※この作品はR-18です。

この元魔王に素晴らしい祝福を!改訂版   作:ボトルキャプテン

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書籍版、Web版でバニルが使っている『変身能力』をご都合取得させて頂きます。

今回はバニルさん無双です!




52 真の黒幕

ララティーナお嬢様が鬼畜のカズマによって連れ攫われたその晩、俺は金獅子に身を包んで『セイクリッド・ヴァーサタイル・エンターテイナー』を唱えてバニルと待ち合わせをし、とある場所にやって来た。

 

「おう、待たせたな」

「フハハハハハハ!その姿は金獅子と名乗ってる姿だな?、声まで変えていたとは用意周到!」

「さっさと案内しろ、アイツの新築の屋敷は初めてなんだ」

「フハハハハハハ!良かろう!我輩についてくるがよい!その前に、汝に見せたい物があるのだ!」

 

バニルは道のど真ん中で急にポケットからペンダントを取り出した。

 

何これ?

 

「なんだよ、コレ」

「コレを着けている者が瀕死の重症を負うと、魔力が急激に増大しその最後の命を燃やし灰するペンダントである。コンセプトは『最後の時には、命を賭けて大切な人を守れるように……』だそうだ。ロマンチックじゃないですか?などとキャッキャウフフ喜んでいたが、威力が強すぎて、敵どころか守るべき愛する人とやらもみんなまとめてや焼き尽くすという、もう店主の商売センスがどうなっているか疑いたくなる一品である。お一つどうか?」

 

こんな時になんつーもん持ってくんだよ

 

「はぁ…見通す悪魔に言うのもなんだけどさ、今後ウィズの買ったもんは俺が買い占めるよ、その代わり───」

「毎度ありぃ!分かっておる、いざと言う時は手を貸せと言うのだろう?あのポンコツ店主の廃品を買い取ってくれるなら喜んで手を貸そう!!初回サービス、我輩の十八番、『変身能力』を教えようではないか♪」

 

正義を司る魔王と全てを見通す悪魔が同盟を結んだ瞬間である。

 

「さて……」

「行こうではないか!」

「そういえばウィズは?昼間見掛けなかったけど?」

「奴は今頃、もう少しだけ寝かせて欲しいと泣きながら明日の準備をしておるわ、『涙ぐみながら働く店主さん可愛い』『商品が売れて嬉し泣きしておるのか!もっと買おう!』などと予想外の効果も表れホクホクである。それに、あの負債生成装置にまともな商談が出来るものか。貴様が帰って来る前日も少しだけ仏心を出して休息をあたえたら、ちょっと目を離した隙に、「バニルさん!これはカップル冒険者に売れますよ!」とか言って、そのペンダントを仕入れて来たのだ」

 

なるほどねぇ……

俺はため息を吐きながらバニルにペンダントの料金を支払った。

 

「大変だな、あんたも」

「貴様の様な男がいて我輩も助かっておる、毎度ありぃ!」

「ならさ、ウィズをたまにクエストに連れてって良いか?クエスト報酬もキッチリ払うからさ」

「もちろんだ!なんならそのままホテルに連れ込んで押し倒すのも─」

「やかましいわっ!そそそそそんな事しねぇし!!」

「おや?満更でもない様子だが?、今ヤツを押せばめでたく童貞を捨てれるぞ?あの店主も貴様を気にかけてる様だからな」

 

マジすか?

 

「いっいかん!チーム内で男女関係なんてそんなっ!」

「なんだそんな事か?小僧は爆裂娘と変態鎧女と3角関係を結んでおり、魔剣のミツルギは身近のボッチ紅魔族の女と発育が良い方の盗賊娘が居るのにも関わらず、時々宿で「ああっ…アクア様っ!」と言いつつゴシゴシ励んでおるわ」

 

両耳を手で塞いで首を振る。

 

あーあー聞きたくないっ!聞きたくないっ!

