シン国に対して、現れたホムンクルスは恨みを抱いているのか、ちょっと話を足しています。
誤字脱字、変換間違い少しずつ直しています。
石が砕けた、キンブリーは掌の、それを一瞬、何故という顔で見たが、すぐに視線を移した、男は自分よりも背も高く大柄だ、接近戦なら勝てるだろう、自信かあった。
「援護、お願いできますか」
先生と言いかけたときだ、地面がぐらりと揺れた。
地面が盛り上がる、それは大きな扉だ、黒い扉はゆっくりと開き始めた。
そして音が聞こえてきた。
「おい、大丈夫か、急げ」
「救急車だ、早くしろ」
「信号無視だ、なんて」
「あんた、しっかりしろ、聞こえるか」
「数値が下がっています、早くしろ、このままでは」
聞こえてくるのは複数の人の声だ。
あの声、聞いたことある、腕の痛みよりも、その声が気になってしまい、女は首をわずかに傾けだ、だが、何故か、目を閉じた、見たくないと思ったからだ。
何故なら、自分は、もう、あそこには。
女の声がした。
「どういうつもりなのかしら」
少しけだるげな声は嫌悪という者をはっきりと感じさせだ、扉を後ろ手に閉めながらゆっくりとした足取りで扉から、こちらへと歩いてくる。
キンブリー、マルコ、スカーとメイが驚いたのは女の後ろから少年が現れたからだ、エンヴィーだ、死んだ、いや、消滅した筈だ。
高くジャンプし、エンヴィーは男の頭に飛び乗ろうとしたが、それは片手であっさりと振り払うと少年の足を掴んだ、少年が叫んだからだ。
「こいつ、なんだ、力が」
少年は姿を変えた本来のお巨大なは虫類の姿にだ、大きく口を開けて息を吐くと男の腕と女の体を丸ごと飲み込むと、離れる。
女を吐き出し、少年の姿に戻った。
「ざまあみろってんだ、くそ野郎っ」
憎々しく吐き捨てる、ざっくりと食いちぎられた腕を男は見た、だが、その顔が瞬間、にんまりと笑った、同時に腕が生えた、それは一瞬のことだ。
「再生、早すぎる(だろ)」
美女とエンヴィーは思わず叫んだ、自分達よりも早い再生能力に美女と少年の顔に浮かんだのは戸惑いの感情だ。
「おい」
エンヴィーは指さした。
「よく見ろよ、おまえの目の前にいる人間」
驚いたのは少女だ。
このとき、男は何が言いたいとばかりに視線を移した、子供ではないか、ただの、黒髪の。
黒髪、黒、クロい、黒い髪、ふいに呟きが、男の口から漏れた。
「おまえ、もしか、いや、シン国の人間」
男は少女に飛びかかろうとした、それは怒りの叫びだ。
「ははは、今頃気づいてやんの、じゃ、隣も見てみろよ」
「挑発して、どうするの」
美女の言葉にエンヴィーは笑う、気づかなかったのかと、そのとき、ごごごぉっと地鳴りのような響きがした、扉が閉まり始めたのだ。
「早くして」
「くそっ、イイトコなのに」
「カエせ、返せエエッ」
男が腕を伸ばし少年の髪を掴もうとした、いつの間にか、片方の左手が大きなナイフの様になっている、少年は避けたよけた、だが。
落ちた腕は白い指のついた細い腕、それはエンヴィーの、少年のモノではなかった。
「出血がひどいですね」
「ああ、ぶつかった瞬間に、もう」
「可哀想に、運が悪かったとしか言いようがない」
何、その運が悪かった、それって、まるで、おかしい、だって、聞こえているのに、こんな似はっきりと、ただ、動かないだけで生きているのに、目を開けて聞こえてますと声をかけようと思った。
だが、思っただけで声は出なかった。
「少し休んで下さい、先生、あたし、ちゃんと見てます」
部屋に入って来た少女の言葉に振り返ったマルコは大丈夫だと言いかけたが、駄目ですと少女は首を振らなかった。
「あの男、スカーさんもいます、それにもしかしたら、患者さんが来るかも」
「診療所は少し休むつもりだよ」
あのホムンクルスは逃げた、もし何も知らない人スラムの人間、患者が来て巻き込まれたら大変なことになるからだ、その説明を受けてリンは眠っている女に視線を向けた。
今日で十日あまり、あの日から目を覚ますことなく眠り続けているのだ。
目を覚ますまで待つしかない、待とうと医者のマルコは言ったが、暇さえあればベッドの側で見守っている。
「先生、だんまりはなしですよ、説明してくれませんか、詳しくね」
キンブリーは帽子を取り椅子に腰掛けると、自分はここから動きませんよという顔と態度でマルコを見た。
この男一人だけなら、何とか誤魔化そうという気持ちになったかもしれない。
だが、隣にはスカーがどんと座っている、まるで自分にも聞く権利があるといわんばかりに腕組みをして睨んでいるのだ。
「驚きの連続ですよ」
「あいつらが生きていたのも驚きだ」
スカーの言葉にマルコは、それは自分もだと頷いた。
「しかし、わかかりませんね、シン国という言葉に過剰に反応していたようですが、お嬢さん、ホムンクルスについて、何か事件などありましたか、シン国は」
メイは首を振った、その顔を見てキンブリーは調べてみる必要がありそうですねと、どこか楽しそうに、にっこりと笑った。
キンブリーとスカー、ようやく出せた。
これからどうなっていくのか。