道中、及び到着したグレモリー家において、魔王の一族グレモリー家の圧倒的な権勢に圧倒される堕天使一行だが……
僕たちは駒王学園の夏服姿でグレモリー眷属たちとの待ち合わせ場所に向かう。
「ミコト、どうしたの? 何か考え込んでいるみたいだけど?」
突然、レイナーレに顔をのぞき込まれて思わずビックリする僕。
「えっ!? う、ううん! 何でもないよ」
「もう慌てちゃって、どうせ私にいつものボンデージ姿でいて欲しかったって思っているんでしょ?」
「えっ! うっ……」
「もうっ! 図星ね♪ ウフッ♪ ミコトったらいつもエッチなんだからっ♪ ごめんなさい。私もあの格好の方がミコトが喜んでくれるし好きなんだけれど……向こうが【正装で来い】という事だから仕方がないわね。でも、向こうで訓練の時にはあの姿になってあげるから、それまで我慢してね♪」
「う、うんっ!」
優しく微笑んで約束してくれるレイナーレに、僕は思わず嬉しくなる。
「もう~~ミコトくんと姉さまったら、エッチな気持ちを隠そうともしないんすからぁ~~ホントにエロエロバカップルっすねぇ~~」
「本当に、ミコト殿もレイナーレ様も少しは自重してください」
ミッテルトちゃんは呆れた様子、カラワーナさんは渋い表情を浮かべ、流音くんはレイナーレのあの姿を思い出したのか、顔が赤い。
そんな事をしている内に、僕たちは待ち合わせ場所に着いた。そこはいつも電車に乗る時に使用する駒王町駅……
なぜ、冥界に行くのにここへ?
僕の頭に疑問符が浮かぶ。その時……
「おはよう。堕天使の皆さん」
「…………!」
グレモリー先輩の声に振り向くと、既にそこにはグレモリー眷属の面々が集まっていた。
「よお! 今回は世話になるが、よろしく頼むぜ!」
「まあ、訓練に励むと共にしっかりと節度をわきまえて過ごしてもらえれば問題ないわ」
アザゼル様の挨拶にグレモリー先輩は素っ気ない態度だが、まあ、同行を認めてくれたのだし、これまでの事を考えれば僕たちへの接し方も幾分、良くなってはいる気はする。
グレモリー先輩の傍に兵藤に木場、姫島先輩に塔城、そして鬼崎といった面々が控えている。兵藤に木場、姫島先輩は相変わらずの忌々しげな表情。ギャスパーくんは怖がっている様子、鬼崎は不敵な笑みを浮かべている。ここまでは先日、オカルト研究部の部室を訪れた時と全く同じだ。
あれ?
僕はふと、その場にいるグレモリー眷属の中で塔城だけが、どうも元気なさげな様子に見えて気になった。うつむき加減で表情も暗い感じがする。
「あれ? 何すか? あのドチビ、ヤケに元気ない様子っすね……」
先日、塔城と対決して一方的に叩きのめされ、彼女にリベンジを強く誓っているミッテルトちゃんも【宿敵】の様子を気にしている。
アーシアさんとゼノヴィアさんが僕たちに駆け寄って来る。
「おはようございます! いよいよ一緒に合宿ですね!」
「おはよう! これだけ人数が集まると賑やかで良いね!」
嬉しそうに挨拶してくれる2人だが、そこで兵藤が不機嫌そうに言う。
「アーシア、ゼノヴィア、そいつらとは確かに一緒に合宿はする事になったが、遊びに行くんじゃねえし、慣れ合う必要はねえ」
「…………」
「そ、それではまた後で」
アーシアさんとゼノヴィアさんは済まなそうに僕たちに頭を下げると、仲間たちの方へと戻っていく。
「では、行くわよ」
グレモリー先輩の声に、姫島先輩を先頭にグレモリー眷属の皆がぞろぞろと彼女の後についていき、僕たちも兵藤の態度に嫌な思いはしつつも後に続く。
グレモリー先輩と姫島先輩はツカツカと駅に設置されているエレベーターの方に向かう。それは頑張っても5人そこそこしか乗れない狭いエレベーターであるのは知っている。
「こんなエレベーターでどうするつもりっすか?」
「さあ……」
僕たちは訳が分からず、兵藤やアーシアさん、ゼノヴィアさんも戸惑っている。一方、姫島先輩に木場、塔城は平然としていて、アザゼル様にも驚いた様子はない。鬼崎は特に表情は変わらず黙っている。
グレモリー先輩と姫島先輩がまずエレベーター内に入る。
「じゃあ、イッセーとアーシアとゼノヴィア、来て頂戴。先に降りるわ」
「お、降りる?」
グレモリー先輩の言葉にさすがに戸惑う兵藤。それはそうだ。だってこの駅は上階にしか行けないはずなのだから。
「ほら、目をパチクリしてないで入りなさい」
グレモリー先輩は苦笑しながら兵藤たちに手招きをする。兵藤とアーシアさん、ゼノヴィアさんはお互い顔を見合わせながら、それに応じて中に入る。
「慣れている祐斗と小猫は後から陽太郎とギャスパー、そして……」
グレモリー先輩は僕たちに視線を向ける。それは自分の眷属たちに向ける穏やかなものとは異なる素っ気ない表情。
「そこにいる堕天使の誰か一人と一緒に来て頂戴。残りの堕天使は、アザゼルがやり方は分かっているはずだからそれに従って頂戴。祐斗たちの後に乗って早く来てね」
彼女の言葉が終わると同時にエレベーターの扉は閉まる。木場が僕たちに聞く。
「じゃあ、次のエレベーターに誰が僕たちと一緒に乗るのかな?」
レイナーレたちを1人で乗せるのは危ないかもしれないと、僕が名乗りをあげようとした時、ミッテルトちゃんが叫んだ。
「ウチが行くっす!」
「ミッテルト……」
「ミッテルトちゃん……」
心配する僕たちにミッテルトちゃんは笑顔だ。
「大丈夫っす! この中でウチだけが一人モノっすから! 丁度いいっす! あのドチビともちょっと話をしたいっすし」
「ミッテルト、すまん」
「ミッテルトちゃん……」
カラワーナさんと流音くんも申し訳なさそうだ。
「気にするなっす! 後で借りは返してもらうっすから!」
ミッテルトちゃんは笑ってエレベーターに木場たちと一緒に乗り込み、エレベーターの扉が閉まる。
「さてと、じゃあ俺たちも行くとするか」
アザゼル様の声に、僕たちは最後にエレベーターに乗り込む。皆、荷物を持っているから中は結構狭い。
エレベーターの階層表示はやはり「1」と「2」しかない。しかし、アザゼル様がズボンのポケットからカードらしきものを取り出して電子パネルに向ける。
するとピッ! と電子音がしてカードに電子パネルが反応する。ガクン! と下に降りる感覚が僕を襲う。
「えっ!」
「わっ!」
レイナーレと流音くんが驚く。僕もレイナーレの手を取って彼女を支えつつ
えっ! 下があるの!