 

バニルは更にAdventuresの個人情報をペラペラ喋り出す。

 

「鎧の女は小僧を押し倒し、爆裂娘は華麗なヒット&アウェイを繰り返しては小僧をモヤモヤさせておるぞ?」

「カズマ達そこまで進展してんの!?ヤダ〜」

「時にポンコツ店主も客が来る度、貴様では無いかとソワソワしており、1日中ため息ばかりだ」

 

ウィズ可愛いんだけど!

 

「色々落ち着いたらウィズとまたデートしよっかなぁ」

「ふむ、我輩は構わんが……貧相な方の盗賊娘やエルフの大食い娘などが興味津々で居てもたってもいられず面白おかしく貴様を尾行するだろう」

「クソがっ!」

「さぁ、着いたぞ?奴の屋敷へ」

 

俺はバニルと話に夢中になっていたらいつの間にかアルダープの屋敷の前に着いていた。俺は昂る気持ちを抑えきれずにいた。

 

この先に、クリスに暗殺を依頼した奴がいる……。

 

「ふー、ふー」

「落ち着け、簡単に殺してしまったらつまらん、死なない程度で痛めつければ楽しみが増えるぞ?」

「分かってる」

「奴は自分の寝室にある隠し部屋に居るようだ、行くぞ?」

「おう……」

 

俺はバニルと共に窓から侵入し、アルダープの寝室に入った。そこには扉が開いていた。中に入ると、地下室からアルダープの声が聞こえて来た。

 

「ああっ!クソッ!クソッ!クソォォ!」

「ヒュー、ヒュー、ヒュー」

 

アルダープの声の他にも声が聞こえて来る、他にも仲間が居たのか?

 

様子を伺うと、アルダープはイライラしており、バニルの様なカッコをしている悪魔?の様な奴をげしげしと足蹴にしていた。

 

「お前がっ!お前がもう少し使える悪魔だったなら!あそこで、あそこでワシのララティーナを奪われるはずも無かったのに!お前の辻褄合わせの『強制力』はそんなにちっぽけな物なのかっ!約立たず!約立たず!このっ!使えない役立つずめっ!」

「ヒュッ、ヒュー、ヒュー。教会は悪魔の力が弱くなるからね。そんな事より、何者かに呪いが解かれた様だよアルダープ」

 

呪い?ダスティネス卿の呪いはアクアが解呪したって言ってたな。

 

それを聞いたアルダープは更に暴れる。

 

「なぁにぃぃ!?呪いが解けただと!?お前は満足に人間を1人呪い殺す事も出来ないのかっ!ブギーマンの方がよっぽど役に立つわ!さっさと今回の教会の参列者、ワシの言葉を聞いた者達の記憶を明日の朝までに、全て都合の良い様に捻じ曲げ、辻褄を合わせておけ!いいな!」

 

明日の事に思いを巡らせ、そう言い捨て、こちらに向かって来る……

 

「ヒュー、ヒュー……無理だよアルダープ。僕にそれほどの、力は無いよ」

 

その言葉を聞いた途端ピタッと足が止まった。

 

「無理だと?お前が下級悪魔だという事は、呼び出したワシが1番よく分かっている!この”神器のランダム”で呼ばれて来たぐらいだからな。だが、貴様に拒否権はない!やれ!無理だろうが何だろうが、さっさとやって来い!人数が多いからか?記憶の捻じ曲げはお前の十八番だろうが!さっさとしろ!」

「無理、光……が、ヒュー、呪いを解いた強い光が邪魔をするから、それは無理」

「もういい!この役に立たん悪魔めっ!貴様なぞ、契約解除して他の力のある悪魔を呼び出してやる!最後の命令だ!ワシの前にララティーナを!お前の強制力で今すぐここにララティーナを連れて来い!そうしたら、貴様に今までの代価を払ってやる!」

 

代価?要は生贄的な事だよな?それに神器だと?

俺はバニルにヒソヒソと声を掛ける。

 

「バニル」

「ふむ、頃合だな……どれ、貴様に我輩の『変身能力』を見せてやる」

 

そう言うとバニルの体はグニャッと変化して行き、ネグリジェ姿のダクネスに変身した。

 

そんな事も出来んの!?

