そして流音からカラワーナ誘拐を知らされた尊たちは、悲しみのあまり取り乱す彼を支え、カラワーナ救出の思いを胸にレーティング会場へと乗り込む。そこに現れたグレモリー眷属と尊たちは……!
気が付くと、私は全裸で十字架上に両腕と両足を拘束された姿で薄暗い部屋に閉じ込められていた。
「………………っ!」
私は懸命に縛めから体を振りほどこうとするも、縛めは固く、そして体勢も悪く力も入らず、どうにもならない。
「やあ、お目覚めかい? 堕天使カラワーナ。フフッ、良い格好だね」
…………!
「き、貴様……! ディオドラ・アスタロト……!」
私が目を向けた先には、あの偽りの微笑を浮かべたディオドラ・アスタロトがいて、その傍にはメイド服を着た三人の、まだ幼い顔立ちの少女たちが控えている。
「貴様……なぜ、こんな事を……?」
「最初は君のご主人様を直接捕えるはずだったんだけど……君のご主人様はドジを踏んで僕の計画を台無しにしてくれたからね。でも、部下たちが揃いも揃って役立たずでね。君のご主人様の彼氏の【黒龍王】……まだ人間から転生したばかりのあの下級堕天使にまるで歯が立たない有様。僕が直接出向けばすぐに解決するけど、あいにく明日の計画に向けて忙しくてね。だからやむなく無能な部下たちでも何とかなる相手にターゲットを変更したというわけさ」
その言葉に控えていた少女たちが恐縮した表情で頭を下げる。
「ご主人様、誠に申し訳ありません」
「ルオンは…………? ルオンはどうした!?」
「【ルオン】……? ああ、そういえば僕の部下たちが君を捕えた時に、君を助けようとして駆け寄って来た子供がいて、君がその子供に向かって【ルオン!】と叫んでいた、と言っていたが、その子供の事か。確か事前に調べさせた君の仲間たちの情報でもそんな名前を聞いたね」
ディオドラは懐を探ってそこから1枚の写真を取り出す。それは紛れもなく流音の写真だった。
「この子供なら僕の部下が魔力弾で打ち倒して、捨て置いてきたという話だが……そうか。君もなかなか面白い趣味をお持ちなようだね。俗にいうところの【ショタコン】か。聞けば君はグレモリー家が経営する学園の教師になっていて、この子供はこの学園の生徒だというじゃないか。【変態女教師、可愛い男子生徒を誘惑!】なかなか面白いスキャンダルじゃないか! ハハハハハッ!!」
「アハハ! 気持ち悪い女! 堕天使の女なんて、皆、こんな変態なのかしら?」
ディオドラと奴の側近の少女たちが嘲笑する。
「…………っ! 貴様らっ!」
私は激しい怒りを覚えて奴らを睨みつける。
「そうそう、そういえば……今、こちらには君の元、仲間がいてね。久しぶりに会って旧交を温めたいとの事でね。君も嬉しいだろ?」
「な、何だと……?」
「や、おひさ~~カラワーナの姉さん~~」
この癇に障る物言い、偏執性を帯びた表情は……
「貴様!? フリードっ!」
そう、それはかつてレイナーレ様の部下で私の同僚だったフリード・セルゼン。あのグレモリー眷属の悪魔たちの教会襲撃の際にレイナーレ様を見捨てて逃亡し、その後はあの反逆者コカビエルの手下になって、木場の手で倒されたはず……
「まだ生きてたんだって思ったっしょ? イエスイエス。ボクちん、しぶといからキッチリカッチリ生きてござんすよ~~今はこちらでディオドラ坊ちゃまに世話になってるでやんす~~それにしてもカラワーナの姉さん、アンタ、こんなガキとよろしくヤってるとはねぇ~~」
奴はディオドラから流音の写真を受け取り、それを見つつ不快きわまる口調で言った。
「レイナーレの姉さんもあのナヨナヨ小僧とすっかりイチャイチャやってるしよぉ~~それに引き換え、この俺はよぉ……世の中不公平だぜぇ~~」
それまでの茶化した様子から一変して、凄まじい形相で私を睨むフリード。
何だ……? こいつ……?
フリードの態度に戸惑う私。
「まあ、とにかく君を人質にした事であのヘマをやらかして、僕の計画を台無しにしてくれた堕天使を誘い出して罰を与える手筈は整った。同時に各サーゼクスやアザゼルをはじめ、各勢力のトップを一挙に殲滅して、僕は新しい魔王として君臨するのも間近! ああ! 待ち遠しいよ!」
「素晴らしいですわ! ご主人様!」
ディオドラが酔ったような表情で言い、周りの少女たちも奴を誉めそやす。
「私をどうする気だ!?」
私の問いにディオドラは冷酷な笑みを浮かべる。
「そうだね。取りあえずレイナーレと黒龍王を誘い出して始末するまでは生かしておいてあげるよ。そしてその後は……フリード、君の好きにするがいい。食べてしまうも、性欲処理の道具にするのも自由にしたまえ」
「へへへッ……ありがとうござんす~~」
フリードが下卑た口調で笑い、私は思わずゾッとする。
「ふざけるなっ! 誰がこんな奴にっ! それにレイナーレ様もミコト殿も、もちろんアザゼル様も貴様らなんかに負けはしないっ!」
「どうやら自分の置かれている立場が理解出来てないみたいだね。フリード、口の利き方を教えてやってくれないか?」
「へい! おらあっ!」
フリードが私にバチーーーーン!! と強烈な平手打ちをかましてきた。
「うぐっ!!」
私を凄まじい衝撃と激痛が襲う。
「てめえは囚われの負け犬なんだよ。変態ショタコン女。あまりふざけた口利いてっと、そのデカいオッパイ、この場で喰らってやってもいいんだぜ~~」
「な、何……!?」
その瞬間、ボゴッ! グニュリッ! と異様な音を立てながらフリードの体の各所が不気味に盛り上がる! 奴が着ている神父の服を突き破り、角のようなものが体から生えていく。全身が隆起していき、腕も脚も何倍にも膨れ上がる。
「ヒャハハハハハハハハーーーーーッ!! 俺はよぉ! あの時、あの腐れ騎士のガキにぶった切られて、ヴァーリのクソ野郎に回収されてよぉ! てめえらの主の腐れアザゼルにリストラ喰らっちまってよぉぉっ!!」
汚い罵詈雑言……呪詛をまき散らすフリード。奴の背の片側だけコウモリのような翼が生え、もう片側には巨大な腕が生えてきていた。
「行き場をなくした俺を拾ったのが【禍の団】の連中さぁ! 奴ら、俺に力をくれるっていうから何事かと思えばよぉぉぉっ!! ヒャハハハハハ!! 合成獣(キメラ)だとよぉぉっ!! ヒャハハハハーーーッ!!」
