それから数日後、裁判所から差し押さえの抜き打ちガサ入れが入った。だが全て隠してあった為何も取らずに帰ってった。その時騎士達には「うわ、なんもね」ってコソコソ言ってるのを聞いていたがギリギリ堪えてなんとか難を逃れた。その後、クリスには隠した物を取りに行った貰った。
「ったく、抜き打ちのガサ入れとはお役人もやりやがる…」
《まぁたあのメガネ巨乳の仕業ですね!うぬぬぬ…》
「まぁクリスに隠して貰ってるしバレねぇから良いけど、さて慰謝料を稼いで来ないとなぁ…」
《そうですね、はぁ〜、そう言えばミツルギ様はドラゴンの死体を手に入れてくれたんでしょうか?裁判の時もゆんゆん様も居ませんでしたし、まだ帰ってこないんでしょ〜か?そろそろ体欲しいですよぉ〜、私もクエスト行きたいですよ〜》
「そうだなぁ〜クリスも居ないしなぁ〜、スキルポイントも欲しいしな、レベルドレインして貰ってからギルドに行くか」
俺はカズマからレベルドレインをして貰う為にカズマの屋敷に行くと、カズマが見知らぬ女性と揉めていた。めぐみんの手には黒いネコ?の様な魔物がいた。
「カズマ〜?ん?その人誰?そしてめぐみん、そのネコ何?」
「ダクネスだぞ?こんな服装だけどあのダクネスだぞ?」
「なっ!?リュウジ!?私が分からなかったのか!?」
「この子はちょむすけです」
「ちょむすけ?」
「はい、ちょむすけです」
「ナ〜!」
何この小動物、めちゃくちゃ可愛いんだけど?抱っこしてぇ!!
「めぐみん、ちょっと触らせて?」
「大丈夫ですか?懐いてないと引っかいたり、噛んだりします」
「ゴロゴロ……ゴロゴロ……ナ〜ウ」
「えぇぇ!?」
ちょむすけは俺の手をクンクン匂いを嗅いでから急に俺の肩に乗った。それを見ていたカズマ、アクア、ダクネスも驚いていた。
「おおぉ!?」
「めちゃくちゃ懐いたな」
「ちょっとなぁんでよぉぉ!!私には噛み付く癖に!!」
「私でも懐くのに時間かかったのに…たった数秒で……」
「さぁ〜なんでだろう?」
《あの、リュウジ様?この魔物…微かな魔力が感じられますね、恐らく元々はネコでは無いのでは?あくまでも予測ですが、分裂してネコの様な姿になったかと思われますね、何故リュウジ様が懐かれたかと言うと……リュウジ様の魔力が気に入った様です「あれ?同類かな?」って感じに思われてるかと……》
(あっそういう事ね……同類って……)
「それより、なんでそんな格好してるの?ララティーナお嬢様」
「ラッララティーナお嬢様と呼ぶなっ!ぶっ殺すぞ!」
何故かキレられた。名前呼ばれるの嫌いなのかな?
「あら、リュウジ聞いてないの?ダクネスお見合いするのよ?」
「あっそうなの?おめでとうございます」
アクアの情報を聞いた途端ダクネスに深々と頭を下げる。
「やっやめろ!そんな慈悲深い目で言うな!」
「命の恩人なんだから当然だろ?おめでたいじゃないか!」
「だよな?俺もそう言ってんだけどダクネスが嫌がってるんだ」
「私はお見合いなぞ興味はないのだ!あのアルダープの計らいで親族のバルターと言う貴族だ、悪い評判など無く、領主らしい働きや人望なども厚い男なのだ!」
「良物件じゃねぇかよ、写真、写真は?」
「ほらコレだよ」
カズマからお見合い写真を受け取った。
何故だろう、縦に破れてるんだけど?
