サキュバスを堪能した翌日、俺はようやく新居のリフォームを完成させた。セキュリティ、防音設備、鍛冶設備、キッチン、水周り、全てをリフォームして和風テイストの家が完成した。
「出来た……ようやく出来た!」
《おめでとうございます!ようやく完成しましたね!これでオンボロ家屋って言われずに済みますよ!》
「なんだかんだで予算オーバーしちゃったけどな、新居が出来た事だし、今夜はパァーっとお祝いするかぁ!」
《それも良いですね!では久しぶりにクエストに行きましょうか?》
「そうだな、ご馳走買う金稼がねぇとな!ギルドに行くか」
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ギルドに着いた途端俺はクエストの張り紙を覗いて見た。するとギャーギャー騒ぐカズマ一行に出くわした。
「お?リュウジじゃないか!」
「おうカズマ、ようやく新居が完成したからな、そっちは?」
カズマはチョンチョンとアクアの方に指を指すとアクアが泣き叫んでた。
なんだ?また何かやらかしたのか?
「お願いよぉぉぉぉ!クエストを受けたいのぉぉぉ!お金が欲しいのぉおおおお!今回は私頑張るからぁぁぁぁぁ!!」
「あー、そう言えばツケ払ってスッカラカンなんだっけ?」
「ああ、受けないと五月蝿いんだよ……」
「カズマカズマ!!「カズマだよ」こんなのはどう?」
アクアが自信たっぷりに持って来たクエストの紙を俺とカズマは覗いて見た。
【マンティコアとグリフォンの討伐 マンティコアとグリフォンが縄張り争いをしている場所がある。大変危険なので、二匹まとめて討伐してください。報酬は50万エリス】
カズマはプルプル震えながらアクアの頭をどついた。
こんな強いモンスターと戦うって考える発想がヤバいんだけど、流石は駄女神様!
「このドアホ!こんなの受けられるか!」
「アクア〜、流石にこれはねぇよ、俺が受けようかな?」
《リュウジ様!?何言ってるんですか!?死にたいんですか!?》
俺はマリューにツッコまれてるとアクアは頭を擦りながらカズマに言い返した。
「いったいわねぇ!こんな奴らめぐみんの爆裂魔法で1発じゃない!」
「結局他力本願じゃねぇか!」
「いだっ! 分かったわよ!他のにするわよ!」
次にアクアが持って来たクエストの紙を俺とカズマは覗いて見た。
【タルラン湖の浄化。街の水源の一つのタルラン湖の水質が悪くなり、ブルータルアリゲーターが住みつき始めたので水の浄化を依頼したい。湖の浄化ができればモンスターは生息地を他に移す為、モンスター討伐等可能。※浄化魔法習得済みのプリースト。報酬は30万エリス ちなみにモンスター討伐報酬1匹10万】
「アクア浄化とか出来るのか?」
「はぁ!?リュウジあんた何言ってんのよ!私は水の女神よ!?」
「酒の女神じゃなかったっけ?」
「アクアって宴会芸の神様だろ?」
「違っうわよ!クソニートに鎧マニア!この美しい髪の色と瞳が見えないの?」
濁った水色の瞳を輝かせるアクア、腐っても女神、浄化なんて朝飯前か。
「カズマどうする?ブルータルアリゲーターの討伐なら俺がしようか?」
「ほんとかリュウジ?、なら頼めるか?」
するとカズマがアクアに尋ねた。
「けどアクア?、湖の浄化にかかる時間てどのくらい?1時間くらいか?」
「タルラン湖って結構デカいよな?1時間じゃ終わらなくね?2〜3時間とか?」
「半日……かな?」
「「長ぇ!!」」
「いや、お前らはいいよ!?半日湖でのほほんとしてるだけで30万なんだから、それを防衛する俺はしんどいぞ!?」
「リュウジざぁぁぁぁぁんお願いしますよぉぉぉぉ!」
アクアは俺にしがみつき泣きじゃくる水の何とかさん。
ああ、めんどくせぇ……
「分かった!分かったから離してくれ! 離せぇ!!」
「ふぎゃん!」
「そう言えばアクア、浄化ってどうやんだ?魔法か?」
「どうやるってただ浸かるだけでも浄化するけど?」
「「マジか!」」