もはや奴の顔も原型を留めないほどに変質し、突き出した口には巨大な牙が生えそろい、ドラゴンのような頭部になっていた。ディオドラの傍にいる先ほど私を嘲笑したあの少女たちもさすがに怯えている。
「フリード……お前……!」
あまりに醜悪な姿に変わり果てたフリードに驚愕する私。
「不公平だよなぁ~~てめえらは腐れアザゼルから罪を許されて男作ってイチャイチャ楽しくやってんのによぉ~~俺はこんな姿にされちまったんだぜぇ~~おおっ?」
私にすごみ、今にも食いつきそうにその醜悪な顔を近づけるフリード。
「まあまあ、フリード、取りあえずレイナーレと黒龍王をおびき出すまでは生かしておかないといけないから、今日はこれくらいにしておこう」
「へえへえ、分かりやした」
ディオドラが涼し気な表情で制止し、フリードは不満げな様子を見せつつも同意する。
「このウサはその時まで取っておくと良い。そうそう、あの二人が来る時には、そのルオンとかいう彼女が大好きなショタっ子もくるみたいだし、そのショタっ子を捕えて彼女の前で食べるというのも面白いんじゃないかな?」
「それは面白そうでやんすねぇ~~じゃ、カラワーナ姉さん、そん時を楽しみに待っててくだせぇ~~ギャハハハ!」
ディオドラが楽しそうに笑い、それを受けてフリードも醜悪な顔で大笑いした。そして奴らは部屋から出て行った。
部屋に残された私。殴られた頬に……無理な体勢で拘束された体に痛みが走る。その私の目から思わず涙が零れ落ちる。
ルオン……会いたい……! ミコト殿……レイナーレ様……ミッテルト……
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
「ルオンくんっ!! しっかりしてっ!!」
いつまで経ってもカラワーナさんが帰ってこないので探していた僕たちが見つけたのは、気絶した流音くんだった。
「………………っ! レイナーレ先輩……?」
流音くんが目を開き、驚いた様子で自分を抱き抱えているレイナーレを見つめる。
「そうよ。ルオンくん。私よ。一体、何があったの?」
その言葉に流音くんは愕然とした表情を浮かべる。
「カ、カラワーナ先生は……?」
流音くんはうつろな表情で僕たちを見回す。そして僕たちの様子から、彼女がこの場にいない事を悟ったのだろう。流音くんの目に見る見るうちに涙が溜まっていく。
「カラワーナ先生っ……僕の……僕のせいでっ……僕のせいでっ!! うわあああああっ!!」
流音くんの目から涙が流れ落ち、彼は泣き叫ぶ。
「流音くんっ!! 落ち着いてっ!!」
「ルオンくんっ!! カラワーナに何があったのっ!!? 落ち着いて話してっ!!」
僕も、レイナーレも叫ぶが、流音くんはそれは全く耳に入らない様子だ。
「嫌だっ!! 嫌だーーーーーっ!! カラワーナ先生が殺されたら……僕も!! 僕も死ぬーーーーっ!!!」
悲痛な声で我を忘れて泣き叫ぶ流音くん。その瞬間、バチーーーーン!! と大きな音が辺りに響いた。
「あっ……」
流音くんが涙に濡れた顔で唖然とした表情を見せる。
彼の白い頬は赤くなっている。ミッテルトちゃんが流音くんの頬に思い切り平手打ちを見舞ったのだ。そしてミッテルトちゃんは厳しい表情で流音くんを見つめる。
「ルオン……落ち着くっす。アンタがそんなんじゃカラワーナを救えるにしても救えないっす。まずはウチらにあった事をしっかり伝えるっす」
「ミッテルトちゃん……」
「そうだよ、流音くん。カラワーナさんに何があったのか僕たちに話して。僕たちは仲間なんだから……」
「そうよ、ルオンくん。カラワーナは私たち皆にとってかけがえのない仲間なのよ。だから一人で抱え込まないで。私たちに話して」
「國原先輩……! レイナーレ先輩……! ううっ……」
流音くんはさめざめと泣くも、少し落ち着きを取り戻してくれた。
「とりあえず、今は家に戻りましょう。そこで詳しい事を聞かせて」
僕たちは泣き続ける流音くんをいたわりつつ、家に戻って彼から事の顛末を聞いた。部屋の中には僕たち4人に加えてレックスもいる。もしも敵の襲撃があった場合に備えての事だ。
「そうか……よりによってこんな時に……君とカラワーナさんの事が先生や生徒たちに……」
僕は思わず唇を噛む。少なくとも2人が一緒に帰っていたなら、状況は大きく変わったはずだ。だが、今更そんな事を悔やんでも仕方がない。
「それで、その連中はカラワーナを生け捕りにして連れ去ったのね?」
「はい……」
レイナーレの問いに流音くんは手で涙を拭いながらうなずく。
レイナーレはわずかに安堵の表情を浮かべる。僕も内心、少し安堵する。彼らがカラワーナさんを生け捕りにしたのなら、少なくともすぐにはカラワーナさんを殺す気はないという事。そしてその目的はおそらく……そう思った僕はその場に立ち上がり、玄関のドアの方へと向かう。レイナーレが驚いた様子で叫ぶ。
「ミコト! どうしたの!?」
「大丈夫。外の郵便受けを見に行くだけだよ。僕の考えが正しければ彼らは何らかの形で連絡を寄越すはずだから……」
「私も一緒に行くわ! もしかしたらディオドラの一味の連中が待ち伏せしていないとも限らないから!」
そこで僕はレイナーレと共に外に出て周囲の状況を警戒する。どうやら周囲に敵の気配はない。郵便受けの中を調べる僕。すると案の定、そこには封筒が入っていた。僕たちはそれを持って部屋の中に戻り、中身を確かめる。
“堕天使レイナーレ、及び國原尊、君たちの部下の身柄は預かった。返して欲しくば明日、レーティングゲームの会場まで来たまえ。もし来なければ彼女はどうなるか、分かっているよね?”
そう書かれていた。差出人の名は書かれてはいない。だが、レーティングゲーム会場を指定している事からも差出人がディオドラである事は明白だ。
やはりそうか。彼はカラワーナさんを人質に取り、僕とレイナーレを事を起こす手筈のレーティングゲーム会場に誘い出して、グレモリー先輩や兵藤たちグレモリー眷属や各勢力のトップの方々ともろともに始末するつもりなんだ。
僕は考える。明日のレーティングゲーム会場での戦いは間違いなくアザゼル様をはじめとする各勢力のトップの方々が【禍の団】のテロリストたちを殲滅する形で終わるだろう。だが、ディオドラにカラワーナさんを手にかけさせる訳にはいかない! だから僕たちは彼の誘いに乗って会場まで出向くしかない!
