私事ですが、今週の日曜日どうしても更新できないので前倒しで土曜日更新します。
俺とペコリーヌ、マリューはカブトムシやセミを魔法や拳、剣で薙ぎ払っていると、別方向を担当しているカズマ達の方から声が聞こえて来た。
「カズマカズマ!撃っていいですか!?撃っていいですか!?」
「悪いが今回お前の出番は無しだ。何せこの森の中だからな、爆裂魔法でもして見ろ森林火災にでもなったら大変だろ!お前は留置所にぶち込まれたいのか!?」
そんな声が聞こえて来た。第1陣を無事に全部倒した俺達は1度、作戦を立てようと集まり出した。ペコリーヌはおにぎりを食べ始め、アクアは休まず他の冒険者の回復に徹し、ダクネスはポーションを追加投入して体に振りかける。メリッサとマリューは武器の手入れをし始める。各々好き勝手している。俺とカズマも座って息を整え、レッドウォーリアの修理を始める。
「ふぅ、第1陣でこの勢いか、夏場だからとはいえ凄いな」
「そうだな、だけどよ、このカブトムシ……」
俺とカズマがカブトムシやクワガタをひょいと持ち上げていると、ミツルギがハイテンションで走って来た。手には……なんだろうか?へんな角を生やしてるカブトムシを持っていた。
「カズマカズマ!リュウジリュウジ!見てくれ!」
「何テンション上げてんだよカブトムシ如きで……」
「小学生の夏休みじゃねぇんだぞ?……」
呆れた様な声を出しながら小学生の様にウキウキしているミツルギの持っているカブトムシを見つめた。
「「何これ!?凄っ!!」」
ミツルギが持ってるカブトムシは日本で言う所のヘラクレスオオカブトだった。知ってるヘラクレスとはちょっと色が違うが、見た目はヘラクレスオオカブトだった。俺とカズマは目をキラキラさせて眺めた。
「すげぇ!立派な角だなぁ、これ売ったら家買えるんじゃないのか!?」
「良いなぁ!ちょ俺も探してくるわ、ミツルギがカブトムシなら俺はクワガタだ!クワガタを探してくる!」
そう言うと俺はペコリーヌ達を置いて、クワガタを探しに行った。死にかけたカブトムシやクワガタを拾っては投げて拾っては投げを繰り返していると、地響きが聞こえて来たが、俺は夢中になってレアなクワガタを探していた。
「えーっと……これも違うこれも違う、なかなか居ないなぁ……」
しゃがみながらカブトムシやクワガタを探していると、後ろからバキバキと木の枝が折れる音と足音が先程から聞こえて来る。だが、俺は必死に探している。そして、銀色の体をしたクワガタが失神しているのを発見した。
「いよっしゃぁー!はいレアー!これならミツルギに勝てるべ〜!」
ズシーン!と足音が聞こえた。ここで俺は後ろをようやく確認する。
「うるせぇなぁ、なん……え?」
俺の目の前には……巨大なカマキリが鎌をシャキンシャキンと擦らせながら立っていた。
「あはは…大きなカマですね、これぞオオカマキリ…、なんつって?」
「キシャァァァァァァァ!」
巨大カマキリは俺に目掛けて鎌を振り下ろして来た。俺はすんでのところでかわした。鎌は俺の後ろに立っていた大木を切り倒した。
一撃で木が切り倒された!?やばい!…。あっ、やばいですね!ここは皆と合流しなきゃ!けど、そうも行かなそうだなぁ
俺はファイティングポーズをとり、迎え撃つ体勢を取った。巨大なカマキリは鋭利な鎌を振り回し、俺を斬り殺そうと襲ってくる。
「残念だったな、”鎌使い”には慣れてんだよ!オラァ!」
俺は地面に突き刺さった左手の鎌を踏み台にして高く飛び、そのままカマキリの顎の部分を蹴り上げた。巨大なカマキリはたたらを踏みよろめいた。すかさず追撃をする為に、右手を顔面に構える。
「『カースド・ライトニング』!!」
バチィン!とカマキリの頭が感電したように煙を上げる。その間に俺はバックステップを行い、巨大なカマキリから距離をとった。
「ふっ、多少面食らったが……問題ない──」
「キシャァァァァァァ!」
「うぉ!?」
カマキリはのものともせず羽を広げて猛スピードで猛進してくる。ブンブンと鎌を振り回し、俺を斬り殺そうと鎌を振り下ろして来た。かわし続ける俺、殺意満々のカマキリは森林伐採をしながら威嚇をしてくる。切り倒された木に隠れながら俺はカマキリに文句を言い放つ。
「この野郎!自然破壊も大概にしろよ!?ちょっとカッコイイからって調子に乗るんじゃねぇ!」
「キシャー!」
「オラァ!オラァ!大木のミサイルを喰らいやがれ!」
ドスン!ドスン!
