そして先に黒歌に圧倒された一誠やリアスたちグレモリー眷属は……
これから命を賭けて戦おうという戦場のど真ん中でいきなり全裸となった堕天使レイナーレ。さらに【黒龍王】國原尊はあの女と私たちをそっちのけで性行為を始めた。私も美猴もその光景にただ唖然とするしかなかった。
「あはあああああっ!!! ミ、ミコトおおおおっ!!!」
【黒龍王】は、おそらく彼が常に激しく求めて刺激しているからだろう、レイナーレの膨れ上がって硬く勃起し、ビン! と突き出しているあまりにも卑猥な大きな乳首に爪を立て、ギュリギュリとひねり回し、引っ張りと激しい攻めを繰り返し、レイナーレは絶叫してもだえまくり、その声が森の中にこだまする。
い、一体、この坊やと痴女堕天使、何を考えているにゃ……?
【黒龍王】の激しく執拗な攻めに、レイナーレのただでさえ異様に大きくて卑猥な乳首はどんどん肥大化してそのいやらしさが増し、ピクピクと極限まで膨張するのが確認できる。
な、何が起こるっていうの!?
「あはあっ!!! ち、乳首がジンジンするわあっ!!! 熱いっ!! 乳首が熱いのおっ!!! あっ!! あっ!! ミ、ミコトおおおおっ!!! あっ!! ああああああああーーーーーっ!!!」
唖然と見守る私の前で、絶叫と共にレイナーレの大きな両乳首から光輝く乳汁がブシューーーーーッ! と勢いよく噴出して飛び散る。
「な、なんちゅうエロさ……!」
あまりの卑猥な光景に美猴が目を見張る。私も自分の容姿と色っぽさには自信あるし色仕掛けは得意だが、いくらなんでもあそこまでは恥ずかしくてとても出来ない。
でも、あの乳汁、あんなに光り輝いていて、何か特別な効果があるのかしら……?
「レイナーレ様……」
「姉さま……エロ過ぎっす……」
レイナーレの部下の背の高い巨乳女と金髪の生意気そうな小娘も唖然としている。だが、この痴女堕天使は裸体を汗まみれにして、乳首から輝く乳汁を噴き出しつつ、そんな周囲の声などまるで問題ではないという風に妖艶な微笑みを浮かべ【黒龍王】を見つめる。
「さあ、ミコト、これで準備はOKよ。いよいよ本番ね。さあ……来てっ」
「うん! いくよ、レイナーレ!」
【黒龍王】はレイナーレの裸体の後ろに回り、彼女を後ろから抱き抱えると、あの女の子のように可愛らしい坊やに話しかける。
「流音くん、いい?」
「は、はいっ!」
坊やはその可愛らしい顔を真っ赤に染めつつ、二人の前に立つ。
ホ、ホントに何をするつもりなの? この3人……
【黒龍王】はレイナーレの背中から彼女のむっちりと張り詰めた大きな乳房に手を伸ばして、それをぎゅむっ! と掴み、レイナーレは裸体をのけぞらせてあえぐ。
「あっ!! あはあっ!!」
「流音くん! お願い!」
「は、はいっ!」
【黒龍王】の呼びかけに応えて、坊やが前に手を突き出すと、その手からまばゆい光が放射されて、それは光のシールドとなり周囲を包む。
なるほど。光のシールドで相手の攻撃を防ぎ、さらにそれを跳ね返す、それがあの子の神器というわけね。でも……
私は坊やの顔を見つめる。その可愛らしい顔には明らかに疲労感があふれて冷や汗まで流れ、華奢な体はふるえている。
今の発動で相当なエネルギーを消費して疲れ切ったようね。これは長くはあのシールドを維持できないわね。これなら簡単に対応できるわ♪
「さあ、じゃあそちらの準備は出来たという事だし、お姉さんが相手してあげるにゃん♪」
私は波動を【黒龍王】たちに向けて放つ。
ドドンッ!! ドンッ!!
坊やのシールドは私の波動を跳ね返すが、予期している私にとってそれをかわすなど造作もない。そうしているうちに坊やの体のふるえは目に見えて激しくなり、疲労の色がどんどん濃くなっていく。
「なかなかに良い神器ね。でも、そろそろ限界よね。可愛い坊や♪」
私は彼に余裕の笑みを向ける。こんな可愛い子をイジメるのは可哀想だけど、まあ、仕方ないにゃん♪
「ルオンっ!!」
あの長身の巨乳女が叫ぶと、坊やのもとに駆け寄って彼を支える。ふーーん……この二人ってそういう関係なのね……俗にいう【おねショタカップル】……これはますます面白いにゃ♪ その【愛の力】でどこまで頑張れるかしら? 見ものね♪
「流音くんっ!! あと少しだけ頑張ってっ!! レイナーレっ!! 行くよっ!!」
「ええ!! あっ!! あはああああーーーーーーっ!!!」
【黒龍王】は坊やに叫ぶと、レイナーレの張り詰めた大きな乳房を後ろから絞り上げるように揉み上げていき、そのまま彼女の硬く卑猥な大きな勃起乳首を後ろから指でぎゅりぎゅりと絞り上げる行為を何度も繰り返す。ホントに一体何をしてるにゃ?