ディオドラも、そして【禍の団】の旧魔王派の者たちも、明らかに僕やレイナーレの事はもちろん、アザゼル様やサーゼクス様の事も見くびっている。ならば当然、隙も生まれるはず……!
僕は念のためにレイナーレとミッテルトちゃん、レックスに誰かの気配を感じたらすぐに伝えるように頼んだ上で、アザゼル様に連絡を取る。
「おお、尊か。どうした?」
電話に出られたアザゼル様に僕は事の次第を説明する。
「そうか……カラワーナが奴らに……」
「はい……総督閣下からくれぐれも注意するようにとお言葉を頂いていたにも関わらず、申し訳ありません……」
「今更どうこう言っても仕方ねえ。とりあえずはどうやって無事にカラワーナを救い出すかが大事だ」
「はい! 僕たちはそれに全力を尽くす覚悟です!」
そう。カラワーナさんをあのディオドラなどの手にかけさせる訳にはいかない! 今、悲しみと苦しみの底にいる流音くんの為にも、絶対に彼女を救い出さねばならない!
「分かった。お前たちは明日、通信機を持たせた上で俺の部下の手でレーティングゲーム会場へと送る。そこで俺の指示を待て。出来るだけお前たちの危険は回避出来るよう俺も手は打つが、そこは戦場だ。くれぐれも気をつけろ」
「はっ!」
「そこには一誠やリアスたちグレモリー眷属の連中も来る。先日、一応、正式な和解をしているし、あいつらもディオドラと敵対してる点では同じだから、お前たちの助けになってくれる筈だ」
「はっ。それで総督閣下、実はお願いしたい事がありまして……」
「何だ? 言ってみろ」
そこで僕はその【お願い】をアザゼル様にお伝えする。
「なるほど。さすがに知略に優れていると言われるお前らしいな。分かった。準備してやろう」
「ありがとうございます」
アザゼル様との話が終わり、電話を置くと、僕は待っていたレイナーレたち四人?に伝える。
「今、アザゼル様からご指示を頂いたよ。僕たちは明日、アザゼル様の整えてくださった手筈でレーティングゲーム会場に赴いてカラワーナさんを救い出す!」
「ええ!」
「はいっ!」
「キャオンッ!」
「アザゼル様は出来る限りの手を打つと約束してくださった。でも、そこは戦場だ。何があるか分からないし、ディオドラはどんな卑怯な手も平気で使ってくる男……油断はならない。だが、彼は僕たちを見下して舐め切っている。そこに僕たちはつけ込めるはず!」
「ええ! そうね! 私たちの仲間に手を出した事をあの男に必ず後悔させてやりましょう!」
「あの細目悪魔をギャフンと言わせてやるっすよ!」
レイナーレとミッテルトちゃんが叫ぶ。
そうだね! レイナーレ、理不尽な悪意を持って君を利用して君の運命を弄んだ、そしてカラワーナさんと流音くんにこんな仕打ちをしたあの男には必ず報いを受けさせる!
僕はそう心に誓い、さらに流音くんの小さな肩に手を触れて彼に伝える。
「流音くん、カラワーナさんを絶対に救い出そうね! 僕たち皆で力を併せて!」
「そうよ! ルオンくん! 絶対にカラワーナを救い出すわよ!」
「そうっすよ! ルオン、メソメソしてるヒマはないっすよ!」
「國原先輩……レイナーレ先輩……ミッテルトちゃん……ありがとうございます! はい、絶対にカラワーナ先生を救い出しますっ!」
流音くんは涙で濡れた顔で笑顔を浮かべ、力強い声で誓った。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
その翌日、アザゼル様が遣わした人がやって来て、僕たち4人にアザゼル様から預かった人数分の通信機を渡してくれて、さらにもう一つ。
「えっ? これは馬とかに乗る時のための鞍と鐙(あぶみ)……?」
首をかしげる流音くん。そう、それは馬などに乗る際に座る鞍と馬上で足場を固定するための鐙。
「そうだよ。これは流音くん、君が使う為にアザゼル様にご用意頂いたものなんだ。今から説明して頂くから一緒に来て」
流音くんを連れて僕は庭に出る。
「レックス!」
「キャオン!」
僕に呼ばれてレックスはすぐに駆け寄ってくる。僕は魔力の首輪を操作して、それまでは秋田犬くらいの大きさだったレックスの体を、人間が一人余裕を持って乗れる大きさにする。
「では、お願いします」
「分かりました」
僕の言葉に使いの人はうなずくと、レックスの背中に例の鐙の付いた鞍を置いた。するとそれは瞬く間にレックスの体にしっかりとフィットして固定される。
「キャオン!?」
レックスが驚きの声を上げる。使いの人は流音くんにレックスの背に乗るように促し、流音くんは少し戸惑いつつも、言われた通りにレックスの背に備えつけられた鞍にまたがり、鐙に両足を入れる。さらに鞍にはシートベルトのようなものまで付いていて、流音くんの体はしっかりと鞍に固定される。
「どう? 流音くん、乗り心地は?」
「とても良いです! 体もしっかりと固定されて、これだとレックスが全速力で走っても振り落とされずに済みそうです!」
「良かった! これは君とレックスの二人の長所と弱点を補い合うための工夫なの。流音くん。君は僕やレイナーレやミッテルトちゃんと違って音速より早く走る訓練をまだ受けていないし、君の神器は相手の攻撃を受け止めて跳ね返す事に特化していて、自分から攻撃をしかけるものではないよね」
「ええ、確かにそうです」
「一方、レックスは俊敏で元々の体も大きくてパワーがある。でも、体が大きいという事はそれだけ的が大きいという事。大勢の敵が集まる戦場ではそれだけ敵の攻撃を受けやすくなるし、特に狭い戦場で戦う場合は不利になる。でも、流音くん、君の神器【聖光の防壁】があれば、それで敵の攻撃からレックスを守る事が出来るし、彼の突進力を活かす事も出来るよね」
「なるほど……! そうですね! 國原先輩、ありがとうございます!」
僕の話を聞いて流音くんは可愛らしい顔を輝かせる。
