もちろん先生とのエロも
どうして自分はベッドで寝ているのだろう、むくりと体を起こして窓の外を見ると外は明るい、いや、明るすぎる、どう見ても朝はとっくに過ぎている、まずい、慌てて起き出して台所に行く。
「ああ、起きたのか」
「は、はい、あの、今、何時」
「昼を過ぎたばかりだよ、昨夜は色々とあったから、さあ、食べなさい」
最初の1日目も、こんな風に朝ご飯を食べた、オートミールをと思い出しながら席に着くと目の前にパンケーキが出てきた、とても美味しそうだ。
一口食べて実感する、マ○クのモーニングセットより美味しいと。
「先生、あたし洗濯しますから、汚れた服は全部出してください、あの二人、メイちゃんとあの男の人スカーさんの分もまとめて洗いますから」
「いや、そんなことは」
「遠慮しないで、任せてください」
家事はある程度、できるのでと言いながら朝食を完食すると席を立った。
そんなに悪いことをしただろうか、洗濯しただけなのに。
まるで殺意を感じさせるような視線だ。
「勝手なことしてすみません、でも一週間も溜めてるのはよくないと思ったんです、それに下着ともなると」
ここはもう、謝るしかない、さっきから何回、頭のを下げているだろうと思ったが、もう誤り倒すしかなかった。
「まあ、悪気があった訳ではないし」
先生は援護してくれるが、その顔はビミョーだ。
「スカーさん、怒っていませんよ、ねっ、ねっ」
少女の言葉に頷いたような気がした。
「じゃ、今度から遠慮せず下着、褌も出してください」
そう言ったとき、家の外から聞こえてきたのは車の音だ。
女は窓の外を見て振り返った。
「先生、お客様です、二度目の訪問ですよ」
このとき女は洗濯物を家の前に干せばよかったと思った、かなりの量の洗濯物、ブリーフと褌を見て、どんな顔をして、あの軍人は入ってくるのだろうとそんな馬鹿なことを考えたのだ。
「この間は失礼した」
ロイ・マスタングは菓子らしき包みとと花束を女に差し出した。
違うのでは、これは普通、家の主人である先生に渡すものではないと思ったが、そこまで口を権限は自分にはない。。
「お茶入れましょう、メイちゃん、食べていいから全部」
メイは、えっという顔になった。
「子供はお菓子好きだもの、ちなみに、あたしは食べません、大人ですから、先生、花を生けてきますね」
そう言って部屋を出ようとしたが女はふと立ち止まり、振り返った。
「紛失した書類、役に立たないでしょう」
女の言葉にマスタングは、えっという顔になった。
「キンブリーさんが、言ってたから」
そう言って女は口を閉じた、余計なことを言ってしまったのか、自分はと言いたげな顔になったが、すぐに部屋を出て行った。
【違う、ワタシが言ったのだ】
音が聞こえた気がしたけど、ううん、気のせいか、女はふと音に気づいた。
「雨、うそ、まずい洗濯物が」
さっきまで晴れていたのにと慌てて外に出た、駄目だ、女は誰か来てと呼んだ。
やってきたのはスカーだ。
「すみません、あっ、褌はご自分で取り込んでくださ」
言葉が途中で途切れたのは男が、ものすごく怖い目つきで睨みつけてきたからだ。
グラトニーでは押さえるのが精一杯ねと美女は肩を竦めた。
あの男が失敗作ならよかったのだ、ホムンクルスではないというのは明らかだ、キメラと掛け合わせたのかもしれない、キメラの力が作用しているのかもしれない。
厄介だわ、今の自分たちだけでは到底、ではどうする。
そのとき、声がした、男の声だ、紛れもなく、それは。
お父様と美女は呼びかけた。
まだいるんだ、先生と何を話しているんだろう、気になるけど盗み聞きはよくないと思いつつ、ドアのそばまで行って思った、そうだ、お茶を出していなかったと。
そのとき、ドアをノックする音が聞こえた。
「こちら、マルコ先生の診療所ですよね」
「そうですが、先生は今、来客中で」
「では、外で待ちます、大事なお話があって」
中年の男性は人の良さそうな笑顔を向けてくる、それなのに不安な気持ちになった。
気をつけてください、ふと、キンブリーの言葉を思い出した。
ショウ・タッカーという男です、こちらに来るかもしれません、直接、何かしてくることはないと思います、危険はない、だからこそ。
「厄介なんですよ」
そうだ、名前、タッカーだ、男をじっと見ながら女は、ちょっと、待ってくださいとドアの向こうを見て呼んだ。
「ス、スカー、すかーさん」
部屋から出てきたスカーは男を見て不思議そうな顔をした。
すると、女はすぐにスカーの背中に隠れるように逃げた
「あなた、ショウ・タッカーさん、でしょう」