「あっ!! あっ!! あはああああんっ!!! ミ、ミコトおおおっ!!!」
レイナーレの絶叫と共に、彼女の大きく卑猥な乳首からブシューーーーウッ!! ブシュブシューーーーッ!! と輝く乳汁ががどんどん大量に凄い勢いで噴出し、それは光のシールドに当たって霧のようになってあの坊やの体を覆う。
!? これはもしかして……
「えっ!!?」
坊やが驚きの声を上げ、叫ぶ。
「國原先輩っ!! レイナーレ先輩っ!! す、凄いですっ!! 疲れが嘘のように取れて……! これならまだまだ頑張れますっ!!」
「うん、頼んだよっ!!」
やっぱりそうなのね。あの痴女堕天使の乳汁にはそんな効用があるという事。でも、思っていたより長く持ちこたえられたところで、あなたたちは私の結界からは逃れられないわよ。所詮、無駄な事……
私がそう思った時、【黒龍王】とレイナーレが小声で何かをささやき合っているのが目に映り、次の瞬間、【黒龍王】はレイナーレをそっと前に振り向かせる。
そして【黒龍王】は振り向かせたレイナーレの張り詰めた大きな乳房にそっと顔を寄せて、ビン! と突き出している卑猥な大きな乳首にはむっ! と吸い付く。
「あっ!! あはあああああんっ!!!」
レイナーレがまた裸体をふるわせて絶叫する。【黒龍王】は彼女のその乳首を夢中で激しく吸い上げ、その乳汁をごくごくと飲む。
「あむっ! じゅるるっ……ごくごくっ……ぷはあっ! ああっ! レイナーレっ! おいしいっ! おいしいよっ! 君の乳首っ……君のお乳っ……はむっ! ごくごく……」
「あはああっ!! ミ、ミコトおおっ!! う、嬉しいわあっ!! もっともっと吸ってえっ!! もっともっと飲んでえっ!! 私のこのいやらしい乳首をっ!! 私のお乳をっ!! あっ!! あああんっ!!」
何? あの乳汁を飲んでパワーアップして、それで私に攻撃しようという気なの? 面白いじゃない! どんな攻撃するつもりなのか分からないけれど受けて立ってあげるにゃん♪
私は来るべき【黒龍王】の攻撃に備えて身構える。だが、その瞬間、夜空にまばゆい光のカーテンが広がる。
「な、何……? あれ……?」
「あはあああああんっ!!! ミコトおおおっ!! 愛してるっ!! 愛してるわあっ!! 私のミコトおおおっ!! はああああんっ!!!」
そこに映し出されたのは、先ほどの裸体をのけぞらせてもだえるレイナーレと、彼女を夢中で求める【黒龍王】の姿だった。レイナーレの喘ぎ声がこだまとなって響き渡る。まるで夜空が映画館のスクリーンになったかのように……
「こ、これはまた……とんでもないモン見せられちまったねぃ……!」
唖然とした美猴の声が聞こえ、私もあまりの状況につい、それに見入ってしまう。だが、その時……
「流音くんっ!」
「は、はいっ!」
【黒龍王】と坊やの声が聞こえた。私がハッ! として振り向くと【黒龍王】はそれまでと違う黒のボンデージを身に付けた姿になっていて、彼の両手にまばゆい強力な光のエネルギーが集まっている。そしてあの坊やの光のフィールドは既に解除されていた。
油断したわ! あれで私を攻撃する気ね!
私は急いで【黒龍王】に向けて波動を放とうとする。だが、その時、私は上空に気配を感じて上を見上げる。
……………………!!
そこには黒い翼を広げたレイナーレがいた。彼女の張り詰めた大きな乳房が弾み、その頂の大きく卑猥な乳首はキラキラと光り、手には赤く輝く光槍が握られていて、これも相当に強力なエネルギーを放っている。
レイナーレが光槍を私めがけて投げつける。私は慌てて降り注ぐ光槍をかわす。
ドゴォオオーーーーーンッ!!!