「レックス! カラワーナ先生を救い出すには君の力が必要なの! お願い! 僕に力を貸して!」
「キャオオオオンッ!」
「ありがとう……! レックス!」
流音くんがレックスに叫び、レックスはそれに大きな声で応じる。流音くんは嬉し涙を流しつつ彼の首を抱いて礼を言った。
「ウフフ♪ あの二人、最高のコンビになれそうね♪」
二人の様子を見てレイナーレが微笑む。
そして使いの人が、庭に魔方陣を描いてくれる。ちなみにアザゼル様は先に会場に乗り込んで、襲撃してくる【禍の団】の悪魔たちを迎え撃つ体制を整えるとの仰せだ。
「準備は出来ました。魔方陣に入ってください!」
「ありがとうございます!」
僕たちは使いの人に礼を言って魔方陣に入り、転送の瞬間を待つ。僕は堕天使としての黒の戦闘服姿(禁手化前)、レイナーレはあの黒のボンデージ姿、ミッテルトちゃんは黒のゴスロリ服、流音くんは駒王学園の夏の制服姿だ。
これから向かう先は戦場。敵はディオドラとその眷属だけではなく、【禍の団】の旧魔王派もいる。アザゼル様が仰ったように、各勢力のトップの方々やグレモリー眷属たちがかなりの敵を引き受けてくれるとはいえ、危険な事に変わりはなく油断は出来ない。何よりも僕たちにはカラワーナさんを無事に助け出すという絶対の目的があるのだ! 皆、緊張が高まる。中でも流音くんは不安と緊張でいっぱいな様子が見ていてもはっきりと感じられる。
無理もない。最愛の女性が凶悪な敵に捕らえられているのだから。今、この瞬間にも彼女が彼らに何をされているか心配で胸が張り裂けそうに違いない。僕はそんな流音くんの華奢な肩にそっと手を置く。
「あっ……國原先輩」
「大丈夫だよ。必ずカラワーナさんは助け出せるから!」
「ウフッ♪ そうよ。ルオンくん、ミコトが言うんだから大丈夫よ♪ ミコトはこれまで私たちが何度もピンチになった時に【大丈夫!】と励ましてくれたけれど、いつもその通り私たちは無事なのよ♪ だから今回も大丈夫よ♪」
「そうそう、ミコトくんの【大丈夫!】って外れた事がないっすからね♪ ルオン、そのミコトくんがいるんすから百人力っすよ!」
「キャオンッ!」
「レイナーレ先輩……! ミッテルトちゃん……! そうですよね! 國原先輩が【大丈夫!】と仰っているんですから大丈夫ですよね! レックス、君も國原先輩を心から信じているんだね!」
流音くんは目に涙をためつつも、笑顔で力強くうなずく。
そう……! 僕たちは絶対にカラワーナさんを助け出す! そしてディオドラとの因縁にも決着をつける!
僕は心に誓い、レイナーレと見つめ合う。僕と彼女はうなずき合い、手を握り合う。
その瞬間、魔方陣に光が走り、僕たちは閃光に包まれた。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
……着いたのか?
魔方陣のまばゆい輝きから視力が回復し、目を開けてみると……そこはとにかく広い空間だった。
一定間隔で太い柱が立って並んでいる。床を見ると石造りだ。周囲を見回すと、後方に巨大な神殿の入り口がある。古代ギリシャの神殿建築を思わせる作りだ。見る限り壊れた箇所もなく、出来上がったばかりの様相だ。上を見ると白い空が広がっている。
そうこうしている内に、少し離れた場所に魔方陣が浮かび、それがまばゆい光が上がる。そこに描かれている紋章は……グレモリー家の紋様! そして閃光が消えた瞬間、グレモリー眷属の面々の姿が現れる。鬼崎を含めオカルト研究部の面々は全員揃っている。
「あれ? 國原、レイナーレ、お前ら、どうしてここにいるんだ?」
「何故、あなたたちがここにいるのかしら? 今日の試合はあなたたちには関係ないでしょ?」
兵藤とグレモリー先輩が訝し気に僕たちを見つめる。どうやら彼らはまだカラワーナさんがさらわれた事を知らないようだ。アザゼル様も昨日の夜に突然起こった事件を彼らに伝える時間がなかったのか……?
「僕たちの仲間が……カラワーナさんがディオドラにさらわれたんです。ですから僕たちは彼女を助け出すために来たんです」
「えっ? そういえば……確かにあの女がいないわね……」
僕の説明にグレモリー先輩が僕たちを見回し、アーシアさんとゼノヴィアさんは驚きの声を上げる。
「カラワーナさんが!?」
「カラワーナが!? 本当か!?」
「あの野郎、そんな事までしでかしてやがったのか……」
兵藤もアーシアさんの件で、ディオドラには心底怒りを感じているようで険しい表情を浮かべる。
「イッセーさん! カラワーナさんを助けましょう! ルオンくんの為にも!」
「そうだ! ミコトやレイナーレは、以前、私たちがコカビエルとの戦いで危機に陥った時に助けてくれたし、カラワーナはイリナを介護してくれた! 【禍の団】との戦いでも彼らは力になってくれた! その借りを今度は返す番だ! ルオンの為にもここは彼らに協力しよう!」
「アーシア先輩……! ゼノヴィア先輩……! ありがとうございます!」
流音くんはアーシアさんとゼノヴィアさんの言葉に感激し、涙を流して感謝している。
「確かにそうだな……しかしディオドラの野郎と旧魔王派の連中、レーティングゲームの試合にかこつけてあんな大それた事を企むのに加えてこんな事まで……」
「えっ!? イッセー、それはどういう事なの!?」
「あっ……! 部長、それは……」
兵藤の言葉にグレモリー先輩が驚きの表情を浮かべ、兵藤は少し慌てた感じで彼女に説明しようとする。するとその時……!
「キャッ!!」
えっ!? これはアーシアさんの声……!?
僕も、レイナーレも、そして兵藤をはじめとするグレモリー眷属の面々も皆一斉にアーシアさんの方を見たが、そこに彼女はいない……!
「イッセーさあんっ!!」
アーシアさんの兵藤を呼ぶ声が空中から聞こえ、僕たちが上を見上げると、そこにはアーシアさんを捕えたディオドラの姿があった……!
