わりかしエッチなウサギさん 作:新梁(十八禁)
今回のあらすじ
幼稚園から初エッチまでじっくりとかやれる訳ねーだろ!
ふーんさん、大自在天さん、誤字報告ありがとうございます。
庄田家長男、庄田反撃には一人の幼馴染が居た。その幼馴染の名は兎山ルミ。褐色の肌と真白の髪、側頭部から天に向かってピンと立つ長い兎耳が特徴の勝ち気な美人である。
反撃とルミの出会いは僅か生後数ヶ月にまで遡る。家が隣同士であった二人が初めて顔を合わせた時、母親の腕の中でぬぼーっとしている反撃を、同じく母親の腕の中に居たルミが何故か必死になって蹴ろうとしていたと、二人の母はそう語る。
それから彼等は幼稚園に入り、ルミはその勝ち気な性格と生まれながらに発現していた個性による優れた身体能力、そして幼いながらも周囲に美人になる事を期待させる容姿で瞬く間に園のカーストトップに躍り出た。周囲には常に男女数人の取り巻きがおり、彼女がドタバタ突っ走る後を何人もの園児が続いていき、彼女の好きな遊びや遊具が園内で流行る。ルミは齢五歳の頃には幼稚園児という小さな獣たちの長として君臨していたのだ。
「ハンゲキー! いっしょにヒーローごっこしようぜ! おまえヴィランな!」
「はいぃ? いやだけ……ああ分かった、分かったから。やるから」
ただ、その園内最大規模を誇るルミの群れに加わらない男が一人居た。何を隠そう幼馴染の庄田反撃である。
この男は他の園児達との遊びには積極的に参加せず、普段は幼稚園で新聞紙遊びのために置いてある古新聞をじっと眺めていたり、子ども百科事典をひたすら読み込んでいたり、かと思えば目的もなく園の広場をグルグル走り回ったり登り棒をひたすら登ったり降りたりしている妙な奴、有り体に言えば不気味な奴であった……が、しかし。どういう訳かルミはこの男の事をえらく気に入っており、何かとこの男の側に寄っていっては遊び相手をねだっていた。
「やいヴィラン! ドロボーするな! うさぎヒーロールミがあいてだ!」
「うるせえ! これを持ってかえらなきゃムスメがどうなるか! ゼッタイにげ切ってやる!」
「サイドキックー! かかれー!」
「は? ちょっ多くね!?」
そのヒーローごっこ(という名の多対一鬼ごっこ)を見ていた幼稚園の先生は反撃の持つ何ともアレなヴィラン像に、新聞を子供の手に取れる場所に置いておくべきか少し悩んだという。
そうやってルミはすくすくと健全に、反撃は若干ひねくれつつも身体的にはまあ健全に育ち、小学生の中学年になった頃にある微笑ましい? 事件が起こった。
それはルミが相変わらず近くの河原をひたすら走っていた反撃の首を引っ掴んで公園へ連れて行こうとしている時。その通り道にある小さなアパートの一室から何やら切羽詰まったような、高い喘ぎ声が聞こえてきたのだ。
咄嗟にギクリと身を固める反撃。そして今聞いているものが一体何なのか分からずに怪訝な顔をするルミ。ルミは好奇心につられてそのアパートの窓を覗き込んだが、すぐさま反撃に頭をシバかれて公園に引きずられていった。よってルミは『決定的』なものを見る事は無かった。
「…………なーハンゲキー」
「アんだよ? まだ覗きてえのか? ヒーローになりたいのに覗きなんかすんじゃねえ」
「うるせーな! もうしねーよ! そうじゃなくて……あのさ……」
「ん?」
「さっきの人……チューしてた」
「……………………へえ」
その後の話の展開をある程度察した反撃は周囲を見回す。丁度家の近くの公園に行こうとしていた為、今現在自分の歩いている通りには実家である庄田家が建っていた。反撃はルミからゆっくりと離れ、不意打ちでダッシュして庄田家の玄関に転がり込んでドアを閉め……る前にルミに反対側のドアノブを握られた。