「イケメンじゃん、なんで破れてんの?」
「イラッとしたから俺が破った」
「腹いせ!?腹いせで破いたの!?」
「それで今からダクネスの実家に行くんだ、リュウジも行くか?」
「うーん……命の恩人だからな、力になれるなら俺も──」
歩きながら外で5人が話しているとセナが騎士を連れてやって来た。
「ここに居たのかフクヤマリュウジ、一緒に来てもらおう!」
「はぁ?なんで?」
「この真冬にも関わらず街の外でジャイアント・トードが多数目撃されている、何か心辺りは無いか?」
目撃されているからなんだよ、俺のせいじゃないだろ、この女嫌いだわ〜可愛くない、呪い掛けてやろうかな
「カエルなんて知りませんよ、モンスター産み出せる程魔力も実力も無いですから、なんですか?いくらなんでも横暴過ぎませんか?」
「しっしかし、貴様はまだ容疑者の疑いがある以上貴様は私の監視下にある、一緒に来て討伐をして貰うぞ?」
めんどくさいなぁ、何この子ツンデレなの?ツンデレ貫き通したいなら〇スカ・ラ〇グレー見たいな服装して来い。
《リュウジ様、ここは堪えて小娘の言う事を聞いておきましょう、疑いが晴れたら泣かしてやれば良いんです!》
《そうだな、そうするか》
「鎧とか準備するから街の外で待ってて下さい」
「了解した、逃げるなよ?」
「誰が逃げるかクソメガネ」
「クックソ!?」
セナは騎士達を連れて街の外に向かって行った。
「と言う訳だ、済まないがダクネスのお見合いはカズマ達に任せるよ」
「ならめぐみんを連れて行くか?爆裂魔法があれば直ぐ終わるぞ?」
カズマは何か企んでる様な顔をしてめぐみんを差し出して来た。
「まぁめぐみんが良ければ?」
「まぁ、あの検察官は私も気に入らなかったので良いですよ?」
「んじゃ今日1日よろしくね?」
「はい、よろしくお願いします」
「ジャイアント・トードだから楽勝だな、カズマ?『レベルドレイン』頼むわ、Lv50超えてから上がりづらくなって来たからさ」
「50!?まぁ、めぐみんを預かってくれるならお易い御用だ」
「おい、今預かるって言いました?なんですか?子供扱いですか?そこんとこの訳をちゃんと聞こうじゃないか」
「まぁまぁ…、んじゃこっちは任せてくれ!」
「おう!また後でな!」
カズマからレベルドレインを施してもらい、めぐみんと2人で街の外に向かう途中、クリスが天界から戻って来ていた。
「あっ、リュウジ!荷物は元に戻したからね?」
「おかえり、ご苦労さま〜」
「あれ?めぐみんじゃん、珍しい組み合わせだね?」
「あー、これには深い事情が……」
───────────────────────
「なるほどね、んじゃせっかくだからあたしも手伝うよ」
「忙しかったのに済まないな……」
「いいよいいよ、久しぶりにクエストじゃん?」
「まぁな〜」
「………………」
ブラックナイトを装備した俺とクリスの会話を見つめるめぐみん。
(おお……なんだかんだ言っときながらこの2人は仲がいいですねぇ、なんというかアクアとカズマの様な仲に見えますね、ここは暖かく見守りましょうか)
クリスも合流して、セナが待つ雪の積もった草原に辿り着いた。
「来たな?フクヤマリュウジ、現在確認されてるジャイアント・トードは5匹、この5匹を討伐して貰うぞ?」
「あたし達関係ないのになんで頼まれるんだろうね?」
「さぁ?どうしてもコイツは俺を犯人にしたいらしいよ?余程出世したいんだろうな」
「うわぁ〜、意地汚い大人ですね」
「わっ私はそんなつもりじゃ」
「まぁ、これで信用が得られるならやりますけどね、さぁて久しぶりのクエストだし頑張るか!」
「あたしもやるよ!」
「リュウジ、クリス!私は何をすれば良いでしょうか!?」
めぐみんは爆裂魔法が撃ちたくてしょうがないのだろうか、ウズウズしながらコチラを見つめてくるが、俺とクリスは同時に指示を出した。
「「待機!」」
「えぇぇ!?そんな!?」
「俺は左のカエルをやる、クリスは右を頼んだ」
「任せて!」
ドスンドスンと大きな音を立てながらジャイアント・トードは俺に近付いて来た。俺は手をかざし、魔法を唱えた。
「食らえ…『カースド・ライトニング』!!」
バチィィン!!
