※この作品はR-18です。

ハイスクールD×D~情念の炎~(完全版)   作:ドミトリ

21 / 45
 晴れて愛するレイナーレと同じ堕天使となった尊だが、彼はアザゼルから、レイナーレやカラワーナ、ミッテルトと共に駒王学園に復帰・転入する事を命じられる。

 戸惑う尊とレイナーレだが……


第21話・駒王学園へ

 天界でミカエル様のお力により、晴れて堕天使となれた僕。その翌日、僕はレイナーレ及びカラワーナさんとミッテルトちゃんと共に、アザゼル様に報告とお礼を申し上げるためにグレゴリ本部へと向かう。

 

 「しかし、なんでウチらも呼ばれたんすかね……?」

 「そうですね……ミコト殿が堕天使になられた事の報告を申し上げるだけであれば、ミコト殿とレイナーレ様、お二人だけで十分……私やミッテルトは別に必要ないかと」

 ミッテルトちゃんとカラワーナさんが共に不思議そうな表情を浮かべる。

 

 「うん……アザゼル様が仰るには、僕たちに伝えなくてはならない事があるんだっていう話なんだ」

 僕は二人に説明する。そう、昨夜、天界からこちらへ戻って来て、送ってくれたイリナさんと別れた後、僕は取り急ぎ、無事に堕天使になって戻って来た事をアザゼル様に電話でお伝えした。

 

 「そりゃ良かった! これでお前の心からの願いが叶ったって訳だ。俺からもお祝いを言わせてもらうぜ。おめでとよ!」

 アザゼル様はそう祝福してくださった。

 

 僕はそれにお礼を申し上げて、さらにこれから報告に伺うとお伝えしたところ、アザゼル様はこう仰ったのだ。

 

「今日はもう遅いから家でゆっくり休みな。明日来てくれ。で、その際だが、お前とレイナーレだけじゃなく、カラワーナとミッテルトも連れて来てくれ」

「カラワーナさんとミッテルトちゃんもですか?」

「ああ……お前たち皆に伝えたい事があってな……」

 

 「アザゼル様が、私たちも含め、皆にお伝えになりたい事とは……」

 僕の話を聞いてまた考え込むカラワーナさん。すると今度はレイナーレが言った。

 

「きっと私たちに何らかの任務を与えようと思われての事だわ」

「任務……」

 

 「ええ。ミコト、あなたは晴れて堕天使となったわ。これまではある意味、グレゴリの見習いといった立場だったけれど、堕天使となったからには、あなたは正式に私たちと同じグレゴリの一員……永遠にアザゼル様にお仕えする立場になったのよ。この前のコカビエルの時も任務だったけれど、あれはどちらかといえばあなたと私がミカエル様の知遇を得るためのお計らいだったわ。でも、これからは、そうした事には関係なく、他の堕天使と同様に任務を与えられる。そういう立場になったという事よ」

 レイナーレは僕にそう説明してくれた。

 

 「そうか……そうだよね」

 レイナーレの言葉に僕は納得しつつも、緊張を覚える。これまではごく平凡な人間で二次元オタクの高校生に過ぎなかった僕が、それまではアニメや漫画、小説の中の事でしかなかった冒険の中に既に身を投じ、これから人ならざる存在……堕天使としてずっとその中に身を置いていくのだ。

 

 僕の仕えるアザゼル様は争いを嫌われる、平和を望まれる方だ。しかし、あの【禍の団】のように今回、三勢力間で結ばれた和平を拒否し、再び戦争を起こそうとする者も大勢いるのだ。という事は、先日の【禍の団】による会談襲撃事件のような事が今後も何度も起こってくるに違いなく、僕たちもそうした事件への対応のためにアザゼル様から様々な任務を命じられる事になるだろう。そう思うと僕の胸に重苦しい緊張が高まる。

 

 「でも、大丈夫よ! ミコト! 私があなたを支えるから! そしてカラワーナもミッテルトもあなたを皆で支えるから!」

 僕の気持ちを察したレイナーレが優しく微笑みながら言ってくれる。

 

 「うん! ありがとうレイナーレ! 君が一緒にいて支えてくれれば僕は頑張れる!」

 僕は彼女に大きくうなずきつつ言った。そう、誰よりも美しくていやらしくて魅力的で、誰よりも愛おしいレイナーレ! 彼女が一緒にいてくれる、彼女と愛し合えるこの幸せのためなら、僕はどんな困難だって乗り越えられる!

 

 「ええ! 一緒に頑張りましょうね! 私のミコト!」

 レイナーレは愛情あふれた叫びで僕を鼓舞してくれる。

 

 僕はその彼女に再び大きくうなずきつつ、次にカラワーナさんとミッテルトちゃんの方を見て言った。

 「カラワーナさんとミッテルトちゃんも、こんな頼りない僕だけれど、これからもどうかよろしくね!」

 

 「もったいないお言葉です……! ミコト殿!」

 「うんうん! ウチも頑張るっすから!」

 二人もそう大きくうなずきつつ答えてくれた。

 

 レイナーレたちの励ましに、僕の心の緊張は和らぐ。そして僕たちはグレゴリ本部に着くとそのまま総督執務室に向かい、その前に到着する。

 

「國原尊、レイナーレ、及びカラワーナにミッテルト、ただ今参りました!」

「おう! 入ってくれ!」

 

 「はっ!」

 僕とレイナーレ、カラワーナさんとミッテルトちゃんは大きく一礼しつつ執務室内に入る。その僕の姿は黒い翼を生やし、黒の衣装を身につけた堕天使姿だ。

 

 その僕の姿を見たアザゼル様は上機嫌だ。

 「おう! 尊、似合ってるじゃねえか! その姿!」

 

 「ありがとうございます」

 僕は深々と頭を下げて礼を申し上げる。

 

 「本当に良かったな、尊。これからも、これまで以上にレイナーレを大事にしてやりな」

 「はっ! 総督閣下のご厚意に報いるためにも、必ずやレイナーレを常に愛して大切にして、彼女と未来永劫添い遂げます!」

 僕は心からの誓いを申し上げた。

 

 するとアザゼル様は大きくうなずかれ、今度はレイナーレの方を見る。

 「レイナーレも良かったな! 二人の願いが叶ってよ!」

 「ありがとうございます……!これも全て総督閣下のご厚意があっての事……!心から感謝申し上げます!」

 

 レイナーレは目を潤ませて感謝の思いを申し上げた。その彼女の姿に僕の胸も熱くなる。

 レイナーレ……!

 

「これからもお前のその魅力で、尊をいっぱい喜ばせて、支えてやりな」

「は、はい! 承知いたしました! ウフッ、大丈夫でございますわ。ミコトはいつも私しか見ておりませんもの。そしてこの子の神器の力も、この子を支える私の神器も私のここから発せられるのですから……」

 

 レイナーレは美貌を赤く染めつつ、自分の張り詰めた大きく美しい乳房に食い込んでいる黒の胸当ての布を今にも突き破りそうにくっきりと浮かび上がった大きく卑猥な乳首を指差して言う。そんな彼女に僕は自分の股間が激しくうずくのを懸命にこらえる。

 

 レイナーレはそんな僕を見つめて微笑む。

 「だから……この子は未来永劫、私の虜ですわ……ねっ、ミコト、そうよね?」

 

 レイナーレはアザゼル様にそう申し上げつつ、美貌に妖艶な表情を浮かべつつ、僕に問いかける。そんな彼女に僕は胸をドキッ!と高鳴らせる。

 「うんっ! もちろんだよ、レイナーレ! 僕は未来永劫、ずっと君の虜だよ!」

 

 「ウフッ……♪ 嬉しいわ……♪ ミコト」

 僕の答えにレイナーレは幸せそうに微笑んでくれる。

 

「全く、いつもいつもお前たち二人は筋金入りのバカップルだな。まあ、お前たちはそれで良いがな。それはそうと、カラワーナ、どうした? 深刻そうな顔して、具合でも悪いのか?」

 

 「い、いえ……何もございません」

 アザゼル様の問いかけをカラワーナさんは否定する。

 

 「カラワーナ、あなた、このところ元気がなさそうな顔をしている事が多いわ……何か心配事があるのなら、遠慮なく話して」

 レイナーレも心配そうな表情で言う。

 

「いえ、本当に何でもないのです。最近理由はよく分からないのですが、どうもあまり寝付けなくて疲れ気味なだけです……」

「そう……でも寝不足は体に大敵よ。もしあまり長く続くようなら病院で診てもらった方が良いわ」

「そうだよ。カラワーナさん、もし大変な事があるのなら、身体の具合が悪いのなら、いつでも遠慮なく言ってね。僕たち、できる限り力になりたいから……」

 

 「はい、ありがとうございます」

 僕とレイナーレの言葉にカラワーナさんは深々と頭を下げた。

 

 その彼女の耳元にミッテルトちゃんが顔を近づけて何かヒソヒソと耳打ちした。するとカラワーナさんはうなずく。

 「そうだな……」

 

 そして僕たちの方に顔を向けた彼女はにっこりと微笑み、しっかりとした口調で言った。

 「ご心配をおかけして申し訳ありませんでした。もう大丈夫です」

 