「やあ、リアス・グレモリー、赤龍帝、アーシア・アルジェントは頂くよ」
「てめえっ!! 汚ねえマネしやがって!! アーシアを離せ!! このクソ野郎!!」
「そうだ!! 卑怯だぞ!! そもそもどういう事だっ!? ゲームをするのではなかったのか!?」
激怒した兵藤とゼノヴィアさんが叫ぶが、その二人をディオドラは嘲笑う。
「バカじゃないの? ゲームなんてしないさ。君たちはここで彼ら……【禍の団】のエージェントたちに殺されるんだよ。いくら力のある君たちでも、この数の上級悪魔と中級悪魔を相手には出来やしないだろう? ハハハハ、死んでくれ。速やかに散ってくれ」
「カラワーナさんをどうしたんだっ!!? 早く彼女を返せっ!!」
「そうよっ!! カラワーナを返しなさいっ!!」
「おや、黒龍王に下級堕天使ご一行ももう来ていたんだね。そうそうカラワーナといったね……彼女も大変だねぇ。そこにいる愚かな下級堕天使のヘマのせいで自分が大変な目に遭っている訳だからねぇ……」
「あ、あなたって男はっ……!!」
レイナーレが怒りのあまり身をふるわせる。
「僕のレイナーレを侮辱するなっ!! とにかく早くカラワーナさんを返せっ!!」
「そうだっ!! 僕のカラワーナ先生を返せっ!!」
僕に続いて流音くんもディオドラに向かって怒りの叫びをあげる。温厚でおとなしい流音くんだが、最愛の女性に理不尽な仕打ちをする目の前の男にさすがに激しく怒っている。
「ああ、君があのショタコン堕天使が好きだというお子様か。君を目の前で殺してやったら、あのショタコン堕天使、どんな顔をするかなぁ~~? ハハハハッ!!」
「…………ッ!!」
流音くんは怒りのあまり、その華奢な体を激しくふるわせている。僕の心もディオドラに対する怒りで燃え上がる。
「あなた、【禍の団】と通じたというの? 最低だわ。しかもゲームまで汚すなんて万死に値する! 何よりも私の可愛いアーシアを奪い去ろうとするなんてっ!!」
グレモリー先輩も全身から怒りのオーラを湧きあがらせている。
「彼らと行動した方が、僕の好きな事を好きなだけ出来そうだと思ったものだからね。ねえ、そうだろ?」
ディオドラが鬼崎を見やる。だが、そのディオドラに対して鬼崎はあの蒼色の炎……【煉獄の炎】をまとった手を向けている。
「……何のつもりだい?」
「悪いね。僕はもう【禍の団】を抜けて、正式にグレモリー眷属の一員になる事にしたのさ」
「えっ!? どういう事なの陽太郎!? 【禍の団を抜けた】って……!?」
「陽太郎、どういう事だ!?」
「その事情は後で説明します。今はアーシアさんを救出するのが先決です」
「すみません、部長! その事については俺と木場、そしてアザゼル先生は既に鬼崎から聞いていました! 事情は後で説明します!」
驚くグレモリー先輩とゼノヴィアさんに鬼崎と兵藤が答えた。
そうか……先日、アザゼル様から伺った通り、兵藤と木場は鬼崎から既に聞いて事情を知っていたが、グレモリー先輩やゼノヴィアさんはまだ知らなかったという事か……
一方、ディオドラは鬼崎を睨み付ける。
「なるほどね……サーゼクスやアザゼルに与する方が有利だと考えたのか、それともグレモリー眷属の連中への情にほだされたのかどちらかは知らないが……その裏切りが愚かな選択であったと思い知らせてあげるよ」
その瞬間、神殿と逆方向に魔方陣が出現し、さらに辺り一面、僕たちを囲むように次々と魔方陣が出現してくる。それを見て木場が剣を構え、ミッテルトちゃんも光槍を出現させて構える。流音くんも神器発動の構えを取る。
「魔方陣全て共通性はありませんわ。ただ……」
「全部、悪魔。しかも記憶が確かなら……」
姫島先輩が右手に雷を出現させ、グレモリー先輩が全身に紅いオーラをまとい、厳しい目で辺りを見回す。
魔方陣から次々と悪魔たちが姿を現す。その数はとても数十とか百とかいう数ではない。何百人……いや、一千人以上か! 全員、敵意・殺意を漂わせ、僕たちを囲んで憎悪に満ちた目で睨んでくる……!
「魔方陣から察するに【禍の団】の旧魔王派に傾倒した者たちよ」
グレモリー先輩が僕たちには既に分かっていた事であるが言った。
「忌々しき偽りの魔王の血縁者……グレモリー、ここで散ってもらおう」
「では、頼んだよ」
グレモリー先輩に宣戦布告する悪魔たちにディオドラはうなずき、僕たちの方を振り返る。
「ま、最期のあがきをしていてくれ。僕はその間にアーシアと契る。意味は分かるかな? 赤龍帝、僕はアーシアを自分のものにするよ。追って来たかったら、神殿の奥まで来てごらん。素敵なものが見られるはずだよ」
ディオドラはまず兵藤を挑発し、さらに僕たちを見つめる。
「堕天使レイナーレに黒龍王、君たちの部下はその手前にいるはずだ。そして彼女を捕えて待っているのは君たちの知り合いだよ。まあ、せいぜい【感動の再会】を楽しんでくれたまえ」
「なっ! 【知り合い】? それはどういう事なのっ!?」
「さあ、それは会ってのお楽しみだね」
怒りつつ問うレイナーレにディオドラは嘲りの笑みで返す。
僕たちの知り合いでディオドラの手先になって僕たちを苦しめようとする者……そんな相手は一人しか考えられない。そう、【あの男】。だが、彼は生きていたのか……!?
「イッセー、アスカロンを!」
「おう!」
ゼノヴィアさんが叫び、兵藤がそれに応じる。その瞬間、兵藤は【赤龍帝の籠手】を出現させて、その先端から剣を取り出してゼノヴィアさんに手渡した。
あれは……! 兵藤の神器って、あんな機能も持っているのか!?