地面に激突し爆発する光槍。凄まじい振動が響き、さしもの私もよろめいて態勢を崩す。その瞬間、【黒龍王】が叫ぶ。
「ニプルブラストおおおおおおおおおっ!!!」
ゴオオオオオオオオオーーーーーーーッ!!!
巨大なエネルギーの塊が【黒龍王】の手から発射される。
ダメっ! 避けられないっ!
私の体を恐怖が包む。。だが、その一撃は私から少し離れた横を通り過ぎて、遥か先で
ドゴオオオオオオオオオオーーーーーーーーーーッ!!!
と凄まじい爆音が鳴り響き、爆風がこちらまで届いてきた。
これは……あの子、わざと外したわね……
辺りを見回すと、あの爆風で私の毒霧は吹き飛ばされ、辺りの雰囲気は私たちが最初にここに来た状態に戻っていた。
「ハハハハ! あの映像には驚かされたが……でかしたぞ! 國原尊! 今ので遥か先にあった山が丸ごと消し飛んだぞ! そして、あの猫の毒霧も、そしてこの周辺を覆っていた結界も吹き飛んだ!」
元龍王……タンニーンが嬉しそうに叫んだ。
「お前としてはこれが狙いだったのだろう? あの猫にははなから当てるつもりはなく、結界を吹き飛ばす事、それを狙って……」
「はい」
元龍王と【黒龍王】の間で交わされる会話を聞き、自分の考えが正しかった事を確認した私は【黒龍王】に話しかける。
「アハハハハハ……! さすがに驚いたわ……なかなか大した威力じゃない。それにしても……あなた、あの一撃、わざと外したでしょ? 何故?」
「女性を殺すなんて、僕のポリシーに反しますので」
やっぱりそうね。甘ちゃんだわ、この子。まあ、そういうの嫌いじゃないけどね。
「そういえばあなた、あのカテレアの命も助けたんだったわね。優しいのね、【黒龍王】は……でも、その甘さが命とりになるにゃ♪」
「黒歌さん、ここはひとつ引いてもらえませんか? 僕たちとしては別にあなたに恨みがある訳でもなく、あなたと戦う理由もない。あなたから一方的に仕掛けられたのでやむなく戦っているだけです。ですから、あなたがここで引いてくれれば、僕たちはもうあなたたちを追うつもりもありません。ですから、ここで引いてください」
「ふーーーん、黒龍王は人前で恋人と大胆なエッチはするけれど、知的で紳士的なのね。でも、恨みとか何とかとかどうでもいいの。私たちは強い相手を見ると燃えるのよん♪ そしてあなたたちは私を燃えさせちゃったの♪ だから覚悟するにゃ♪」
私としても彼がもう、本気で戦う気がない事は分かっていた。攻撃を私に当てずに結界を吹き飛ばしたのは、私を殺したくなかったという事に加えて、変事を近くのパーティ会場にいる悪魔たちに伝え、援軍が来るのを見越しての事なのは明らかだ。
だから彼らとしては、もうあのルオンという坊やのシールドと、痴女堕天使の乳汁の効果を組み合わせて、ひたすら防御に徹して時間稼ぎをするだろう。でもこの【黒龍王】やあの坊やを結構気に入った私としては、ギリギリまでこの子たちをイジメたい、そんな気持ちがこみ上げるのだ。
ゴメンね♪ イジワルなお姉さんで、ウフフ♪
【黒龍王】の方も私がおとなしく引かない事は織り込み済みだったようで、私の返答に驚いたり怒ったりする様子はない。
「流音くん! 彼女は再び攻撃してくる! だからまた神器を発動させて!」
「はいっ!」
【黒龍王】の指示で坊やが再び光のシールドを出現させる。するとその時、【赤龍帝】とリアス・グレモリー、そして白音が駆け付けて来た。私の結界が破壊されて毒霧もなくなった事で白音たちの体力も回復したのだろう。
「おお、リアス嬢に兵藤一誠、やっと来たか」
「タンニーン、一体何があったの?」
「ああ、そこの國原尊とレイナーレが禁手を発動させる事で、あの猫の作った結界を打ち破ったのだ。それで毒霧もすっかり晴れた。さすがに今度ばかりはお前たちもあの二人に感謝しないとな」
元龍王の言葉に3人は驚きの表情を浮かべる。
「な、何だと!? 國原とレイナーレが禁手化だと!?」
「ほ、本当なのっ!?」
「………!?」
元龍王は意外そうな様子だ。
「何だ? 知らなかったのか? あの二人は既にパーティ前の合宿の際に禁手化を果たしていたのだぞ」
「禁手化……って事は、あいつらのあの映像も禁手化のおかげで自分たちで出したって事かよ?」
「まあ、そういう事だ。俺もあれには驚いたがな……」
「だけど、國原はともかく、あいつは……レイナーレはアーシアの神器を返したはずで、今は神器なんて持ってねえはずじゃねえか!?」
「そういう込み入った事情は本人たちに聞け」
「おい! レイナーレに國原! これはどういう事なんだよ!? あのエロ映像は何なんだよ!?」
【赤龍帝】が大声で怒鳴る。彼らもあの映像を見せられて大いに驚いた事が伺える。
【黒龍王】は当然の返答を返す。