「逃げんな! ハンゲキ!」
「まだ早い! まだ早い! まだ早い!」
「ちょっとくらいいーだろ! 開けろって!」
「駄目! 無理! まだ早いって!」
「いつならいいんだよ!」
「…………まだ駄目だって!」
「だからァ!」
「いつか! いつか! 今はまだやめとこう! いつか! な!?」
「フザっけんなァ!」
そうやって玄関先でガッチャンバッタン扉を開け閉めしている反撃の頭を、庄田家次男を妊娠中の反撃の母親が持っていた新聞紙でぶっ叩く。
「アイッデェァ!?」
「玄関壊れるでしょうが。全く……今度は何?」
反撃とルミのイザコザを何度となく処理してきた歴戦のオカンである庄田母はまずは目の前に居る二人の意見を聞く。反撃とドアを開けたルミは、同時に互いを指差した。
「「だってこいつが窓を頭シバき込んで他人のキス見て逃げやがった許せねえ!」」
「一人ずつ喋りなさい!」
「アだっ!」
「イデッ!」
そうしてリビングに二人を呼び寄せて麦茶を渡し、それから二人の言い分を聞いた庄田母は、腹を抱えて爆笑した。
「アッハッハッハ! そんで二人して玄関で戦ってたの!? キスさせろーって! まだ早いーって!? アッハッハハハハ! お腹痛!」
「笑うな……」
「クソ……」
苛立つ反撃と今更に自分のした事が割と恥ずかしい事だと思ったのか顔を赤くして未だ反撃を睨みつつも細い声で悪態をつくルミを見て、庄田母は机に頬杖をついてニヤニヤと笑った。
「やってあげりゃ良いじゃないのキスくらい」
「はっ!? ばっおま、はぁ!? ルミはまだ小五だぞ! 小五!」
「そりゃアンタもでしょーに。全くなんでこんなにマセてんだか……ねえルミちゃん」
「……ぁい」
顔の熱を冷ますようにチビチビと麦茶を飲んでいた所にキスするしないの話を蒸し返されて恥ずかしそうに顔を赤くしながら自分を睨むルミに笑みを深めつつ、庄田母は反撃を指差す。
「ルミちゃんは、誰でもいいからとりあえずキスがしてみたいの? それとも、『反撃と』キスがしたいの?」
再び慌てる反撃を無視してルミを見つめる庄田母。ルミは更に顔を赤くして下を向き……それでも反撃の服の袖をグイッと引っ張った。
「……だってさ。男の見せ所よ反撃」
「…………えぇ……うぬおぉ……小五……小五……」
「だからアンタも小五でしょ。あ、私が居ると邪魔かしら!? じゃあ席外すわね! ごゆっくりー! おほほほほ!」
「るっせぇババァ笑うな! ……ルミ、部屋行くぞ」
「……ん」
反撃の部屋に入ったルミは、本棚に新しい漫画の新刊が入っている事に気が付き、いつもそうしている癖で本棚から漫画を抜く。それを見た反撃はどうやら意識が漫画に行ったようだと内心ホッと息を吐きつつ扇風機を動かし、タンスからシャツとタオルを取り出して汗でベタベタになった肌を拭う。
「……」
「はーあ、全く……あの出歯亀っぷりにも困ったもんだ全く……」
汗を拭ってシャツを着替え終わり、定期購読している『月刊マイヒーロー』(対象年齢:十五歳)をペラペラ捲っているとトントン、と肩を叩かれた。
「ん? ルミ…………」
「…………ハンゲキ」
先程母にからかわれた時と同様に顔を赤くしたルミの潤んだ瞳には、不満感、そして、隠しきれない不安感が混在していた。それを見て溜息を一つ吐いた反撃は、ルミの白い髪と、顔の横から生えるフワフワとした耳を毛並みに逆らわないように優しく撫でた。
「あー……うん、今のは俺から来てほしかったんだよな……悪かったって……お前とキスしたくない訳じゃないんだ。ホントだぞ?」
「……じゃあ、すりゃいいじゃん」