ブツ切りにされた木々を蹴り上げてカマキリに向けて投げつける。数個がカマキリの頭に直撃した。当たった途端逆上したのか、余計暴れ始める。
「キ゛シ゛ャ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛ァ゛!!」
「全然効いてねぇ!?こりゃ〜、もしかすると、めぐみんの爆裂魔法か、俺のブルーインパルスやペコリーヌのプリンセス・ストライクじゃないと無理か!?」
余計凶暴化したカマキリはガード固める俺に目掛けて鎌を振り下ろした。
ガキーン!ズドーン!
その時、俺の前には…、剣を抜いたペコリーヌがカマキリと鍔迫り合いをしていた。鍔迫り合いをしているペコリーヌの脇から飛び出して来たマリューがカマキリの顔面にドロップキックをお見舞いし、カマキリをよろけさせて距離を取った。
「お前らどっから湧いて出て来た!?」
「大丈夫ですかリュウジくん、クワガタ採れました?」
「まったく、あちこち行かないで下さいよ、子供じゃないんですから!無事ですか?」
「お陰様でね、カズマ達は!?」
俺は肩をコキコキ回しながらカマキリの前に立つ。ペコリーヌは剣を構えながら俺に事情を話してくれた。
「えーっと、リュウジくんが場所を離れた後に、大きな蝶と、蜘蛛が現れて、カズマさんやミツルギさん達と離れ離れになっちゃいました、わたし達はリュウジくんを探している時に爆発音や木がなぎ倒される音が聞こえて来たので駆け付けたらこの状態です。やばいですね☆」
Adventures各チーム分散されたか……。
「なるほどね、なら他の場所にこのデカさの虫がいるって事だな?」
マリューも俺の隣に並び二足歩行で歩きながら前足をゴキゴキさせながら戦闘態勢に入る。
「はい、蝶はカズマ様達に、蜘蛛はミツルギ様達に向かいました。いくら夏とはいえこんな大きな虫がいるとはおもってませんでしたけどね!?」
「こんなん見て大はしゃぎするのは短パン小僧くらいだぞ!?さっさと倒して、他の皆と合流しよう!」
「はい!やっつけちゃいますよ!」
「お二人とも、魔力が切れても私が運ぶので存分に暴れて下さいね」
「だそうだ、ペコリーヌ、久しぶりに本気出していいぞ?俺も一撃にかけるから」
そう言って俺はバチバチと右手に魔力を込め始め、ペコリーヌも構え直した。
「はぁぁぁぁ!」
「『王家の鎧と剣』のフルパワーですよ!」
俺とペコリーヌは魔力をフルパワーに出し、一気にカマキリに突進して行った。カマキリの頭と胴体に目掛けて渾身の一撃を繰り出した。
「『ブルー・インパルス』!!」
「『プリンセスストライク』!!」
ズバッ!ズドーン!
2人の必殺技が直撃したカマキリはシューっと煙を上げながら真っ二つになって倒れて行った。着地と同時に魔力を使い果たした俺とペコリーヌは重なる様に倒れた。
「ふへぇ〜ガス欠だぁ……」
「はぁ〜……お腹ペコペコ〜」
「大丈夫ですか〜?」
マリューは小枝を使って2人を突っついて生存確認をする。反撃する余裕もない俺達はマリューに担がれながらカズマ達の元に向かって行った。向かう途中に爆裂魔法の光が見えたのでマリューはその場所に向かって行った。爆心地に辿り着くと、クレーターの中には巨大な蝶がめぐみんの爆裂魔法により羽を残して粉々に粉砕されているのが見えた。
どうやら巨大な蝶も倒せた様だな。
マリューはカズマ達に声を掛けると、めぐみんが寝転んでGoodサインを構えて言い放つ。
「カズマ様、それと、めぐみん様…ご無事ですか?」
「めぐみんはレベルが上がった」
「おんぶはいるかー?」
「お願いします……」
カズマがめぐみんをおぶると、俺達に声を掛けてきた。
「おう、マリュー。リュウジとペコリーヌは…うちと同じか」
「はい、我々も巨大なカマキリと戦闘になりまして」
「そっちもか、ゆんゆん達は?」
歩きながら振り返ると、森から土ぼこりまみれになったミツルギ達が現れた。
「カズマ達にリュウジ達、君らも巨大な虫に襲われたのかい?」
「見りゃ分かるだろ!?、お前ん所は何が出たんだ?」
「蜘蛛だよデカい蜘蛛!けど、なんとか『新技の魔法剣』で倒せたよ」
「そうか、とりあえず他の冒険者の人達と合流──」
「んんっ!?」
カズマが話している途中にダクネスが急にジタバタ暴れ始めた。
「何暴れてんだよ変態騎士」
「なっ、なんだろう、カズマ、体がチクチクするんだが?」
カズマはダクネスの鎧を見てギョッとしながら騒ぎ出した。
「んん?ダクネス!?お前!身体中に蟻がたかってるぞ!?」
「あぁっ!カズマカズマ!リュウジでもいい!頼む!痒い!蟻が鎧の中に入って来た!殺虫剤かクリエイトウォーターで水をかけてくれ!」
馬鹿みたいにポーションを掛けるからだろ
俺はマリューに担がれながら答える。
「わり、俺魔力スッカラカン」
「そっそんな!カズマ頼む!」
「知るか!自業自得だろ!」
ギャーギャー騒ぎながらギルド職員がいるスタート地点まで戻って来た俺達は職員の言葉に言葉を無くした。
「Adventures皆さんご苦労様でした、続いて『第二波』が参りますので引き続き戦闘をお願いします!」
は?第二波?