俺の手から放たれた青い雷がジャイアント・トードの頭を貫き、ジャイアント・トードの頭を吹き飛ばした。
「よぉし!あと4匹!」
「あと3匹だよ」
クリスの方向を見ると、クリスがジャイアント・トードを1匹倒していた。
心配は要らなかった様だな。
「なぁクリス?残りの3匹は競走しないか?」
「へぇ〜いい度胸じゃん、良いよ?勝つのはあたしだよ!」
「ふんっ、んじゃよーい……」
「『エクスプローッジョン』!!」
チュドォォォォォォォン!!
「あんのバカァァァァァ!」
「きゃぁぁぁ!」
クリスと俺は爆風で吹き飛ばされ、めぐみんは魔力を使い果たし倒れ込んだ。
「すいまへん、我慢出来ませんでした……」
「なっ!?味方が戦ってるのにも関わらず魔法を放つなんて……」
爆風が落ち着き、俺は辺りを見渡した。
「あてて……クリス?大丈……あっ」
「ぷぎぁぁぁぁぁぁぁ!ぷぎぁぁぁぁぁぁぁ!」
「どっから湧いてでた!?」
クリスがジャイアント・トードの口の中を出たり入ったりしてた。
今の爆裂魔法で他にも土から出て来た様だ。
「クリス!?えっどうしよ、めぐみんは!?」
「お構いなく、もうカエルの口の中なので」
「どわあぁぁぁぁぁぁ!めぐみーーーん!」
「すいません、私も……」
めぐみんの隣を見るとセナもジャイアント・トードの口の中に入っていた。
どいつもこいつも!!どうしよう、カースド・ライトニングで吹っ飛ばしてやるか?
《リュウジ様!カースド・ライトニングを放ったらカエルの体内を通電してクリス様達も感電してしまいます!!》
(くそっ!どうしたら!?)
「だらしないわね……はぁぁ!」
ズバッ!ズバッ!ズバッ!
3人を咥えていた3匹のジャイアント・トードは斬撃により打ち倒された。そこに立っている露出の高い服装に黒い髪の毛を靡かせた1人の女性が目に入った。
「あ?誰だ!?」
「あてて……油断しちゃった」
「カエルの分泌物はやはり慣れませんねぇ」
「とんだ醜態を……」
「こらヌルヌル盗賊、アイツは誰だ?」
「ヌルヌル盗賊!?えーっと、あっ!あの人は!?メリッサさん!?」
「メリッサ?」
「さすらいの盗賊でトレジャーハンターのメリッサさんだよ!王都で荒稼ぎしてるって聞いてたけど……アクセルに帰って来たんだ」
メリッサと呼ばれている女性はこちらを振り向き、俺を見つめ始めた。
「ふ〜ん、あなたが噂になってる鋼のリュウジかしら?」
「あっはい、仲間を助けて貰いありがとうございました」
俺はメリッサに頭を深々と下げお礼を言った。するとメリッサは手を差し出した。
「口先だけのお礼なんて要らないわ、謝礼を寄越しなさい?」
「は?」
「は?じゃなくてお金よ、お・か・ね?、分かる?」
「はぁ……手持ち少ないんでこれしかありませんが、どうぞ」
第一印象は最悪だが助けて貰った事には変わりないので俺は手元の3万エリスを渡した。
「噂の鋼のリュウジが3万エリスしか持ってないなんて、実は大した事ないんじゃないかしら?まぁいいわ、貰っておくわね」
ピキっとイラついた俺はメリッサの手が触れた瞬間、例の魔法を唱えた。
「『カースド・ダークネス』」
「あっこら!!」
「は?」
メリッサはシュインと黒く輝き出した。メリッサは身体を見渡し俺に文句を言い出した。
「ちょっとあんた、ワタシの体に何をしたのよ!?」