「そうなんだけどな…………うん、そうだよな」
一呼吸、しっかり吸ってから、ルミ、と一言名前を囁いた反撃は、彼女の緊張でガチガチに固まった肩を柔らかく撫でてからその身体を引き寄せる。そして、キュッと固く結ばれた唇に、舌で少し湿らせた自分の唇を軽く押し当てた。
ピン! と芯が入ったかのように真っ直ぐに立つ兎耳。ビクリ、と震える身体。しかし逃げようとはしないその未成熟な身体を少しだけギュッと強く抱きしめて、反撃はその唇を離した。ルミは変わらず赤い顔で、その小さな手を唇に当てて今の感覚を反芻しているようだった。兎耳は忙しなくピロピロピコピコと揺れに揺れている。
そんな彼女の頭を反撃がよしよしと撫でていると、呆然といった様子だったルミの目尻がキュッと釣り上がり、反撃の肩をバシバシと結構な力で叩き始めた。
「オァッ、イデっ!? 何、何だよ!?」
「るっせっ、るせえ! 何だお前、何なんだよ! もう! クソ! なんかムカついた!」
「意味わかんねえ!」
「なんでお前、そんな慣れてんだよ! ガチガチのアタシがバカみたいじゃねえか! このっ!」
「待てっ、おま、足は止めろォ! お前足強いんだから!」
その後ギャーギャーと騒ぎ立てながらも更に二、三回程同じ経験を積んだ二人は、その日庄田家で食事を取り、反撃は煮物の人参をルミに全て強奪された。
十五年後。反撃、ルミ、二十六歳。
とある街中。夕暮れ。
「……あん? 何見てんだ反撃」
「母さんが家の片付けしてたら見つけたんだと。写真送ってきた……ホラ」
中型トラックを改造して作られたキャンピングカーがラビットヒーローミルコの自宅であり、また、そこはミルコの唯一のサイドキックである吸撃ヒーローインパクトの住居でもある。今日解決した事件場所の近場にあったスーパー銭湯で身体を洗い、併設された食堂で食事をとった二人は同じベッドに並んで寝転がって束の間の休息に浸っていた。
「あ? ……あー、なんか覚えてんぞ。これ確かアレだろ? レンゲキが産まれた時の」
「そうそう。絶対産まれた二連撃と写真取ろうぜ! って盛り上がったのに結局難産でその日面会できなくて……何でか知らねーけど病院前で二人で写真撮ったんだ」
「何で二人で写真撮ってんだ……何も意味ねーだろコレ」
「覚えてねーけどとりあえず撮りたかったんだろ。写真を」
そう言って懐かしげに写真を眺める反撃の腕に自分の腕を柔らかく絡めたルミは、そういえばこの頃だったよな、と厚い筋肉に包まれた肩にグリグリと顔を押し当てながら呟く。
「ん? 何が」
「アタシと反撃が初めてキスしたの」
「…………あー、小五……」
「あー! あん時お前小五なのメチャクチャ気にしてたよな!」
ケラケラと笑うルミに少しだけ気分を害した反撃は、持っていた携帯をベッドの横の充電器に差し込んでから身体の向きを反転させ、あの時に比べ随分と厚く、そして硬くなったルミの肢体を腕の中に抱え込む。そんなに過剰な反応をされるとは思っていなかったルミは軽く目を見開き、その大きな耳がパタパタ、と慌てたように揺れるが、やがて彼女は挑発するような見下すような、そんな目つきで反撃を睨んだ。
「何だよ、抱いて誤魔化すってか? アァ?」
「……そうだよ」
「……ン」
かつての焼き直しのように、ルミの耳を軽く優しく撫でてから部屋着のシャツに包まれたその身体を抱き寄せ、反撃を待つ唇にその唇を合わせる。耳を撫でていた手を後頭部に持っていってルミの頭を固定し、角度を細かく変えながらより深く、より深くと唇を軽く食む。
「……っ、ふ……ンンっ」
