※この作品はR-18です。

この元魔王に素晴らしい祝福を!改訂版   作:ボトルキャプテン

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水着ウィズや、水着リーン、水着ペコリーヌを持ってないので腹いせにここでぶつけます。


62 天才アドバイザーカズマさん

感謝祭まで後1週間。サキュバス喫茶店を久しぶりに堪能した2日後、俺達は台所でペコリーヌをキッチンから3人がかりで引き剥がそうと揉めていた。

 

「だーから!その幼虫はやめとけって言ってんだろ!アレか!?この前の虫退治の時の生き残りか!?カブトムシの幼虫見てぇな見た目じゃねぇか!」

「お願いペコリーヌ!今日のお昼ご馳走するから!幼虫だけは!幼虫だけは!やめて!お願い!」

「お願いします!ペコリーヌ様!虫料理だけは勘弁して下さい!」

「大丈夫ですよぉ♪ちゃんと火を通しますから♪」

 

違う違う!そうじゃない!調理法の問題じゃない!

 

「うん、うん、お前の料理は美味いってのはよ〜く理解してる。だけど、虫だけは勘弁してくれよ!虫以外だったら残さず食べるから!ご飯粒ひとつ残らず食べるから!」

「昨日一昨日でかなり採取してるじゃん!どうするのコレ!?ホントに食べる気!?」

 

ペコリーヌの持つ籠の中のにはウゾウゾと蠢く様々な虫達。マリューは顔を青ざめながら必死に食い止めようとする。

 

「お願いします!もう大根の葉っぱだけは嫌だとか言いませんから!この際一生大根の葉っぱだけで良いですから!」

 

3人がかりでもビクともしないウチの料理の達人。

 

ペコリーヌは余程自信があるのか、頑なに止めようとしなかった。根負けした俺達は渋々テーブルに座り、料理を待つ事にした。

 

怖ぇ……虫料理怖ぇ……

 

テキパキと下ごしらえをして、ジュージューと美味そうな音を出し始めた。徐々にいい匂いも漂い始めると自然と俺達の腹は鳴り始めた。

 

あれ?もしかして…虫の原型は無くなるんじゃないか?

 

プラス思考に考えた俺はクリス達をなだめ始めた。

 

「まぁまぁ、ペコリーヌは料理に関しては達人級、ここはペコリーヌを信じて待とう……諦めて」

「うっうん……1回やれば満足するだろうからねぇ…」

「これは虫じゃない、これは虫じゃない」

 

3人は覚悟を決めてペコリーヌの手料理を待つ事にした。数十分後、ペコリーヌはウキウキと満面な笑みを浮かべて料理を運んで来た。

 

「出来ましたよ〜♪」

「いよっ!待ってました!」

「イッィェーィ……」

「ブツブツ……」

 

期待を胸に抱きながら俺は皿を覗いた。その巨大な皿の上には原型を……留めてる幼虫やカブトムシ、へんな芋虫などが丁寧に調理された状態で乗っていた。

 

ふえぇ〜幼虫が丸ごと乗っかってる!!

 

ペコリーヌはハイテンションで騒ぎ出した。

 

「でわでわ!本日のお楽しみ!虫料理パーティーを開催しまぁす☆」

「いっいぇーい……」

「いぇーい……」

「うぇーい……」

「どうしたんですか〜?リュウジくん?美味しいですよ☆」

 

おっ俺か!?俺が最初の犠牲者か!?

 

チラッとクリス達を見ると、早く食えよと言わんばかりに睨み付けてくる。ペコリーヌはフォークに幼虫を刺して俺に差し出して来た。

 

「はい♪リュウジくん、あーん♪」

「うわ…、幼虫と目が合っちゃった、あーん……」

 

せっかく作ってもらったのも悪いと思い、一気にパクッと幼虫を丸ごと口に入れた俺は開き直って思い切り噛みまくった。

 

ゴックン…

のどごし…爽やかだね!これはアレだ。ハクナマタ〇や!