思わずびっくりする。そんな僕たちを見て、アザゼル様はニヤッと笑われる。
「この駅の地下にな、悪魔どもが作った秘密の階層があるって事だ」
「そ、そうなのですか!?」
「これは悪魔どもの専用のルートだからな。普通の人間は一生たどり着けねえぜ。この町は人間界における悪魔どもの本拠地だからな。こんな風に悪魔どもの専用の領域が隠れてるって事だ」
さすがは我が堕天使の長! 悪魔界の秘密にもよく通じておいでだ。もっとも、使用されたカードはグレモリー先輩から借りたものであるのだろうが。
下ること一分ほどで、エレベーターは停止し扉が開く。
「さあ、出るぞ」
アザゼル様に促され、レイナーレと手を繋いで外に出た僕の視界に映ったのは……とにかく広い人工的な空間。地下の大空洞といった所だった。
というか、線路があり、多少、模様や造りが人間界にあるものとは異なるものの、やはり列車の駅としか見えないが。
そんな風に僕たちが周囲を見回しているとグレモリー先輩の声が響く。
「急いで!」
僕たちは慌ててそちらを見る。同時に、先に彼らと一緒に来ていたミッテルトちゃんが僕たちの方に駆け付けて来て合流する。
「さあ、三番ホームまで歩くわよ」
「行きますわよ」
グレモリー先輩と姫島先輩が歩き出し、兵藤たちグレモリー眷属の面々がまず先に、僕たちが後に続く。
「ミッテルト、エレベーターの中で嫌がらせされたりしなかったの?」
「全然! 大丈夫っす!!」
レイナーレが心配そうに問いかけるが、ミッテルトちゃんは胸を張って笑った。
「そう……」
「姉さま、本当に大丈夫っすから! でも、あのドチビ……」
「塔城さんの事?」
僕の問いかけにミッテルトちゃんはうなずく。
「アイツ、ずっと黙りこくって暗い顔してるからウチ、何かあったのかって聞いたんすが、【別に何でも】 【余計なお節介はいい】とウチの事ロクに見もしないでぶっきらぼうに言うばかりで、本当に失礼な奴っす!」
ミッテルトちゃんは苛立った様子を見せた。
そうか、やっぱり塔城、何かあるんだな……
それにしても広いな。僕たちが普段使っている上の駅と比べて何倍の規模なんだろう? 天井も遥かに高いし……
人間界にこれほどの物を作れるとは! 僕は魔王の一族であるグレモリー家の絶大な権勢を肌で感じる。レイナーレもちらほらと周囲を見回すが、彼女の表情は沈んでいる。その理由は僕も分かっている。だから僕は彼女の手をさらに強く握る。
「あっ! ミコト……」
レイナーレは一瞬、驚いた表情を浮かべるが、僕は彼女に想いを込めてうなずく。
すると彼女も嬉しそうに微笑む。
「ありがとう」
僕たちは通路を何度も右へ行ったり左へ行ったりした後、再び開けた空間に出た。すると目前に列車が見えた。それにはこれまで何度か見かけたグレモリー家の紋章、及び魔王たるサーゼクス様の使っている紋章も見える。
「グレモリー家所有の列車よ」
グレモリー先輩は誇らしげだ。彼女に続いてグレモリー眷属たちがまず乗り込み、次いで僕たちもアザゼル様に促されてそれに乗り込む。
リィィィィィイイイイィィン! と発車の汽笛が鳴らされ、列車が動き出す。僕たちは列車の一番後ろの車両に座る事になった。一番前の車両にはグレモリー先輩が、中央部の車両には兵藤たちグレモリー眷属の面々がいる。
ちなみに対面する席で僕とレイナーレが一緒に座り、向かい側にカラワーナさんと流音くんが、僕たちの後ろにはアザゼル様とミッテルトちゃんが座っている。
「総督閣下、どのくらいで着くのでしょうか?」
「一時間もありゃ着くぜ。この列車は次元の壁を正式な方法で通過して悪魔界にたどり着けるようになってるからな」
「【正式な方法】ですか。魔方陣から転移して悪魔界に入るのだとばかり思っておりましたが」
「まあ、俺たちはよそ者だからな。正式なルートで入国しねえと不法入国って事になっちまうのさ。だから俺たちはちゃんと正式な入国手続きを済ませなくちゃならねえのさ」
「そうなのですね」
「ああ、もっとも、それはあの【赤龍帝】……一誠とかも同様だがな。悪魔でも新たに眷属になった新米の連中は一度は正式なルートで入らなくちゃ罰せられるのさ」
「同じ悪魔でも……」
堕天使界と同様、悪魔たちの間でもそういうしきたりはあるんだな。
「もっとも、一誠の奴は既に一度、特例で悪魔界に乗り込んでるって話だがな」
「えっ!? 兵藤くんが?」
「あの男が、でございますか?」
驚く僕とレイナーレ
「ああ、実はリアスはグレモリー家と並ぶ悪魔の名門、フェニックス家の御曹司のライザー・フェニックスと両家間で決めた婚約者同士だったんだ。だが、リアスの奴はその気はなくて、一誠ももちろん納得しなかった。それで一誠はグレィフィアの助けを借りて婚約パーティー会場に乗り込み、勝ったら婚約解消という条件でライザーに決闘を挑んで勝っちまったのさ」
「そんな事が……いつの間に?」
「ああ、三勢力会談が終わってすぐあたりだったらしいぜ」
「しかし、兵藤くんは見ている限り、相変わらず他の女性とも……」
彼が、グレモリー先輩以外の女性たち……姫島先輩や塔城、アーシアさんはもとより、他の女性にも相変わらず手を出しまくっている様子を駒王学園で日々見ている僕は疑問を抱く。するとアザゼル様は笑われる。
「悪魔ってのは一夫多妻が認められてるんだ。とはいえ、実際にやってる奴はそんなに多くねえがな。サーゼクスはグレイフィアに頭上がらねえし、お前たちがこれから会う、あいつのオヤジも同じだしな。そう考えると一誠、あいつは凄えぜ! 堂々と【ハーレム王】を宣言してその目標に向かっていやがるからな。尊、流音、お前たちだってそれを目指しても良いんだぜ?
「いいえ! 僕にはレイナーレしかいませんっ!」
僕は即座に叫ぶ。冗談じゃない! 彼と同類になるなんてまっぴらだ!
「僕もそうですっ! 僕にはカラワーナ先生だけですっ!」
流音くんも叫ぶ。
「ミコト! 嬉しいわ!」
僕の言葉を聞いたレイナーレは目を潤ませ、僕を抱き締めてくれる。
「ルオン! ありがとう!」
カラワーナさんも流音くんの言葉に感激して、彼を愛しげに抱き締める。
アザゼル様はそんな僕たちを見て微笑まれる。
「まあ、お前たちはそれが良いと思うぜ」
一方、そんな僕たちを見つめていたミッテルトちゃんは頰を膨らませて叫ぶ。
「ムーーーーーーーーッ! 姉さまとミコトくんも、カラワーナとルオンもイチャイチャしてるのに~~ウチだけぼっちなんてひどいっす! もーーーっ!ウチだってっ!」
ミッテルトちゃんは流音くんに飛びかかって彼をいじりまくる。
「ミ、ミッテルトちゃんっ! や、やめてっ! あっ! ああっ!!」
「こ、こらっ!! ミッテルトっ!! やめろっ!! で、でも、ルオン、可愛い……可愛いぞ!」
そんな僕たちのもとへ、車掌姿の白いあごひげを生やしたダンディな初老の男性が現れて話しかけて来た。
「ホッホッホッ。仲がよろしいようで結構ですな」
車掌さんは帽子を取って、僕たちに丁寧に挨拶した。
「初めまして、堕天使の皆さん。私はこのグレモリー専用列車の車掌をしているレイナルドと申します。以後、お見知りおきを」
僕たちは立ち上がり、車掌さん……レイナルドさんに挨拶を返す。
「初めまして! 僕はこの度、お世話になる、堕天使でアザゼル総督閣下の部下の國原尊です! よろしくお願いします!」
「同じく堕天使で総督閣下の部下で、ミコトの婚約者のレイナーレです! よろしくお願いします!」
「レイナーレ様の部下の堕天使のカラワーナです! よろしくお願いします! 後、こちらは私の恋人の……」
「あっ、水神流音です! よろしくお願いします!」
「レイナーレ姉さまの部下のミッテルトっす! よろしくっす!」
「堕天使総督のアザゼルだ。世話になるぜ」
最後にアザゼル様が座ったままで言った。レイナルドさんは再び深々と頭を下げて敬意を示す。
「それにしても堕天使の皆さん、美男美女が揃っておりますな。姫とその眷属の皆さんにもひけを取らない」
「い、いえ……」
レイナルドさんの言葉に僕たちは恐縮する。もっとも、僕のレイナーレは彼女たちよりも美しいと僕は思っているが。
挨拶を済ませるとレイナルドさんは何やら特殊な機器を取り出し、モニターらしきもので僕たちを捉える。
「あ、あの……」
「これはあなた方を確認・照合する悪魔世界の機械です。この列車は正式に悪魔界へ入国する重要かつ厳重を要する移動手段です。もし、偽りがあった場合、大変な事になりますもので。今の御時世、列車を占拠されたら大変なのです」
なるほど。【禍の団】とかにハイジャックされたら大変だものね。だから僕たちをあの機械で本物かどうか確認しているわけだ。
「お前たちのデータは悪魔側に送ってある。それをその機械で照合するってわけだ。だから問題ないぜ」
アザゼル様が言われた。
ピコーン!という軽快な音が鳴って、僕たちの照合は無事に終わった。
「総督閣下、これで照合と共に皆様の入国手続きも済みました。後は到着予定の駅までごゆるりとお休み出来ます。寝台車両やお食事を取れる所もありますので目的地までご利用ください」
レイナルドさんはニッコリと微笑んだ。こんなに簡単に入国手続きが出来るとは何とも便利だ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
その後、僕とレイナーレは身を寄せ合ってお互いのぬくもりを感じ合っている。カラワーナさんと流音くんも……と二人はいきたいのだろうが、ミッテルトちゃんが流音くんにしばしばチョッカイを出してそちらは賑やかになっている。
「ほらほら~~ルオン! おさげにしてあげたっすよぉ~~」
「ミ、ミッテルトちゃんっ……やめてえっ!」
「で、でも、ルオン、お前凄く可愛いぞ!」
「も、もうっ! 先生までっ……」
発車から四十分ほど過ぎた頃、僕たちにアナウンスが聞こえてくる。レイナルドさんの声だ。
「もうすぐ次元の壁を突破します。もうすぐ次元の壁を突破します」
「外を見てみな」
アザゼル様の言葉に僕たちは窓の外を見つめる。特に、冥界に来るのは今日が初めての流音くんは夢中で窓の外を見つめる……
「わあ! 紫の空! 山が! 木も! 川も湖も綺麗! 凄い! 凄いです! この前、訪れた天界とはまたずいぶんと違った風景ですね!」
流音くんは興奮気味だ。そうだよね。自分たちの知らない新しい風景を見るのは楽しいものだ。
「もう窓を空けてもいいぜ」
その声に僕たちは窓を上げる。風が入り込んでくる。堕天使界と同じ、人間界とは違った独特の感触。
窓から顔を出して後方を見てみると、黒い穴らしきものから僕たちの乗る列車は出てきたようだった。あれが【次元の壁】? 【次元の穴】? ともかくあれが人間界とこの世界を繋げているのだろう。僕たちはあそこから出てきて、悪魔界に入ったのだ。
僕たちは改めて外の風景を見つめる。人間界や堕天使界と同じく山や川、湖があり、木が生い茂り、森もある。そして町があり、家々が見える。堕天使界とはまた違った形の家々だ。
「ここは既にグレモリー領だぜ」
「で、では、今、走っているこの線路も含めて、全てグレモリー先輩のお宅の土地なのですか!?」
「ああ」
驚く流音くんにアザゼル様はとうなずかれる。僕も驚く。さっきの山も川も町も全てグレモリー家の領土!? では、さっきの町に住む人々はグレモリー家の領民!