「アーシアは私の友達だ! お前の好きにはさせんっ!」
ゼノヴィアさんが宙に浮かぶディオドラに斬りかかるが、ディオドラは魔力の弾を放ち、それによりゼノヴィアさんは体勢を崩してしまう。そのため剣はディオドラに届かなかったが、その刃から放たれたオーラの波動が彼に向かう! だが、ディオドラは宙で舞うようにそれを軽く避けた。
「イッセーさんっ! ゼノヴィアさんっ! イッ……」
兵藤たちに助けを請うアーシアさんだが、空間が歪んでいき、ディオドラとアーシアさんの体がぶれていき、そして消えていった。
「アーシアーーーーーーーっ!!!」
兵藤の絶叫が響き渡り、彼はその場にガックリとくずおれる。
その彼に鬼崎が駆け寄る。
「済まない。僕も【煉獄の炎】でディオドラを狙おうとしたんだが、アーシアさんを巻き込んでしまう危険があって踏み切れなかった……」
「イッセーくん! 冷静に! 今は目前の敵を薙ぎ払うのが先だ! その後、アーシアさんを助けに行こう! 陽太郎くんもよろしく頼むよ!」
木場が二人に檄を入れる。
グレモリー先輩が僕たちを見つめて叫ぶ。
「ミコト! レイナーレ! さっきゼノヴィアたちが言った通り、ここは手を組みましょう! 私たちはアーシアを、あなたたちはカラワーナを助ける為に! そしてあのディオドラに悪事の報いを与える為に!」
「はいっ!」
僕はグレモリー先輩に一礼するとレイナーレと仲間たちに叫ぶ。
「さあ、まずは目前の敵を突き崩して、奥へ進んでカラワーナさんを救うよ!」
「ええ!」
「はい!」
そんな僕たちを悪魔たちが蔑みの目で見つめる。
「汚らわしい下級堕天使ども。貴様ら風情が我々に勝てるとでも思っているのか?」
その直後、いきなり僕たちの目の前の床に新たに魔方陣が輝く。それを見たレイナーレが叫ぶ。
「ミコト……!!これは私たちと同じ堕天使の紋様よ!」
その魔方陣から放たれる閃光の中から一人の男性が姿を現す。歳の頃は人間にして二十代前半から後半くらいだろうか。長身で精悍な顔立ちの男性だ。
「こんにちは。國原尊くんとレイナーレさんだね?」
「えっ? ええ、そうですが……」
「よろしく! 俺は戦場カメラマンのアンドレアスだ。アザゼル総督閣下から、君たちの活躍をぜひ撮ってスクープして欲しいと命じられたのさ。という訳で同行させてもらうよ!」
ハイテンションな感じでその人……アンドレアスさんは言った。
「で、でも……ここは危険で……」
「大丈夫! 心配は無用さ! 俺は戦場カメラマン、これまで何度も死線を潜り抜けて来た。これでも上級堕天使で戦う事も出来る! 死んだら自己責任の世界だしね。だから君たちは俺の事は一切気にせずに戦って良い!」
戸惑う僕にアンドレアスさんは胸を張って言い切る。
「本当にアザゼル様ったら……困ったお方ね……」
「うん……でも、しょうがないね。こうなったらもう、一切の恥を忘れて僕たちの名を響かせよう! そうしなければカラワーナさんを救えないんだし」
「ええ、そうね!」
レイナーレは美貌を赤く染めつつも、大きくうなずいてくれる。
「流音くん!」
「はい!」
流音くんは僕の呼びかけに大きな声で応え、目をつぶると神器【聖光の防壁】を発動させ、僕たちを光の壁が包み込む。それに対して周囲の悪魔たちが一斉に魔力の弾を放ってくるが、それらは全て光の防壁により弾き返され、魔力の発動者である悪魔たちを直撃する。
「ぐあっ!!」
「ぎゃっ!!」
「うわあっ!!」
悪魔たちが次々とその場に倒れ、それにうろたえた悪魔たちは遠巻きにして状況を見守る事を余儀なくされる。
「おお、これは素晴らしい神器!」
アンドレアスさんが興奮しつつ、カメラのシャッターを切る。
「レイナーレ、行くよっ!」
「ええ!」
僕は目の前に張っている、レイナーレの張りつめた大きく美しい乳房に右手を伸ばし、彼女のその乳房に食い込んでいる、面積が極端に狭い黒の胸当てにくっきりとその形が浮き出ている、今にもその薄い黒布を突き破りそうに硬く勃起してその存在を主張している卑猥な大きな乳首をキュッ! と摘まむ。
「あっ!! あはあっ!!」
レイナーレがビクン! と体をのけぞらせる。
「おおっ!! これはっ!!」
アンドレアスさんの声が響くが、僕はそれを気にせず、さらに彼女の乳首をぎゅりりいっ! と強くひねり上げる。
「あひっ!! あひゃあああんっ!!!」
レイナーレが絶叫して先ほどよりもさらに大きく体をのけぞらせる。同時に彼女の体が熱を帯びて硬直する。
「あっ!! あっ!! あっ!! あはあっ!!」
レイナーレは美貌に恍惚とした表情を浮かべてもだえ、同時に硬直した彼女の体からミシッ……ミシッ……ときしむような音が響き、次の瞬間、彼女の体から黒のボンデージが散り散りにちぎれてはじけ飛ぶ。
「あっ!! ああっ!! ああああああーーーーーーっ!!!」
レイナーレの甘い絶叫と共に、彼女の張りつめた大きな乳房がぶるるんっ! と大きく弾み、僕が好きで好きでたまらない、彼女の充血して卑猥な色に変色し、石のようにカチカチに硬く勃起してビン! と突き出している、あまりにもいやらしい大きな乳首がむき出しとなり、同時に彼女の陰毛で覆われた秘部もさらされ、彼女は黒の首輪と手袋、足の黒のブーツだけを残して全裸となった。
「おおっ!! これが総督閣下の仰った神器【堕天の乳汁】の宿ったレイナーレさんの乳首かっ! 何といやらしい!」
アンドレアスさんの興奮気味の声が響き、それと同時に彼はパシャパシャとシャッターを切る。レイナーレはさすがに美貌を真っ赤にする。
「俺も人の事は言えねえけれど……お前らもホントに大胆だよな……」
「凄いな……! あの乳首……! あれはよほどミコトに激しく愛されてるな……!」
近くにいた兵藤が唖然とした表情で僕たちを見つめ、ゼノヴィアさんは目を見張り、ギャスパーくんは鼻血を噴き出している。
僕は目の前にさらされているレイナーレの素晴らしい裸体に魅入る。彼女の赤く染まった妖艶な美貌……重力に逆らうように張りつめた弾力感あふれる見事な球形の美しい大きな乳房……その頂の、カチカチに硬く勃起してビン! と突き出している、あまりにもいやらしい大きな乳首……引き締まったへそにくびれた腰……引き締まった丸く美しいお尻……しなやかな足……それを見つめる僕の股間はいつもながら激しくうずいて猛り立つ! その彼女の美の女神をも圧倒する美しくいやらしい裸体を、アンドレアスさんのカメラがパシャ! パシャッ! と様々な角度からとらえる。
そして僕は自分に向かって突き出しているレイナーレの大きくいやらしい乳首を右手の親指と人差し指でギュッ! と今度は直に摘まむ。
「あっ!!」
僕はそのつまんだレイナーレの乳首をぎゅりっ! と強くひねる。
「あっ!! あひゃあああんっ!!!」
それだけでレイナーレはビクウッ! と裸体を大きくふるわせ、彼女の乳首から黄金色に輝く【堕天の乳汁】がビュビュビュッ! と噴き出した。
事前の【訓練】で僕が彼女の乳首を徹底的に攻めまくっておいた事で、彼女の乳首は僕が指でひねっただけですぐに【堕天の乳汁】を発動できるようになっていたのだ。
「おおっ!! これが【堕天の乳汁】!! レイナーレさんとミコトくんの愛の結晶か!!?」
またアンドレアスさんのカメラがパシャパシャと響く。
「ああっ……! レイナーレっ……! 何て何ていやらしいのっ……! 君のこの乳首っ……!」
僕は指に感じるレイナーレの大きな乳首のあまりにも卑猥な外観と、硬くコリコリとして、同時にムッチリとした弾力感も併せ持つ素晴らしい感触に感激して、乳汁を噴き出している彼女の乳首を見つめる。
「あはあんっ……ミコトおっ……は、恥ずかしいわあっ……」
レイナーレは美しい顔を赤く染めて、美しくいやらしい裸体を汗でびっしょりと濡らして、大きく卑猥な乳首から【堕天の乳汁】を噴出している。
その様子を撮影するアンドレアスさんのカメラの音が途切れる事なく響き渡り、周りの悪魔たちも、グレモリー眷属の面々も唖然として見つめている。そして僕は彼女の乳首をひねる指にさらに力を込める!