淡々と説明する職員の言葉と同時に、前方の木々が揺れ始める。ボスを殺られた子分達が怒り出したかのように小さい虫が黒い塊の群れをなして飛んで来ていた。
負けフラグだなこりゃ
先程まで怖い程大人しかったアクアが急に叫び出す。
「うぎゃぁぁぁぁああああ!カズマさん!カズマさん!私とても嫌な予感がするんですけど!?」
「みんな逃げるぞ!退避だ退避ーー!」
「リュウジ様達が親玉を倒して大暴れしたから住処を荒らされた虫達や子分の虫が怒ってるんですよ!」
Adventures並びに他の冒険者達もたんぽぽの種のようにバラバラに散って逃げ出した。
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「うぅ……ぐずっ、私、今回は良い子にしてたのに、頑張ってたのに……調子に乗らずに大人しかったのにぃ……」
ボロボロになりながらもAdventuresのメンバーは街に帰還した。だが、比較的に大型のモンスターや大量のモンスターが討伐されたのが確認され、その多額の討伐報酬は均等に分け与えられる事になり、事なきを得た。ギルドに辿り着くと、俺はダクネスに魔力を分けて貰っているとルナさんに声を掛けられた。
「あっ!リュウジさん、おかえりなさいませ、お客さんがリュウジさんをお待ちですよ?」
お客さん?誰だろうか?
ルナさんに促されるとそこには、ベレー帽を被り、弓矢を背負って挙動不審にキョロキョロ見渡すエルフが目に入った。
「あっ!アオイちゃん!」
そう、そこには、エルフの森やペコリーヌの秘密基地で世話になったアーチャーのアオイが座っていた。アオイは俺を見つけると、安心したのか、満面な笑みを浮かべて近寄って来た。
「リュウジさん!待ってましたよ!」
「アオイちゃん、どうしたの!?」
「前に言いましたよね!?友達をしょしょ紹介してくれるって!先程、役場に行って来て住民票をエルフの森からアクセルの街に移して来たところなんです!」
アオイはキラキラと純粋な輝く目を俺に向けてくる。
やべぇ……純粋に忘れてた。
俺は冷や汗をかきながら目を泳がせる。
「おおおう、ちょっと待ってね?えーっと……あっ!ゆんゆん!ゆんゆんこっち来い!」
「はい?リュウジさん何ですか?」
俺の必死の手招きに引き寄せられるゆんゆんをアオイの前に立たせた。
「ゆんゆん紹介するよ、アオイちゃんだ、アオイちゃん、ゆんゆんだ」
「あっ!はは初めまして!あおあおあおアオイと言います!」
「ここここここちらこそ!わっ我が名はゆんゆん!紅魔族の族長の娘でありやがて紅魔の里の長になる者!」
お互いパニック状態で自己紹介をするアオイとゆんゆん。俺はお互いを落ち着かせながらテーブルに座らせた。
「まぁまぁ、2人とも落ち着け、緊張するのも無理もない、初めての友達作りはこんなもんさ。固くならずに女の子同士仲良くしてくれるといいんだけどな?」
「はぁ……はい」
「あわわ…」
「落ち着いて。深呼吸、深呼吸」
「「スゥーハー」」
アオイとゆんゆんは同時に深呼吸をして心を落ち着かせた。そして、お互い見つめ合った。俺は邪魔にならないように少し離れて見守る事にした。カズマ達も微笑ましいのか、見守る事にした様だ。
「………………」
「………………」
いや喋ろよ
だが、最初に沈黙を破ったのは、ゆんゆんだった。
「あっあの!アオイさんのクラスは何ですか!?」
「ひゃっひゃい!わわ私のクラスはアーチャーです!ゆゆ、ゆんゆんさんのクラスは何ですか!?」
なんでそんなに死にそうな言い方で会話するんだよ
「私はアークウィザードです!アオイさんはエルフ族ですよね!?」
「はい!私はエルフ族です!ゆんゆんさんは紅魔族ですよね!?」