 

「あっ、美味い……」

「ほら〜☆美味しいですよね?」

「えぇ!?嘘でしょ!?」

「ホントですか!?痩せ我慢してないですよね?」

「うんマジで美味い、なんと言うか…濃厚なチーズ見たいな味かな?後はフランベされてるし、ちゅるんと食えたわ!クリス達が食わないなら俺食って良い?」

 

先程とは打って変わって虫料理に舌鼓を打つ俺はガツガツと食べ始めた。芋虫のスティック状の唐揚げもガリガリとポテトを食べるように一気に5本食べる。その姿を見たペコリーヌは嬉しそうだった。

 

やだぁ、どれもこれも美味しい…。経験値も貰えてメシウマやんけ!

 

「ペコリーヌ」

「はい?なんですか?」

「祭りの準備期間の間毎日作って!。虫頑張って取ってくるから、特にこの幼虫」

「余程気に入ったんですね〜♪良いですよ☆クリスちゃん達はどうしますか?」

「あっ、私も欲しいです!ホントに美味しいですね!流石はペコリーヌ様ですね!」

「モグモグ……ホントだ、美味しい…あたしも欲しい!」

「了解しました♪楽しみにしてて下さいね☆」

 

────────────────────────

 

その後、俺はクリス達と別れてカズマと合流し、商店街の役員会議に参加して、様々な議題をこなしていた。

 

「という訳で、売上の向上の為に、出店の売り子さん達は全員水着着用にすればいいんじゃないかと思うんですよ!私アドバイザーカズマとしては!」

「馬鹿野郎!そんなん許される訳ねぇだろ!この変態!成金!」

「なんだと!?だったらリュウジも案を出しやがれ!」

「水着が無くても祭りは出来んだろうが!あぁん!?」

 

テーブルをバンバン叩き合い白熱した討論をする俺とカズマ。白熱したラリーを右左と首を動かす役員達や会長は唸り悩む。

 

「素晴らしい発想なのですが、やりすぎると警察に摘発されるのでは?」

「当たり前でしょ!小さい子供もいるんですよ!?そんな事したら治安維持担当の俺の首が飛んじゃいますよ!しっかりしてくださいよ会長!」

「摘発が怖くて祭りが出来るか馬鹿野郎!売上が伸びると分かっているのにやらない商売人がどこいる!ですよね!会長!」

 

会長!

会長!

会長!

 

「うわぁぁぁ!俺だって考えてんだ!静かにしろぉぉ!」

会長が遂にキレてテーブルをひっくり返した。テーブルの下敷きにされたカズマは更なる案を提示して来た。

 

「会長、俺に……考えがある!」

「あぁん!?」

「リュウジさん、落ち着いて下さい!アドバイザー殿!?その考えとは!?」

「今年の祭りは女神アクア感謝祭の名も付いている。祭りの横断幕に水の女神の名が踊っているんだ!想像してみてくれ!あちこちで水着を着た売り子達が水を掛け合っている風景を!」

 

なんっだと!?

 

ホワンホワンホワンホワ〜ン

 

俺は頭をフル回転させて想像して見た。

 

もぅ!胸ばかり見ないで下さいよぉ〜!

ちょっとどこ見てんのよ!

リュウジさん私、恥ずかしいです

どう?似合うかな……?

 

走馬灯の様に女の子達が目に浮かんだ。

 

ペコリーヌ、リーン、ウィズ、クリス…くそっ選り取りみどりかよ!

 

俺は鼻血をブハッと盛大に噴き出させ、慌てて拭った。

 

「ブフッ……水かけ祭りか、盲点だったぜ、天才だなお前。水かけ祭りは神聖な祭り、警察も教育委員会も手は出さない」

「天才だ!アドバイザーカズマ殿は天才だ!」

 

カズマ!カズマ!カズマ!カズマ!

 

会議室内はカズマコールで埋め尽くされた。

 

────────────────────────

 

翌日、俺とカズマはダクネスの部屋に呼び出され、様々な案件の話をしていた。

 

「なぁカズマ、リュウジ。実行委員会から『特別感謝祭概要書』と言うのがここにあるのだが、お前達も役員だったな?なんだこれは?」

「何って?当日街中打ち水もしないでこのクソ暑い中祭りをするのか?、この街は熱中症対策もしないのか!?水着は熱中症対策、その為だ!」

「住民の安全確保も領主代行の勤めだろ!それでも領主代行か!?恥を知れ!」

 

今にも許可しなければ大暴れするぞと言わんばかりの気迫に押されたダクネスは驚いていた。

 

「そっそうなのか?済まなかった、ここまで真剣に考えてくれてるとは思わなんだ。そういう事なら問題ない、許可しよう!」

「流石はダクネス、話しが分かるやつだぜ!」

「今後も頼むぞ、ララティーナ領主代行!」

 

スケベ根性恐るべし!