「兵藤くん! 今はこの状況を乗り切る事が先決でしょう! そんな事を話している余裕はないよ! 分かってっ!」
「イッセー先輩! 彼の言う通りです! 今は抑えてください!」
「…………まあ、確かにお前の言う通りだな。だが、後で説明しろよ」
白音に諫められて【赤龍帝】は取りあえず【黒龍王】の主張を受け入れた。それにしても、神器の禁手化を彼らに先んじられたのがそんなに悔しいのね……
「この俺が、そして俺たちグレモリー眷属が、そこの堕天使どもより強い事を証明してやる!」
【赤龍帝】は私たちに向かって宣言すると、主であるリアス・グレモリーを見つめる。
「部長、では改めて、俺に力を貸してください!」
「ええ、じゃあ私が何をすれば良いのか言って」
【赤龍帝】は極度に緊張した様子で、ゴクリと生唾を飲み込んで言った。
「おっぱいをつつかせてください!」
「………………っ!」
リアス・グレモリーが固まる。様子を見守っている私も呆れ果てる。
マ、マジ……? 【赤龍帝】まで…… 【黒龍王】とは仲悪いし、見た目も言葉遣いも全然違うけど、意外と似た者同士って事……?
固まっていたリアス・グレモリーだが、しばらくして彼女は決意の表情を浮かべる。
「わかったわ。それであなたの想いが成就するのなら……」
元龍王も呆れたという口調で言った。
「全く……お前までがそうなのか……」
「やっぱ、そういう事かよ。おっさん」
「ああ、國原尊はレイナーレの胸……彼女の乳首で禁手化を果たした。同時にレイナーレもだが」
「ああ、さっきの映像を見たからな。察しはついたぜ」
さっきの映像……あの【黒龍王】と痴女堕天使のエロ映像ね……
元龍王と話した【赤龍帝】は、改めて【黒龍王】とレイナーレを見つめる。
「國原、レイナーレ、俺は今までお前らをずっと憎んできたし、今だってまだお前らを許せちゃいねえ。だが、こうして俺より先に禁手化を果たした以上、お前ら2人の想いが本物だって事だけは認めなきゃいけねえな……」
「兵藤くん……」
「………………」
【赤龍帝】の言葉に【黒龍王】とレイナーレは意外そうな表情を浮かべる。
「だが、俺たちは負けねえぜ! 俺と部長の絆が、お前らに劣らねえ事を証明してやる! 部長の為にも、グレモリー眷属の名誉の為にもな!」
「そうよイッセー! あの堕天使どもに負ける訳にはいかないわ! さあ、イッセー、私の胸をつつきなさいっ! そして絶対に禁手化を果たすのよ!」
? 何だかよく分からないけれど……【赤龍帝】は【黒龍王】たちをライバルとして認めたって事かしら?
そしてリアス・グレモリーがドレスの胸元をはだけさせ、乳房をさらけ出す。彼女の大きな乳房が弾むのを見た【赤龍帝】はドバッ!と鼻血を噴き出す。その有様に呆れた私は思わず口にする。
「おっぱい見ただけで鼻血噴き出すなんて、童貞丸出しにゃん。黒龍王の方がずっと堂々としてるわ」
「ああ、脱ぎっぷりもあちらの堕天使の姉ちゃんの方がずっと凄いしねぃ」
美猴も全く同感という様子だ。
「俺と部長は、あの堕天使どもと違って慎み深いんだっ!!」
「慎み深いって……アンタ、そこら中の女にセクハラしまくってるクセによく言うっす! ミコトくんはレイナーレ姉さまに一途っすよ!」
【赤龍帝】の抗議に、あの金髪小娘がツッコミを入れる。
「うるせえっ!! あれは俺のポリシーなんだっ!! てめえらにあれこれ言われる筋合いはねえっ!!」
【赤龍帝】は怒鳴ると目の前の主の乳房を見つめる。だがそこで彼はまたとんでもない発言をする。
「お、おっさん、大変だっ!」
「どうした!何かあったのか?」
「右のおっぱいと左のおっぱい、どっちをつついたらいいっ!?」
あまりに非常識な言動にさすがの元龍王もキレた様子で怒鳴る。
「バカ野郎おぉぉぉぉっ! 右も左も同じだ! 國原尊はそんな事でウダウダ言ってなんていなかったぞおっ! 何の迷いもなくレイナーレの胸を攻めて禁手に至っていた! お前もさっさと乳をつついて至れえぇぇぇぇっ!」
「いちいちあいつの名を出すんじゃねえええっ!!」
何か……この【赤龍帝】って女好きで【俺はハーレム王になる!】って公言しているって事だけど……実は女に対してものすごく臆病なタイプみたいね……
私は心底呆れるも、【赤龍帝】の非常識な言動はそれで終わらない。彼は事もあろうに主に聞いた。
「部長、おすすめは!?」
「もう、バカ! それなら同時につつけば良いでしょ!」
恥ずかしそうに顔を赤くしてリアス・グレモリーが言う。その主の言葉に【赤龍帝】はいきなり嬉し涙を流す。キ、キモイ……! だが、その後にはさらにキモイ光景が待っていた。
【赤龍帝】は両手の人差し指をそれぞれのリアス・グレモリーの乳首にじっくりと照準を合わせる。
コ、コイツ、本当にキモ過ぎるっ!!