浸かるだけで浄化出来るのか……んっ?って事はアクアが別に戦わなくて済むって事だな。
「なぁカズマ?、俺……いい事考えたわ」
「奇遇だな、俺もだ」
「あっそう言えばカズマ、不死王の手をウィズから教わったんだよな?俺にレベルドレイン掛けてくれるか?」
「レベルドレインをか?」
「うん、今後定期的に頼むわ、手間賃弾むからさ?」
「え?ちょっと、2人で何話してるよ、説明しなさいよ!」
カズマと俺はニヤけながら答えた。
「「アクア狭いとこ平気か?」」
「え?」
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【タルラン湖 】
街に水を引く水源地であり、アクセル並の大きさの湖で、あちこちの川に繋がっていた。
現在の湖は見事に死んでいます
湖に着いたカズマと俺はギルドから借りてきた檻にアクアをぶち込んで湖に漬けていた。檻の上に俺は配置に着いた。カズマ達は少し離れた場所で様子を見ていた。
「あの〜、私、女神よ?モンスターじゃないわよ?」
「俺が見逃したワニに食われても良いなら喜んで出すよ?」
「ここにいるわ!」
「その意気だ、頑張れアクア」
「私は麦茶のアレじゃないのよ……?」
それっぽいけど我慢しろ
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2時間後、ブルータルアリゲーターも現れないので俺はレジャーシートを広げてくつろいでいた。アクアはしょんぼりと体育座りをしながら俯いていた。
「おーいアクアー、順調かぁ〜?トイレ行きたかったら言えよ〜?」
遠くからカズマがアクアに問い掛ける、するとアクアが暴れ出した。
「浄化順調ですけど!?女神はトイレなんか行きませんけど!?」
「おめーは昔のアイドルか?」
「うるっさいわよ!」
「ん?何かが敵感知に反応した、ようやくお出ましか?」
《リュウジ様、ブラックナイトを!》
「おい、アクア、そろそろ来るぞ?」
「リュウジさん、頼むわよ!?」
「おう、任せとけ」
俺はブラックナイトの兜を装備した。すると水面からブルータルアリゲーター数頭が現れた。
「さてやりますか、うぉりゃぁぁ!」
俺は飛び降りてバシャバシャ水柱を立てながらブルータルアリゲーターを殴り飛ばし、ジャーマンスープレックスをかましたりしていた。激しい水しぶきを立ててアクアにバッシャーンと掛けまくっていた。
まるで水かけ祭りの様だ。
「ピュリフィケーション!ぶはっ!もうちょい離れて戦いなさいよ!水が掛かるじゃない!」
「あっわり」
「ピュリフィケーション!、ピュリフィケーション!、ピュリフィケーション!」
「おんどりゃぁ!!」
俺が無我夢中でブルータルアリゲーターを殴り飛ばしているとマリューが言い放つ
《リュウジ様!2頭がアクア様の方に向かってます!》
「え?あっ」
「ピュリフィケーション、ピュリフィィィィィィ!!ちょっとぉぉ!檻がメキッって言ったんですけど!?リュウジ早く助けてぇぇぇ!」
「ちょっと待ってろ!コッチも大変なんだよ!2頭くらい耐えろ!」
「いやぁぁ!かじゅまさぁぁぁぁん!助けてぇぇぇ!ピュリフィケーション!ピュリフィケーション!」
「アクアー、怖いならギブアップしろよー?リュウジはがんばれ〜」
「流石に1人でこの数倒すのはキツイな、レベルドレインしなけりゃよかったぜ」
「ちょっとぉ!サラッと何後悔してんのよ!早く倒してよ!」
「はいはい、今行くよ!」
見逃した為アクアに襲いかかったがなんとか全滅させた。
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朝から浄化作業を開始して戦闘を始めて数時間後、夕方を迎えた。湖はとても綺麗になっていた。俺もレベルが30まで上がっていた、ブルータルアリゲーターで経験値をそこそこ稼げた。
「……………………」
「おーい、アクア?大丈夫か?」
《反応ありませんね》
アクアの目は死んだ魚の様になっていた。そんなに怖かったか?