 

「我輩の出番だ、ここで待っておれ」

「おっおう……」

 

呆気に取られた俺は、バニルの指示に従い、バニルを見届けた。バニルはダクネスの声まで真似してアルダープに声を掛ける。

 

「領主殿はいるか?私だ。今日の事で謝罪に来た。顔を見せてくれないか?」

 

アルダープは疑いもせずにこちらに走って来た。

 

「ララティーナ!ララティーナかっ!?良し!良くやったマクス!褒めてやる!褒めてやるぞ!どうやったか知らんが、約束通り代価を払ってやろう!契約も解除だ!貴様を自由にしてやる!ララティーナ!こっちへ来い!可愛がってやるぞ!」

 

うっわ!気色悪!マジで盛りついた豚じゃん

マクスと呼ばれた悪魔は不思議がっていたが、喜び出した。

 

「まだ何もしてないのに、ヒュッ、ヒュー!代価を払ってくれる?契約を、解除?」

 

ブツブツ呟くマクスに注意を払う事もなく、アルダープはダクネス(バニル)に抱き着いた。バニルはニヤリと笑うが、芝居を続ける。

 

「申し訳ありません、領主殿……。昼間の事は謝ります。なので、どうか、我が身と引き換えに仲間達の助命を……」

「ぐふふふ、任せておけっ!さぁ!ララティーナ!その服を脱げ!ワシはもう我慢出来ん!」

 

アルダープがむしゃぶりつこうとした瞬間、グニャリとダクネスが歪んだ。

 

「フハハハハハハ!ララティーナだと思ったか?残念、我輩でした!おっと、これはマイルドかつピリッとした悪感情!美味である!美味である!フハハハハハハ!」

 

バニルは姿を元に戻し、いつものバニルに戻った。アルダープは口をパクパクさせながら指を突き出す。

 

「なっ!?なんだ貴様は!?このゾクゾクする感じ、マクスと同じ感じだ!貴様は悪魔だ!マクス!この汚らわしい悪魔を殺せ!」

「おっと、それは困りますな?アルダープ殿?」

「!?」

 

俺も殺意を押し殺し、アルダープの前に現れた。

 

「きっ金獅子殿!?なぜここに!?」

「彼は我の大事なビジネスパートナー、殺されては困ります、それに貴殿には聞きたい事がある……あぁ……ダメだ、我慢できねぇ!」

 

怒りを抑えきれず、遂に俺は怒りを爆発させ、掴みかかり、アルダープに向かって怒鳴り散らした。

 

「おいゴラァ!よくも俺の相棒に殺し屋送りやがったな!?」

「なっ!?何故それを!?」

「俺だよ……このクズ」

 

シュルっと頭巾を脱ぎ、素顔を表した。その瞬間、アルダープは顔を青ざめた。

 

「はっ鋼のリュウジ……生きていたのか!?」

「生きてた?誰かに狙われたなんて一言も言ってねぇぞ?」

「しまっ──マクス!この男と汚らわしい悪魔を殺せ!」

 

俺とバニルに指差し、叫ぶ。

 

「ん?なぜ僕が同胞を殺さないといけないの?ヒュー……?あれー?君はどこかで会ってる気がする……」

「バニル……知り合いなのか?」

 

バニルは完璧な作法と共に礼を尽くしたお辞儀をする。

 

流石は公爵ってところかな……悔しい……

 

「貴公に自己紹介するのは何百、いや何千回目か。では今回も初めましてだマクスウェル。『辻褄合わせのマクスウェル』真実を捻じ曲げる者マクスウェル。我輩は見通す悪魔、バニルである。そしてこちらは人間の姿にされ、泣く子も大笑いする悪魔、我々より階級が格下のヘボ魔王であり、『正義を司る魔王アンドロマリウス』という者だ。真理を捻じ曲げる悪魔、マクスウェルよ迎えに来たぞ!」

 

真実を捻じ曲げる、なるほど、デストロイヤーの時の裁判もコイツがヤリーナゲット弁護士や裁判官を操ってたのか。

 

「アンドロマリウス?聞いた事ある様な、無いような……?、だけど、バニル……バニル……バニルという名前……なぜだろう、なんだかとても懐かしい気がするよ!以前どこかで会ったような?」