耳と同じように後頭部を軽く撫でながらルミの上唇と下唇を自分の唇で挟むようにして何度も愛撫した反撃は、ポンポン、と軽くその頭をあやすように叩いてから唇を離した。途端若干息を吸えていなかったらしいルミが思い出したように呼吸をする。
「……ッハ、っハァ……」
「大丈夫か?」
「……あんま舐めんなよ。こんくらい平気だっつの」
「お前キスの時に息止める癖治らねえなあ」
「るせえ! 馬鹿! っんあ、今触んな!」
「まあまあ」
「っん、ン! ンふ……止め……って言ってんだろ!」
下腹の付近を触っていた癖の悪い反撃の手を叩き落とし、ルミは反撃に両手を差し出した。
「ルミ?」
「…………ん」
「抱っこか?」
「ん!」
「はいはい……と」
少し機嫌を悪くしたルミをあやすようにその身体を抱え込んだ反撃は少しルミを揺らし、(随分重くなったなぁ)等と思った。ルミにバレたら確実に更に機嫌が悪くなるが、彼女は反撃の鍛え上げられた肉体にしがみつく事に没頭していた。
「反撃」
「どーした?」
「……キス」
「あいよ」
ルミを抱く為に横向きになっていた身体をベッドの上に起こし、ルミを胡座をかいた自分の足の間に座らせてから先程の様に後頭部に手を当て、何度か触れるだけのキスを繰り返す。それから唇を深く合わせ、何度かふにふにとした頼りない感触を味わってからルミの唇に舌を這わせる。
「ッ、ふ、ン」
唇の端から端まで、何度も舌を往復させるとやがて『もう入っていいよ』とでも言うかのようにルミが薄く唇を開く。その間に遠慮無く舌を差し込み、ツルリとした歯を舐め、歯と歯茎の間を舌でなぞり、口内を隅々まで探る。そこまでするとルミがピク、ビクリ、と身体を細かく震わせ、反撃の舌に快楽を感じている事を伝える。負けず嫌いな性質からか、必死にんふー、むふー、と鼻で息を吸うルミが愛しく思えた反撃はより一層愛情を込めて慈しむように頭を撫でる。その掌越しにもルミの兎耳がパタパタと揺れている事が察せられ、反撃は内心少し笑いつつも優しく柔らかく頭を撫で続けた。
「っは」
「っぷは、はぁっ、ハァ……」
数分間舌で口内をまさぐってから、ゆっくりと口を離すとルミは荒い息をあげ(やはり慣れていないこともありやりにくくはあったらしい)、しかし勝ち誇ったように反撃を見た。反撃はその視線を受け、『よくできました』と言うようにルミの頭を撫でる。「ガキ扱いすんじゃねえ」と言いつつも、ルミは手を押し退けず、むしろ掌にグリグリと頭を押し付けるように動かしていた。
「けど、珍しいな」
「あ? 何がだよ」
「こんだけやってお前が『おねだり』してこない事がだよ」
「はアっ!? お前アタシの事何だと思ってんだ!」
「過剰性欲」
「ぶっ殺すぞ!」
ガルル、と歯をむき出しにしウサギらしからぬ攻撃的な表情で反撃を威嚇するルミだが、彼女は平均して週二十回程度は反撃に精をねだっている。これで過剰性欲……端的に言えばヤリ狂いではないとはとても言えないだろう。
反撃はこちらを威嚇するルミを抱き寄せてその頬や首筋、耳朶や鼻梁と顔全体にちゅ、ちゅ、と唇を触れさせる。ルミは誤魔化されているのは理解しつつも(誤魔化されるも何もルミの過剰性欲は事実なのだが)キスの心地良さに不本意ながらも絆される。不機嫌そうなしかめっ面で反撃のキスを受け、ある程度満足がいったら「ん」と軽く唸って自分の唇に反撃を誘導した。
強気で乱雑で、いかにも相手に股がって性が出なくなるまで絞り尽くすような性交をしそうな彼女であるが、実際にはとことん受け身で甘えたがりなのだ。兎は寂しがりだというのはどこで聞いたんだったか、等と思いつつも反撃は初めからルミの細い顎を軽く押さえ、その口内を舌でくちくちと触れ回る。やがてルミはツンツン、と誘うように舌を反撃のそれに触れさせ、その誘いに応じた反撃の舌と静かにじっとりとした絡み合いを始める。