「はい!私は紅魔族です!あの、さん付けはやめませんか!?」
「そうですね!さん付けはやめませんか!?」
オウム返ししてんじゃねぇかよ。
見兼ねたのか、ミツルギが俺に注意してくる。
「おいおい、リュウジ、こんなんじゃ緊張して何も出来ないじゃないか」
「そうだけど、ここは俺達が口出す事じゃないだろ?」
「そうだが、ここはどうだろう、ボクらで2人に手本を見せないかい?」
流石は優等生のミツルギくん。まとめるのが上手いな。
「んじゃそうするか?お前、ゆんゆんの隣に座れよ、俺はアオイちゃんの隣に座るから」
「そうしよう。これなら2人もリラックス出来ると思うんだ」
そう考えた俺とミツルギはゆんゆんとアオイの隣に座る。こうするんだよ?と見せ付けるように俺とミツルギは話し始めた。
「なぁ、ミツルギ?魔法剣の調子どうよ?」
「そうだね、最近じゃゆんゆんのお陰で炎属性の魔法剣が使えるようになったんだ」
「へぇ〜、凄いじゃん!!」
こんな他愛のない俺とミツルギの会話を見ていたゆんゆんとアオイは参考になったのか、気持ちを落ち着かせて話し始めた。
「あの、アオイさんの特技はなんですか?」
「えぇーっと、私は植物や動物と話せたり出来ます。友達居ないので」
「えぇ!?生き物と話せるなんて凄いですね!」
「いえいえ!大した事ないです…あの、ゆんゆんさんの特技は?」
「1人オセロとか、1人ゲームが得意です。友達居ないので」
「すっすごい!私でも途中で引き分けにするのに!?」
「そっそんな事ないよ!」
何この会話?聞いてるだけで涙が出てくるんだけど……。
気持ちも落ち着いて来た所を見計らい、俺とミツルギは総仕上げに入る。
「なぁ?2人とも?お互い友達がいないなら2人が友達になればいいだろ?そうすればお互い寂しい思いしなくて済むだろ?」
「あぁ、親交を深める為に、アオイちゃん、ボクのチームに入らないかい?植物と会話出来るアーチャーなんて天才じゃないか!是非ボクのチームに入って欲しい!」
ここぞとばかりにミツルギはアオイをスカウトする。するとアオイはぱあっと明るくなり、ブンブンと縦に首を振る。
「わっ私をパパ……パパッ……パパットライス!じゃなくて!パーティーに入れてくれるんですか!?入ります!よろしくお願いいたします!」
「ああ!大歓迎だよ!メリッサも良いかい?」
「リーダーはキョウヤだもの、好きにしたら?よろしくね?アオイ?」
ちゃっかり姉御肌を見せるメリッサ。
俺はもう必要なさそうだな。
「んじゃ、お膳立てはしたから、後は2人でゆっくり話しなよ?んじゃね?」
そう言い残し、俺は自チームのテーブルに戻って行った。ペコリーヌはご飯を食べながら嬉しそうに俺に声を掛ける。
「あんなに嬉しそうなアオイちゃん初めて見ました♪ありがとうございますリュウジくん♪」
「良いってことよ、アオイちゃんもゆんゆんも自信を身に付ければ確実に強くなるからね、今後期待してるよ」
そう優しく見守っていると、ふと俺はめぐみんを見ると、めぐみんも安心したのか優しい笑顔を見せる。そんな事を知らずにアオイとゆんゆんは自信が付いたのか、ヒートアップし始める。
「ねぇねぇゆんゆん!ぼっち同士チームを作ろうよ!」
「チームか!良いねアオイ!どんな名前がいいかな!?」
「そうだねぇ……ぼっちとぼっちでBB団なんてどうかな!?」
「BB団か……カッコイイね!BB団!」
「「BB団!BB団!」」
人目を気にせず興奮するぼっちとぼっち。俺達Adventuresに新たな新メンバー、エルフのアオイがミツルギチームに加入した。
巨大昆虫のモデルはゴジラシリーズのモスラ、カマキラス、クモンガを参考にしました。
BB団結成!