであるえが出て来たって訳か。
俺はとりあえずあるえに尋ねた。
「こんな夜遅くにどーした?何か言い忘れた事でも?」
「もっと君と話したくなってね?隣いいかい?」
「どうぞ?」
俺は布団を捲ってあるえを中に招き入れた。
いつもなら目を開けると直ぐに始まるんだけどなぁ。今回の淫夢は随分凝ったシチュエーションだなぁ。
「なぁあるえ?これは夢なんだからもうちょいリラックスしていいよ?」
「……………そうだね。これは夢、そう、夢さ」
え?何、今の間。
「まぁ、いいや。どうする?このまま一緒に寝る?」
「そうだね……これはどうだい?」
あるえは突然、俺を押し倒した。
「おっおう?夢のあるえは激しいなぁ」
「やれやれ、いい加減気付いて欲しいもんだけどね」
「え?それってどう言う意味─────」
言おうとした瞬間、あるえに唇を奪われた。あるえはぎこちなく舌をチロチロと動かした。
「んっ、ちゅっ」
やばい、超気持ちいい……頭がボーッとして来た……。
俺もあるえの勢いに興奮し始め、あるえの舌に絡めるように俺は舌を動かした。すると、あるえも気持ち良くなってきたのか、ぎゅっと俺の頭を抱きしめながら愛撫し続けた。苦しくなった俺はあるえの腕をタップする。タップに気付いたあるえは、口を離してくれた。
「はぁっ、はあっ……すまない。初めてで上手く出来なくて……」
「ケホケホ、俺も初めてだから気にする事ないよ」
「私のここ……触って良いんだよ?」
あるえは俺にまたがって俺の手を自分の胸に導いた。
「柔らかい……」
「んっ、て、手つきがいやらしいよ……」
「ごめん、我慢出来なくなってきた」
フーフーと息遣いを荒らげるとあるえもその気になったのか、俺の首筋にキスを来てきた。そして、耳元で囁くように。
「君が好きだ。今だけでいい、私のモノになってくれ」
「えっ?それって……」
告白じゃね!?今回の淫夢リアルだな!!
「私の……初めてを貰ってくれるかい?」
あるえは下着を脱ぐと、下着はトロトロと愛液が垂れていた。妖艶な顔をしたあるえを見た途端、ゾクゾクする気持ちを覚えた。
「分かった……」
そう言って俺はあるえを寝かし、正常位の体勢でゆっくりと挿入した。その時、あるえは口元を抑えながらビクビクと動く。
「────っ!!」
「あっ、ごめん。痛かった?」
俺があるえに尋ねると、あるえは横に首を振った。
「大丈夫だよ……好きにしてくれ」
「うん、分かった」
そう言われた俺は腰をゆっくりと動かし始めた。
「んあっ!気持ちいい……あんっ!」
「俺も気持ちいいよ、あるえ」
「君が好きだ、これからもずっと見守っていたい。例え君が他の子と付き合う事になっても私は構わないと思った……。けど、やはり私は……君と一緒にいたい。一緒に、一緒に未来を見ていたい……!!」
あるえ今まで見た事ない位に可愛らしい顔をしながら俺に言い放った。胸をキュンとさせた俺は絶頂を迎えた。
「やばい、もう……イきそう」
「いいよ、私の中に出して」
「良いのか?」
「うん……君なら構わない」
そう言われた俺は一気にペースを上げて腰を動かし、あるえの腟内に射精した。ドクンと脈打つ度に俺のチン〇はあるえのマン〇で締め付けられた。そのまま覆い被さるように寝ると、あるえはやさしく頭を撫でてくれた。
「はぁ……はぁ……ワガママを聞いてくれてありがとう」
「俺の方こそ、ありがとう……」
お礼を言い合うと、あるえはティッシュで体液を拭き取り、身なりを整え始めた。俺もボーッとしながらそれを眺めていると……。
「さて、そろそろ帰らねばならないね」
「もう帰るの?」
「うん、めぐみんとゆんゆんを頼んだよ?」
さっきの答え、出さなきゃ……。
「あるえ。もし良かったら俺の──」
「『スリープ』」
あるえは俺にスリープを唱えて強制的に俺を眠らせた。あるえは眠らせた俺の服装を綺麗に整え、使用済みのティッシュを燃やして消した。帰り支度を整えたあるえは窓から出ると、家の屋根には眠らされたサキュバスがいた。
意識が戻って目を開けると、あるえの姿はなかった。夢なのか現実なのか分からなくなった俺はゴミ箱を見てみると、捨てた筈の使用済みのティッシュはなかった。
「やっぱり夢か……今回はすっげーリアルだったなぁ」
俺は体を伸ばし、コキコキと体中の骨を鳴らして窓を開けた。
「十分休んだし、明日から鋼のリュウジ復活だっ!!」