そして彼はまた、ゴクリ! と生唾を飲み込むと、一気に乳首めがけて指を突き入れた。
「あっ!! あはああああんっ!!」
リアス・グレモリーの絶叫が響き渡る。するとその瞬間……
「Welsh Dragon Balance Breaker!!!!」
【赤龍帝】の全身を赤いオーラが包み込み、それは赤の鎧と化して体を包み込む。
「禁手、【赤龍帝の鎧(ブーステッド・ギア・スケイルメイル)】っ!! 主のおっぱいつついてここに降臨っ!!」
ドゥウウウンッ!!!
とんでもない名乗りと共に、【赤龍帝】のオーラで周囲が吹き飛び、周りに小さなクレーターが出来ている。
こうしてとんでもないバカっぷりの末に、【赤龍帝】は禁手化を果たした。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
兵藤が禁手化を果たした。とんでもない名乗りを上げた彼だが、その赤い鎧で全身を覆った姿は大変な威圧感がある。
それにしても……兵藤、僕とレイナーレが先に禁手化を果たしたと聞いて、怒り狂うと思っていたけれども、その予想に反して彼は
【俺より先に禁手化を果たした、お前ら2人の想いは本物】
と僕たちの絆の強さを認めてくれた。彼も少しずつでも僕たちに対する印象を改めてきたという事か……
あの映像投影は、噴出させたレイナーレの乳汁を流音くんの神器のシールドで跳ね返す事で流音くんの体力回復に成功して【ニプルブラスト】発動の準備が整った時に僕が思い付いたのだ。
黒歌の動きは俊敏で対応も素早い。【ニプルブラスト】を放つには流音くんのシールドを解除しなければならないが、その瞬間、僕たちには大きな隙が出来る。黒歌にそこをつけこまれないよう、彼女の注意をギリギリまでそらしておく必要があった。
考えついたのが、以前の【フラッシュ】の訓練で身につけた可視光線の発射能力と、アザゼル様に命じられた訓練で鍛えた空間認識能力……物体を視覚に頼らずにその形状を把握する能力……の応用だった。それによって僕たちが今、把握している風景、つまり僕とレイナーレが愛し合っている風景を空間に描写する事を図ったのだ。
それはさすがに恥ずかしかったが、実行すれば必ず黒歌の注意をそらせる確信があった。
更にその時、レイナーレは念には念を入れた方が良いと、僕が【ニプルブラスト】を放つ際に自分も黒歌に攻撃をしかけて彼女に僕を攻撃する隙を作らせない事を提案し、それも実行したのだ。
僕は後の戦闘は兵藤に任せてレイナーレに寄り添い、愛しい彼女を抱きつつ、状況を見守る。
兵藤が右腕を上げて黒歌に狙いを定める。彼の手からドッ!! と魔力の弾が発射され、それは黒歌のすぐ横を通り過ぎて、森の遥か先の山を直撃する!
その次の瞬間、赤い閃光がきらめき
ドッドォオオオオオオオオン!!!