見ると、カラワーナさんやミッテルトちゃんも驚きの表情を浮かべている。
「ほ、本当か!?」
「マジっすか!?」
そしてレイナーレは……彼女はうつむいて沈んだ表情をしている。
レイナーレ……
「あ、あの、グレモリー家の領土ってどのくらいあるのでしょうか?」
「確か、日本でいうところの本州丸々ぐらいだったんじゃねえかな」
「ほ、本州ですか!?」
再び驚きの声をあげる流音くん。
「冥界は人間界……地球と同程度の面積があるが、人間界ほど人口はねえ。堕天使と悪魔、それ以外の種族を含めてもそれほど多くもねえし、それに海もねえからさらに土地が広いってわけだ」
グレモリー家の領土の広大さを聞いて、レイナーレの表情がまた沈む。もうすぐこの列車はグレモリー邸に到着するはず。
「レイナーレ、ちょっと」
僕は彼女の手を取って、共にその場から立ち上がる。
「総督閣下、しばらく彼女と共に失礼いたします」
「ああ、だが、もう10分少々でグレモリー邸に着く。それは承知しておけ」
「はっ!」
僕はアザゼル様に一礼すると、レイナーレを連れて少し離れた所へと行き、そこで彼女に話しかける。。
「レイナーレ、君はあの時の事を思い出したんだよね?」
「ええ……私、グレモリー家の力を見せつけられて、こんなとてつもない権力を持った相手に無謀にも戦いを挑んだ、その愚かさを改めて思い知らされたの。この私の無知からくる愚かさの為にドーナシークは殺されてしまって、ミコト、あなたやカラワーナやミッテルトにも未だに辛い思いをさせてしまっているわ。それを思うと情けなくて……」
そう沈んだ表情で語るレイナーレ。僕はその彼女をギュッ! と思い切り抱き締める。
「あっ! ミコト……」
「うん、君の気持ちはよく分かるよ……でもレイナーレ、君はもう十分苦しんだよ。今回、僕たちがここに来たのは何のため?」
「 それは……グレモリー眷属たちに負けないように強くなるため……」
「そうだね! なら、頑張って強くなってグレモリー眷属たちを見返してやろうよ」
「ミ、ミコト……!」
「そう、僕たちはこれから二人で訓練して力をつけて彼らを見返してやるの。そのために今回のこの機会を利用させてもらうの。頑張ろうね。僕のレイナーレ! 愛してる! 愛してるよ!」
「ミ、ミコトっ! ええ! 私、あなたと一緒に頑張って、絶対に強くなってグレモリー眷属たちを見返してやるわ! 愛してるっ! 愛してるわっ! 私のミコト!」
僕の言葉にレイナーレの目に強い意志が宿り、彼女は元気を取り戻した。僕はその彼女にそっと唇を重ねる。
するとそこでアナウンスが再び流れた。
「間もなくグレモリー本邸前。間もなくグレモリー本邸前。皆様、ご乗車ありがとうございました」
「レイナーレ!」
「ええ!」
僕たちはうなずき合って、皆のもとへと戻る。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
急いで皆のもとへと戻った僕たち。そして僕は窓から少し身を乗り出して前方を見つめる。すると大勢の制服姿の兵士たちが集まっていた。あれはグレモリー家の私設軍団の兵士たちか!?
「尊、そろそろ着くぜ。窓を閉めるぞ」
「は、はっ! 総督閣下!」
アザゼル様に促され、僕たちは降りる準備を進める。次第に列車の速度は緩やかになり、徐々に停止していく。
ガクン! という音と共に列車は停止し、僕たちは立ち上がるがアザゼル様は座ったままだ。そう、アザゼル様にはこの後、サーゼクス様たちとの会談が控えていて、そちらに向かわれるのだ。
「そんな不安そうな顔をするな。さっきのレイナルドの様子を見りゃ分かるだろ? お前たちはれっきとした賓客だ。リアスの親父とお袋は丁重に迎えてくれる。それに会談はそんなに時間はかからねえ。終わったらグレモリーの本邸に向かうから、先に行って挨拶を済ませて来い」
「は、はい!それでは総督閣下、失礼いたします!」
僕たちはアザゼル様に一礼し、アザゼル様はそんな僕たちに手を振って見送ってくださる。
だが、僕は列車から出ようとする時、背後でアザゼル様がこうつぶやかれたのを聞いた。
「さすがにあの小僧……そう簡単に尻尾は出さねえな」
………!!
【あの小僧】って【彼】の事だよね……
僕は気になるも、もうアザゼル様にその事について聞く時間はなく、そのまま列車を降りた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
僕はグレモリー眷属の面々と共に、悪魔界へとやって来た。先ほど、列車内で認証チェックを受けたが、オーフィスの強大な魔力に守られた僕のセキュリティは完璧だ。あんな機械ごときで僕の秘密に迫るなど到底不可能だ。
とはいえ、アザゼルは依然、僕を強く疑っている。彼には警戒を怠ってはならない。
さて、これから僕はイッセーや祐斗たちと共に【訓練】する事になるが。それはそれで楽しいだろうが、折角、こうして悪魔界まで来た以上、他にもやってみたいな……そうだ!
僕は【ある人物】を思い起こして、こっそり会いに行こうと思い立った。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
僕たちが駅に降り立った時、同時にグレモリー眷属の面々もそこに姿を現す。するとその瞬間、
「リアスお嬢様!! お帰りなさいませっ!!」
怒濤のように歓声が響いて
パンパンパンッ!!