 「そう……それなら良かったわ」

 レイナーレもまだ多少気がかりだという様子は見せつつも微笑んだ。

 

 そんな僕たちの様子を見守っていたアザゼル様であったが、話が一段落したのを見て言った。

 「じゃあ、そろそろいいか? とりあえず、例の事件の顛末と今後の話をしてえんだが……」

 

「あっ、総督閣下、申し訳ございません」

「いいって事よ。部下を大切にするのは良い事だ。まずはカテレアの処分について、サーゼクスから連絡が来た」

 

「カテレアさんの……」

「ああ、魔王たちの会議の結果、無期限の禁固刑と決まったそうだ。いつ釈放するかは、あいつの改悛の気持ちの強さや周囲の状況をよく見て、慎重に判断するという事だ」

 

「そうですか……」

「まあ、あれだけの事をしでかしちまったんだ。魔王たちの間でも【厳罰に処すべき】という意見もあったって事だ。あいつの言っていた【恋人】が、あいつと同じく旧魔王派でやはり【禍の団】に属している事から、それに対する警戒もあるって訳だ」

 

「だがな、あいつはちゃんと改悛の気持ちを示して、刑に潔く服する態度を示してるって事だし、それにサーゼクスとセラフォルーの二大魔王に加えて、俺とミカエルも寛大に処置してやって欲しいって伝えといたから、そう経たないうちに釈放されると思うぜ」

「あ、ありがとうございます!」

 

 そうだよね。判決だけ見てもあのコカビエルに対する判決よりはずっと軽くなっている。それはカテレアさんがしっかりと罪を悔いて償う態度を示しているから。そして、サーゼクス様やセラフォルー様の擁護に、アザゼル様とミカエル様の口添えもあるんだから、きっと近いうちに解放されるよね……

 

 僕はそう思いつつレイナーレを見つめる。すると彼女はコクリとうなずいた。彼女もきっと僕と同様に思っているのだろう。

 

「それから、あの鬼崎についてだが……」

「はい……」

 

「奴はあの時、俺たちの前でヴァーリの仲間の美猴と互角に戦って見せたし、リアスや兵藤一誠たちグレモリー眷属の連中からの信頼も厚い。だが、俺としちゃ、奴はまだまだ信用ならねえ……何か腹に一物秘めている気がするんだ……尊、レイナーレ、お前たちもこれまで通り奴には気を許すな」

「は、はい!」

 

 アザゼル様の話を聞いて、僕としても以前、鬼崎がレイナーレに浴びせた酷い言葉と、三勢力会談の際の彼の言動を思うと、彼にうかつに気を許してはならないと思う。

 

「よし、あの事件についての話は以上だ。これから本題に入る。つまりお前たちの今後の事についての話だ」

「はっ!」

 

 アザゼル様は改まった様子で僕たちを見つめ、僕たちも思わず緊張する。

 一体、どんな指示をなされるのか……?

 

「実はな。尊、お前に駒王学園に復帰してもらいてえ。さらに、レイナーレとカラワーナ、そしてミッテルト、お前たちも尊と一緒に駒王学園に転入、あるいは赴任して欲しいんだ」

 

 「えっ!!?」

 その言葉に、僕もレイナーレも、カラワーナさんとミッテルトちゃんも驚愕する。

 

 「そ、総督閣下……! それは一体どのような訳で……?」

 僕たちとグレモリー眷属たちとのこれまでの因縁を熟知しておられるはずのアザゼル様の言葉に、僕は思わず聞き返す。

 

 確かにあの三勢力会談の席で兵藤やグレモリー先輩は、今後、レイナーレたちに手出しはしないと約束はした。だが、彼らの僕たちに対する嫌悪や敵意が解消された訳では決してないのだ。それなのに……

 

 周囲を見回すと、レイナーレはもちろんの事、カラワーナさんやミッテルトちゃんも愕然とした表情を浮かべている。アザゼル様はそんな僕たちを見つめ、諭すように言われる。

 

「お前たちの気持ちは俺も良く分かってる。あいつらと顔を合わせるのがお前たちとしちゃあすげえ辛い事だってのはな……だが、ともかくも三勢力間には和平が成立した。そして俺たちはその和平を覆そうとする【禍の団】をはじめとする連中を抑えていかなくちゃあならねえんだ。そしてその為には悪魔たちとの連携が不可欠なんだ」

「………………」

 

「そしてあのグレモリー眷属の奴らは、間違いなくこれからの悪魔界をしょって立つ連中だ。奴らにはそれを担うだけのモノがある。だから俺は大切な部下のお前たちとあいつらをいつまでも今のような状態に置いておく訳にゃいかねえんだ。分かるか? 今回成立した和平を守っていくためには、お前たちとあいつらとの関係の改善が絶対に必要なんだ」

「…………………」

 

 黙っている僕の目をアザゼル様は見つめて仰った。

 「それに尊、お前は自分の両親に心配をかけているままだろう……? お前が駒王学園に復帰すりゃあ、お前は堂々とレイナーレを連れて両親の元に行ける。そして両親を安心させてやれ」

 「総督閣下……!」

 

 アザゼル様の話を聞いて僕は思う。確かにあの兵藤をはじめとするグレモリー眷属の持つ潜在能力は大変なものがある。それはこれまで彼らと対決してきた僕の体験からも、そして兵藤が先日、アザゼル様の助けがあったとはいえ、あのヴァーリさんと正面から対決し得た事からも分かる。

 

 それにアザゼル様は僕の両親の事までも気遣ってくださっている。確かに僕は行方知れずになって、父さんや母さんに大変な心労をかけているのは間違いない。レイナーレを守るために仕方のない事だとはいえ、その事を思うと僕の心はしばしは痛む。そんな僕の気持ちを、そして会った事もない僕の両親の事を気遣ってくださるアザゼル様に、僕は改めて感動する。

 

 だが、グレモリー眷属の彼らは僕の何よりも大切なレイナーレを理由があるとはいえ憎悪して彼女を殺そうと何度も図った、そして現在も彼女への怒りと憎しみを捨ててはいない相手なのだ。そんな彼らと共に学園生活を送るなど、あまりに気が重い。

 

 アザゼル様は僕たちをしばらく見つめた後、僕たちが思いもかけなかった言葉を口にした。

 「さっきも言ったが、お前たちの気持ちは分かる。だからお前たちだけを行かせやしねえ。俺も教師として駒王学園に赴任するぜ」

 

 「えっ!? 総督閣下ご自身がでございますか!? し、しかし……それではこの堕天使界は……?」

 驚愕の表情で尋ねるレイナーレ。

 

 「ここの管理はシェムハザがいりゃ大丈夫だ! なに、俺も必要な時にゃすぐ戻れるようにするからよ。俺が赴任すりゃ、仮にグレモリー眷属とお前たちの間で何か起こってもすぐに止めてやれる。向こうでお前たちの住む場所も俺が手配してやるし、セキュリティは出来る限り万全にしてやる」

 アザゼル様はそう笑われる。

 

「で、ですが……グレモリー眷属の面々はその……総督閣下や僕たちが駒王学園に所属する事を承知しているのでしょうか?」

「いや、奴らからの承諾じゃなくてセラフォルーの妹からの承諾だ」

 

「セラフォルー様の妹……! ソーナ会長の承諾という事ですか?」

「ああ、最初サーゼクスに頼んだんだが、そしたらあいつ、セラフォルーの妹に言えと言った。セラフォルーの奴、お前たちの事をずいぶんと気に入っていてな。そのセラフォルーの口添えもあってか、あっさりと承諾してくれたぜ」

 

「そう……ですか……」

「ああ、その代わり、俺がグレモリー眷属の奴らの指南役……オカルト研究部の顧問となる事、そして奴らが持つ未成熟な神器を正しく成長させる事を条件として付けられた。まあ、神器マニア知識が役に立つって訳だ」

 

 「………………」

 アザゼル様の話を聞いて僕は考える。アザゼル様の指南を兵藤たちグレモリー眷属が受けるという事は、彼らの力はこれからさらに急激に伸びていくという事……それは事と次第によっては僕たちの脅威になりかねない。

 

 だが、一方で、アザゼル様がその指南を通じてグレモリー眷属たちの信頼と尊敬を得ていけば、今後、彼らと僕たちの間でまたトラブルが発生した場合、それを抑える大きな抑止力となる事は間違いない……

 

 そんな事を考えている僕とレイナーレにアザゼル様は尋ねられた。

 「それで、どうだ? 駒王学園に行く事を承知してくれるか?」

 

 「総督閣下のお考えはよく分かりました……ですが……」

 アザゼル様のグレモリー眷属との関係改善を望む決意の固さを僕は理解しつつも、レイナーレの気持ちを考えて、なお、僕は躊躇する。学園側が僕たちの受け入れを承知したとはいっても、それはあくまでもソーナ会長との間の事であり、グレモリー眷属たちが彼女への考えを改めた訳では全くないのだから。

 

 しかし、レイナーレはそんな僕の手に触れ、僕を見つめて言った。

 「いいのよ、ミコト」

 

