──私は未だ嘗てないほど緊張していた。
浴室の扉を閉める音とシャワーが流れる音を聞き届けてから、そ~っと脱衣所の扉を開けてコソコソと中へ入る。
な、なんだかイケないことをしているみたいですごく緊張しちゃうなぁ。
浴室のくもりガラスを見ると小柄だけど出るところは出ているシルエットがシャワーを浴びているのが分かる。
籠を見れば最後に脱いだであろうびちょ濡れの下着の上下と、その下に今日の服と、朝に脱いだパジャマが雑に放り込まれていた。
……私はほぼ無意識に下着を手に取っていた。
いや、弁解させてください。
これは決して下心ありきの行動じゃないんです。
濡れたままの衣服をそのまま放置すると生地が悪くなるし、匂いも悪くなるし、一番下に敷かれた乾いたパジャマにも悪影響を及ぼしてしまうから、下着は洗濯ネットに入れて洗っておこうと思ったのだ。
だから、勘違いしないで頂きたい。絵面は年下の美少女の下着を両手で掴んでいる不審者かもしれないけど、本当に下心はないんです……!
……?
よく見ると籠の一番下に何やら見慣れないピンクの棒状の……!!?
「みーちゃん、まだー?」
「ひゃぅん!? も、もうイくから!」
下着と一緒に掴んでいたそれを慌てて隠して服を脱ぎ始めた。
ドクンドクンと鳴り響く鼓動を落ち着かせながら、ふと思い出した。
……アレを見たのはコミケの二日目の朝だ。
その前日、今宵ハナニヲシテイタ……?
……立花アスカ。
急に鼓動が落ち着きを見せ、その代わりに私の中の醜い嫉妬心が浮かびはじめる。
今宵、あれだけ私に懐いてるのに、少し目を離すと他の女のところへ行ってしまう……。
……いっそこのままここで私の物にしてしまおうか。
私は胸の中に複雑な想いを秘めたまま、シャワーを浴びるために浴槽へと入った。
「えっと、入っていいの?」
「うん、うん。隣、隣どぞ」
「じゃあ失礼して」
浴槽は2人並んで多少余裕がある広さだ。
元々一般家庭にしては広めな浴槽に、今宵が小柄なのが拍車をかけている。
私たちはなんとなく気恥ずかしくて横向きに三角座りで並んで浸かり、ぼーっとくもりガラスを眺める。
「ぁの」
「ねえ」
「ぁぅ……」
気まずさに負けて声を掛けると見事に被ってしまった。
今宵がまたブクブクと湯船に顔半分を沈めた。
「ごめんね。先いいよ?」
どうせ私はこの後どうしようか、みたいな中身のない話題だし。
「じゃ、じゃあ。ぇと、みーちゃん、夏コミからなにか怒ってる……?」
それを聞いた瞬間、私はチクリと胸の奥が傷んだ。
彼女が何を言いたいのか、そしてその原因が何なのか、辿々しい言葉でも私には理解できてしまった。
この1週間は結局、全部私の醜い嫉妬心が生んでしまった歪だ。
以前のような穏やかな関係を保ちたいのに、それで満足かと囁くもうひとりの私がいるのだ。
だからあんな挑発をしたり仕事に関する話もあるのに連絡を断ったりしてしまった。
正直、後悔はしていないけど今宵を不安にさせてしまったことだけは可哀想だと思っている。
「怒ってないよ」
「ウソだ、絶対怒ってる」
「嘘じゃない。ただ嫉妬してるだけ」
「嫉妬?」
小首を傾げる今宵は可愛らしかった。
そんな純粋な瞳で私を見つめ返してきて──あぁ、いつの間にか私とこの子の視線が何秒経ってもブレないことに気づいた。
その事実に気づいてしまって、私はほとんど無意識に今宵の耳元へ顔を寄せて、
「全部、わかってるから」
囁きに弱いことを理解しながら、必死に声を漏らすまいと我慢するその反応が楽しくてつい意地悪したくなる。
「立花アスカ、可愛いもんね」