と爆音が鳴り響き、そこにあった山一つが消し飛んだ! さっきの僕のニプルブラストと同程度の威力か……
一方、兵藤は得意そうにポーズを取る。
「どうだ! おっさん! 國原の技より、威力は上だろ!?」
「いや……國原尊のものと同程度だな」
タンニーン様は僕が思った通りの判定を下す。兵藤はちょっとがっかりした様子だ。
「ちぇっ……そうかよ」
「必殺技の威力は互角、直接攻撃ではお前の方が遥かに上だが、國原尊はお前よりも知略では数段優れている……という訳で今のお前たちは総合的に見ればほぼ互角というところか……」
「なるほどな……だが、俺はこれからもっともっと強くなって、國原、誰が見てもお前よりも強くなって見せるからな!」
兵藤は僕を指さし、そう宣言した。その時……
「アハハハハ!」
黒歌が僕がニプルブラストを放った時と同様に笑った。
「ハッ! 面白いじゃないの! 黒龍王に続いて赤龍帝まで派手なの見せてくれちゃって! なら、妖術仙術ミックスの一発お見舞いしようかしら! 黒龍王の方はまともに戦う気がないみたいだから、まずは赤龍帝の方に……」
黒歌の両手がそれぞれ違う力を纏い、そのまま彼女は二種類の波動を兵藤めがけて撃ち出す。兵藤それを避けようともせず、真正面から受ける。
ドドンッ!!!
波動は命中し、兵藤の鎧から煙が巻き起こる。だが、彼は全くダメージを受けていないようだ。
「こんなもんか?」
「効かない!? 嘘でしょ……! かなりの妖力を練り込んだのよ!」
兵藤は黒歌を挑発する。一方、それまでは余裕綽々という感じだった黒歌は、表情を一変させる。
兵藤はドッ! と勢いをつけて飛び出し、黒歌との間合いを詰める。
「調子に乗らないでよっ!!」
黒歌は焦った様子で波動を幾重にも撃ち出してくるが、兵藤はそれらを打ち返し、あるいは弾き飛ばして彼女の眼前まで迫る。
ブゥウウウンッ!!
兵藤は拳を繰り出すが、彼はそれを黒歌の鼻先で止めた。周囲の草木が激しく揺れて、黒歌は真っ青になる。以前、僕のレイナーレを平気で殴ろうとした、敵であれば美しい女性であろうが何の躊躇いもなく容赦なく攻撃する兵藤だが、今回は相手が塔城の姉だという事で、妹の前で彼女を殴り飛ばすのはさすがに思いとどまったのだろう。
「俺の可愛い後輩、泣かすんじゃねえよっ!!」
「…………っ!」
思わず固まる黒歌に兵藤は続ける。
「次に小猫ちゃんを狙ったら、この一撃を止めない。あんたが女だろうが、小猫ちゃんのお姉さんだろうが、俺の敵だっ!!」
兵藤は拳を引き、黒歌はすぐさま後方に飛び退いて距離を取る。
「クソガキがっ!!」
忌々しそうに叫ぶ黒歌だが、彼女の表情には明らかに怯えが見える。
その様子を見ていた美猴が哄笑をあげる。
「ヒャハハハハハハハッ!! こりゃ面白いや!! 強力なドラゴンが三匹も!! これを楽しまなきゃ嘘ってもんだぜぃ!!」
美猴は如意棒をくるくる回して戦闘継続の意思を見せる。まさに【戦闘狂】の面目躍如だ。僕にはどうにも理解出来ない。僕は戦いなんて大嫌いで、レイナーレと愛し合っている方がずっと幸せで楽しいのに……そういう幸せが欲しいとは思わないのかな?
だが、状況はもはや僕たちの方がずっと有利だ。僕たちとグレモリー眷属たちは共闘はしないとはいえ、わずか2人の敵に対して数で圧倒的に上回っているし、もうすぐこの異変に気付いた悪魔の人たちが加勢にくるだろうし、僕たちは先ほどの予定通り、積極的に戦わずに防御に徹するだけでこの場をしのげる事を確信出来る。もっとも、好戦的な兵藤は戦う気満々のようだが……
するとその時、突然、目の前の空間に裂け目が生まれる!
「な、何なのっ!?」
「…………!?」
レイナーレが驚いて目を見張り、僕は彼女の肩を抱いてそちらに向けて身構える。その裂け目から、すらりとした長身の、金髪の男としては少し長めの髪を編んで垂らした、青い目の端正な顔立ちで眼鏡をかけた、背広にネクタイの美青年紳士という感じの若い男性が姿を現した。手には神々しいまでのオーラを放つ剣が握られている。あれは聖剣……!?