と花火が上がり、兵士たちが銃を空に向かって放ち、楽隊らしき人々が一斉に音楽を奏で始めた。空を堕天使界でも見たガーゴイルやグリフォンみたいな生物に乗った兵士たちが飛び、旗を振っている。
「………………」
僕たちはただ唖然としてその風景を見つめている。兵藤やアーシアさん、ゼノヴィアさんもさすがに驚いている様子だ。
「ヒィィィィ! 人がいっぱいっ!」
人見知りが極度に激しいらしいギャスパーくんは怯えた様子で兵藤の背に隠れている。
そこにはー家の執事やメイドの人たちも大勢やって来ている。グレモリー先輩がそちらに近付くと皆、一斉に頭を下げる
「リアスお嬢様、お帰りなさいませ」
「ありがとう、皆、ただいま。帰ってきたわ」
グレモリー先輩が笑顔で返し、それに執事やメイドの皆さんも微笑む。
そこへ僕たちも知っている女性が出てきた。銀髪の、メイドの服装をしているが、サーゼクス様の奥様、グレイフィア様だ。
「お嬢様、お帰りなさいませ。お早いお着きでしたね。道中、ご無事で何よりです」
彼女はグレモリー先輩に頭を下げる。まあ相変わらずではあるが、魔王の奥方が義妹を【お嬢様】と呼び、このへりくだった姿。正直、訳が分からない。
「さあ、眷属の皆様も、堕天使の皆様も馬車へお乗りください。本邸までこれで移動しますので」
グレィフィア様に誘導されて、僕たちは豪華絢爛な馬車へと向かう。馬も僕の知っている馬よりもずっと体が大きく、眼光が鋭い気がする。
「あっ、そういえば僕たちの荷物はまだ列車に……」
気になった僕が列車の方に目を向けると、メイドさんたちが僕たちの荷物を列車から運び出すところだ。まさに至れり尽くせりだ。
「あの堕天使たちはお客様じゃないわ。特別に来るのを認めてあげたのだから荷物なんて運んであげる必要ないわよ。自分で持たせれば良いのよ」
「そうは参りません。旦那様と奥方様からあの方々はお客様として丁重にお迎えするようにと仰せつかっておりますので」
「そう、なら仕方ないわね。それはそうと私は下僕たちと一緒に行くわ。イッセーやアーシアは初めてで不安そうだから」
「分かりました。何台かご用意いたしましたので、ご自由にお乗りください」
そんなグレモリー先輩とグレィフィア様のやり取りが聞こえた。
そんな訳で、一番前の馬車と二番目の馬車にグレモリー眷属たちが分かれて乗り、三番目の馬車に僕たちが乗る事となった。
走り出した馬車。しばらく行くと道の先にとんでもなく巨大な屋敷、というより、城……宮殿とでも言った方が良いものが見えてきた。
「あれが……グレモリー邸……」
「はい、あれがグレモリー家の本邸でございます」
驚愕する僕たちに案内役の人が教えてくれた。
馬車は間もなくグレモリー邸の敷地内に入り、外を見れば美しい花々が咲き誇り、見事な造形の噴水から水が吹き上がり、色彩様々な鳥が飛び回る。まるで世界史で学んだ昔のヨーロッパの王宮にタイムスリップしたかのようだ。
「到着いたしました」
案内役の人がそう言い、馬車のドアが開かれた。そこには執事らしき人がいて、丁重に挨拶してくれる。
もちろんグレモリー眷属の面々は既に到着していていて、僕たちはその後ろにつく。邸宅への入口には両脇にメイドと執事たちが整列して道を作っていた。赤いカーペットが巨大な城の方へと伸びており、大きな門の扉がギギギギ……と音を立てて開かれていく。
「お嬢様、眷属の皆様、そして堕天使の皆様。どうぞ、お進みください」
グレィフィア様が会釈をして僕たちを促してくれる。
「さあ、行くわよ」
グレモリー先輩が兵藤たち自分の眷属に明るい表情で促す。そして彼女がカーペットの上を歩き出そうとした時、メイドたちの列から小さな人影が飛び出し、彼女の方へと駆け込んで来た。
「リアス姉さま! お帰りなさい!」
紅髪の整った顔立ちの可愛らしい美少年がグレモリー先輩に抱きついた。あの紅髪に青い目……あの子はグレモリー先輩の弟とか親戚なのでは?
「ミリキャス! ただいま。大きくなったわね」
グレモリー先輩もその少年を愛おしそうに抱き締める。本当に彼女は自分の身内には愛情深い。あのレイナーレたちに見せた苛烈で冷酷な態度とは全く対照的だ。
「あ、あの、部長、この子は?」
「この子はミリキャス・グレモリー。お兄様……サーゼクス・ルシファー様の子供なの。私の甥という事になるわね」
尋ねた兵藤にグレモリー先輩はそう紹介した。
サーゼクス様とグレイフィア様の子供……なるほど。それならあの美少年ぶりもうなずける。まさに悪魔界のプリンスという存在か!
「ほら、ミリキャス。挨拶して。この子は私の新しい眷属なのよ」
グレモリー先輩がその子……ミリキャス様に兵藤に挨拶するように促す。
「はい。ミリキャス・グレモリーです。初めまして」
「こ、これは丁寧なご挨拶をいただきまして! お、俺……いや、僕は兵藤一誠です」
ミリキャス様は丁寧に挨拶し、兵藤も緊張した様子で挨拶を返す。
「魔王の名は継承した本人しか名乗れないから、この子はお兄様の子でもグレモリー家なの。私の次の当主候補でもあるのよ」
グレモリー先輩は微笑みつつ上機嫌という様子だ。
グレモリー先輩の次の当主……長男の子でもサーゼクス様が家を出たから父の妹、つまり叔母よりも継承順位が低いのか。悪魔界って男女同権という事なのかな? セラフォルー様のような女性の魔王もいるしね。
さらにミリキャス様は、兵藤同様に初対面のアーシアさんやゼノヴィアさん、ギャスパーくんにも丁寧に挨拶して、三人はやはり緊張した様子で挨拶を返していた。そして……
「堕天使の皆さん、初めまして。ミリキャス・グレモリーです」
ミリキャス様は僕たちの方へ駆け寄って来て丁寧に挨拶してくれた。
「…………!」
全く予期していなかったのだろう。それまで上機嫌だったグレモリーの先輩の表情が険しくなる。
「は、初めまして。ぼ、僕は堕天使の國原尊です……丁寧なご挨拶をありがとうございます」
「初めまして、ミリキャス・グレモリー様。私は堕天使のレイナーレでございます」
「初めまして。私は堕天使のカラワーナと申します」
「は、初めまして、ぼ、僕は堕天使の水神流音です」
「ウ……わ、私は……堕天使のミッテルトっ……です」
僕たちは緊張しつつ挨拶を返す。まさか僕たちに挨拶をしてくれるなどとは思ってはいなかったので、僕も流音くんも、ミッテルトちゃんも大いに緊張してしまった。一方、さすがにレイナーレは落ち着いている。
「堕天使の方々とこのように会うのは初めてですが、皆さん、お美しいですね」
ミリキャス様はレイナーレの方を見つつ言った。
「そ、そんな……ありがとうございます」
レイナーレは美貌を赤らめて礼を述べた。僕も愛しい女性の美しさを褒められて思わず嬉しさがこみ上げる。ふと、僕がグレモリー眷属たちの方を見ると、アーシアさんとゼノヴィアさんを除いては一様に険しい表情になっており、特に兵藤は憤懣やるかたないという様子だ。
「……さあ、屋敷へ入りましょう」
グレモリー先輩はさすがに見たところ平静な様子を貫き、ミリキャス様と手を繋いで門の方へと歩き出す。その後にグレモリー眷属の面々が、そして僕たちが後に続く。
「ククク……あの坊ちゃまがウチらに挨拶して、姉さまに【お美しい】と言った時のあのチンピラ悪魔の顔ったら、最高っすねぇ~~♪」
ミッテルトちゃんが小さな声でおかしくてたまらないという様子で笑った。
「ああ……最高だったな」
カラワーナさんも笑った。僕としてもこれまで、こちらに非はあるとはいえ彼らに酷い態度を取られていたので、ようやく少しは気が晴れたという気持ちだった。それに悪魔界のプリンスであるミリキャス様が、僕たちに敬意を示してくれて、僕のレイナーレの美しさを褒めてくれたのも嬉しかった。
僕たちは巨大な門をくぐり、中を進んでいく。それと同時に次々と城の中の門が閉門されていく。
そして僕たちはついに玄関ホールらしき所に着いた。前方に二階に通じる階段があり、天井からは巨大なシャンデリアが吊り下がっている。それにしても何と広いホールだろう……!