 

────────────────────────

 

祭りまであと3日に差し掛かった。連日の会議も上手く続く訳もなく、今日はアドバイザーカズマさんと運営委員会、俺がいる治安維持担当が激しく討論していた。

 

「爆発魔法、炸裂魔法の使い手が王都で魔王軍討伐として出払っているので今年は残念ながら花火大会は中止せざるを得ないですね」

「そうですか、それは致し方ないと思います。向こうは戦争中ですからね」

 

俺と会長が諦めたその時、ドン!とテーブルを叩くカズマが罵声を飛ばして来た。

 

「この馬鹿ども!花火大会を中止にする奴が何処にいる!何を考えてるんだ!花火と言ったらyukata!。yukataを見ずして何が花火大会だ!」

 

なんでそこだけ発音良いんだよ

 

「お前こそ何言ってんだよ言ってる事めちゃくちゃじゃねぇかよ、花火大会と浴衣関係ねぇだろ!?浴衣…いや失礼、yukataが無くても花火大会は楽しめるだろ!」

 

俺とカズマが言い争いをしてると、会長や役員達がなだめる。

 

「まぁまぁ、リュウジさん、アドバイザー殿もそんなに興奮しないで下さい。ゆか……失礼、yukataと言うのは、大昔に勇者候補の方が開発したと言われる衣服の事ですよね?」

「たかが花火大会と浴衣…失礼yukataではないか、確かに勇者候補の方も花火を見る時に着るのがマナーと言う言伝えがあるが、使い手がいない以上どうしようもないですよ?街で魔法使いを探すとなると時間もありませんし、ファイヤーボールじゃ味気無いでしょう?」

 

ほぼ、花火大会は中止の方向に向いている最中、アドバイザーカズマはまた提案を出す。

 

「こうなったら奥の手だ、Adventuresの1人に爆裂魔法使いが──」

「馬鹿野郎!めぐみんをここぞで出すな!」

「あんた何言ってんだ!却下だ却下!1発で祭りが消し飛ぶわ!」

「あんたやっぱりバカだ!こんな男に任せるなんて私は何を考えてたんだ!」

「すいません!この子には後でうんと叱って起きますから!穏便に!」

 

罵声が飛び交う中、俺は役員や会長さんにペコペコ頭を下げると、カズマが暴れ出した。

 

「なんだとこの野郎!おめーらこそ役員や会長辞めちまえ!花火大会は男のロマンだ!夏祭りには絶対に必須なんだよ!、ビッグイベントなんだよ!浴衣……いや、yukataを来た美女を見ながら花火を見て、さりげなく手を繋ぐ最高のイベントなんだよ!それをやらないだと!?馬鹿言うんじゃねぇよ!」

「すいません!すいません!この子は童貞で夢見がちなんですよ。女の子の手すら握った事ない子なんです。勘弁してやって下さい!カズマ落ち着け!気持ちは分かるけど!」

「うるせぇ!アオハル野郎!てめぇだって素人童貞だろうが!」

 

あん?

 

ピキっと血管を浮き立たせて俺はカズマと掴み合う。

 

この野郎人がグダグダにならないように支えてんのに言ってはいけないワード言いやがったな!?

 

「おい、取り消せよ、今の言葉!」

「何度でも言ってやんよ、この素人童貞!てめぇと違って俺は青春なんかしてねぇんだよ!すっこんでろ!」

「な、ん、だ、とゴラァァァ!上等だ表出ろ!ぶちのめしてやる!人の苦労もしらねぇでコノッ!」

 

ガシャーン!パリーン!