「ミコト、あなたが私の事を心配してくれているのはよく分かるわ。でも、総督閣下がこれほどまでに彼らとの関係改善をお望みになっていて、そしてご自身自らあちらに出向いて私たちを守ってくださると仰っておられるんだもの……それを拒否するなんて出来ないわ。いいのよ……私は彼らに罵られるのは慣れているし、ミコト、あなたが一緒にいてくれれば私は耐えられるから……」

「レイナーレ……」

 

「それにね……ミコト、私、ぜひ、あなたのお父様とお母様にお会いしたいの。私のせいでずいぶんとご心労をかけてしまっていて私もずっと申し訳なく思ってきたし、何よりも私のお義父様とお義母様になる方たちだもの。私、お会いしてご心労をおかけした事をお詫びすると共に、【息子さんと結婚させてください!】ってはっきりお願いしたいの! だから、私、駒王学園に行くわ!」

 

 そう言って目を潤ませて僕を見つめるレイナーレ。彼女のその言葉に、表情に、僕の心は彼女を愛おしく思う気持ちであふれる。

 「レイナーレっ!」

 

 僕は思わず誰よりも愛しい彼女の名を叫びつつ、彼女を強く、強く抱き締める。そして僕は彼女を抱き締めつつ、アザゼル様を見つめてお伝えする。

 「総督閣下、駒王学園の件、承知いたしました!」

 

「そうか。ありがとうよ。嫌な思いもするだろうが、最終的には必ず、お前たちの為にもなるはずだ。だから頑張ってくれ」

「はい。ただ、駒王学園に行くに当たって、どうしてもお願いしたい事が」

「いいぜ。言ってみな」

 

「それは……僕とレイナーレを同じクラスにする事。そしてホームルームと授業における席も隣同士にして頂きたいのです。それともう一つ……」

 

 僕はアザゼル様をしっかりと見つめてお願いした。レイナーレが直面する多大な心労を思うとこれだけは譲れない! その思いを込めて。

 

 するとアザゼル様はニャッと笑われ、そしてうなずかれる。

 「なるほどな。分かった。じゃあ、ソーナ・シトリーにそう伝えておくぜ」

 

 「ありがとうございます」

 僕とレイナーレは深々と頭を下げ、お礼を申し上げた。

 

「いいって事よ。だが、尊、そうなるとお前、結構大変だぜ? どんな事になるかは大体想像つくぜ」

「はい! それで構いません!」

 

 僕はアザゼル様の想像する事態を十分知った上で、迷いなく決意をお伝えした。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 それから数日後、私たちはアザゼル様に用意していただいた駒王町の家へと移った。4人で暮らすには十分すぎるほどに広い家で設備も整っていて、庭もかなり広くて住み心地はとても良さそうだ。家に外部からの侵入者が来るのに備えての警備システムもしっかり整えられていて、いざという場合に外へ逃れるための地下通路も備えられている。

 

 ちなみにレックスについてだが、すっかり私たちになついている彼を堕天使界に残していくのは可哀想だという事をアザゼル様にお伝えした所、新居の庭の一角に、外部からの来客に彼の姿が直接目に触れないように、大きな囲いを設けて頂き、そこに住まわせる事になった。

 

 もちろん、あのアザゼル様から頂いた黒の魔力の首輪で彼の体はこの世界の秋田犬程度に小さくされていて、外に散歩に出かける時は赤の魔力の首輪で三つ首の内、1つだけしか見えないようにする訳だが……レックスには窮屈な思いはさせるが、それでも彼にとっては堕天使界に取り残されるよりはずっと良いと思う。

 

 アザゼル様もすぐ近くの家にお住まいだ。さすがはアザゼル様、私たちの事をよくお考えになって、しっかりとした配慮をしてくださっている。

 

 「ちなみに部屋の防音設備も完璧だ。お前たちが大声で愛し合っても大丈夫だぜ♪」

 と笑いながら仰ったのにはさすがに赤面したが……

 

 そして私たちは正式な初登校に先だって、駒王学園に赴き、セラフォルー様の妹であり、この学園の生徒会長を務めるソーナ・シトリーのいる生徒会室を訪れている。

 

 「詳しい話はあなたたちの主、アザゼル総督から聞いています。あなたたちの出した要望については希望通り応じる事にしましたので安心してください」

 ソーナ・シトリーは冷静沈着といった表情で言った。

 

「ありがとうございます。会長」

「ありがとうございます」

 

 「まあ、兵藤くんや木場くん、そしてリアスや姫島さん、塔城さんも現状、あなたたちへの不信感とわだかまりはまだ強いですが、出来る事ならなるべく早くお互いのわだかまりをなくして欲しいです。とにかくも同じこの駒王学園の生徒になった訳ですし、我々悪魔とあなたたち堕天使の和解という意味でもそうした形になるのが何よりも望ましい訳ですから」

 「はい。そのようになるよう努力します」

 私と尊は重苦しい気持ちをこらえて返事をする。

 

「よろしい。私としてもお姉様から、あなたたちの事をよろしくと頼まれてもいますので、出来る事はしましょう。ではレイナーレさん、あなたには望みの通り、國原くんと同じクラスに入ってもらいます。そしてミッテルトさん、あなたは1年生のクラスに入ってもらい、カラワーナさん、あなたは教師……アザゼル総督と共にこの学園に赴任するという形でお願いします」

 

 「ご配慮、感謝致します」

 「分かったっす」

 「承知しました」

 私たちは揃って頭を下げる。

 

「では、早速明日、カラワーナさんはアザゼル総督と共に全校生徒の前で新任教員として挨拶してもらいます。そしてレイナーレさんとミッテルトさんには、それぞれ入るクラスにて担任の先生からクラスメイトに紹介してもらい、そこで挨拶をしてもらう事になります。二人の着る制服はもう用意させてもらっていますので、この後、すぐに渡します。では、この後の事は……サジ、あなたはレイナーレさんと國原くんの事をお願いします。そしてルルコ、あなたにはミッテルトさんの事をお願いします」

 

 ソーナ・シトリーはテキパキと指示をする。それに彼女の部下でそこに控えていた二人の生徒会役員が大きな声で返事をする。

 「はいっ!」

 

 一人は明るい色の茶髪の、ちょっと軽そうな雰囲気の男子生徒、そしてもう一人は丸顔に大きな目で、濃い栗色の長い髪をツインテールにした小柄で活発そうな女生徒だ。

 

 「では、カラワーナさんは私について来てください。他の先生たちと会って打ち合わせをしますので」

 「では、行って参ります」

 カラワーナは私と尊に一礼し、ソーナ会長の後に続いて生徒会室から出て行った。

 

 そして残った私と尊とミッテルトに先ほどの二人が話しかけてくる。

 「おう、久しぶりだな國原! そしてレイナーレさんにミッテルトちゃんか、初めまして。俺は匙元士郎(さじ げんしろう)。生徒会の二年生でソーナ会長の眷属で転生悪魔で國原とはクラスメイトだ。まあ、俺たち悪魔とあんたたち堕天使とはこれまで色々とあったが……和平も結ばれた事だし、これからよろしくな!」

 「國原先輩、いままでお話した事はなかったですが、今後はよろしく! そしてレイナーレ先輩、ミッテルトちゃん、初めまして! 私、生徒会の一年生で匙先輩と同じくソーナ会長の眷属で転生悪魔の仁村留流子(にむら るるこ)です! どうぞよろしく!」

 

「よ、よろしくお願いするわ」

「よろしくっす!」

「匙くん、久しぶりだね。そして仁村さん、こちらこそよろしくね!」

 

 「じゃあ、ミッテルトちゃん、あなたの制服はこれね」

 ツインテ-ルの少女……仁村留流子がミッテルトに笑顔で制服を手渡した。

 

 「じゃあ、私に付いて来て、校内を案内しつつ色々と説明するね」

 「よろしくお願いするっす。じゃあ、姉さま、ミコトくん、行ってくるっす」

 ミッテルトは留流子に従って部屋から出て行く。

 

 そして生徒会室内には例のちょっと軽そうな雰囲気の少年……匙元士郎と私と尊、3人だけが残った。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 カラワーナさんとミッテルトちゃんが出て行って、生徒会室に匙と共に残された僕とレイナーレ。

 

 僕は匙とはクラスメートだったが、これまで彼とはあまり話した事はない。朝の挨拶と時々、何か用事があれば話す程度だった。それがこんな形で関わり合う事になるとは……何とも不思議なものを僕は感じていた。

 

「しかし驚いたぜ。國原、お前が堕天使になるとはな……そして兵藤たちと敵同士になって憎み合っていたとはな……」

「僕も驚いたよ。匙くん、君が悪魔だったなんて……」

 

「國原、お前、悪魔は嫌いか?」

「そんな事はないよ。確かに兵藤くんや木場くんとは憎み合って戦いもしたけれど、それは彼らが僕のレイナーレを憎んで殺そうとしたからで、サーゼクス様やセラフォルー様、そしてソーナ会長は僕たちの事を認めてくださって便宜を図ってくださっているし、アーシアさんは自分を一度は殺したレイナーレの事を快く許してくれたし、ゼノヴィアさんも僕たちと親しくしてくれているもの……そんな皆さんには感謝の思いしかないよ」

 

