後頭部に感じる微かな肌寒さに、俺はゆっくりと瞼を開けた。
「ん……」
霞む視界、見知らぬ天井に告げる言葉はなく、俺は無言で周囲を見渡す。
備え付けられた家具の一つ一つは高級感がありながらも貴族特有の派手さは無い。静かな空間には誰かが入ってくる気配はなく、思った以上に早く目覚めてしまったのだと理解した。
「ふわ……」
欠伸をしながら布団の中で手足を伸ばす。
いつの間にか乾いた口内、分泌した唾液で舌を湿らせると同時に身体の調子を確かめていると、何かとてつもなく柔らかい物体に手が触れた。
布団を僅かに捲ると金色の髪の毛がシーツに乱れ、滑らかな物体が俺の身体に絡まっていた。
「…………」
金色の物体は年頃の少女だった。
すう、すう、と規則的な寝息を漏らす金髪の少女。
布団から覗かせていた顔と違って、首から下は湯たんぽを抱いたような安堵感。同時に身体の奥まで暖まるような少女の柔らかさと今更ながら鼻腔を擽る少女の仄かに甘い香り。
拳一つ分も無いような距離でベッドに寝転ぶ一糸まとわぬ姿の少女を俺は見つめた。
「ん、ぅ……」
――美少女が、アイリスが俺の隣で寝ていた。
今更ながら気づく事実に喉を鳴らす。
寒さを忘れ、呼吸を置き去りにして、少女の顔の前に肘を立て見下ろす。
枕に頭を沈めながら俺のいる方向に身体を横倒しにした金髪の少女、ふと俺と彼女の寝るシーツは色々とぐしゃぐしゃになり今更ながら行為の痕が色濃く残る事に気付く。明らかに事後を思わせる中でも平然と眠る王女はやはり王女らしい豪胆さを秘めているのだろう。
「アイリス……」
「……、ま」
もごもごと寝言を呟くも、彼女の薄い唇では明確な言葉を発しえない。
微妙に唇を緩めて、なだらかで白い肩の上を解けた金髪が流れる。それはまるで故郷で見た黄金色の稲穂のような、そんな壮絶な美しさが視界に広がる。
「ふむ……」
こんなあどけない年下にしか見えない裸体の少女と一晩中行為に耽ったのだ。
今更ながら気づく事実と共に胸中に過る思いに小さく頬を緩ませるも、目端に捉えた僅かな違和感に目を向ける。
それは彼女の白い裸体の中で唯一色を持つ、彼女が指に着けていた指輪だった。
「……?」
はて、こんなものを着けていただろうか。
絡んでいた腕を丁寧に解くと、彼女の両手に嵌めた指輪に目を向ける。どこか見覚えがあると思ったら片方は以前自分が土産として購入した玩具の指輪だった。
恐らくは己が寝た後に着けたのだろうか、と思うと彼女の健気さに鼓動が高鳴りを覚える。
もう一方は以前彼女が以前購入した指輪であり、気に入っているのだろう。
それら二つのみを白く細い指に嵌め、猫のように外の寒さを嫌って布団の中で寝息を立てる。そんな、ただ眠っているだけの王女の姿に安心感と微かな罪悪感を覚える。
「…………」
そんな己の胸中を誤魔化すように視線を動かす。
少女の幼さを残した美麗な顔からゆっくりと視線を下へと移していく。
布団を捲ると処女雪のような肌が無防備に男の前に晒される。恥じらいに隠す事も理不尽に殴られる事もなく、首へ、鎖骨へ、成長途中の乳房へとジックリと舐めるように視線を向ける。
これは不敬罪どころでは済まされない事だろう。
布団を捲った事で外気が身体に入り込んだのだろう、微かに身動ぎする彼女を前に思考を中断、布団の中へと潜入するとアイリスの絹のように滑らかな肌に頬を擦り合わせる。
「……っ、……ん」
彼女の正面、布団の中というダンジョンで暗視スキルが作動する。
朝ではあるがカーテンも閉め切られ、何より日の出が遅い薄暗い室内でも王女の、己が抱いた少女の肌をジックリと見る事は容易い。
布団の中は性臭とアイリス自身の濃厚な香りが混ざり合い、思わず溜息が零れる。
数多の美術品よりも勝る存在。