「ゃ……」
「先輩たちみんなにも大好きって言ってるもんね」
「ぁ、みなと……」
息が掛かる度にぴくん、と跳ねる肩と吐息が可愛くて、次第にとろんと焦点を失っていく瞳が段々と私から理性を奪っていく。
あぁ、やっぱり、この子は魔性の女だ……。
「ねぇ、今宵」
「ん、んんぅ……」
「私だけを見て」
いつの間にか体勢は横並びから向かい合う形に、そして覆いかぶさる形で、押し倒すように、私が上から今宵を見つめ下ろしていた。
いくら広い浴槽でも向かい合っていればそれなりに窮屈で、お互いの足や腕が絡み合う。
それが余計に私の中から理性という理性をすべて蒸発させていく。
白磁のように滑らかな首筋を見ていると、私の中の独占欲がまた鎌首をもたげ始める。
「んっ」
「ぃ、っぅ……」
首筋を噛んで、噛んで、何度も印を付けて。
今宵が痛みに顔を歪めるたびに私の中でゾクゾクっと嗜虐心が刺激されていく。
「今宵が悪いんだよ」
「ゎ、わたしが……?」
自分じゃ何もできない人に愛されるためだけに生まれてきたような子が、私を信じて心を開いてくれて。そして今は苦痛に耐えながら、それでも私を見つめ返してきて。
冷静でいろって方が無理でしょ……!
「ごめんね、私、今宵のこと壊しちゃうかも」
壊してでも、今、私は黒音今宵という存在が欲しくて堪らなかった。
そんな黒い感情に支配されて、それでも今宵は熱に浮かされたような瞳で私を見つめて、
「いい、よ? みなとなら、なにされても。わたしは」
──湊が好きだから。
最後の理性を焼き切る一言で、私の中の歯止めが壊れる音がした。
今までのゆったりした動きとは変わってバシャバシャとお湯を撒き散らしながら、ただ本能に従って今宵を押し倒し、唇を奪う……。
「んむっ!?」
「ちゅっ……ちゅぅ……」
そのまま今宵の唇を貪るように味わう……。
……今宵の味はは私の思っていたよりも遥かに甘く、そして脳を蕩けさせるような麻薬のような味で。いつまでもキスを続けていたいほど甘美な味だった。
「んむぅ!!むぅう!?」
「れろぉ……」
でも私はそれだけでは満足が出来ず。そのまま今宵の口内へと舌を無理矢理侵入させそのまま口内を貪るように味わう……。
全身に幸福感が包み込み、そのまま何度も何度も味わう!!
「「……ぷはっ……はぁ……はぁ……」」
気が付けば息をするのも忘れるくらいの長い口付けをしていた……。
「はぁ、はぁ……み、みなとぉ……え?んむぅ!?」
今宵が潤んだ目でこちらを見ているのを見て私はまた唇を奪う。
今度は今宵の舌を無理矢理手繰り寄せ、そのまま強引に絡めていく。
舌が絡み合う度に私の理性はドンドンと壊れていく。
……何度繰り返しただろうか。
やがてキスだけでは満足出来なくなり。今宵の豊満な胸へと手を差し出す。
「あっ……やっ……」
今宵は僅かにだが抵抗するが、拒絶する素振りはないのでそのまま胸を揉みしだく……。
私よりも遥かに大きなそれはとても柔らかく、それでいていつまでも触っていたくなるものだった……。
……この子は本当にどれだけ無自覚にこの体を見せつけてはヤキモキさせていたと思ってるのだ……。
「ぴぃ!!み、みなと……いたい……」
「あ、ごめんね……」
どうやら無意識のうちに強く揉みすぎていたらしい。
……でもこの魔性の体が悪いと私は思う。
「痛かったよね?おいで?」
「ぇ……ぅ、うん……」
流石にそろそろ今宵をバスタブにもたれ掛けた状態で続けるのも可哀想なので、今宵を私の膝に座らせる。
小さな女の子を抱くような体勢だが、今宵は小さいので簡単に収まった。