 「そうか……それは良かった」

 匙は笑った。そして彼は今度はレイナーレの方を見る。

 

 「それにしてもレイナーレさん、あんた、綺麗だな……グレモリー先輩や姫島先輩にもひけを取らないくらいだ。兵藤を惑わせ、國原を虜にしたのも分かるぜ……」

 匙はそう彼女に言い、そして僕の方を振り返る。

 

 「國原、彼女がお前のモノだと知ったら、この学園の男ども、どんな顔するか見物だぜ」

 匙はまた笑った。

 

「ちなみに兵藤たちだが、お前たちがここに来ると聞いて不機嫌そうだった。木場や姫島先輩はかなり露骨に反発してたしな……兵藤も【何で奴らがここに……俺は奴らに手は出さねえとは言ったが、慣れ合うつもりは毛頭ねえ】と言っていたぜ」

「……………」

 

「まあ、お前たちと兵藤や木場たちとの因縁は俺たちも色々と聞いてるが……会長とその姉さんのセラフォルー様の命令だ。俺としちゃあ全力でお前たちをサポートしてやるよ」

「ありがとう、よろしく頼むよ!」

「ありがとう。サジくん。よろしく頼むわ」

 

 聞くところによれば匙は兵藤と結構仲が良いらしいが、それでも彼に引きずられずに僕たちを公平に接してくれようとする姿勢は嬉しい。

 

 そういえば……匙、ソーナ会長と話す時、ちょっと普段と感じが違うような……もしかして会長の事が好きなのかな……? そうなら応援してあげたいけれど……

 

 その後、レイナーレは匙から自分の制服を受け取り、僕たちは彼から明日の登校に当たっての説明を受けた。そして僕たちはしばらくして戻って来たカラワーナさんとミッテルトちゃんと合流すると、彼女たちと共に家へと戻った。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 翌朝、僕たちは他の生徒たちよりも早めに登校して、職員室を訪れた。カラワーナさんは新任教師として学園の先生たちと事前に打ち合わせる事があるという事だし、僕たちも担任の先生との事前の話があったからだ。

 

 職員室に入ると、既にそこには着崩したスーツ姿のアザゼル様がいた。

 「そ、総督閣下! おはようございます!」

 レイナーレも、僕も、ついいつも通りの形で挨拶をしてしまう。周囲の先生たちが驚いた顔で僕たちの方を一斉に見る。

 

 アザゼル様は声をひそめて言われた。

 「レイナーレ、尊、ここじゃあ、その呼び方はナシだぜ……【アザゼル先生】って呼びな……」

 「も、申し訳ございません……」

 

 「まあ、それはそうといよいよ、お前たちもここでの生活が始まるな。頑張れよ」

 「はっ!」

 僕たちは大きな声で深々と頭を下げる。するとその様子がまた周囲の先生たちには奇異に映ったようで一斉にこちらを見つめ、アザゼル様は苦笑される。その後、僕たちは担任の先生とこの後の事について話をした。

 

「じゃあ、後でね」

「ええ」

 

 僕はレイナーレとそう言葉を交わすと、いったん彼女たちと別れて教室へと向かう。これから講堂で全校集会が行われ、そこでアザゼル様とカラワーナさんが新任教師として全校生徒の前で紹介される。その後、生徒たちは各教室に戻って朝のHRとなるのだが、そこでレイナーレが担任の先生に教室に連れて来られてクラスの皆に紹介されるのだ。もちろんミッテルトちゃんも同様に一年生の教室で紹介される。

 

 教室に入ると、僕は久しぶりに会ったクラスメイトたちに声をかけられる。

 「よう! 國原、久しぶり!」

 「國原、お前、このところどこへ行ってたんだよ?」

 

 「うん、しばらくドイツへ短期留学していたんだけれど……」

 僕のその答えはレイナーレと示し合わせての事。

 

「ええっ!? ドイツに短期留学う~~?」

「そりゃまたどうして?」

「それで向こうはどうだった? 何かあったか?」

 

 「うん、それについては後で話すよ……」

 質問を浴びせてくるクラスメイトに僕はそう答える。

 

 するとしばらくは僕を取り巻いていたクラスメイトたちだったが、やがて皆、興味をなくしたという感じで離れてしまい、寄って来なくなった。それはそうだ。元々、僕は親友と言えるような友達など誰もいない【オタク】だったから。

 

 僕がどこへ行っていようがクラスメイトたちにとってはさした問題ではなく、ましてや僕に世の男たちが皆うらやむような、美しくセクシーで魅力抜群の恋人が出来たなどという事は彼らは想像すらしていないに違いないのだから……

 

 しばらくして僕たちは全校集会のため、講堂へと向かう。

 

 講堂に入ったところで僕は先に来て座っていた兵藤と目が合う。

 「兵藤くん……」

 

 僕は少し気後れしつつも彼に呼びかける。

 

 兵藤は僕を一瞥して、辛そうに言った。

 「すまねえ。俺はお前たちと話す気にはどうしてもなれねえよ」

 

 その様子を、彼のそばに座っている坊主頭の男子生徒と眼鏡をかけた男子生徒が不思議そうな顔をして見つめていた。

 「おい、イッセー、どうした?」

 「……なんでもねーよ! 松田、元浜、行こうぜ!」

 

 松田、そして元浜……いつも兵藤とつるんでセクハラ行為を繰り返している事で評判の二人か……

 

 全校集会が始まり、理事長先生から新任教員の紹介の話があり、アザゼル様とカラワーナさんが出てくると、講堂に集まった生徒から歓声とざわめきが上がる。

 

「見て見て、あの先生、ワイルドな感じの二枚目で凄くシブくて格好良いわね!」

「あの先生……すげえ美人だし胸すごくデカいしスタイル抜群じゃねえか!!」

「やーね男って。でも、クールビューティーという感じで素敵ね!」

 

 そんな声が周囲から聞こえてくる。そして理事長先生の紹介で、まずアザゼル様が簡潔に、いつもと同じ感じで皆に挨拶される。

 「俺はアザゼル。ドイツの出身だが、もう日本に来て結構になるから日本語は全然大丈夫だ。だから遠慮なく何でも聞いてくれ。これからよろしくな」

 

 その飾らない感じがむしろ生徒たちに好感を与えたようだ。

 「よろしくお願いします!!」

 

 生徒たちの声と拍手が響き、それにアザゼル様はやはりいつもの調子で応える。

 「ありがとよ」

 

 「やっぱり格好良いわね!」

 「シブ過ぎるわぁ!」

 女生徒たちの黄色い声が響く。

 

 続いてカラワーナさんが挨拶する。

 「私はカラワーナ。先に挨拶されたアザゼルそ……先生と同じくドイツの出身だ。今日から皆と共にこの学園で頑張る事になった。よろしく頼む」

 

 「先生!! 恋人いますかぁ!?」

 生徒たちから声が上がる。

 

 「そんなモノ、いるわけがないだろう」

 カラワーナさんは平静を装っているが、普段から接している僕たちの目には明らかに恥ずかしがっている様子が分かる。

 

 「またまたあ~~嘘でしょぉ~~?」

 「エーーーーッ!!? そんなに美人でナイスバディなのにーーーーー!?」

 「先生! それなら僕はどうですか!?」

 「あんた! 自分の身をわきまえなさいよっ! 先生は私と!」

 といった声があちこちから上がる。

 

 僕は兵藤の方を見る。周りの生徒たちがカラワーナさんの美貌とスタイル、そして彼女の反応にフィーバー状態なのに対して、彼は見るからに興味なさげな様子だ。

 

 その彼の様子は周囲の生徒たちには極めて異様に映るようで、それに気付いた生徒は皆、不可解そうな表情でヒソヒソ話をしている。それはそうだろう。あの女好きでちょっと可愛い女の子なら次々にセクハラ行為に及ぶ事で評判なあの兵藤が、カラワーナさんのような顔もスタイルも超抜群という女性を目の前にしてあの態度なのだから……

 

 「おい、どうしたんだイッセー? カラワーナ先生、あんなに美人でスタイル良いのに、何でお前……? 普段なら真っ先に大はしゃぎするのに……」

 松田と元浜も信じられないといった様子で兵藤に話しかける。

 

 「美人……ああ、だがよ……あいつらは……」

 「【あいつら】? 何の事だよ?」

 松田と元浜は明らかに兵藤の様子に戸惑っている。彼らから少し離れた所に座っているアーシアさんとゼノヴィアさんも困惑した表情を浮かべている。

 

 とにかくそんな感じで大騒ぎだった学年集会は終わって、僕たちは教室へ戻る。そしてしばらくして担任の先生が入って来て言った。

 「おはよう。実は今日から、このクラスに転入生が入って来ます。仲良くしてあげてくださいね」

 

 その言葉にクラスの皆から期待に満ちた歓声が上がる。

 「おおーーーーーっ!!!」

 

 「可愛い女の子だといいな! いや、そうに違いない!」

 「違うわ! 格好良い男の子よ! きっと!」

 と声が飛び交う。そしてしばらくして先生に連れられて、その転入生……そう、僕のレイナーレが教室へと入って来た。

 

 「おっ!! おおおおおおおおおおおーーーーーーっ!!!」

 男子たちの大歓声が響き渡る。それはそうだ。僕のレイナーレはそれだけの素晴らしい美女なのだから。

 