反撃はガタイが良く、ルミとは結構な差がある。そしてその差は体格だけではなく、顔や掌といったパーツごとの差にも現れる。それは舌の大きさも同様で、ルミの顎が非常にシャープなのも合わさって反撃に比べルミの舌はかなり小さい。よってルミが必死に反撃の舌に自分のそれを絡ませても、反撃を攻めているといった感じにはならない。いいとこ大好きな飼い主に飛びかかる小型犬の様相である。
ヌルリと舌を動かし、じゃれてくるルミの舌に答えるように動きを合わせて撫で擦る。「んッ、ふゥっ、くンっ」と舌を合わせる生々しい快楽に微かな喘ぎを漏らしつつ細かく身を震わせながらも反撃の背中に手を回してそれに耐えるルミは、反撃が自分の気付かぬ内に股関に手を寄せ、ゆったりとしたパジャマ代わりの短パンの上から陰部をギュウッと押さえつけた事で限界に達し、「ッハぅんッ……!」と明確な快楽の声を上げ、背中を丸めて反撃の肩をガッシと握り締めた。
「……んぁ、オイ……! 触っていいって言ってねえぞ……っンっ……! フゥっ、ン!」
「いや、ちょっとキスするだけでトロトロにならないルミって新鮮だなと思うとムラっとな」
「んアッ、アタシにだって……ん、ンン、んぅッ! そういう日くら……オイ手ェ止めろお前……く、アンっ! ん、ン、ンッ、んあぁっ!」
ルミが何か言っている隙に短パンの中に手を入れ、薄く頼りないショーツ越しに膣口をなぞると、先程まで抑えていた喘ぎ声が遂に明確な艶のある嬌声に変わり、ルミは続く愛撫に腰をビクンビクンと絶え間無く震わせながら反撃を思い切り睨んだ。
「ンの、クソ野郎! お前こそ過剰性欲じゃねえか! この……っアッ、アッアッ! ……フん、ンンっ!!」
「悪いな過剰性欲で。お詫びにお前の性欲解消付き合ってやるよ」
「アタシは今……ッ、溜まって無いからァ……んウゥっ! アンっ!」
「普段ほぼ毎日散々深夜まで付き合わせといて自分が溜まってなけりゃヤラないってそりゃちょっと無いんじゃねえの?」
「うる……せっ、あッ、アっ! まんなかぁ……グリグリ、すんなぁ……! それぇ……や……め、んあっ! あっん、ふ、んぁあ!」
言葉はキツくとも先程と違い手は払われないどころかずっと反撃を抱きしめているし、肩に自分の額を当てて必死に耐えようとしているルミの普段からは想像もできない程に甘ったるい声は完全に彼女のスイッチが入った事を反撃に確信させた。一年に一度見るか見ないかというレベルのレア度を誇る『発情してないルミ』も見納めかと反撃はそうしたのは自分であるという事実を差し置いて心の中でヤレヤレと溜息を履きながら、ショーツの内側に手を入れ愛液でビシャビシャになった陰部をギュッ、ギュウッ、と一定間隔で圧迫する。
「あっ、あっ待っ、ハンゲキ……アッ! ん、ンッ! 止め、ハンゲキ、ゾワゾワ、するからっ!」
「良いぞ、もっとゾワゾワしような。今から上の方グイグイするから、ちゃんと感じろよ」
「あっ、あっあっ! ハン……ハンゲキ、すご、凄っ! すごいぃ……! ゾワゾワする……! んあっ、ああッ! はんげき、ハンゲキ! もっと、もっとぎゅって、ギュッてぇ、あっ、んっ!」
自分の背中に手を回してかじりついて来るルミの膣内に太い指を入れ、腹側のプツプツとしたごく小さな突起が密集している部分を探り当て、そこをグイっ、グイっ、とヘソに向けリズミカルに圧迫する。するとルミは泣きそうな声で喘ぎながら反撃を手と足で強く抱き締め、反撃にも自分を抱き締めるように命じる。
