※この作品はR-18です。

鋼の錬金術師 ここはどこ     作:木桜 春雨

24 / 27
ブラッドレイの登場、削りました、もう少し変わったシチュエーションで登場させたいと思ったので、後スカーを、もう少しかっこよく書きたい。



ワイシャツと焼き餅、スカーはモてないらしい(エンヴィー) 改

 ごしごしとシャツを洗ってみたが、襟元にうっすらと残るキスマークを見て脱力というか、やはり駄目かと思ってしまった、化粧品、おしろいやフェイスパウダーと違って口紅は完全には難しいのだ。

 駄目なら捨ててくれて構わないと言ったが、このシャツは引っ越してきて街で買ったばかりなのだ、掃除に、ぞうきん代わりに使うのも正直、もったいない。

 捨ててもいいと言ってたのだから自分のシャツ二しよう、口紅の部分にキスマークの刺繍でもすれば誤魔化せるだろう。

 いや、それはまずいかと思ってしまう。

 焼き餅ですか、昨日、メイに言われた言葉を、ふと思い出した、否定するのも面倒で、ややこしくなりそうなので大人の対応で、そうなのと言ってしまった。

 スカーは無言になり、先生に至っては子供が何を言い出すやらと、はははと誤魔化し笑いをしたが、顔は少しぎこちないものだった、ビミョーな空気が流れたのはいうまでない。

 恋、恋愛、正直、今更だと思ってしまう、今が十分、衣食住、満たされているのだ。

 掃除、家事、最低限の事をするだけで、無職、プータロー、働けなどと強制される事もない。

 家の中の事をやってくれて助かっている、ありがとうと言われるし、家族意外の人間、男の人から、ありがとうと言われるのが、こんなに嬉しいとは最近、思ってしまう自分は、もう枯れきってしまったのではないかと思いながら女は洗濯物を干し始めた。

 

 

 無事に引っ越しがすみ、荷物の整理が住むのに二週間あまりが過ぎた、

 自宅から軍の敷地内の診療所までは交通機関を使うことに問題はない、軍から送り迎えをするという申し出があったが、これを断ったのは自分なりのけじめと意思表示だった。

 

 「失礼します、ドクター、ちょっと看てもらえますか」

 昼を少し過ぎたばかりでマルコとスカーは医務室でランチタイムを取っていたが、ひょっこりと顔を覗かせた男はハボック、ロイ・マスタングの部下だ、入ってきた、その顔には青あざ、腕には擦り傷がある、だが、怪我をして痛みを我慢しながら、やってくる顔ではない。

 「また、おまえさんかね」

 少し呆れた口調になったのも無理はない。

 「あっ、食事中ですか、すみません」

 頭を下げながら入ってきたハボックは手作りのランチですか、いいですねと言葉を続けた。

 マルコはサンドウィッチを一切れ差し出した、良かったら食べるかねと。

 すると遠慮の欠片も見せず、手に取り口に運び、うまいと言いながら嬉しそうな顔をし、美味しいです、料理上手ですねと言葉を続けた、すると相手が食べ終わったのを見てマルコはありがとうとハボックに笑いかけた。

 「ああ、私が作った」

 マルコの言葉に男は一瞬、えっと無言になった。

 

 ハボックが出て行くと部屋の中は二人きりになった、視線を感じてマルコはふと顔を上げるとスカーと目が合った、黙っているのもまずいと感じのかもしれない、大人げないと思うかねと思うかねと小さく息を漏らした。

 「保護者という訳ではないが、だが、彼女が家、生まれた国に帰ることができれば、それまでの間は色々と見守ろうと思っているんだよ」

 ドクターは本来、真面目な性格だ、そう思うのは不思議ではないのかもしれないとスカーは思った。

 「帰れなかったらどうするつもりだ」

 マルコは言葉に詰まった、その可能性がない訳ではない、アームストロング家の当主からの話は正確ではないが、写真の人物、大人も子供も帰ったのかどうかも分からないらしい。

 「ドクター、もし、帰りたくないと言い出したらどうする」

 すぐには言葉が出なかった、彼女自身から詳しく聞いた事はない家族や友人のこと住んでいた環境など、だが、ここよりは住みやすいのだと思っていた、いや、それも自分の思い込みかもしれない。

 「ここに居たいと言い出したらどうする、追い出す、否、突き放す事ができるのか」

 

 

 「やだなー、イシュヴァール人って、そういうこと平気で言うんだ、冷たいな」

 

 沈黙を破ったのは少年の声だ、ドアが開き入ってきたのはエンヴィーだ。

 「元気かい、先生、これ、やっと手に入れた」

 胸の間から取り出したのは一枚の紙だ、受け取ったマルコは不思議そうな顔になった、紙自体は古いものだと分かるのだが何も書かれてはいない。

 「じゃ、渡しといてよ、それからさ、あんた」

 エンヴィーはスカーを見た。

 「女にモてないだろ、無理ないぜ」

 むっとしたスカーを見て、エンヴィーはにやりと笑った。

「少しは見習った方がいいぜ、なあ、先生」

 

 まさかスカーから、あんなことを言われるとは思わなかった。

 絶対に帰れるという保証はない、いや、それ以上に本人が帰りたくないと言ったら突き放す事ができるのか、自身の性格は誰よりも分かっているつもりだ。

 今までの人生、肝心な所で決断を下すのを先延ばしにして失敗や後悔を繰り返してきた、今度ばかりはと思いつつ何度もだ。

 自分が色々と考えたところで何も始まらないし進めない、本人の意見も大事だ、こういうときは聞いてみてもいいかもしせれないとマルコは思った。

 だが、後になって、これを後悔するとは思いもしなかった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。