 彼女の赤い瞳の整った妖艶な美貌……艶やかな長い黒髪……制服の上からでもはっきりと分かる、はち切れんばかりに張り詰めたお椀型の大きく美しい胸……くびれた腰……すらりと伸びたしなやかな美しい足……その彼女の魅力に皆の目が釘付けになる。

 

【挿絵表示】

 

「す、すげえ美人……!」

「綺麗ね……!」

「すげえよあの胸……あんなにデカくてパンパンで……」

「ち、乳首もあんなに大きくてくっきりと浮き出してる……も、もしかしてノーブラ……?」

「あの腰のくびれ……た、たまらねえ……」

「足も凄く色っぽい……」

「あれはグレモリー先輩や姫島先輩にも劣らないぜ……」

「お、俺、見てるだけでた、勃っちまって……」

 

 そう、レイナーレの魅力は彼女を見つめているだけで胯間が勃ってしまうほどの素晴らしい性的魅力。単に顔立ちが整っている、単に胸が大きい、というのではなく、その妖艶な表情……その張り詰めたとても形の良い美巨乳……見事な曲線を描いた腰からお尻……すらりとしたしなやかな足……その全てが男を強く魅了するのだ。その彼女の性的魅力は、あのグレモリー先輩や姫島先輩にも断然勝っている! と僕は思う!

 

 そのレイナーレの美貌と性的魅力は一瞬の内にクラスの男子たちを惹きつけてしまい、今述べたような無遠慮でいかがわしい内容のささやきが聞こえてきて、女子たちは顔をしかめる。

 「ああ~~嫌だ! 男どもったらいやらしいったら!」

 

 彼女はあの【天野夕麻】の姿を演じて以来の女子高生の姿だが、あの演技による、可愛らしくあどけない偽りの姿ではない。本来の彼女である、妖艶で性的魅力にあふれた僕のレイナーレなのだ!

 

 そしてレイナーレは先生に促されて教卓の所に立って挨拶する。

 「レイナーレ・フォン・ヴィーゲルトです。ドイツから来ました。年齢は皆さんより二つほど年上ですが、このクラスに入る事になりました。よろしくお願いします」

 

 その彼女の挨拶にまた男子たちの歓声が上がる。

 「おおおおーーーーーっ!!!」

 

 「レイナーレさん、さっきの先生たちと同じでドイツの出身なんだね! でも、日本語全然違和感ないし、それに髪も黒くて感じも日本人っぽいところがあるけれど……」

 一人の女生徒が彼女に声をかける。

 

 「ええ、私、母が日本人でハーフなのよ。だから小さい頃から日本語に馴染んでいます」

 レイナーレは微笑みつつ答える。当然、全て出任せだが、もちろん本当の事を言うわけにはいかないし、言っても冗談としか取られないから、それで押し通すしかない訳だが……

 

「そうか……でも、その美人過ぎる顔とナイスバディはさすがにハーフと言われて納得だね! すごく大人びた感じだし、年上だってのも納得」

「ウフフッ……ありがとう」

 

 そんなやり取りの後、今度は男子のクラスメイトが言った。

 「でもレイナーレさん、どうして日本に来たの? そういえばさっき、國原もドイツに行っていたって言ってたな……もしかしてそれと関係が……いや、そんな事ある訳ないか……」

 

 するとレイナーレは待っていましたとばかりに微笑む。

 「いえ、とっても関係あるのよ」

 

 「えっ!?」

 質問した生徒が驚いた様子を見せ、そして他の生徒たちも顔を見合わせる。

 「國原がドイツに行ったのと、彼女が日本に来たのと関係あるって……どういう事……?」

 

 そんな彼らにレイナーレは言った。

 「だって私……ミコトを追って、ここに来たんですもの」

 

 その言葉にクラスの生徒たちは一様に驚く。

 「な、何だって!! 國原を追って!!?」

 「ほ、本当かよ!!? 國原!!?」

 

 皆の視線が一斉に僕に向けられ、僕は血相変えた男子生徒たちに問われる。

 

 そんな騒然とした雰囲気の中でレイナーレははっきりと言ってくれる。

 「ええ、私とミコトは生涯ずっと添い遂げるって誓ったんですもの……そしてミコトは私に一緒に来て欲しいって……ずっとそばにいてくれって言ったんですもの……だから私は、ここに来たんです」

 

 「な、何だとおおおおっ!! こ、このオタクで彼女なんか全くいる素振りもなかった、この國原がああっ!! こ、こんな凄い美女とおおおおおっ!!」

 「おい!! 國原っ!! マジかよっ!! はっきり答えろっ!!」

 血相変えて僕に詰め寄る男子生徒たち、ふと見ると担任の先生も唖然とした顔で僕を見ている。

 

 「うん、そうだよ。僕とレイナーレは生涯添い遂げようって誓い合ったんだ。だから僕は彼女にいつも一緒にいて欲しいから、ここに来てくれって頼んだんだ!」

 僕ははっきりと言い切った。当然だ。レイナーレがあれだけはっきりと僕を自分の最愛の恋人だと宣言してくれたのだ。ここで尻込みなど出来る訳がない!

 

 「な、何だと貴様あああああああっ!!!」

 男子生徒たちの絶叫が響き渡った……

 

 そして…………

 

 「は~い♪ ミコト、あーん♪」

 昼休み、僕はレイナーレから彼女が用意して来たお弁当を手ずから食べさせてもらっている。その様子を他の生徒たちが見てヒソヒソと話している。

 

「一体、どうやって落としたのかしら?」

「さあ? でも兵藤がリアスお姉様や姫島お姉様を落としたように、恋愛ってこういう事がごくたまにあるって事ね……」

「畜生~~! 國原の奴、戻って来たと思ったら、あんな美女と婚約していやがったとは~~あんなオタク野郎がどうしてっ……!」

「あんなひ弱なオタクよりスポーツマンで男らしい俺の方がずっと彼氏にふさわしいのに……頼む! レイナーレさん、目を覚ましてくれっ……!」

「ううっ……! あの胸を……あのナイスバディを國原の奴、好きにしてやがるというのかーーーーーっ! 許せんっ!」

 

 そんな信じられないという声……嫉妬の声が響いてくる。でも、僕としては全て想定していた事だ。レイナーレほどの素晴らしい美女を彼女にしているとなれば嫉妬されるのは当然! ああいう形で皆の前で公にしておかなければレイナーレに言い寄る男たちが続出するのは目に見えていて、その方が嫌だ。だから僕たちは事前にアザゼル様を通じて、最初の挨拶で恋人宣言をさせて頂くとソーナ会長には伝えて、許可は得ておいたのだ。

 

 ちなみに彼女がドイツ出身だというのは、彼女の【レイナーレ】という名前は調べてみると人間界においてはドイツ風の名前であるという事だから、僕の提案でそういう事にした。

 

 以前、【天野夕麻】を名乗った時のように日本人だと名乗る事ももちろん可能だったが、その【天野夕麻】の名はレイナーレにとっても、そして兵藤にとっても忌まわしい思い出しかない名前だから、もちろん使えないし、それに何よりも僕としては彼女に本名を堂々と名乗って欲しかったのだ。その【レイナーレ】の名こそが彼女の妖艶な美貌と美しくいやらしい魅惑の体にふさわしい、素敵な名だと僕は心から思っているからだ。

 

 レイナーレがドイツ出身と称する事になると、アザゼル様もカラワーナさんもミッテルトちゃんもそれに合わせようという事になった。そして彼女が名乗った【レイナーレ・フォン・ヴィーゲルト】の名も僕が考えたもの。【フォン】はドイツにおける貴族の称号……僕はレイナーレを旧ドイツ貴族の名門の出身という事にしておきたかったのだ。その理由は……いずれ分かるだろう。

 

 それから姓のヴィーゲルト。本来、堕天使には姓というものはないという事なのだが、人間界で暮らす以上、彼女たちも姓を名乗る必要がある。そこで僕が考えたのだ。レイナーレも気に入ってくれたし、僕自身、良い名前だと思う!