「イラッとしたから呪いかけました」
「え!?」
話している内にメリッサの体がだんだん『牛』の様な体になって行った。俺は悪魔の様な顔をしながら歌い始めた。
「リュウジさんの牧場で〜いやいやよ〜♪鳴いてるのはメリッサ♪いやいやよ〜♪ほらモーモーモー♪ほらモーモーモー♪ほれモーモーモー♪♪リュウジさんの牧場で〜いやいやよ〜!」
「ごっごめんなさい!ごめんなさい!やめてモー!」
「コラ!やめなさい!」
クリスは狂った様に歌っている俺にゲンコツをして止めた。
「あいた!だってカツアゲされたんだよ?正当防衛じゃん!」
「そうかも知れないけど過剰防衛でしょコレ!」
「おいセナ嬢、どうなんだよ!」
「えっと……ギリギリ過剰防衛になります、あの、見逃すのでその呪いは勘弁して下さい……」
「早く解呪しなさい!メリッサさんになんて事してんのさぁ!」
「だって腹立ったから、はいはい、解呪しますよ!『セイクリッド・ブレイクスペル』!」
俺はセイクリッド・ブレイクスペルを唱えてメリッサの「牛になる呪い」を解呪した。
「もっ戻った!噂の鋼のリュウジ…流石の実力ね、覚えてなさい!」
メリッサは半べそかきながら街に逃げていった。
「誰が覚えとくかばーか!べ〜!」
「やめなってば!」
「あたっ!それよりセナ嬢、もういいでしょ?帰りたいんだけど?」
「きょ今日はこの辺で良いでしょう……ご苦労だった」
セナはヌルヌルの状態でアクセルに戻って行った。
「んじゃあたし達も帰ろうか?」
「そうだな」
「すいません……おんぶをお願いしまーす」
「あっはいはい」
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その後、俺はヌルヌルのめぐみんをおぶってカズマの屋敷に送り届け、家に帰る途中だった。
「あのメリッサってのはそんなに凄いのか?」
「うん、実力的にはメリッサさん凄いからね〜」
「実力……」
俺はじっとクリスの胸を見つめた。クリスは何が言いたいのか悟ったのか俺に問い詰める。
「なに?、盗賊に胸は関係ないでしょ?」
「そっそんな事いってないでしょ!?あれだよ!クリスの方がスレンダーだなって……」
そう言った瞬間クリスは立ち止まった。
「それはどーもありがとう、お礼にギュッてしてあげるよ」
「おっおい、ヌルヌルした状態でこっち来んじゃねぇよ!」
「何遠慮してるのさ、ヌルヌルの女神がハグしてあげるって言ってるのにハグなんて何回もしてるでしょ!」
「わっ悪かった、ごめん!だから近付く──」
クリスは目にも止まらない素早さで俺に抱きついた。
「はやっ!ギャァァァァァ!!カエル臭い!!」
「あれ?リュウジ、マント破れてるよ?」
「うわぁ〜また鎧にヌルヌルが…ってえ!?あっ、ホントだ」
「多分爆裂魔法の時に破れたんだね、縫わなきゃね」
「けど俺、裁縫スキルなんて持ってねぇよ、明日ウィズに誰か持ってないか聞いてみるわ、あ〜風呂入りたい……」
「そうだね、明日は初心者のヘルプあるからあたしは忙しいからさ」
その後、共同浴場に立ち寄ってヌルヌルを落として行った。後日、カズマ達からお見合いの話を聞いた所、ダクネスが大暴走したらしく、破談したそうだ。
今回の呪いの元ネタは『呼んでますよアザゼルさん』のモロクが使ってた呪いです!