 

俺ってそんなに知名度高くないのかな……。

 

「フハハハハハハ、貴公は会う度に同じ事を言うな!貴公の名前はマクスウェル!こことは違う別世界から、記憶を失ったままやって来た我が同胞である!さぁ、貴公が在るべき場所、地獄へ帰ろう!」

「待っ待て!そいつはワシの下僕だ!勝手に連れて行くな!」

 

アルダープの言葉にバニルは高笑いを始めた。

 

「下僕?我輩と同じく地獄の公爵の1人であるマクスウェルが、貴様の下僕だと?悪運のみが強く、傲慢で矮小な男よ。貴様は運が良かっただけだ。たまたま最初に呼び出した悪魔がマクスウェルだったから助かったのだ」

「それは言えてるよな、ベリアルが来てたらお前焼き殺されてたぞ?アイツ放火魔だから」

「そう、ヘボ魔王の言う通りだ、他の悪魔を呼び出した瞬間に、代価も持たない貴様は引きちぎられていた事だろう!だが、貴様は運が良かった!何も分からないマクスウェル!力はあるが、頭は赤子のマクスウェル!彼のおかげでその地位まで上がる事が出来たのだ、深く地べたに頭を擦り付けて感謝するがいい!」

 

バニルの指摘に戸惑うアルダープ。バニルは更に口元を歪めて言った。

 

「そして、貴様は先程我々が現れた時、マクスウェルにこう言ったな?……「約束通り代価を払ってやろう!契約も解除だ!貴様を自由にしてやろう!」と」

「あっ……!!」

 

アルダープはしまったと後悔する。

バニルは全てを見透かした様に話し続ける。

 

「そう、貴様とマクスウェルの間に契約が交わされているというのが問題だったのでな?いやはや大層手間がかかったわ」

 

手間?あっ……もしかしてコイツ!!

 

「バニル、お前まさか!」

「まさか……貴様!?」

「そう、ご想像の通りである!我輩があのスケベ小僧に借金返済の都合を付け、貴様の事を教えてやったのだ!フハハハハハハ!、あっさり系の素晴らしい悪感情だ!美味である!美味である!」

 

アルダープは震える拳を握り締めた

 

「こんな!こんな事をしてくれて!こんな壊れた悪魔が欲しいのなら、言えばいい!正体を明かして言えば、そうすれば、最初から返してやったのだ!、こんな、街中を巻き込み、ワシに恥を晒させずとも──」

 

ドスッと俺はアルダープの顔を殴った

 

「黙れ、腐れ外道」

 

アルダープの口からはボタボタと血が垂れ、前歯がおれていた。

 

「がっは……歯が……歯が折れた!!」

「よくもクリスを殺そうとしやがったな?覚悟しろよ?」

「待て待て、その濃厚な深みのある味わいの悪感情は後で楽しみたい」

「ふーふー、早くしろよ、あーくそ、マジで殺してぇ……」

 

殺してぇけど、殺せねぇ……

今にも殴り殺しそうな俺はバニルに肩を叩かれ止められる。

 

「もう少し耐えろ──汝の話を続けるが、この方が面白いだろう?フハハハハハハ!見物であった!今回はあの女神ですら我輩に踊らされた事になるのではなかろうか?あのチンピラ女神が式に行ってる間にこの我輩が卵の孵化をさせられるという屈辱は受けたものの、塩っけのある悪感情を味わえた!」

 

 

卵?孵化?何の話?

 

大笑いした瞬間、バニルはピタッ落ち着き、俺にGOサインを出した。

 

「さて領主殿。我輩はもう貴様に用はない。この魔王がどうしても貴様に苦痛を味合わせたいと言うのでな」

「ひっひぃ!待って待ってくれ!金獅子、いや、リュウジ殿!」

「うるせぇ」

 

ズドン!

俺はアルダープの脇腹に一撃を与えた。アルダープは体をくの字にする。

 

「がはっ……」

「おいおい、まだ立ってろ……よっ!」

 

ドスン!メキメキッ!