「はいはい、ほら、ギューッと……発情すると途端に子供っぽくなるなあお前は」
「アッ、あんっ! ハンゲキ、もっとぉ」
「はいはい、もっとな。もう何も聞こえてねえなコレ」
それもこれも初体験が早すぎたのが悪いんだ。反撃は前述したキスの時のように結局様々な状況というか場の空気に押されて当時まだ色を知るには幼かったルミの花を散らしたのは紛れも無く自分自身である事実を意図的に無視しつつ、顔を上げてキスをねだってきたルミに唇を落として膣内を圧迫する動きからズリズリと膣壁を擦る動きに変え、その変化にビクンと大きく震えるルミの身体をその腕と足で押さえつけた。そのまま手足を痙攣させる彼女を押さえつけつつ手を動かし、一度快感の絶頂へと登らせる。ルミは息を詰まらせ、ビクンビクンと大きく身体を跳ねさせながら静かに快感を享受していた。防音性がそこまで良くないキャンピングカーで毎日欠かさず性交を繰り返す内に、ルミには静かに快感を受け止める癖がついていた。
「ッッッッっンクゥゥゥ…………っ、っ、っぶは、はっ、ハッ! ハァッ! ハァーっ!」
「……お疲れ、ルミ。もう入れるか? それとも……」
「……っはっ、はぁっ……も……もっかい……もっかい、ギューって、やって……」
「あいよ」
そこから十数分、ルミの膣を指の強さを変え押さえる角度を変えと刺激に変化を与えつついじめ抜きルミを数回絶頂まで登らせ、全身に力が入らないくらいにトロトロにしてやると、反撃は我慢しきれないというようにふやけた指でベッドの脇を漁り、まぁまぁな大きさの箱を取り出した。それはごく普通のどこにでもある業務用コンドーム、百五十枚入りである。中身が相当減っている事からもこの二人の性生活の片鱗が見えるというものだ。
「ルミ、コンドームかなり減ってきた。次の箱買ってたっけ?」
「ハァ、ハァッ、ハンゲキ、んっ……はやく……ふぁ……っ、何してんだ……ふっうぅ……はな、れんな……ギュ、って……しろ……」
「ハイハイ……全く、色狂いのお姫様だよマジで」
反撃は手早く汗で尻部分がビタビタになったズボンとトランクスを下ろし、ベッドの下に放る。そして慣れた手付きで手早く自身の性器に避妊具を装着すると、既にホカホカと湯気が上がるのではないかという程に出来上がったルミの女性器にこれまた慣れた様子で先をあてがう。
「ルミ、良いか?」
ルミは既に声を出すのも億劫なようで、自分の着ているシャツの襟を汗とよだれで濡らしながらも覆いかぶさってきた反撃の両手をギリギリと握り締め、フッ、フッ、と興奮の息を吐き出しながらコクコクと何度も頷く。
かれこれ十年近くも彼女と繋がり続けている反撃には間違い無く愛情と肉欲はあるが、今のルミのようにここまで興奮する事は今となっては滅多に無い。この子は何で十年ヤリ続けても毎回初めてみたいに興奮できるんだろうな等と考えていると、自分の下で泣きそうな顔をしたルミが焦ったような声を上げながら反撃の腕を揺さぶった。
「んぁ、ハンゲキ、ハンゲキ、早く、早くしろって……なぁ、入れて、早く……」
「……そういや焦らしプレイってした事無かったな」
「じら……嫌だ! 入れて、入れろって、なぁ、ハンゲキ……アタシそれ、嫌だ……っクんんんッ…………ッフぅあっ、んぁっ! あっ、入っ、ハンゲキ、ハンゲキ! ギュって、ギューってぇ!」
「、ハイハイ……全く、可愛い
反撃がルミの背中に手を回し、ぬるい汗でビシャビシャになったシャツを気にもせずに力強く抱き寄せるとルミは感極まったような声を上げ、好き好きと溢れる好意を伝えるようにその肩に自分の顔をグリグリと押し付けた。