 

 そして昼食を取っている僕とレイナーレに匙が近づいて来た。

 

「よう! お前らしょっぱなから見せつけてくれるなぁ! こうまで堂々と恋人宣言するとはな……さすが評判のバカップルの面目躍如ってとこか……しかし、俺の思った通り、國原、お前、もろにこの学園の男どもを敵に回しちまったな」

 

 匙のその言葉に僕が苦笑していると、僕たち二人を呼ぶよく知った声がかかった。

 「レイナーレ様! ミコトさん!」

 「レイナーレ! ミコト!」

 

 「アーシア! そしてゼノヴィア!」

 「アーシアさん! ゼノヴィアさん!」

 そう、この二人は兵藤のクラスメイトなのだが、この教室まで訪ねて来てくれたのだ。

 

 だが、アーシアさんのレイナーレへの呼びかけに周りにいた生徒たちが怪訝な表情を浮かべる。

 「レイナーレ様……?」

 

 「あっ、実はね。レイナーレはドイツの昔の貴族の家柄でね……さっきレイナーレが自己紹介の時に【レイナーレ・フォン・ヴィーゲルト】と名乗っていたでしょう。【フォン】というのはドイツの貴族の称号なんだ。そしてアーシアさんはレイナーレの家で働いていた人の娘さんなんだ。だから向こうではレイナーレ様と呼んでいたから、今もそう呼んだという訳なんだ」

 僕はそう説明した。呆気にとられた顔をしているアーシアさんとゼノヴィアさんに目配せしつつ……

 

 「へぇ……レイナーレさんは貴族のご令嬢で、アーシアちゃんはレイナーレさんの家の使用人の子供……何か凄いね!」

 生徒たちは感嘆したというような表情を浮かべつつ納得してくれた。

 

 するとゼノヴィアさんが他の生徒たちに聞こえないように声をひそめて言った。

 「ミコト……キミはよくもまあ、とんでもない話を考えつくな……」

 

 「全くだぜ……お前、小説家にでもなったらいいんじゃねえか?」

 匙も呆れたような表情で小声でつぶやいた。

 

 そう、レイナーレの名に【フォン】を入れたのは、カラワーナさんやアーシアさんが皆の面前で彼女を【様】付けで呼び、ミッテルトちゃんも【姉さま】と呼ぶ、それを聞いた他の生徒たちが違和感を覚える、そういう事態を考えての事。たとえ学校では「【様】付けでは呼ばないように」と言っても、いつもの習慣というのはついつい出てしまうものだからだ。

 

 レイナーレがドイツの旧貴族の名門で、カラワーナさんや、ミッテルトちゃんやアーシアさんはその関係者だという事にしておけば、彼女たちがレイナーレを【様】付けで呼んでもその説明がつくからだ。現在のドイツでは貴族制度は廃止されているが、それでもかつての貴族たちの多くが現在でも【フォン】を名乗るという事を僕は聞いていたから。

 

 「ま、まあ、とにかくレイナーレ様もこれでこの学園の生徒ですね! よろしくお願いします!」

 「私もキミたちと一緒に学園生活が送れるのは嬉しいよ。これからよろしくな」

 アーシアさんとゼノヴィアさんは呆気にとられつつも、笑顔で言ってくれた。

 

 「こちらこそ、よろしくお願いするわね!」

 「こちらこそよろしく!」

 僕たち二人は彼女たちに笑顔で応じる。

 

 「ところで、兵藤くんだけど……」

 僕があえてアーシアさんとゼノヴィアさんに話を切り出すと、2人は困惑した表情を浮かべる。

 

「ええ……イッセーさん、未だにレイナーレ様やミコトさんにわだかまりがあるみたいで……すみません」

「あれでも、以前に比べればずいぶん、感情を抑えるようにはなってきている。済まない。大目に見てやってくれ」

 

 「うん、分かったよ」

 僕はそううなずくしかなかった。

 

 とにかく、こうして僕とレイナーレの駒王学園での新しい生活が始まった。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 授業が終わって放課後、俺はオカルト研究部の部室にいる。

 

 今日、あのレイナーレと國原、そしてミッテルトという奴。あいつらがこの学園に復帰・転入してきた。堕天使総督のアザゼルと、以前、俺を襲ったカラワーナという奴は教師として赴任して来た。

 

 俺は三勢力会談の時、魔王様たちの前であいつらに手を出さないと約束した。それもあって、気持ちは極力抑えているつもりだ。だが、正直、内心は穏やかじゃねえ……

 

 レイナーレやカラワーナを見て、皆が凄い美人だと騒いでいた。確かに外見はそうだ。しかし、あいつらの心の中は……俺の心の中にあの忌まわしい記憶が蘇り、俺は落ち着かない。

 

 俺がそんな鬱屈した気持ちで机に座っていると、不意に肩を優しく叩かれる。見上げるといつの間にかリアス部長が来て、俺を見つめている。

 

「あっ……部長」

「イッセー、あなたの気持ちは察するわ……」

「いえ、大丈夫です」

 

 俺は部長を心配させまいと、努めて明るい表情を作った。気付くと、俺の周囲には朱乃さん、木場、そして小猫ちゃんにアーシア、ゼノヴィアにギャスパーと部員たちが皆、集まっていた。

 

 「部長、皆に集まるようにというお話ですが、何でしょうか? もしかしてあの堕天使たちに関わる事では……」

 木場の声だ。

 

 「いえ、そうじゃなくて……今日は私たちの新しい仲間を紹介するわ。じゃあ、入って来て」

 そう部長が部室の外に向かって言った。すると外から入ってきたのは……

 

「き、鬼崎……!」

「陽太郎くん……!」

 

 そう、入って来たのは、あの國原たちとの戦いに、コカビエルの一味との戦い、そして先日の【禍の団】の襲撃と、度々俺たちを助けてくれた、俺たちにとって今や大切な仲間のあの鬼崎陽太郎だ。

 

 「皆、聞いて! 陽太郎は明日からこの学園に転入して、晴れてオカルト研究部の部員になると約束してくれたの! そして今日はその挨拶に来てくれたのよ!」

 リアス部長がそう嬉しそうに説明してくれた。

 

 「ほ、本当か!? 鬼崎!?」

 「陽太郎くん! 本当なの!?」

 俺も、そして木場も思わず身を乗り出して大声を出す。

 

 そんな俺たちに鬼崎は微笑む。

 「そうだよ。僕はこれまで君たちと共に戦って、君たちの姿を見ていて、すっかり君たちを気に入ってしまってね……ぜひ、この学園に入って、君たちと共に行動したいと思ってね。こうして今回、リアス部長の承諾を得て、ここに転入する事になった」

 

 その言葉に皆が歓喜の表情を浮かべる。鬼崎はメチャクチャ強くて頭の回転も速くて、戦場でとても頼りになるし、性格も爽やかで友情にも厚い男だ。こいつが正式に俺たちの仲間になる! これほど心強い事はない!

 

 「そうか……! 鬼崎……! それは嬉しいぜ……! これからよろしくな!」

 「こちらこそよろしく」

 俺と鬼崎は固い握手を交わす。頼もしい仲間が出来た事で、あの堕天使たちの事でおだやかではなかった俺の心は高揚する。

 

 木場は目を輝かせている。こいつは鬼崎の事、大好きだもんな!

 「陽太郎くん! 来てくれて凄く嬉しいよ! これから僕をもっと鍛えて欲しい! よろしくね!」

 「祐斗……うん、分かった」

 

 二人はやはり固く握手を交わす。そしてリアス部長も、朱乃さんも、小猫ちゃんもギャスパーもゼノヴィアも、皆が喜んで鬼崎を迎えた。

 

 こうして魔人……鬼崎陽太郎は俺たちの仲間……オカルト研究部の一員となった。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 僕とレイナーレの駒王学園での一日目が終わった。帰りがけにミッテルトちゃんと合流して帰宅する僕たち。ちなみにカラワーナさんは先生という事で仕事の都合上、もうしばらく残らなければならないという事だ。

 

「いや~~姉さまとミコトくん、いきなりHRで婚約者宣言ぶちかましたそうじゃないっすかぁ~~♪ もう学園中の評判っすよぉ~~♪」

 

 帰宅途中でミッテルトちゃんがニタニタと笑いながら悪戯っぽい表情で僕たちを見つめて言った。

 「そ、そう……?」

 

 「そうっすよぉ~~これでミコトくん、学園の男どもを一気に敵に回したっすよぉ~~」

 「いいのよ! ミコトは私への愛を堂々と叫んでくれたためにこういう事になったんだから♪ ミコト、嬉しかったわ♪ 一切気後れせずに、私との愛を宣言してくれたあなたの姿……」

 レイナーレは上機嫌な様子でそう言って、僕の腕を取ってピッタリと身を寄せる。

 

 「ふは~~っ……もう姉さまとミコトくんたら、いつもいつも手をつけられないバカップル振りっすよねぇ~~まあ、でもこれなら男どもの嫉妬なんか問題にもならないっすよねぇ~~」

 ミッテルトちゃんは呆れと感嘆が入り混じったような声で言った。

 

「それはそうとミッテルトはどうだったの?」

「もちろん、このウチっすから、大人気でっすよぉ~~♪ 教室に行った途端、【小悪魔的で可愛い!】って歓声が上がって、早速、何人もに交際を申し込まれたっすよぉ~~♪ まぁ、堕天使のウチが【小悪魔的】って言われるのもアレなんっすけどねぇ~~♪」

 

 ミッテルトちゃんは得意そうに笑う。彼女の言っている風景は大体想像出来る。

 

 「フフッ……ミッテルトらしいわね♪」

 レイナーレもそんなミッテルトちゃんを微笑んで見ている。

 

「ルルコも色々と世話を焼いてくれるっすし、居心地は悪くないっす! ただ、時々廊下とかで顔を合わせるグレモリーの連中が……罵声を浴びせられたり、どつかれたりって事はもうないっすけど……何となくイヤな感じっす……」

「そう……」

 

 「それにしても大変なのはカラワーナね……最初の挨拶でいきなりあんな事になって……」

 レイナーレが心配そうな表情を浮かべる。確かに生徒たちのカラワーナさんへのツッコミは度を過ぎていた感があった。

 