「はひゃあああああんっ!!! あはああああああああっ!!! ミ、ミコトおおおおっ!!!」
レイナーレの絶叫が響き渡り、僕がひねった彼女の大きくいやらしい乳首から、【堕天の乳汁】が先ほどよりもさらに勢いよく噴出して飛び散り、それは流音くんの【聖光の防壁】に当たって反射して霧状となり、流音くんの体に降り注ぎ彼の疲労を癒す。
僕はレイナーレの、乳汁にまみれてテカテカと光る、彼女のあまりに卑猥な大きな乳首にはむっ! と吸い付く。
「あっ!! あはああああああああんっ!!! ミコトおっ!! 吸ってっ!! お願い吸ってえっ!! あああああーーーーんっ!!!」
僕の口内にレイナーレのコリコリに硬く、それでいてムッチリとした弾力感あふれる大きな乳首の感触と、そこからあふれ出す彼女の濃厚な乳汁の味わいが広がり、僕はそれをゴクゴクと飲み干し、僕の全身に力がみなぎる。
「おおおおおおおっ!!!」
その瞬間、僕の体はまばゆい閃光に包まれる。
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俺は堕天使の戦場カメラマンのアンドレアス。こう見えてもこれまで何度も修羅場をかいくぐって生き延びてきた強者だ。
そんな俺がアザゼル総督閣下に命じられたのが、最近、我らが堕天使界でアザゼル総督直々の
肝いりで売り出し中の【天下無敵のバカップル】、【黒龍王】・【ニプルドラゴン(乳首ドラゴン)】の異名を持つ國原尊くんと、その恋人で【ニプルクィーン(乳首女王)】の異名を持つレイナーレさんの2人の戦いの様子を撮影する事だ。
総督閣下が直々に参戦し、諸勢力のトップと【禍の団】旧魔王派との全面戦闘となったこの戦い。総督閣下からは【怖かったら辞退していいんだぜ?】と前もって言われたが、俺は快諾した。報酬はとんでもない高額を提示された上、我が堕天使界の期待のホープの戦闘を撮るという名誉な仕事なんだからな!
決してスケベな気持ちからではないぞ……念のため。
実際に撮影に当たって、素晴らしいの一言だ! レイナーレさんの素晴らしい裸体に、彼女の乳首から噴き出す【堕天の乳汁】のエネルギー。それをもとに力を解放する尊くんの姿……じつに刺激的だ!
レイナーレさんの乳首から噴出する乳汁を飲んだ尊くんは、その瞬間に閃光に包まれ、レイナーレさんが全裸にされる前に身に着けていた黒のボンデージ姿とよく似た姿に変わった。すなわち禁手化を果たしたという事。ああ……俺もあの乳首を……ゲフンゲフン!
「あはああああああっ!! ミコトおっ!! わ、私っ!! ぜ、全身に力があふれてるわあっ!!」
「うん!! 僕もだよ!! レイナーレっ!!」
恋人の尊くんに卑猥な大きな乳首をぎゅりぎゅりとしごかれて、そこから乳汁を噴き出しつつ汗まみれの美しくいやらしい裸体をのけぞらせてあえいでいるレイナーレさん。レイナーレさんの乳首をしごきつつ、口元を彼女の乳汁でベットリと濡らして、愛しい彼女の乳汁を噴出するその乳首を目を輝かせて見ている尊くん。彼の黒の半ズボンを見ると、もうその股間が張り裂けんばかりに大きくなっているのが分かる。そして……
「さあ、これで準備万端だね! 行くよ! レイナーレ!」
「ええ! ミコト!」
ボンデージ姿になった尊くんと全裸のレイナーレさんが【禍の団】の悪魔どもと向かい合う。最高にエロくて刺激的な二人、アザゼル総督や魔王サーゼクス、天使長ミカエル、そしてあの龍王タンニーンにも認められたというこの二人が果たしてこの大勢の悪魔相手にどんな戦いぶりを見せるのか! 危険極まる戦場なのに俺の胸はワクワクしている!
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尊によって全裸にされて、乳首を攻められて【堕天の乳汁】を噴き出して尊と共に禁手化した私。そしてその様子はアザゼル様から派遣されたという戦場カメラマンのアンドレアスさんにあらゆる角度から撮りまくられた。その様子は大々的にスクープとなって堕天使界で評判になるのだろう。ああ! 恥ずかしいっ!
でも良いのだ。私は愛しい尊を……【黒龍王】、別名【ニプルドラゴン】を支える最愛の妻になり、彼の支えとなる【ニプルクィーン】なのだから! それにこの戦いにはずっと私を支えてくれて来た、大切な部下であるカラワーナの命がかかっているのだから、恥ずかしいなどとは言っていられない! 私はこの戦いで【ニプルクィーン】の名を轟かせるのだ! 愛する【ニプルドラゴン】と共に!
禁手化を果たした尊と私は並んで【禍の団】の悪魔どもの前に立ち、奴らを見つめる。私の乳首からは黄金色に輝く【堕天の乳汁】が噴き出し、滴り落ちている。尊の手も私の乳首から宿った力でやはり黄金色に輝いている。私たちの傍には流音くんが控えて、いざという時にはいつでもまた、すぐに【聖光の防壁】を発動できるように身構えている。
そして尊が口を開き、私もそれに続く。
「君たちに言っておくけれど……僕たちに手出しをせずに道を開けてくれるなら何もしない。でも、邪魔するなら容赦しない!」
「そうよ! 禁手化したミコトと私は強いわ! 命が惜しいのならおとなしく道を開けなさい!」
私たちを唖然とした顔で見つめる悪魔たち。だが……
「なにを! 戦場でいきなりセックスを始めた変態色情狂のザコ堕天使が! 笑わせるぜ! 犯して殺してやるぜっ!」
悪魔どもは叫びつつ、襲い掛かかってくる。
その瞬間、私は両手から赤い閃光をほとばしらせ、巨大な光槍を作り出し、巨大なブーメランのように横なぎに悪魔どもに投げつける。
「なっ!!? ぎゃあああーーーーっ!!!」
向かって来た5人の悪魔は私の光槍で足を薙ぎ払われて、足を切断された彼らは血まみれになって転げまわる。
「なっ! 畜生っ! 死ねえっ!!」
私が倒した悪魔たちの後ろにいた10人ほどの悪魔が、今度は私に向けて魔力弾を放とうと一斉に身構える。
だが、彼らに対し、今度は尊が叫ぶ。
「僕のレイナーレに手を出すものは許さないっ!! ライトバレットっ!!」
ビュッ! ビュビュビューーーッ!!!