 

────────────────────────

 

さらに翌日、再び俺とカズマはダクネスの部屋に足を運んだ。

 

「『爆発ポーション使用許可……』おい、お前ら、こんなもの使うのか?危険はないのか?それれより、なぜお前らは傷だらけなのだ?怒らないから言ってみろ、何が原因でケンカしたのだ?」

 

ダクネスの問い掛けを聞きながらも俺とカズマは足でケンカをする。

 

「花火大会の代用品だよ、危険は無い、危険物取扱者の人を頼んだから」

「そのポーションは祭りに必要なんだよ、この祭りを失敗させる訳にはいかないんだ」

 

ズタボロの顔をしながら揺るがない意志を剥き出しにする俺とカズマ、ダクネスは首を傾げながら頷いた。

 

「まっまぁ、一生懸命さは伝わってくる。なので許可しよう。許可はするけど、何が原因でケンカしたのだ?」

「まぁ意地と意地のぶつかり合い?」

「正義と正義がぶつかり合えば争いが起こるものなのさ」

 

────────────────────────

 

そして祭り前日、今日で最後の会議になった。そして、今日はスタートから殺伐した空気になっていた。

 

「俺の故郷、浅草っていう所に『浅草サンバカーニバル』って祭りがあるんだ、水着の様な派手な衣装を着て踊り狂って行進していくっていう」

「それはやめとけって!女の子達に殺されるぞ!?お前そんなに見てぇなら一人一人に土下座して頼めよ!?」

「このエロガキ!昨日散々痛めつけられて懲りてねぇのか!?嘘ばっかり吐きやがって!なんださっきの案は!?男性器の模型に女の子を乗せて歩き回るって!子宝祈願だと!?こんなので産み出されるのは変態不審者だけだわっ!そんなイカれた祭りがあってたまるか!リュウジさん!あんたもグルなんじゃないか!?」

「ちょっと待って下さい!俺はこうして必死に引き止めてるじゃないですか!俺だって大変なんですよ!?」

 

こんなの実行して見ろ!俺エリスに殺されちゃうよ!

 

俺が役員達をなだめてると、カズマがテーブルをドンと叩いて騒ぎ出した。

 

「本当だって言ってんだろーが!このボケナス共!大体エリス祭りそのものが地味過ぎんだよ!なんだよ!皆でエリス教会に行って祈り捧げるだけって!普段でも出来るじゃねぇか!?他になんかねぇのか!?オレンジやトマトぶつけ合ったり爆竹鳴らしまくったり!」

「いやもう、それ海外の祭りだから!、なぁ聞けカズマ。ここは俺達が知ってる世界じゃないの!?分かる?異世界よ!?ファンタジーワールドよ?なんだ?お前まで異世界の常識を覆そうとする1人なのか!そして、祭りに文句があるならアイツ(エリス)に直接言えよ!俺は知らねぇからな!?」

「そうだ!本来祭りというのは神聖なもんだろ!お前の言う祭りが色々おかしいんだ!」

「大体アンタの出す案は全部ストレート過ぎるんだよ!エロがいけないとは言わないがもうちょいオブラートに包めないのか!?」

「なんだと!?人が一生懸命考えてんのにこの野郎!今日は手加減しねぇぞ!」

「この2人を囲め囲め!痛めつけろ!」

「あいたっ!このモブ共め、今ここでケリつけてやんよぉ!そしててめぇらの店買収して更地にしてやる!」

「やって見ろよ!暑苦しいんだよその鎧!」

 

わー!わー!

 

ガシャーン!バリーン!

 

────────────────────────

 

そして、その晩、俺とカズマはパンストを被ってダクネスの部屋に物凄い剣幕をしながら押し入った。

 

「オラァ!領主代行!この書類にとっととハンコ押せ!さもないと『スティール』すんぞ!」

「オラァ!さっさとハンコ押しやがれ!てめぇの歯ブラシをあんな事やこんな事に使ってやんぞ!」

「なんで今日はそんな格好しながらなのだ!?必死に訴えかけてくる前にそのパンストはどこから持ってきたのだ!?。分かった!分かったから!まず今は歯ブラシだけはやめてくれ!。そしてパンストを脱げっ!。どんな事をされるか詳しく知りたいたいが、今は忙しいんだ!やめてくれ!っというかリュウジ、明日は朝早いからな!?警備の件は任せたぞ?警備の腕章を渡しておく」

 

ダクネスは俺に『警備』と記された腕章を手渡した。

 

「わーってるよ!さっさとハンコ押せ!」

 

そして感謝祭当日。遂にその日がやって来た。俺はペコリーヌやクリス達より早起きをして。警備担当の腕章をレッドウォーリアに付けて会場に向かった。

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