「うぅ……きすされたから、そのまま……んあっ!?」
そのままエッチな事は終わりだと思った今宵にそのまま不意打ちのように胸を揉みながら耳に息を吹きかける。
「あっ!!ふぁっ!?ァぁン!!」
耳が弱い今宵は、それだけで嬌声をあげながら面白いように体をくねらせる。
私はそのまま片手で胸を愛撫しつつ、そろりそろりとお臍の方へともう一つの手を滑らせていき、そして……
…クチュ…
「んぁあああ!!」
手が今宵の膣口を探り当てると共に、今宵が今日一番の大きな嬌声をあげる。
「み、みなとぉ…そ、そこはらm、んにゃぁあああ!!」
何がダメなのだろうか……。
湯舟とは明らかに違う粘り気を持った液体を分泌させている子が言っても説得力がない。
私は気にせず今宵の膣口を攻め続ける。
「アッ!!アァッ!!にゃ!!」
さっきとはまるで違う甘い嬌声をあげる今宵を見ると、何か背徳感のものを感じ背筋がゾクゾクと震えるのを感じる。
……モットキキタイ……ドウスレバキケル?
「そういえば、今宵……姫穣さんから聞いたんだけど……カウントダウンってこういう風に使うんだって?」
「ハァ、ハァ、え?み、みなと……?」
今からする事をまだ判っていない今宵の耳元に近づき。私は胸と膣口を同時に攻めながら囁き始めた。
「じゅう」
「え?アッ!!ふにゃああ!!」
今宵はカウントダウンを始めた途端に何かを理解したのか、もしくは条件反射なのか急に大きな嬌声をあげながら暴れだした。
「きゅう」
私は今宵が暴れるのも気にせずにカウントを続ける。暴れてもその辺の子猫より貧弱なのでどうせビクともしない。
「はち」
「にゃああああ!!んむぅううう!!」
流石に鳴き声がうるさくなってきたので、指で口を塞ぎながらそのままカウントを続ける。
「なな」
「ろく」
「ごー」
「よん」
だんだんとカウントが近づく毎に今宵の体がびくびくと小さく痙攣し始める。……まだ終わってないのに軽くイってるような気がする。
「さん」
「にー」
「いち」
……それはカウントダウンが終わると同時に来た。
「ぜろ・・・・・・ぜろ・・・・・・ぜろ・・・・・・」
「あっ、あぁっ!!んにゃゃぁあああああああああああああああああっ!!」
今宵が大きく痙攣しながら、潮を噴き出した……。
あぁ……噂でしか聞いたことなかったけど、本当に潮吹きってあるんだな想いながら。
その光景を見た私は更なるどす黒い欲望が浮かぶのを胸の中に感じていた。
アノオモチャヲツカッタラ、モットモットイイコエデナクンジャナイカ?
私は未だにイキ続ける今宵を抱えて、湯船から出てバスルームの床にそっとおろした。
できればバスマットが欲しかったところだが、もうそんなことはどうでもいいくらい今宵をぐちゃぐちゃにしたかった。
脱衣所で見かけたそれを手早く見つけると、まだ虚ろな目をして痙攣する今宵の膣中へと……。
「いくよ?今宵……もっとイイ声を聴かせて?」
容赦なく根本まで差し込んだ。
「ぴ!に゛ゃ゛あああああ!!」
しかし、予想に反してそこに合った光景は……。
膣から鮮血を流しながら泣く今宵で・・・・・・。え???いつもこれつかってるんじゃ???
しかし、そんな事を考えてる間に……。
「貴様!?今宵に何をしてる!?」
怒号と共に現れた今宵そっくりの美人の女性を見て、私は刑務所に入る未来を想像した……
今宵ちゃんが処女な件に関しては、買ったのはいいけど、処女膜破るのは怖いから先っぽだけで遊んでたって解釈をしています。
後、最後の挿絵はもしかしたら消すかもしれません。