アルダープが崩れ倒れそうになった瞬間、顎をアッパーでかち上げ、無理矢理立たせる。アルダープは小鹿の様にガクガク震えながら立っていた。

 

「もっもう勘弁してく──」

「オルァ!」

 

ズドーーーン!

コークスクリューブローをみぞおちに撃つと、アルダープは窒息寸前だった。

 

「ガッ……ゲホッ……ゲホッ……」

「ふーふー、ブルーインパル──」

 

拳を握り締めてバチバチとを唱えているとバニルに止められた

 

「もうよせ、その技を使ってしまうと死んでしまう、ここで手を汚せば汝の”鉄の意志”が折れてしまうぞ」

「ちっ、分かったよ……」

「後はマクスウェルを地獄に帰し、我輩はへっぽこ店主の下であくせくと働くのみだ」

「ヒュー!ヒュー!バニル!アンドロマリウス!帰る前に僕はアルダープから代価を貰わないと!さっき言ってくれたんだ!代価を払ってくれるって!」

「あー、そんな事言ってたな、んじゃ後はマクスウェル君に任せるよ」

 

アルダープはゼーゼー言いながら答える。

 

「わ……分かった、代価だな?払ってやるから……かえ──」

 

帰れと言おうとしたのか、その瞬間めちゃくちゃ鈍い音が響いた。その音はアルダープの両腕が折られた音だった。

 

あー、こいつもヤバイ奴か

 

「ギャァァァァァ!腕っうでがぁぁぁぁぁぁ!!」

「アルダープ!アルダープ!良い声だよアルダープ!ヒュー!」

「へぇ〜、監獄以外にもこんな危ない奴が居たんだなぁ」

「貴様の様な監獄行きのキチガ〇魔王共は桁外れた事をしてるが、我々地獄の悪魔はこの様な事をしてるのだ」

「キチガ〇って言うな!わんぱくって言え!」

「フハハハハハハ!マクスウェル、続きは地獄へ帰ってからやれば良い。この男の貴公への代価は凄まじい量になっている、地獄へテイクアウトして、ゆっくり代価を払わせるがいい」

「ならさ、死なない様に呪い掛けてあげようか?」

「ヒュー!ヒュー!ホントかい?お願いするよ!」

 

俺はリクエスト通り、アルダープの頭に手を当てて呪いをかけた。

 

「『カースド・ダークネス』!!【不死身になる呪い】!!」

「待っ待て!頼む!……ワシのマクス!頼む!助けてくれ!」

 

マクスウェルは楽しそうに嬉しそうに笑って答えた。

 

「アルダープ!アルダープ!僕もだよ!僕、僕も君が好きだよアルダープ!」

「やっば、コイツやばいよ」

「そうだな、汝もこんな時にも笑っておるぞ?」

 

俺はいつの間にかバニルと一緒にニヤニヤと笑っていた。マクスウェルは顔を紅潮させてなおも続ける。

 

「アルダープ!アルダープ!君が好きだよアルダープ!ずぅっと傍にいてあげるよアルダープ!ずぅっとずぅっと!」

「ねぇ?マクスウェル君って尽くすタイプの方なの?」

「左様、両想いであるなアルダープ。マクスウェルは献身的に尽くすタイプだ、24時間年中無休、貴様をなぶってくれるぞ!フハハハハハハ!」

 

バニルはドス黒いゲートを開き、マクスウェルとアルダープを連れて地獄へ帰ろうとしたその時、俺はマクスウェルを呼び止めた。

 

「マクスウェル君」

「ヒュー!ヒュー!なんだい?アンドロマリウス君!」

「覚えていたらで良いからさ、地獄にいる”ジキル”って奴によろしくって伝えてくれるか?」

「ヒュー!ヒュー!分かったよ、ヒュー!」

 

バニルとマクスウェルは地獄へ向かって行き、ゲートが閉じられた。

 

「さぁて、俺も帰ろっかな…アクアの卵ってなんだろ?ん?──この石ころなんだろう?さっき言ってた神器なのかな?」

 

俺はランダムに召喚できる神器を拾い、アルダープの屋敷から出て、家に帰って行った。

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