 「ああ、それは心配ないと思うっすよ。あれは生徒たちからすれば歓迎の意味みたいだし、あの後、【先生、頑張ってください!】とずいぶんと多くの生徒から励ましてもらったって、さっきカラワーナが廊下で会った時に笑顔で話してくれたっす」

 ミッテルトちゃんが笑ってそう教えてくれた。

 

 「そうなんだね……それなら良かった……」

 「そうね……良かった……」

 僕とレイナーレはとりあえずホッと胸をなでおろす。

 

 家へと戻った僕たちはレックスに帰りがけにケーキ屋で買ったケーキを与えて、レックスはそれを大喜びで食べた。しばらくするとカラワーナさんが帰って来て、彼女を加えて皆で夕食をとりつつ、今日の学校での事で盛り上がった。カラワーナさんも笑顔で話していてひとまず安心した。

 

 そして夕食を終えた後、僕とレイナーレは僕たちの寝室へと入る。お互いにまだ学校の制服を着たままだ。

 

 「ところで、お父様とお母様には連絡したの? 駒王学園に戻った事……」

 レイナーレが聞く。当然、その事は彼女がとても気になっている事。

 

 「うん、連絡したよ! 無事に学園に復帰して、今は彼女とその友人や保護者の方と暮らしているって。そうしたら、まずはそのことに安心して喜んでくれたよ。そしてその上で、今度、学校が休みの時にその彼女を連れて家へ来て欲しいって言っていたよ」

 そう言って僕はレイナーレを見つめる。彼女はそんな僕を真剣な目でじっと見つめている。

 

 そして僕は彼女に問う。

 「レイナーレ、今度の土曜日、学校が終わったら君と二人で僕の実家に行こうと思う……来てくれるよね?」

 

 「ええ、もちろんよ!」

 レイナーレはしっかりとうなずき、笑顔で応えてくれる。僕の胸はそんな彼女を愛おしく思う気持ちであふれる。

 

 「レイナーレ……」

 僕は彼女を抱き寄せて、そっと唇を重ねる。

 

 そして僕は制服姿のレイナーレを見つめる。彼女のはち切れんばかりに張り詰めた形の良いお椀型の大きく美しい胸は制服の上からでもその形がはっきりと分かり、その頂の乳首も、さっきクラスメイトの男子たちが言っていたように制服の上からもはっきりと分かるようにくっきりと浮き出している。

 

 「ノーブラじゃ?」

 それを見た男子生徒がそう言っていたが、それは違う。彼女はちゃんとブラジャーをつけて、乳首を押さえ込んでいる。だが、僕の毎日の執拗な攻めを受け続け、さらに【ニプルブラスト】の発動源となり、さらには神器【堕天の乳汁】も宿った彼女の乳首はどんどん肥大化して大きく、そして硬くなり、ブラジャーで押さえ込んでもあれだけくっきりと浮き出してしまうのだ。そしてその事を思うと、僕の股間は激しくうずき、そして猛り立つ!

 

 僕は股間のうずきに耐えつつささやく。

 「ねえ、レイナーレ、気付いていた? クラスの皆が君に見惚れていたのを……君のこの綺麗な顔に……君のこの胸に……」

 

 そして僕は彼女の張り詰めた大きな胸をさする。

 「あっ……」

 

 「君のこの浮き出しているいやらしい乳首に……」

 僕は制服のブラウスの上に、ブラジャーを付けているにも関わらず、くっきりと浮き出している彼女の大きく卑猥な乳首をさする。

 

 「あっ! ああんっ!」

 レイナーレはビクッ! と体を大きくふるわせて、美貌に悩ましげな表情を浮かべてあえぐ。

 

 「君のこのくびれた腰に……君のこのお尻に……」

 僕はそうささやきつつ、レイナーレの腰を……そしてお尻を制服のスカートの上からさする。

 

「あっ……ああんっ……」

 

 「君のこのしなやかな足に……」

 僕は彼女の足を下から股間までするーーーーーっとさすり上げる。

 

 「あっ! あはあんっ!」

 レイナーレはビクンッ! と大きく体をふるわせてあえぐ。

 

「皆が君のこの美しさに……君のこのいやらしい体に見惚れていたんだよ。でも、君のこの素晴らしい体は僕だけのもの……! 僕はそれが嬉しい……! 嬉しくてたまらないの……!」

 

 僕はそう感激に浸りつつ、またレイナーレの制服のブラウスの上に浮き出している大きく卑猥な乳首を指でグリグリと強くさする。

 「あっ!! あはああっ!!」

 

 レイナーレがまた甘い声であえいで体を大きくのけぞらせる。その彼女の痴態に僕の股間はさらに激しく猛り立つ!

 

 「ああっ! レイナーレっ! 乳首無理やりブラジャーで押さえつけて! 苦しいでしょっ!? フフッ……僕がこれからその縛めから開放してあげるね♪」

 僕は愛しい彼女を部屋の大きな鏡の前へと連れていき、そこに立たせる。

 

 「さあ……これからゆっくりと脱がせてあげるね……」

 「ああんっ……ミコトのエッチいっ……」

 レイナーレはいつもの通り、美貌を赤く染めつつ、言葉だけの抵抗をする。

 

 僕はまず、彼女の襟元に付いている、黒のリボンをするっ……とはずす。

 「あっ……」

 

 僕は次に彼女の首元から、ブラウスのジッパーをすーーーっとゆっくりと下げていく。

 

 「あっ……! ああんっ……!」

 レイナーレの甘い声と共に、彼女の張りつめた大きな胸がぶるっ!と揺れつつ、深い胸の谷間があらわになる。僕はそれを鏡でしっかりと堪能する。

 

【挿絵表示】

 

 「ああっ……レイナーレっ……綺麗だよ」

 「も、もうっ……ミコトったら私の裸なしにはいられないんだからっ……! 私を裸にしないと我慢できないんだからっ……! ホントにエッチで悪い子っ……! でも……ウフッ……あなたのオチンチンもとても熱く、大きくなっているわよ……」

 レイナーレは美貌に妖艶な表情を浮かべつつ、僕の膨れ上がった股間を撫でる。

 

 「あっ! ああっ!」

 僕は股間をさすられて激しく感じつつもそれに耐え、さらに彼女の服を脱がせていく。

 

 レイナーレのブラウスのジッパーを下まで引き下ろした僕は、次に彼女の腰に手をかけて、まず彼女のスカートの黒の前掛けのボタンをはずしてそれを剥ぎ取る。彼女の引き締まったへそがさらされる。

 

僕はさらにレイナーレのスカートのホックをはずす。

 

 「あっ……!」

 スカートがレイナーレのしなやかな足の足元にストン……と落ち、彼女の黒いパンティーに覆われた、丸く形の良い尻の形があらわとなる。

 

 そして僕はジッパーを下まで引き下ろしたレイナーレのブラウスに手をかけて、それをゆっくりと外に開く。

 「あっ……!」

 

 レイナーレの黒いブラジャーを付けた大きな張りつめた乳房がぶるるんっ! と激しく揺れる。そして僕はそのブラウスをすっ……と下に引き下ろす。

 「ああんっ……!」

 

 レイナーレの体からブラウスが取り払われ、彼女は黒のブラジャーとパンティー、そして白に横一本線の赤のストライプが入ったソックスだけを身に着けただけの姿になる。

 

【挿絵表示】

 

 後はパンティーとブラジャーを剥ぎ取って彼女を全裸にするだけ。その瞬間は何度繰り返しやっても、常に僕を興奮させ、そして感動させる。

 

 まず、僕は彼女の腰に手をかけてパンティーをずるっ……とゆっくり下に引き下ろす。

 「あっ……! あああんっ……!」

 

 レイナーレの甘い喘ぎと共に、彼女の黒の陰毛で覆われた秘部が……彼女の丸く美しいお尻が丸出しとなり、そして彼女の足元にパンティーがぱさっ……と落ちる。

 

 そして僕は僕が何よりも好きでたまらない、レイナーレの張りつめた大きな乳房の頂にそそり立つ、黒いブラジャーの下でその束縛から解放されるのを待っている、彼女の大きくいやらしすぎる乳首を見ようと、彼女の胸に手を伸ばし、ブラジャーに手をかける。

 「あっ! ミコトっ! ああんっ!」

 

 僕は両手にレイナーレの張りつめた大きな乳房の弾力にあふれた素晴らしい感触を感じつつ、彼女の乳房からブラジャーをグイッ! と強引に引き剥がす。

 「あっ!! あはああああんっ!!」

 

 レイナーレの甘い叫びと共に、ブラジャーがベリッ! と彼女の乳房から剥ぎ取られ、彼女の張りつめた大きな乳房がぶるるんっ! と大きく弾んで、ブラジャーの束縛から解放された、彼女のカチカチに固く勃起して、ビンビンにそそり立っている大きくいやらしすぎる乳首が僕の目の前にぶるっ! と跳ね上がりつつさらされ、彼女は全裸となる。

 

 「あっ……! あああんっ……」

 目の前に勢いよく飛び出したレイナーレの大きな乳首。そのあまりのいやらしさに僕は感激しつつ、彼女のその乳首に魅入る。

 