「……って」
「え?なんだって?」
「……このまま連れて帰って……」
「カズマー、アクアにトラウマ付いちゃったー、ごめーん」
「いいよー、今引っ張るからー、めぐみん、ダクネス、引っ張るぞ!」
「はい、アクアは大丈夫でしょうか?」
「まぁ怪我は無さそうだから大丈夫だろう」
「「オーエス、オーエス、オーエス、オーエス」」
その後、多少檻が壊れたが俺の鍛治職人スキルで修復して荷台に乗せて街に帰った。今回俺がレベルアップで習得したポイントは290ポイント、前回まで溜め込んでいたポイントを合わせて620ポイントにまでなった。今回のレベルアップでマイナスになっていた幸運値も低いがマイナスから脱出出来た。俺は歩きながら620ポイントを使って近接格闘スキル、ゴッドブロー、物理耐性、状態異常耐性、魔法耐性、をようやく習得した。
残りのポイントは250ポイント、余ったポイントで魔法でも覚えようかな
「ドナドナドーナ……売られて行くよ……」
「おい、やめろ!俺達が悪者見たいになるだろ!?」
「アクア?なぜそうなる前にリタイアしなかったのですか?」
「めぐみん、きっとリュウジが居たから安心してたのだろう」
「ごめんって、酒奢ってやるから元気出せよ、そして俺にヒールとか支援魔法とか教えてくれよ」
「ブツブツ……」
「ダメだこりゃ」
「女神様……女神様じゃないですか!!」
荷車の後ろから剣を背負った男がアクアに声を掛けていた。その男は檻に掴まり、アクアに声を掛け続けた。するとダクネスが男に声をかける。
「ん?なんだ貴様は?アクアの知り合い…?ではなさそうだが?」
「女神……?女神……そっそうよ!私は女神よ!」
するとアクアは意気揚々と檻から出てきた。思わず俺は呟いた。
「なんか今「あっそうだった」的な感じだったよね?」
《ホントに女神なのですか?彼女は?》
「よいしょっと、で?あんた誰?」
知らねぇのかよ、コイツ女神って呼ばれたのに見覚えねぇのか!?
「女神様!?お忘れですか!?御剣響夜です!ミツルギキョウヤ!この魔剣グラムをお与え下さったではありませんか!」
は?与えた?って事はこいつも転生者?
「えーっと……あっ!はいはい!ミツルギさんねハイハイ!」
コイツ絶対思い出してねぇだろ
「お久しぶりですアクア様!あなたに選ばれた勇者として、順調に頑張ってますよ。クラスはソードマスターになり、レベルは37にまで上がりました。あの、アクア様はなぜここに?なぜそこの人に、そんな檻の中になんて閉じ込められていたんですか?」
なんか前の世界の奴に似てんな……絵に書いたような勇者ヅラしやがって、なんか見てて腹立つな
「あの、急いでるんで……良いですか?」
カズマもめんどくせぇと思ってさっさと帰ろうとしてる、ここに来て久しぶりの新キャラ登場かぁ……
すると、ミツルギと名乗った男の後ろからスタイルの良く、めぐみんと同じ赤い瞳をしている女の子が現れた。
「めぐみん?めぐみんじゃない!」
「は?」
「めぐみん?知り合いか?」
「いえ、知りませんよ?自分の名前を名乗らずに人の事を名指しで呼ぶなんて失礼ですよ?どちら様ですか?」
「え!?ちょっと!めぐみん!?忘れちゃったの!?」
「さぁ?誰でしたかねぇ、カズマがこの前言ってたオレオレなんとかって奴ですかねぇ?」
「うう……恥ずかしいけど仕方ないわね!」
めぐみんの猛烈な毒舌で翻弄されたもう1人の紅魔族と思われる女の子は恥ずかしいそうに変なポーズをとって名乗り上げた。
「わっ我が名はゆんゆん!アークウィザードにして上級魔法を操りし者!そして、やがて紅魔族の長となる者!」
「あー、ゆんゆんでしたか、とまぁカズマ、リュウジ、この子は何かと私に勝負を仕掛けては返り討ちにされる自称ライバルボッチです」
ライバルボッチってなんだよ。
「やっぱりめぐみん覚えてるじゃない!」
「ゆんゆん?この子達の知りいなのかい?」
「うん、ミツルギくん!めぐみんはわたしのライバルなの!」
「そっそうなのかい?」
「うわぁ……なんか巻き込まれた感がハンパねぇ」
「さぁめぐみん!勝負よ!」
「ゆんゆん?その前に聞きたい事があるんだ、そこのキミ、名前は?」
ミツルギはカズマに指をさして名前を尋ねた。
「さっさとうかずま……ですけど……」
「サトウカズマ、アクア様を賭けて勝負だ!」
どうやらミツルギはアクアの待遇がお気に召さないようでカズマに決闘を申し込んでいる、ずる賢いカズマにも勝機はあるが相手は王道的なチート使い、さてどーしたもんか、まずこの4人に放置されてるな俺。
「いやいや何4人で盛り上がってんだよ、人を空気扱いするんじゃないよ」
「あれ?リュウジ?、こんな所で何してるの?」
「リュウジさん、カズマさんこんばんわ!」
後ろを振り返ると、クリスとウィズが通りかかった。
なんという偶然
「ん?クリスとウィズか、なんだか顔見知り同士が集結しちゃったねぇ」
「なに?ケンカしてるの?ダメだよリュウジちゃんと止めなきゃ!」
「えぇ……俺が止めんの!?」
そう、この9人こそが後にこの世界を救うAdventuresと呼ばれるメンバーとなるのだった。
次回、ミツルギ&ゆんゆんと戦います。