尊の両手から次々と高速で光の弾が発射されて、それが悪魔どもの肩を、腕を、足を貫く。
「ぎゃああああああーーーーーーっ!!!」
悪魔どもはその場に倒れ、苦痛にもんどりうってもだえ苦しむ。
「な、何だと……こんなバカな……? たかが下級堕天使ごときに……」
【禍の団】の悪魔たちはうろたえる。
ちなみに、私と尊が悪魔たちの足や肩、腕を攻撃したのは彼らを殺す事を出来れば回避する為だ。尊は優しい子。出来る事なら無用な殺戮を避けたいと願う。ならば100パーセントは無理でも出来る限りは……と私も思っての事だ。悪魔や堕天使は人間とは違う。腕や足を吹っ飛ばされただけではそうは死なない。戦闘が片付いて身柄を確保された上で治療を受ける事が出来れば一命をとりとめる可能性は十分ある。
「レックスっ!! 行くよっ!!」
「ギャオオオンッ!!」
流音くんが両手から【聖光の防壁】を発動しつつ叫ぶ。光の防壁がレックスと彼にまたがる流音くんを包み込み、それと同時にレックスの6つの赤い瞳が輝き、レックスは前面にいる大勢の悪魔どもに向かって突っ込んでいく。
「!! うわあああああーーーーーーっ!!!」
うろたえる悪魔たち。突っ込んでくるレックスと彼にまたがっている流音くんを攻撃しようにも、光の防壁に包まれた二人を攻撃すれば、それは自分たちに何倍にもなって跳ね返ってくるだけだ。先ほどの攻撃の失敗でそれを思い知らされている彼らには為すすべがない。
ドガーーーーーーン!!!
「ぐわああーーーーーーッ!!!」
レックスの体当たりをもろに受けた悪魔どもは吹っ飛ばされ、地面に叩きつけられて失神する。
「おおおっ!! レイナーレさんもミコトくんも素晴らしいっ!! まさに【ニプルクィーン】【二プルドラゴン】の異名にふさわしい戦いぶりだっ!! ルオンくんとケルベロスのコンビネーションも見事っ!! 我ら堕天使のニューヒーローはまさに君たちだっ!!」
アンドレアスさんは大興奮という感じで叫びつつ、夢中でシャッターを切っている。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
國原尊とレイナーレの戦いぶりを見つめる僕たち。
やはり、この2人、かつての三勢力会談でカテレアたちの襲撃を受けた時に比べてはるかに強くなっている……! あの冥界合宿の成果がこれほどだったとは……さすがにタンニーンが認めただけの事はある。
「さあ! あの堕天使たちに負けてられないわ! グレモリー眷属ここにありと示すのよ! この戦いは私たちの大切な仲間……アーシアを取り戻すためのものなんだから! 遅れを取る訳にはいかないわ!」
「はい!」
リアス部長が檄を飛ばし、皆がそれに力強く応じる。
僕も大いに気合を高めている。いよいよ真のグレモリー眷属の一員としてのこれが第一歩……! 僕を受け入れてくれた大切な仲間たちのために、僕はその本領を発揮する!
(次回に続く)
今回の第40話。いよいよディオドラおよび、彼と結ぶ【禍の団】の旧魔王派との戦闘開始となりました。
カラワーナを救い出す事を誓う尊たち。この5人の絆はグレモリー眷属の結束に勝るとも劣らないものがある訳で…レイナーレにとってもディオドラは深い因縁のある仇敵であり、愛しい彼女に対するディオドラの理不尽な悪意が分かった事、さらにカラワーナの誘拐と重なり、尊の怒りも思い切りヒートアップしています。
捕えられたカラワーナとディオドラ、およびフリードの描写。原作ではディオドラとフリードの関係が特に何も触れられておらず、何故、あの戦いの場にフリードが現れたのかも分からないのですが、ディオドラが【禍の団】と手を組んだ時に【禍の団】からディオドラのもとに送られた、という設定で書きました。粗暴で嗜虐的なフリードに囚われたら…ちょっとした事でああいう虐待を受けますよね。
レーティングゲーム会場でディオドラに捕らえられるアーシア。ここは原作通りですが、原作と違い、この作品では一誠と木場は鬼崎から事前にディオドラの本性を聞いていて、それなりに警戒もしていたはずなのにアーシアをさらわれてしまった。これは前回のアザゼルとの約束で一誠たちがディオドラたちの真の企みについてリアスたちにまだ話しておらず、それについてリアスに説明しようとしている隙をつかれた…という感じになりました。
そして【禍の団】の悪魔たちとの戦い。原作では彼らと戦闘が始まる前にオーディンが助けに来て、一誠たちはすぐにディオドラ眷属との戦いに移る訳なのですが、このお話では尊&レイナーレと鬼崎の活躍を描くために、あえてオーディンの登場を遅らせて、彼らとの戦闘を描く事にしました。ちなみに次回のお話ではちゃんとそのオーディンも登場します。
今回は悪魔の大軍との戦いという事で、尊とレイナーレは二人の神器の特性を最大限に活かすため、エロエロ度全開で戦いました!(笑) さしもの悪魔の大軍も仰天! とあいなりました!(笑) しかし、尊は彼の【殺さず】の信念をここでも守ろうとしていて、レイナーレもそんな彼の気持ちを汲んでいます。そして流音とレックスもその見事なコンビネーションぶりを見せつけました。
堕天使の戦場カメラマンのアンドレアス。ずいぶんとぶっ飛んだキャラとなりました(笑) 果たして彼が撮った尊とレイナーレの戦いのフィルム、どんな事になるのでしょうか…?(;^^)
正式にグレモリー眷属の一員となった鬼崎。次回は彼がその戦闘能力の凄まじさを見せつける場面から始まります。果たして尊たちはカラワーナを無事に救い出せるのか? そして彼ら及びグレモリー眷属とディオドラやフリードとの因縁の行方は? 旧魔王派の動きは?
次回をどうぞお楽しみに!^^