【挿絵表示】

 

「ああっ! レイナーレっ! なんてなんていやらしくて素晴らしいのっ! 君のその乳首っ!」

 

 僕は興奮のあまりそう叫ぶ。レイナーレは羞恥で美貌を真っ赤に染めている。

 「ああんっ……ミコトおっ……は、恥ずかしいわあっ……」

 

 目の前にそそり立つレイナーレの大きくいやらしい乳首……僕の神器の力の源であり、そして僕を癒してくれる彼女の神器が宿るこの乳首……毎日毎日、僕が指でさすり回してひねり回し、舌で嘗め回してしゃぶって吸いまくる彼女のこの乳首は、まさに僕にとって最高の宝物でなくてはならないもの。そしてこのいやらしすぎる乳首を見て、触って、吸う事ができるのは僕だけ! それを思うと僕は最高の幸福感を感じる。

 

「ああっ……! レイナーレっ……! この世界の男の中で僕だけだよっ……! 君のこれほどまでに大きくていやらしい、素晴らしい乳首をこうして丸出しにして……触って……吸う事ができるのはっ……!」

 

 そう興奮のあまりうわずった声で言いつつ、僕は彼女のその大きくいやらしい乳首を指ですりっ……とさする。

 「あっ! あはあっ!」

 

 レイナーレがビクン! と裸体を大きくのけぞらす。僕はさらに彼女の乳首を指ですりすりとさすり回して、その硬くて、しかしムチムチとして弾力感にあふれた感触を楽しむ。ぶるっ! ぶるっ! と僕の指の動きと共に彼女の大きな乳首が、まるで意思を持った生物のごとく卑猥にうごめく。

 

「ああっ……! なんて素晴らしい触り心地なのっ……! 君のこの乳首っ!」

「あはあっ! ああああんっ! あはあんっ! ミ、ミコトおっ! い、いいわああっ!も、もっともっとさすってえっ! 私のこのいやらしすぎる乳首おおっ! あ、あなたが今、言ってくれたようにっ! わ、私のこの乳首はっ! あ、あなただけのものなんだものっ! あはっ! だ、だから好きなだけっ! さ、触っていいのよおっ! 私の愛しいミコトおっ! あっ! あああんっ!」

 

「ああっ……! レイナーレっ! 嬉しいよっ! うんっ! もっともっと乳首触ってあげるっ!」

「う、嬉しいわああっ! あっ! ああああんっ!」

 

 レイナーレの乳首のあまりにいやらしい形と感触、彼女の甘い声、愛の言葉に僕は激しく興奮して夢中で彼女の乳首をさすりまくる。レイナーレは僕のその愛撫に狂おしく淫らにもだえてくれる。

 

 そして僕は強めの愛撫に切り替える。彼女のビンビンに勃起してそそり立つ大きな乳首を、今度はギュッ! と強くつまむ。

 「あっ!! あああっ!!!」

 

 激しい刺激にレイナーレがビクンッ! と先ほどよりも大きく裸体をのけぞらせて絶叫する。僕はその彼女の乳首にギリッ! と爪を立てる。

 「ふっ!! ふぎいいいいいいいいいいいいっ!!!」

 凄まじ刺激にレイナーレが目を見開いて絶叫する。そして僕は彼女の乳首に爪を立てたまま、その乳首をぎゅりりいっ! と激しくひねる。

 

 「ふっ!! ふひいいいいいいいいいいっ!!! はひゃあああああああああっ!!! あああああああーーーーーーっ!!!」

 レイナーレは凄まじい声で絶叫して裸体をビクビクとふるわせ、その瞬間、彼女の乳首から、彼女が神器【堕天の乳汁】を宿している証である乳汁がビュビュッ! と吹き出す。その彼女のあまりの卑猥さは、僕の彼女を愛しく想う気持ちを極限にまで高める!

 

【挿絵表示】

 

「ああっ!! レイナーレっ!! 好きっ!! 大好きっ!! 愛してるっ!! 愛してるよっ!! 誰よりも君をっ!!」

 

 僕はそう彼女への愛を絶叫しつつ、乳汁を滴らせている彼女の乳首にはむっ! と吸い付く。

 「あっ!! ああああっ!! ミ、ミコトおおっ!!」

 

 僕はレイナーレの乳首を激しく吸い上げ、しゃぶり、乳汁を飲む。そして乳汁が出なくなったのを見て、彼女の張りつめた大きな乳房をぎゅむうっ! と力いっぱいつかむ。

 

 「あっ!!! ふああああああっ!!!」

 レイナーレの叫びと共に、また彼女の両乳首からビュビュビュビュッ! と乳汁が噴出し、僕はまたその乳首に吸い付いて乳汁をゴクゴクと飲み、乳首をなめ回し、しゃぶりまくる。

 

「あはあああああっ!!! ミ、ミコトおおおっ!!! は、激しいっ!!! 激しいわあああっ!!! あ、愛してるっ!!! 愛してるわあっ!!! 私のミコトおおおっ!!! も、もっともっと乳首吸ってえっ!!! お乳飲んでえええっ!!! あああああああんっ!!!」

 

 僕はレイナーレの魔性の乳首を夢中で求め、彼女への熱い愛をその乳首にぶつける。そしてレイナーレは激しく絶叫し、裸体を激しくふるわせ、のけぞらせて僕の愛に応えてくれる。

 

 そして……熱く激しい交わりの後、僕とレイナーレはベットで抱き合って休む。

 

「ねえ……ミコト……」

「何……?」

 

「あなたのお父様とお母様……私の事を受け入れてくれるかしら……?」

「レイナーレ……もしかして不安なの……?」

「ええ……だって私のせいでずいぶんとご心配をかけたと思うし……息子をたぶらかした悪い女って思われてはいないかしら……?」

 

 そう不安げな表情を浮かべる彼女。その彼女を僕はギュッ! と強く抱きしめる。

 「あっ! ミコト……」

 

 「大丈夫だよ。君なら絶対に父さんも母さんも受け入れてくれるよ……!」

 そう僕は彼女にはっきりと言い切る。彼女を安心させるために。もっとも、たとえ反対されようと、僕が彼女への愛を貫くのは絶対に変わらないが。でも、できるなら両親に祝福された上で彼女を妻に迎えたい!

 

 僕を見つめるレイナーレの瞳が潤む。

 「ミコト……! そう! そうよね……! あなたが言うのなら絶対に大丈夫よね……!」

 

 そう言いつつ、涙を流すレイナーレ。僕はその彼女にそっと顔を近づけ、唇を重ねる。

 

 そして僕と彼女は再び熱く求め合う……!

 

(次回に続く)




 今回はいよいよ、尊とレイナーレたちが駒王学園に復帰、転入する事になりました。

 これは主であるアザゼルが駒王学園に赴任してグレモリー眷属を指導するという立場になる以上、その直属の部下である尊やレイナーレも主に従ってという流れがやはり自然である事、そして二人が駒王学園に所属する事で、今後起こってくる様々な事件にも二人を絡めやすくなるといった事情によります。

 とはいえ、双方の間の感情のしこりはやはり容易には解決されませんが。それでも、アーシアとゼノヴィア、そしてソーナに匙といったシトリー眷属が二人の味方についてくれている事は二人にとっては大いに心強いといえます。

 そして駒王学園に入ったレイナーレたち。レイナーレの駒王学園制服姿を挿絵に載せましたがいかがだったでしょうか? 彼女は素晴らしいセクシーボディですので、どんな服を着ても似合いますね!^^

 レイナーレが尊のクラスに編入して大騒ぎになるクラスメイト。しかし二人はそこで堂々と婚約者宣言を行い、クラス内は騒然と……でも尊はレイナーレが全てですので、恥ずかしいなどという思いは二の次で、「自分とレイナーレの仲は誰にも邪魔させない!」という想いに燃えていますので、クラスの男子たちの嫉妬などお構いなく、徹底的にレイナーレとのバカップルぶりを貫いています(笑)

 ちなみにレイナーレが名乗った【レイナーレ・フォン・ヴィーゲルト】という名前。彼女が本名のレイナーレをそのまま人間界で名乗り、【フォン】の称号を用いた理由は作品中で述べた通りですが、【ヴィーゲルト】の姓は、これは高校の現国の授業でもおなじみの、ある有名な文豪の小説のヒロインのモデルとなった女性から取っています。誰の何という作品か、お分かりになるでしょうか?

 いまだにレイナーレや尊に対して鬱屈した気持ちを持ち続ける一誠(ただ、以前書いたお話と比べると三勢力会談の際に、一誠が今後、レイナーレたちに手を出さないと約束した事があり、尊たちに対する気持ちは彼としてはかなり頑張って抑えています)。その前にあの鬼崎陽太郎が転入して来て、一誠たちと同じオカルト研究部の部員となりました。果たして鬼崎の目的は? そして彼が転入した事でどんな事態が起こるのか? 今後の展開をお楽しみに!

 そして尊とレイナーレの愛の交わり……これはもう、この物語の定番ですね!^^

 次回は尊とレイナーレが、尊の両親に会いに行きます。果たしてどうなるのか……? そして、カラワーナに大きな転機が……!

 それでは次回をお楽しみに!^^
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。