「そこまでです。美猴、黒歌。悪魔が気付きましたよ」
2人の仲間!? 兵藤たちが身構える。だが、僕は彼の言葉からおそらく僕たちと戦う意思は今はないだろうと察する。とはいえ、油断は禁物だ。僕はレイナーレを抱き締める腕に力を込める。いざという時には彼女の盾となれるよう。
シュタッ! と美猴が空中からその青年の側へと降り立つ。
「お前、ヴァーリの付き添いじゃなかったかい?」
「黒歌が遅いのでね、見に来たのですよ。そうしたら美猴までいる。全く、何をしているのやら……」
青年は眼鏡をクイッ! と上げつつ溜息をついた。どうやら、この青年、真面目そうなタイプだし、自由奔放な美猴や黒歌に振り回されているのでは……
「全員、そいつに近付くな! 手に持っているものが厄介だぞ!」
タンニーン様が叫び、そして苦笑する。
「【聖剣コールブランド】。またの名を【カリバーン】。【地上最強の聖剣】と呼ばれるコールブランドが白龍皇の元に渡っていたとはな……」
【地上最強の聖剣】とは……また凄いものがあのヴァーリさんの元に……!
「しかし、二刀か? 鞘に収めている方も聖剣だな?」
タンニーン様の問いに青年は自分の腰の帯剣を指さす。
「こちらは最近発見された最後のエクスカリバーにして、七本中最強のエクスカリバーの【支配の聖剣(エクスカリバー・ルーラー)】ですよ」
最後のエクスカリバー! あのコカビエルの事件の時、七本中一本だけ行方不明になったと聞いたけれど……あれが……!
「そんなに話して平気なの?」
「ええ、実は私もそちらのお仲間さんに大変興味がありましてね。赤龍帝殿」
黒歌の問いに青年はうなずくと、兵藤に話しかける。
「聖魔剣の使い手さんと聖剣デュランダルの使い手さんによろしく言っておいてくださいますか? いずれお互い一剣士として相まみえたいと」
青年はあくまでも礼儀正しく申し入れた。
その二人の剣士とは木場とゼノヴィアさんの事……剣士として正々堂々の勝負をしたいという事か……
「黒龍王殿」
「は、はい」
「私はあなたにも興味を持っております。あなたの知略と愛する人を守ろうという勇気、天晴れです」
「あ、ありがとうございます……」
突然、敵陣営の人に褒められて驚く僕。
「堕天使レイナーレ殿、なるほど……お美しい……黒龍王殿が命を賭けて守ろうとされるのも分かります」
「あ、ありがとうございます……」
青年に美しさを褒められ、レイナーレも恐縮した様子だ。一方、兵藤はあまり面白くなさそうな顔をしている。彼女と僕に対する気持ちは幾分、変わってきたとはいえ、さっきの兵藤自身の言葉にもあったように、まだ彼女に対する憎しみを水に流したとは到底言えない状況か……
「ただ……そろそろ服をお召しになった方がよろしいのでは……?」
「えっ……? きゃ、きゃああああっ!!」
言い辛そうな青年の言葉に、レイナーレは思わず悲鳴を上げる。彼女はあの黒のドレスを脱ぎ捨てた後、全裸のままだったのだ。
ごめんね。レイナーレ。僕も色々大変な事があり過ぎてそれを君に言うのを忘れていた……
僕は心の中で彼女に詫び、彼女は慌ててあの黒のボンデージを出現させて身につける。
「さて、逃げ帰りましょう」
青年は例の聖剣【コールブランド】で空を斬り、空間の裂け目を広げる。すると人が数人、潜れるだけのものになる。
「さようなら、赤龍帝、黒龍王」
青年は僕たちに挨拶して空間の裂け目に入る。結局、彼の名前も聞けなかったが、でも、またいずれ近々、会う事になるだろう。
「じゃあな。楽しかったぜぃ♪ 赤龍王に黒龍王♪ それから【乳首女王(ニプルクィーン)】に【スイッチ姫】♪」
美猴の言葉にレイナーレとグレモリー先輩が顔を真っ赤にする。
「な、なっ……!? 【乳首女王】っ!? や、やめてっ!?」
「ス、【スイッチ姫】って!?」
「二人とも、これからもそのおっぱいで彼氏を支えてやってくれや♪ そうしてもらえりゃ俺っちらも楽しいからねぃ♪」
動揺する二人に美猴は涼しげな顔で手を振って裂け目に入っていった。
最後に黒歌が続く。彼女は一瞬、妹の塔城を見つめ、何か言いたそうな素振りを見せたが結局、それは口にしなかった。代わりに彼女は僕に話しかけて来た。
「【黒龍王】、さっきはああ言ったけれど、あなたの優しさ、私、嫌いじゃないわ。でも、私ならあの攻撃、十分耐えられたわ。だから、今度戦う時は本気で当ててね」
「黒歌さん……」
彼女は禁手化した兵藤の攻撃に追い詰められ、虚勢は張っていたものの、明らかに怯えは見えた。その彼女があの【ニプルブラスト】をまともに受けて無事だとは到底思えない。これは僕に【嫌いじゃないわ】と言ってくれた彼女のアドバイスなのだろう。強敵相手にいつもこんな事をしていては、とても愛する人を守る事は出来ないと……
