※この作品はR-18です。

ゴーストフロントライン   作:蓮見民江

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2063年2月14日 01:01 UMP45

 実の所意気揚々と表情をとりつくろったくせに、金額交渉については少し難航していた。なんたってペルシカリアとヘリアントスがあれこれと条件をちけてめんどくさいことをしてくるからだ。ヘリアントスが金額を提示すればペルシカリアが条件をつけて、ペルシカリアが金額を提示すればヘリアントスが条件をつける。そのたびに振り出しに戻ってしまう。

「なんなのよもう。埒があかないからじゃんけんで勝った方が金額決めて、負けた方が条件決めて」

頭を抱えてこれまたわざとらしくため息をついたら二人はしょぼんとして小さくなった。まったくもう、大人なのか子供なのかどっちかにしてほしい。

「ほら、はやくして」

「はーい」

ペルシカリアの自称猫耳型ヘッドホンが表情にあわせてぺしゃんとつぶれる。これが16Labの最新技術かあ。おお細かい。

「会議を踊らせてしまったこちらが悪い。すまなかった」

ヘリアントスなんて普段は居丈高な女を演じてるのに、気を抜くとヘタレで接しやすいホイップクリームよりも甘い女だから笑っちゃう。そんなに甘い性格だから私につけこまれるのよ。

「すなおでよろしい」

怖さをのせた笑顔でチョロ甘い性格の二人をさらに威嚇してみる。びびって互いのことを抱きしめるもんだから、もーっと遊びたくなるの。

「ふぅん。ふふふ。おかしいったらありゃしない」

「ふええ怖いよヘリアン」

「まともな話し合いをするんじゃなかったのか」

ほーら、私にかかればお偉いさんだってかわいい女の子でしかない。てのひらで転がしてやれば、簡単にどこまでも転がっていく。人間って本当に愚かだなあ。もっとやってやろうかと考えを巡らせるべきかと悩んでいれば乱暴にドアが開けられた。

「45姉、かなり北の方でM16A1とM4A1にAR-15をみつけたよ!」

9のまさかの一言で私とヘリアントスにペルシカリアの三人は交渉のテーブルを蹴る。どうやらのんびり南へ向かう旅行にはさせてくれないらしい。ヘリアントスは支援部隊の編成のために通信いれて、ペルシカリアはAR小隊を起こすために通信をいれる。うんうん飲み込みが早い人は好き。

「9!」

「みんな起こしたよ!戦闘準備もした」

「いい子ね。ご褒美は何がいい?」

「頭を撫でて。あと添い寝」

「了解。それじゃ、行きましょうか」

「はーい。ついでに詳しい情報の収集しながらおやつにしよう。この前立ち寄った街で買った干しぶどう、まだ封を開けてないの」

「いいわね」

装備を取りに行くとヘリアントスたちに告げて夜を駆ける。はあ、私に静かな夜はいつやってくるのかしら。

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