「お嬢様、さっそく皆様をお部屋へお通ししたいと思うのですが」
グレイフィアさんがグレモリー先輩にそう言いつつ、手を挙げると早速、何人かのメイドさんたちが集合する。
「そうね。私もお父様とお母様に帰国の挨拶をしないといけないし」
「旦那様は現在外出中です。夕刻までにお帰りになる予定です。夕餉の席で皆様と会食をしながらお顔合わせをされたいと仰られておりました」
「そう、分かったわ、グレイフィア。それでは一度、皆はそれぞれの部屋で休んでもらおうかしら。荷物は既に運んでいるわね?」
「はい。お部屋の方はいますぐお使いになられても問題ございません」
グレモリー先輩とグレィフィア様がそんなやり取りをしていると、その時、上から女性の声が聞こえた。
「あら、リアス、帰って来たのね」
その声と共に階段から下りてきたのは、白いドレスを着た亜麻色の髪の美女だった。胸がとても大きい。顔立ちはグレモリー先輩と良く似ている。もしかして彼女の姉だろうか? でも、グレモリー先輩もサーゼクス様もミリキャス様も、これまで見たグレモリー家の一族は皆、燃えるような紅髪だが……
「お母様、ただいま帰りましたわ」
グレモリー先輩の声に僕は驚く。だってどう見ても年の近い姉妹のようにしか見えないから。
だが、兵藤はそれ以上に驚いたようで素っ頓狂な大声を発する。
「お、お、お母様ぁぁぁぁああああっ!? だって、どう見ても部長とあまり歳の変わらない女の子じゃないですか!」
すると彼女……グレモリー先輩とサーゼクス様の母上は頬に手をやって微笑む。
「あら、女の子だなんて嬉しい事を仰いますのね」
「悪魔は歳を経れば魔力で見た目を自由に出来るのよ。お母様はいつも今の私ぐらいの歳格好なお姿で過ごされているの」
グレモリー先輩が説明する。
なるほど。悪魔や堕天使は人間よりも遥かに長命だけれど、そういう力もあるのか。一体、人間でいうところのどれほどの年数を生きてきたのだろう? 僕のレイナーレも人間界でいえば遠い昔に生まれたようだけれど。まあ、それを彼女に聞く気はないけれど。
兵藤はデレデレとした表情で母上様を見ていて、それに気を悪くしたグレモリー先輩が彼の頰をつねる。
「私のお母様に熱い視線を送っても何も出ないわよ?」
仮にも自分の主、しかも本命ともいえる女性の前でその母親にデレデレとした視線を送るとはどういう神経なのだろうか? 僕は正直あきれ果て、レイナーレも嫌悪感に満ちた表情を浮かべている。もちろん彼はそんな事など気にも留めていないが。
「あら、リアス。その方が兵藤一誠くんね?」
「お、俺……僕の事をご存じなんですか?」
母上様が気が付いたように言い、兵藤も驚いた様子で聞き返す。
「ええ、娘の婚約パーティに顔ぐらい覗かせますわ。母親ですもの」
母上様はそう答えた。どうやら、先ほどアザゼル様から伺った、兵藤がグレモリー先輩とライザー・フェニックスとの婚約パーティに乗り込んで婚約をぶち壊した時に、母上様は娘の婚約パーティという事で当然その場にいた。しかし兵藤はそれに気付かなかった、という事らしい。
さすがに兵藤も動揺した様子を見せていたが、母上様はクスッと笑い、自己紹介する。
「初めまして、私はリアスの母、ヴェネラナ・グレモリーですわ。よろしくね。兵藤一誠くん」
どうやら彼女は兵藤が婚約パーティをぶち壊した件を気にしていないようで、兵藤もそれに安堵した様子だ。
次に母上様……ヴェネラナ様は次に兵藤の近くにいたアーシアさんとゼノヴィアさん、ギャスパーくんに話しかける。
「まあ、とても可愛らしい方々ね。あなた方も新たにリアスの眷属になられたのね。私がリアスの母です。よろしくね」
にこやかに話しかけるヴェネラナ様に、アーシアさんとゼノヴィアさん、ギャスパーくんは緊張した様子で挨拶を返していた。
ヴェネラナ様は僕たちのところにもやって来て丁重に挨拶してくれた。
「堕天使の皆さん。初めまして。もうご存じの通り、私がリアスの母、ヴェネラナ・グレモリーですわ。どうぞよろしく」
本当にこの女性があのミリキャス様の【祖母】とは信じられない。僕が兵藤の方を見ると、やはり先ほどと同様、険しい表情でこちらを睨んでいる。
「は、初めまして。ヴェネラナ・グレモリー様。ぼ、僕は堕天使の國原尊です……サーゼクス様には本当にお世話になっております」
まず、僕が挨拶をする。さすがに彼女の娘とその眷属たちと敵対し、何度も戦ってきた僕としては彼女を前に緊張は隠せない。
「そしてこちらが僕の恋人で……レイナーレ」
「初めまして、ヴェネラナ・グレモリー様。私が堕天使のレイナーレでございます。以前は大変な事をしでかしてしまい……本当に申し訳ありませんでした」
レイナーレは深々と頭を下げる。
「あなたがレイナーレさん……美しい方ね。そしてあなたが國原尊くん……お話はよく伺っているわ。尊くん、あなたが愛するレイナーレさんのために何度も見せたという勇気。娘たちの敵とはいえ天晴れだと思っていたわ」
「ヴェネラナ様……」
ヴェネラナ様の思いがけない言葉に僕は思わず彼女を見つめる。彼女はそんな僕に優しく微笑む。
「過去の事はもう仕方がないわ。私たちとあなたたち堕天使の間には和平が成立したのですし、これから私たちと力を合わせていってくれるなら、私としてはもう、あなたたちを責める気はないわ」
「ヴェネラナ様!」
「ただ、一誠くんやリアスの中にはまだ、あなたたちへのわだかまりがあって、あなたたちを心から許す気にはまだなれないようね。グレモリーの一族の自分の眷属への情愛と眷属間の絆はとても深いから……時が来て、一誠くんがレイナーレさんの事を心から許せる日がくればその時は、本当に心からの和解が出来るのでしょうけれど」
ヴェネラナ様は兵藤の方を見た。兵藤は先程までの浮ついた様子とは一変して、眉間に皺を寄せて顔を歪めて黙っている。
「…………」
「そういう訳だから、もうしばらく我慢してくださいね。少なくともここにいる間はあなたたちは大切な賓客ですから、もし無礼な扱いを受けたりなどしたら、遠慮なく私に言ってくださいね。私が厳しく注意しますから」
「お母様……何もそこまで気を使わなくても」
ヴェネラナ様の僕たちを気遣う言葉にグレモリー先輩がたまりかねた様子で不満の言葉を口にする。彼女としては傍にいる、怒りの感情を抑えきれない兵藤への気遣いもあるのだろう。するとヴェネラナ様は目を細めて厳しい表情になる。
「お黙りなさい、リアス。自分の立場を考えなさい。誰もがあなたを【魔王の妹】として見ているのよ。三大勢力が協力体制になった今、あなたの立場は他の勢力の下々まで知られた事でしょう。そんな中で、他の勢力からの大事な賓客をあなたたちがぞんざいに扱ったと知られれば、他勢力の方々からどのように思われるか。以前のように勝手な振る舞いは出来ないのです。いいですね?」
「~~~~~」
グレモリー先輩は悔しそうにうつむき、ヴェネラナ様は僕たちの方を振り返る。
「堕天使の皆さん、あなた方には大変失礼をしてしまいましたわね。ただ、リアスも自分の眷属さんたちの気持ちを考えると、あなた方に愛想良く振る舞うというのは難しいかと思います。その点は分かってあげてくださいね」
「は、はい、承知しております」
「では、人間界へ戻るまで、どうぞこの屋敷でお過ごしくださいね。ここにある物はどうぞ自由に使ってください。あなたたちはリアスたち同様、こちらに訓練に来たというお話ですから、ぜひ、多くの事を学んでいってください」
「はい! ありがとうございます! ヴェネラナ・グレモリー様!」
僕たちがヴェネラナ様にお礼を申し上げて振り返ると、グレモリー先輩は憤懣やるかたない表情をしていて、兵藤は先ほど以上に怒りに歪んだ顔で僕たちを睨みつけている。僕たちのせいで主が恥をかかされたと思い、怒りを募らせているのだろう。
僕たちは夕食の時間まで、それぞれの部屋で過ごす事になり、メイドさんの案内に従ってそれぞれの部屋へと案内される。僕とレイナーレは当然同じ部屋だ。
ホールから出て行く僕たち。兵藤が怒りの表情で僕たちを睨みつけ、足早に去っていく。他のグレモリー眷属たちも同様の態度だ。一方、アーシアさんとゼノヴィアさんは僕たちを気遣う言葉をかけてくれる。
「あ、あの……気にしないでくださいね」
「じゃあ、また後でね」
その後、僕とレイナーレは自分たちの部屋に通され、その豪華さに圧倒される。
「わあ…………!」
「す、凄いわね……!」
部屋の天井には豪華なシャンデリアがあり、天蓋付きのベッドは、僕たち二人で寝るには大きすぎるほどに大きい! 風呂も、トイレも、冷蔵庫もテレビも生活に必要なものは全て揃っていて、しかもいずれも大きくて豪華だ。それに幾つも部屋がある。人間界の一流デラックスホテルでも到底敵わないほどの豪華さだ!