「ハンゲキ、ハンゲキッ! んあ、あんっ! んう、あ、あ、あっ、ふぁんふぁ! あっ、はん、はんげきっ、すきだっ、はんげき、あっ、んっ! あっそこ、はん、げきっあっ、凄、好きッ、好きだっ、からっ!」
パチュ、バチュ、と湿った衝突音が密室に響き、精一杯押し殺した快楽の声の間で反撃に精一杯愛を伝えるルミ。反撃はルミの頭を一撫でして、フワフワとしたその柔らかい耳を摘んで自分の方に向け、身体を強く揺らしながら「俺も好きだよ」と囁いた。再び感極まったらしいルミが「ンきゅぅ────ッッ!!」と喉から絞り出すような高い声を出して反撃をより一層強く抱き締めた。ついでに脱水を案じる程に濡れた女性器もギュウッと力強く締まった。言葉でイケるのか……と反撃は驚きつつも、そんなルミを一層抱きしめて身体全体を揺らすようにぶつける。ルミは快感を受けきれずに半泣きになりながらも反撃のシャツをガリガリと引っ掻き、まるで踏ん張る足場を探すように反撃の背中で脚をばたつかせていた。
「ハンゲキッ、ハンゲキッ!」
「ハイハイ、俺はここに居るぞ」
「ハンゲキ、んあッ、んッ、キス、アッあ、キス……んッ、ッフん、んぷ、んんっ、ちゅぶっ、んぁ……まだ、まだぁ……っあっ、あっあっんッ、んっんっんぶっ、んみぅ……」
トロトロと蕩けるようなかすれた涙声で最愛のパートナーにキスをねだり、おねだり通りにキスを与えられると嬉々として口内を明け渡し、クチュルクチュルと脳裏に響くような音を立てて舐られる感覚にゾワゾワと腰を震わせる。唇が離れるとまだ行ってはいけないとむずがるように駄々をこね、苦笑交じりに再び寄せられる唇に歓喜し背に回した腕の力を強める。勿論その間も反撃の男性器はルミの女性器にシッカリとはまり込み、グチグチと小さな音を立てながら奥にある子供を育てる為の小部屋を圧迫していた。
「ハンゲキ、ハンゲキ……ッ」
「……ルミ」
「ハンゲキ、すき、好き、だっ! ハンゲキッ」
「ああ、俺もだよ。ルミ、大好きだ」
「…………っくぅぅ……ッ!! ハンゲキ! 好き、好きっ、だっ、い好き……!」
「……ッグ、ルミ……もう……」
ルミは常日頃から、この抱きしめ合って口づけを交わしながら、上から押し潰されるように腹の奥を圧迫されるこの姿勢が大好きだと反撃に言い続けていた。反撃から何も要望が無ければ基本的には二人の交わりはこの姿勢一種類であり、たとえ反撃から何かしらのオーダーがあったとしても大体はルミが駄々をこねて最終的にこの姿勢に落ち着く。ルミはこの体勢で反撃の愛を受け止める時間が人生で一番幸せだと確信していたし、現に今人生で一番幸せだった。
「んあっ、んっ、あっ、だせ、だして、出していいぞ、出せ、出せ!」
「ルミッ……っくぁっ!」
「んッ、っ、ああ……震えてる……っはぁ、出てるか? まだ出るか? 出していいぞ……」
ルミに覆いかぶさっていた反撃が、ビク、ビクン、と数度大きく身体を強張らせてからグタリとルミに体重を預ける。ルミはその姿に言いようもない興奮と愛情を覚えながら、脱力した反撃を抱きしめてその汗で湿った髪の毛をワシワシとかき混ぜる。
「っ……んッ……反撃ぃ……反撃いぃ〜〜っ!」
「……ルミ……いたた、ハゲる」
髪を少々乱暴にかき混ぜられながらも、反撃はくたりと身体の力を抜いていた。が、その内に身体を横に移動させ、仰向けのルミに半分だけ重なるように俯せでベッドに沈んだ。倦怠感のある身体を動かして手早く避妊具を外し、ベッド脇に置いてあったゴミ箱に放り込む。ゴミ箱にセットしてあるビニール袋がカサリと小さな音を立て、そこでやっと反撃は人心地ついたと息を吐いた。
「…………なぁ反撃、もっかい……」
「早いな!? もうちょい待ってくれ……」