「じゃ、楽しかったわよん♪ バイバ~~イ♪」
黒歌は笑って裂け目の中へ入り、3人はその姿を消した。
その後、騒ぎに気付いた悪魔の人たちが駆けつけて来て僕たちは保護され、魔王主催のパーティは【禍の団】襲来により、急遽中止となったのだった。
(次回に続く)
今回は前回の続きで、森において尊たちと一誠たちがそれぞれ黒歌と対決し、その中での一誠の禁手化達成というお話でした。
今回は以前書いたお話とはかなり構成も内容も変えました。まず、以前のお話は尊と一誠の視点から主に書いていましたが、今回は大部分が黒歌視点で書かれている事です。それは視点を変える事で、同じ出来事を描写しても読者の方にかなり違った、斬新な印象を与える事が出来るという、お世話になっている方のアドバイスを受けての事です。
また今回のお話では、一誠はこれまでのようにただひたすらレイナーレや尊を憎み嫌って罵るのではなく、自分よりも先に禁手化を果たした二人を見て【こうして俺より先に禁手化を果たした以上、お前ら2人の想いが本物だって事だけは認めなきゃいけねえな】と二人の事をそれなりに認める発言をするなど、成長したところを見せています。
とはいえ、まだまだ過去の事を水に流せたとは到底言えない状態で、特にレイナーレに対するわだかまりはいまだに彼の心に強く残っています。いずれそれを全て一誠が拭い去って、彼が尊やレイナーレと心から笑い合える日は果たして訪れるのでしょうか?
黒歌との戦闘。力任せという感じの一誠の戦い方に対して、尊たちの戦い方は知略を尽くした戦い方。まあ、黒歌の毒霧がリアスや小猫には効いても、堕天使である尊やレイナーレたちには効かないという利点もあった訳ですが、尊とレイナーレ、そして流音の見事な連携プレーと、尊の相手の性格からその出方を読んで戦略を組み立てる緻密な戦略によって難を逃れる事が出来ました!
この場面の以前のお話からの変更点として、尊とレイナーレの求め合う姿を空間に映し出して黒歌たちの意識をそらす戦術(笑)、その後の攻撃にレイナーレも加わるといった事があります。俊敏な黒歌の攻撃を防ぐのに「以前の内容では少し弱いのではないか?」というご指摘を頂いた事もあり、このように変更しました。
尊とレイナーレの、まさに一切の羞恥心を捨て去った戦法(笑)と、レイナーレの神器と流音の神器の特性を活かした戦い方がまさに適合した訳ですが、果たしてこんな戦い方を予想された読者の方はいらっしゃるでしょうか…?そしてこの結果、レイナーレは美猴から【乳首女王(ニプルクィーン)】というすごい異名をつけられてしまう事になりました…(;^^)
ちなみにリアスに【スイッチ姫】の異名がつけられるのは原作ではもうしばらく後になりますが、ここではレイナーレとの対抗上、彼女と同時に異名を頂戴するという形になりました(笑)
ちなみに尊は作品中で黒歌への攻撃をわざと外したり、その後、彼女に戦闘をやめる事を申し入れたように、出来得る限りは争いを避け、戦いに勝っても敵をあまり追い詰める事はしないという主義を持っています。彼は、とにかく愛するレイナーレを守れればそれで良いという考え方で、下手に相手を倒してしまったら、後に自分たちへの憎しみが残ってしまい、それはその後の禍に繋がってしまう…という考え方によります。もちろん彼自身が言っていた「たとえ敵でも、女性を傷つけたり、ましてや殺したりするなんて嫌だ!」という彼の優しさも大きいです。黒歌はそんな彼の優しさに好感は持ちつつも「そんな事をいつもしていたら命がいくつあっても足らない。愛する者も守れない」という思いから、暗に彼を戒めています。
黒歌が一誠に感じた【本当は女に対して臆病】という事実。これもやはり原作を読まれている、あるいはアニメ第4部をご覧になった方はご存じのように、やがてその【理由】が一誠自身によって語られる日がやって来ますが、それを尊が聞いたら……まだ、先の事になりますが、いずれ書く事になります。
次回は、この冥界合宿編の最後のイベントである、グレモリー眷属とシトリー眷属とのレーティングゲームと、それを見守る尊やレイナーレたちのお話となります。尊たちは駒王学園転入以来、ソーナ会長や匙たちシトリー眷属たちに大いに世話になっていて彼らとの関係は良好であり、また尊とレイナーレと匙がクラスメイトで仲が良いという事もあり、このレーティングゲームにおいては尊たちはシトリー眷属側を応援する事になります。
それでは、次回をお楽しみに!^^