テーブルには、この魔界の名産品で美味だという形の良い真っ赤なリンゴが置いてある。そして冷蔵庫の中にはそのリンゴから作った、やはりとても美味しいというリンゴジュースが入っていると、僕たちはこの部屋の担当だというメイドさんから聞いていた。
「ぜひ、ご賞味くださいませ」
とそのメイドさんは言っていた。
とにかく、僕たちはひとまずゆっくりしようと豪華なベッドの縁に並んで腰を降ろす。
「それにしても、ヴェネラナ様もミリキャス様も僕たちに偏見を持っていなくて、公平に接してくれる人たちで良かったね」
「ええ、そうね! アザゼル様の仰った通りね」
そう、僕がこれまで会って来た三大勢力のトップの方々……主のアザゼル様をはじめ、ミカエル様、サーゼクス様、セラフォルー様、そして今日会ったヴェネラナ様……いずれも上に立つ者らしい、偏見に囚われない広い度量と寛容な心を持った方々だ。
堕天使への偏見と憎悪をいまだ強く抱いている、グレモリー先輩や兵藤や木場をはじめとするグレモリー眷属たちとは大きく異なる。ミリキャス様もそのような方々によって育てられているからこそ、あのように礼儀正しい良い子に育っているのだろう。
果たして、グレモリー先輩や兵藤、木場たちがあのような寛容さを身につけられる日が来るのだろうか? そう思いつつ、僕は愛しいレイナーレの滑らかな頰に手を当てる。
「あっ……」
「レイナーレ……僕、嬉しかった。ミリキャス様やヴェネラナ様が君の美しさを褒めてくれて。僕の愛しい君があのように褒められるのは僕、とても嬉しいの」
「ミコト……」
「ヴェネラナ様があのように仰ってくださって、グレイフィア様もそれに忠実にしてくれている。だから、兵藤たちにいかに僕たちに反感があろうと、ここにいる間はせいぜい嫌がらせじみた言葉を吐くぐらいしか出来ないよ」
「ええ……そうね」
「だから、安心して僕たちは自分に出来る事をしようね。これからアザゼル様もいらっしゃるから、僕、その指導を受けて絶対に君を守れるようにパワーアップしてみせるから!」
僕の言葉にレイナーレは目を潤ませる。
「ミコト! ありがとう! 私も、私も頑張るわ! あなたの神器には私が必要なんだもの! 私も、あなたを支えられるように頑張ってパワーアップするわ! 愛してる! 愛してるわ! 私のミコト!」
「レイナーレ……」
「ミコト……」
僕たちはそっと顔を寄せて唇を重ねる。僕と彼女の舌が重なり合い、濃厚なディープキスに突入する。
「あむっ……るろるろっ……ぺちゃあっ……ちゅうううっ! ぷはあっ! ああっ! 大好きっ! 大好きよっ! 私のミコトっ! はむっ……じゅるるるるーーーっ!」
「ううんっ……ぷはっ! はあああっ……僕もっ……僕も大好きっ……愛してるっ……僕のレイナーレっ……あむっ!ちゅううううっ!」
レイナーレの舌が僕の舌をむさぼるように絡みつき、彼女の舌は僕の口内を余すところなくなめ回し、彼女の唾液が僕の口中に注ぎ込まれる。僕はその甘美な感触に脳がとろけそうな感覚を覚える。
ようやく舌と舌を離す僕とレイナーレ。彼女は美貌に恍惚とした表情を浮かべて僕を見つめている。その彼女の顔はとても美しく、妖艶で僕をいつもドキリ! とさせる。
【キスの次は胸】。この言葉は僕にとってはもう鉄則だ。その通り、僕の目は彼女の着ている制服の下で張っている、彼女の張り詰めた大きく美しい胸に注がれる。彼女は制服の下にブラジャーを着けているにも関わらず、彼女の肥大化して硬く勃起した大きくいやらしい乳首はくっきりと制服の上にその形が浮き出ている。僕の中で彼女を全裸にして彼女の乳房を、乳首を見たいという欲望がいつもながら激しく募る!
すりっ! と僕は指でその制服のブラウスに浮き出しているレイナーレの乳首をさする。
「あっ!!」
乳首がきわめて過敏なレイナーレはそれだけでビクッ! と体をふるわせてあえぐ。僕はさらに彼女の乳首をブラウスの上からさすりまくる。
「あっ!! あっ!! ミ、ミコトっ!! ああんっ!!」
「ああっ! レイナーレっ! 裸になってっ! 君のその素敵な体を……胸を……いやらしい乳首を僕に見せてっ!」
「ああっ! ミコトっ!」
僕はまずレイナーレの襟元から黒のリボンをするっ……と外し、次に彼女のブラウスのジッパーに手をかけて、それをゆっくりと引き下ろす。
「あっ……ああっ……」
レイナーレの張り詰めた大きな乳房がユサリと揺れて、彼女の深い胸の谷間があらわとなる。
僕はレイナーレのブラウスのジッパーを下まで下ろすと、彼女の腰に手をかけて、スカートのホックをはずす。
「あっ……」
ストン……とスカートがレイナーレの足下に落ち、今日は白のパンティーに覆われた、彼女の丸く形の良い尻の形があらわとなる。
僕はレイナーレのブラウスに手をかけて、それを彼女の体から引き剥がす。
「あっ! ああんっ!」
レイナーレのブラジャーに包まれた大きな乳房がぶるんっ! と弾み、彼女はそのブラジャーとパンティーだけを身につけた姿になる。
そして僕はレイナーレを全裸にするべく、まず彼女の腰に手をかけて、彼女のパンティーをずるっ……と引き下ろす。
「あっ……ああんっ……」
レイナーレの黒い陰毛で覆われた秘部と、彼女の形の良い丸い美しい尻が丸出しとなり、彼女のパンティーがパサッ……と彼女の足下に落ちる。
最後に、僕は僕が何よりも好きでたまらない、レイナーレの大きくいやらしい勃起乳首を丸出しにするため、彼女の胸に手を伸ばし、ブラジャーのホックに手をかける。
「あっ!!」
僕の指がレイナーレのブラジャーのホックをパチッ! と外す。
「あっ!! あああああんっ!!」
レイナーレの甘い叫びと共に、彼女の乳房から吹っ飛ぶようにブラジャーが外れ、彼女の張り詰めた大きな乳房がぶるるんっ! と大きく弾み、彼女の充血して石のように硬く勃起して、まるで槍のように長くビン! とそそり立っているいやらしく大きな乳首がさらされ、彼女は全裸となった。
全裸となったレイナーレの魅惑の裸体に魅入る僕……そのムッチリと張り詰め、まるで重力に逆らうようにせり出している、見事な球形の美しい大きな乳房……その頂の乳首は、僕の毎日の指や舌、歯による激しく執拗な攻めに加えて、僕の必殺技【ニプルブラスト】の発動の源として膨大なエネルギーが注ぎ込まれ、また神器【堕天の乳汁】も宿っているため、それらの激しい刺激の連続で充血して黒ずんで変色して大きく膨れ上がり、石のようにカチカチに硬く勃起して、ビン! と槍のように長く伸びてそそり立っている。
その大きな乳首のあまりにも卑猥でいやらしい形に、僕はいつも彼女のこの乳首を見ただけで股間が激しくうずき、射精しそうになる。さらにとても過敏で、僕の指が、舌がこの乳首に軽く触れただけで、彼女は裸体をのけぞらせて甘い声をあげてもだえてくれる。まさに僕の心を虜にして離さない【魔性の乳首】だ!