「べ……っつに今すぐやろうってんじゃねえよ! 馬鹿!」
ルミの性欲に恐れをなした反撃の頭をベシンと叩き、上を向いていた身体を反撃の方に向け、今度は柔らかく反撃の頬に手を当てる。壁に寄せられていた枕に顔を突っ込んでいた反撃がそちらを向くと、まだ紅潮している顔で自分の方をじっと見ているルミと目が合った。その普段からは考えられないような柔らかな眼差しに反撃は若干照れつつも、それを悟られないように同じようにルミの頬をムニ、と摘む。
「あん? ……んだよ、照れてんのか? ウブだな反撃」
しかし生まれた時からの付き合いであるルミにはすぐにバレ、浮かべる笑みをイタズラっぽいそれに変えた彼女がからかってくるのを反撃はしかめっ面で返した。
「るっせ……ほれ、こっち来い。冷えるぞ」
「んへへ、銭湯入ったのにもう汗まみれだな……そいやあそこファミリー風呂あったぜ」
「どー考えても風呂入るだけで終わんねーだろそれ……ん」
「まーな……ん、んふ……ぅ」
先ほどと比べてもずっと静かにキスをした二人は、汗だくになった残りの衣服を脱ぎ捨て、互いにヌルリと滑る肌を擦り合わせるように…………する前に、ベッド脇で充電していた携帯がヴィラン発生の着信音を鳴らした。
「……は?」
「……あちゃあ……あー、しかも近いな……一般じゃなくてヒーローからの救援じゃねえか……オシ、行くぞ」
「…………は?」
半勃ちした男性器をブラブラ揺らしながらベッドの反対側にある棚を漁ってタオルと二人分のコスチュームを取り出した反撃は、片方をルミに渡して自分の汗を拭い始める。
「ホレ、続きは帰ってからだ。それとも俺一人で行ってくるか? 別に良いぞ? お前は待ってても」
棚に向かって救急装備など色々用意を整えつつパッパッと手際良くコスチュームを装着していく反撃は、背後に居たルミの何かがキレる音を確かに聞いた。
…………可愛らしく人懐っこく甘えたがりで、ついでに淫乱な事で知られる兎であるが、個体の性格差を問わず非常に攻撃的になる時がある。それは一体、何か。
「……モタモタしてねーで行くぞ反撃。ソイツ等一人残らず……脱兎の如く、凹ます」
「……クックク……あーいよ」
それは、『発情期』である。兎の個性を持つルミもそれに漏れず、彼女は性交の邪魔をされる事を酷く嫌うのだ。発情期とただの発情はちげーだろと言われるかもしれないが少なくともルミが世界で一番嫌いなのはヤッてる時の横槍だと公言して憚らない。反撃としては本当に公言してほしくないが。
「ァに笑ってんだぁ! 帰ったら続きだかんな! 私が満足するまでだかんな!」
「痛ぇっ!」
ちなみに機嫌の悪いルミは基本的に、無差別だ。反撃に抱かれている時は驚くほど大人しいのだが。反撃はキャンピングカーのドアを閉めながら、ガルルルと歯を剥き出しにして唸るルミの肩を落ち着かせるように何度も叩いた。
「っし施錠オッケー……さぁて、行くかァ! 『ミルコ』!」
「おう、遅れんなよ! 『インパクト』!」
外に出れば先程まで夕日が見えていた街中はすっかりと月の満ちた夜になっていた。反撃は自分の前を走るルミの、月光を受けてキラキラと輝く白い髪とピンと立った耳を見て、己の彼女は最高の女性である事を再確認していた。
「何見てんだァ! 後にしろそーいうのは!」
「うおわっ、
ちなみにその後連鎖的に何件か起きた事件を解決している間に夜はすっかりとふけてしまい、ルミは向こう一週間機嫌が悪かった。
庄田反撃
何やかんやで転生して何やかんやでヒーローとしてやっていけてる。白髪でムキムキ。個性は『吸撃』。ワンピースの衝撃貝的なもの。最近の悩みは自分の寝る布団が常に湿気てる事。