さらに彼女の引き締まったへそ……くびれた腰……丸く美しい尻……すらりと伸びたしなやかな足……黒い陰毛に覆われた秘部……彼女の全てが僕を虜にしている。
「ああっ!! レイナーレっ!! 何度見ても最高だよ!! 素晴らしいよ!! 君の体っ!!」
僕はいつもながらの、しかし心からの言葉を彼女に伝える。
するとレイナーレはその美貌に妖艶な笑みを浮かべる。
「ウフッ……嬉しいわ……ミコト。愛しいあなたがそれほどまでに私のこの体の虜になってくれて……あっ、そうだわ」
レイナーレは何かを思いついたような様子だ。彼女は僕から離れて、豪華なベッドの上に登って、そこに座り込み、その美しくいやらしい至高の裸体を僕に見せつける。
「ウフッ♪ せっかく、こんな豪華なお部屋を用意してもらったんですもの♪ まずはこのベッドであなたのためにポーズを取ってあげるわ♪ このお部屋に映える私の裸体を思い切り、あなたに堪能して欲しいの♪ 最高の名画を見るような気持ちで♪」
微笑んでベッドの上で股を開き、自分の体の隅々までを見せつけつつ、僕を見つめるレイナーレ。ベッドの上に横たわる美女の裸体というのは絵の代表的な画材だが、彼女の裸体の美しさ、いやらしさは何十億円という世界的な裸像の名画も到底及ばない!
そのレイナーレの美しい顔には自信が溢れている。自分の美貌が、この非の打ちどころがない素晴らしい裸体が僕を虜にして離さない事を彼女はよく知っているから。
「ウフッ♪ ミコト、あなたは初めて私を抱いたあの日から、私のこの体に夢中だった……でも、あの時と今では、私の体は一つだけ大きく変わっているわよね……それはどこかしら?」
妖艶に微笑みつつ、僕に尋ねるレイナーレ。もちろん彼女は僕がそれに即、答えられる事が分かっている。でも、僕の口から言わせたいのだ!
「うん! あの時と変わっているのは君のそのいやらしい乳首っ! 初めて僕と結ばれたあの時、君のその乳首はそこまで大きく、いやらしくなかったもの!」
そう、レイナーレの張り詰めた弾力感にあふれる美しい大きな乳房はあの時と変わらない。でも、その頂の彼女の乳首はあの時はこれほどに大きくなかった。それが今では、あの時の数倍にも膨れ上がって、石のようにカチカチに硬く勃起してビン! と突き出した、あまりにも卑猥なものになっている。それはもはや、ブラジャーを付けてその上にブラウスを羽織っても、その上にくっきりと形が浮き出してしまうほどになってしまっている。
「ウフッ♪ 正解よ♪ それで、私のこの乳首をここまで大きく、いやらしくしたのは誰かしら?」
「もちろん、それは僕だよ。僕が君の乳首が大好きで、毎日毎日、指と舌でいっぱい愛してあげているから……そして君のその乳首が僕の神器の力の拠り所で、僕を癒してくれる君の神器の宿る場所でもあるから……そう、その乳首には僕の君への愛がいっぱい注ぎ込まれて、同時に君の僕への愛がいっぱい詰まっているから……だからそんなにいやらしいのっ! その乳首は君と僕の【愛の実り】だもの!」
そう、以前も言ったが、レイナーレのこのいやらし過ぎる大きく卑猥な乳首は僕と彼女の【愛の実り】! 最大限に愛が熟した、その結果なのだ!
「ウフッ……そうね♪ 私の乳首をこれほどまでに大きくいやらしくしてしまったのは、ミコト、あなたよ♪ さあ、見てっ!」
レイナーレはそうささやくと、自分で自分の乳首をさすり始める。
「あっ!! あっ!! ああんっ!! ミ、ミコトっ!! 私、愛しいあなたに見られていると思うと、こ、この乳首が好きでたまらない、あなたに見られていると思うとっ、じ、自分で乳首いじっててもすごく感じちゃうのよおっ!! あはあんっ!!」
レイナーレは自分の大きくいやらしい乳首を、自分の指で弾きながら甘い声であえぎまくる。彼女の指の動きと共に彼女の大きく卑猥な乳首がぶるっ! ぶるぶるっ! と生物のように卑猥に弾み、彼女の美貌に恍惚とした表情が浮かぶ。そして彼女の乳首はさらに大きく卑猥に膨れ上がっていく。その彼女の痴態を見つめる僕の股間は激しくうずき、膨れ上がる。
ああっ……!! あああっ!! レイナーレっ!!
「ああんっ……あはあっ……あはあんっ……」
乳首いじりを止めたレイナーレはしばらく甘い声であえいだ後、僕をじっと見つめて言った。
「ウフッ♪ 私の乳首をこんなにいやらしくしてしまったミコト……あなたにはこの責任を取ってもらうわ♪ あなたは毎日毎日、永遠に私のこの乳首を求めるのよ♪ 毎日、私を裸にしてこの乳首を見るのよ……この乳首を触るのよ……この乳首をなめ回して吸うのよ……そう、あなたが裸にして良いのはこの私だけ……あなたが求めて良いのは……見て良いのは……触って良いのは……吸って良いのは私のこの乳首だけよ♪ 他の女のものを求めたりしたら絶対に許さないから……約束して、私のミコト」
そう僕を真っ直ぐに見つめ、そのあまりにもいやらしい、膨れ上がった大きな乳首を見せつけつつ言うレイナーレ。もちろん、彼女への僕の返事は決まっている。
「うんっ! 僕は永遠に毎日、レイナーレ、君の乳首を求めるよ! 毎日、君を裸にしてあげる! 君のそのいやらしい乳首を触ってあげる! なめ回してあげる! 吸ってあげる! 君のその乳首以上にいやらしくて僕を虜にする乳首なんて存在しないものっ! 愛してる! 愛してるよ! 僕のレイナーレ!」
「ああ……! 嬉しいっ! 嬉しいわっ! 私のミコトっ! ええ! 私も愛してるっ! 愛してるわっ!」
そしてレイナーレはベッドを降りる。僕は思わず彼女の素晴らしい裸体に触れようと手を伸ばしかけるが、彼女はそれを手を差し伸べて制する。
「お願い。もう少しだけ待って」
レイナーレはテーブルの所へ向かう。僕の目に映る彼女の後姿。本当に彼女の裸体は前から見ても後ろから見ても完璧だ! その起伏に富んだ美しい背中! くびれた腰! 丸く形の良いお尻! すらりと伸びたしなやかな足!
レイナーレはテーブルに置いてあった例のリンゴを手に取ると、それを持ってベッドに戻り、それを右頬に当てて僕を見つめる。
「ウフッ♪ ミコト、あなたが味わいたいのはこの冥界の名産リンゴかしら? それとも私のこの胸になっているこの実かしら?」
妖艶な笑みを浮かべるレイナーレ。その彼女の胸の実……これ以上ないほどに肥大化して石のようにカチカチに硬く勃起してビン! と突き出しているあまりにいやらしい彼女の乳首に僕は股間が爆発寸前になるも、その時、僕の脳裏にある事が浮かぶ。
「もちろん、君のその胸の実だよ」
「ああ! 嬉しいわ! さあ……存分に味わってっ!」
僕の言葉にレイナーレは歓喜の表情を浮かべつつベッドから立ち上がり、自分の張り詰めた大きな両乳房を両手でグニュッ! と揉み上げて、ビンビンに勃起した大きな乳首を見せつけて僕を誘う。僕はその彼女のあまりの卑猥さに射精寸前になるのを必死でこらえつつ、伝える。
「うんっ! でも、そのポーズのまま、ちょっとだけ待って」
「えっ?」
僕は冷蔵庫に行って、そこから例のリンゴジュースのビンを取り出して、それをやはりテーブルに置いてあったコップに空けて、レイナーレの方に向き直る。
「フフッ♪ どうせなら君のその実とこの冥界リンゴの両方を一緒に味わいたいよ♪」
僕はそう言いつつ、レイナーレの傍に寄って、彼女をそっとベッドに座らせると同時に自分も隣に腰かけて、リンゴジュースの入っているコップに指を入れ、その指で彼女のビンビンに勃起して突き出している、大きくいやらしい乳首に触れる。
「あっ!! あはあっ!!」
レイナーレがビクッ! と裸体をふるわせる。僕はその彼女のいやらしい乳首にすりすりとリンゴジュースを塗り付ける。
「あんっ!! ミ、ミコトっ!! あはんっ!! ああんっ!!」
レイナーレの甘いあえぎ声が響き、リンゴジュースを塗り付けた彼女の大きな乳首がテカテカと卑猥に光り、その卑猥な乳首がぶるっ! ぶるるっ! とうごめく。それはあまりにもいやらしく、僕は激しく興奮する。
も、もう耐えられないっ!!
激しい股間のうずきにもはや限界に達した僕は、ベッドから立ち上がるとその場でズボンを脱ぎ捨てる。パンツ一丁になった僕の男根は、今にもパンツを突き破りそうなほどに大きく膨れ上がって突き出している。それにレイナーレは目を見張る。
「ああっ……! ミコトっ……! そんなにまでオチンチン大きくしてっ……! 私のこのいやらしい乳首にそこまで興奮してくれているのね……! 嬉しいわ……! いいわ……! 好きなだけ味わってっ……! 私のこのリンゴジュース味の乳首をっ……! さあ……来てっ!」
美貌に妖艶な表情を浮かべて僕を誘うレイナーレ。その彼女に僕の愛と欲情が爆発する!
「うんっ!」
激しく興奮した僕は叫びつつ、目の前のリンゴジュースを塗られてテカテカに光っている、レイナーレのあまりにもいやらしい大きな乳首に思い切り吸い付く。
むちゅうっ!
「あっ!! あはああああっ!!!」
レイナーレは絶叫して裸体を大きくのけぞらせる。僕の口内にリンゴジュースの甘く濃厚な味わいと、彼女の硬くコリコリとしていて、それと同時にムッチリとした弾力感も併せ持つ大きな乳首の感触が広がる。
「ちゅううううううっ! ちゅばっ! はむっ! じゅるるるるっ! るろっ……れろれろっ……ああっ……! レイナーレっ……! おいしいっ……! おいしいよっ……! 君のリンゴジュース味の乳首っ……! フフッ♪ もっともっとリンゴジュース塗ってあげるっ……! もっともっとなめ回してあげるっ……! 吸ってあげるっ……! 好きっ! 大好きっ! 僕のレイナーレっ……! あむっ! じゅるるるるーーーーっ!」
「あはああああんっ!!! ミ、ミコトおっ!! もっともっと吸ってえっ!! もっともっとなめ回してえっ!! しゃぶってえっ!! 私のこのいやらしいリンゴジュース味の乳首おおっ!!! お、お願いっ!! あっ!! あはあっ!! 愛してるっ!! 愛してるわあっ!! 私のミコトおおっ!! ふあっ!! はあああああんっ!!!」
僕は何度もレイナーレの大きく卑猥な乳首にリンゴジュースを塗り付け、それを吸い上げ、しゃぶり、なめ回す。テカテカと卑猥に光る彼女の乳首のいやらしさを見て興奮し、指と舌で彼女の硬く弾力感にあふれた乳首の感触と、それに塗られたリンゴジュースの味を存分に堪能する。レイナーレは絶叫し、長い黒髪を振り乱し、裸体をのけぞらせて淫らにもだえまくる。
「ああっ! レイナーレっ! 僕のレイナーレっ!」
存分に彼女のリンゴ味乳首をむさぼった僕は、興奮して彼女の名を叫びつつ、彼女の張り詰めた、僕の手よりもずっと大きな乳房をグニュウッ! と鷲づかみにする。
「あはああっ!!! ミコトおっ!!!」
レイナーレがビクン! と大きく裸体をのけぞらせる。僕は掴んだ彼女の乳房をそのままグニュッ! グニグニッ! グニュウウッ! と力いっぱい揉みしだく。彼女の弾力感にあふれたムッチリとした乳房は、揉む僕の手を押し返してきて、それが僕をさらに興奮させる。
「ああっ! レイナーレっ! 凄いよっ! 君の胸っ! 弾力あって凄く気持ち良いよっ! もっともっと揉ませてっ!」
「ふああんっ!! ミ、ミコトおおっ!! 胸気持ち良いわあっ!! もっともっと揉んでえっ!! あっ!! ああああんっ!!」
僕はレイナーレの乳房から手を離すと、その頂にそそり立っている、僕が大好きな彼女の大きくいやらしい勃起乳首を、先ほどまでリンゴジュース味を付けて存分に味わった乳首を再び見つめ、今度はそれをギュリッ! と指で強くひねる。
「ふっ!! ふひいっ!!!」
強い刺激にレイナーレが目を見開く。さらに僕は彼女の乳首をギュリギュリッ! ギュリッ! ギュリリリイッ! と激しく、そして執拗にひねり回す。
「ふっ!! ふぎいいいいいいいいっ!!! ふひゃああああああああんっ!!! ミ、ミコトおおおっ!!! ち、乳首そんなに激しく攻められたらあっ!!! はぎっ!!! はぎゃああああんっ!!!」
凄まじい刺激にレイナーレはまた裸体をのけぞらせ、目から涙を流してもだえ狂う。僕はその彼女の痴態にまた激しく興奮し、さらに彼女の乳首を激しく攻めまくった。
そして存分に求め合った僕とレイナーレは、浴室へ行ってシャワーで汗を流して、しばらくベッドで休んだ後、改めて制服を着て身支度を整えた後、夕食へと向かった。
(次回に続く)
今回はいよいよ尊たちが悪魔界へ!。相変わらず尊やレイナーレとグレモリー眷属の関係はギクシャクしたままで……そしてこれでもかと次々と見せつけられるグレモリー家の圧倒的な権勢……レイナーレがこんな一族を相手に戦いを挑んでしまった自らの過去を悔いる気持ち……読まれる方々はよくお分かりになられるかと思います。
列車内でアザゼルによって語られる一誠とライザーの戦いの顛末。原作では第2巻での話ですが、こちらでは順序が変わって原作第4巻の三勢力会談の後という形になっています。これはライザー編があくまでも悪魔陣営内の話であり、しかもリアスの結婚話をめぐるストーリーですので、尊やレイナーレたちを絡ませる事はどうにも無理である事(あの時点で尊やレイナーレが、当時はまさに【仇敵】であった一誠やリアスを助ける為にライザー眷属と戦うなど絶対にあり得ない)、しかし、今後のストーリーを考えれば無い事にはもちろん出来ない、という事でこのような形になりました。
道中で流音をいじりまくるミッテルト。ミッテルトにとっては流音は自分より後輩で、主のレイナーレの恋人である尊に対して、同僚のカラワーナの彼氏なので、彼のおとなしい性格も合わせていじりやすいんですよね……(;^^)ただ、グレモリー眷属の面々と一緒に一人、エレベーターに乗らねばならないという時には、その嫌な役を自ら買って出るという行動も今回見せました。
そしてグレモリー邸への到着。リアスの母のヴェネラナはやはり経験豊かな大人の女性なので度量と寛容さを持って堕天使メンバーを迎え入れています。その点は彼女の息子のサーゼクスとも共通していますね。ただ、彼女としては一誠たちリアスの眷属たちの感情や、その眷属たちに配慮しなければならないリアスの立場も考え【あまり失礼な態度を取ってはいけない】と言うに留め、【愛想良く振る舞いなさい】とまでは言えない訳です。
何か考えている様子の鬼崎と、彼を警戒するアザゼル……果たして鬼崎が会おうとしている人物とは誰なのか……?
最後は恒例のレイナーレと尊の熱愛シーン。今回は冥界名産のリンゴとレイナーレの胸というかけ合わせ(笑) やはりどこへ行ってもこの二人はこうな訳です!^^
ちなみに今回はレイナーレの裸体を尊が豪華なお部屋で存分に味わうという設定で、レイナーレのセクシーな絵がいっぱいになりましたが、後もう1枚、リンゴジュースにまみれたレイナーレの乳首を尊が味わう場面、残念ながら今回の更新に間に合いませんでしたが、後から付け加えます。またその時にはお知らせします! ♥️❤️
次回はグレモリー邸での夕食場面から、翌日の若手悪魔との会合といったストーリーとなります。リアス父にサイラオーグといったキャラたちが新たに登場してきます。さらにレイナーレはまだ知りませんが、彼女と実は因縁のあるディオドラとも対面する事に……レイナーレや尊たちにとっては結構辛い話になるかと思います。
それでは、次回をお楽しみに!^^