世の男たちが一度は想像するだろう王女の味は下賤な冒険者のみが知っている。その優越感に浸りながら、布団の中という隔絶された空間で甘い肉果を目の前にする。
しっとりとした少女の柔肌を優しく噛みつく。
歯形を立てないギリギリの力で、餅のように柔らかい彼女の乳房に吸い付く。
「……ッ」
お椀型の美乳、今だに成長途中なのかエリスの胸部を超えているアイリスの双丘に顔面を押し付けながら、ゆっくりとパン生地を捏ねるように優しく掌で揉みしだく。
大きさだけが全てではない、そう思わせる王族の乳房に赤子ではない男が吸い付く。
乳肉の一部、尖端も含めて頬張る。
仄かに血の味がする乳頭を舌先で舐めながら、片手で乳房を揉み解す。
円を描くように撫でる度に形を変える乳房、僅かに乱れた吐息と共にアイリスが身じろぐ。
「んっ」
昨日は散々王女に尽くした。
その後は、獣のように互いが互いを求める本能的な行為を繰り返し続けた。
意識がなくなるその時まで、交尾と言って差し支えないそんな行為を寝るまでずっと。
だからそんな乱暴な行為をした事を詫びるように彼女の身体を弄る。
乳房を吸って、揉んで、薄い首筋を擽る度に王女の身体に熱が籠っていく。
「っ……ふっ」
プリンのような彼女の乳房を掌で撫でながら、乳首を啄む。
赤子のように彼女の乳を吸っている間に、気が付くと硬度を帯びた尖端、てらてらと唾液で塗れた乳首を眼前に置きながら乳房の下部をちろちろと舌でなぞる。
徐々に、アイリスの全身から汗の芳香を放ち、密閉された空間には彼女の香りで満たされる。
「は……ぁ……ッ」
舐めていない片方の乳首がふるりと震える。
まるで俺の愛撫を待ち望んでいるかのように触れた乳房の中で硬さを主張しているように思えて、俺はうっすらと汗を掻いた片方の乳房に顔を近づけ勢いよく吸い付く。
じゅるるっと音を立て、強く強く吸い付いた瞬間だった。
「あっ! ……ッ!」
耐え切れないとばかりにあげた声に、思わず俺は息を呑んだ。
当たり前の話だが、ここまでの『悪戯』をされて起きないという人物は中々いないだろう。最も身近な他人、例えばパーティーメンバーでも酒に酔ったアクアぐらいだろうか。
要するにここまでされて寝られるのは流石に王族の豪胆さでも有り得ないだろうと、慎ましい美乳に顔を埋めながらおずおずと視線を上へと向ける。
布団を被り、むわりと女の香りが漂う空間で首へ、顔へと視線が移る。
今更ながら怒られたらどうしようか。
最低限土下座の体勢に移行する事も頭の隅に置きながら目を向ける。
「――――」
目が合った。
薄暗闇の中でも、彼女と目が合ったのが分かった。
長い睫毛に縁取られた瞼が開き、俺の姿を湖のように澄んだ青の瞳が映し出す。
いつの間に起きていたのか。
それを問い掛けるのを忘れて、声を詰まらせて視線を交わす。
「……ぁ」
悪戯に失敗したような残念そうに華やぐ輝き。
戸惑いや羞恥、それらを塗り潰す喜悦を孕んだ眼差し。
触れる事を忘れて、愛撫する事を忘れて、ただその輝きに焦がれる。
もごもごと、もどかしげに彼女は唇を動かし、気恥ずかしそうに瞬きを繰り返す。
きっと朝から己の身体を弄る俺に何を告げようとしているのか考えているのだろう。静かに唇の動きを留めるアイリスの第一声を俺は今か今かと待ち構えた。
罵倒を告げるのか。
それとも続行を望むのか。
彼女が告げようとする言葉、それに俺は耳を傾けて――、
「…………」
「……アイリス?」
青い瞳に俺を大きく映す彼女は、無言のまま身体を動かす。
もぞもぞと布団の中で身体を動かして、揺らした瞳をゆっくりと俺から逸らし、滑らかな背中を向ける。俺の視線から逃れるように、お前とは何一つ言葉を交わしたくないと言わんばかりに白くきめ細かな肌を見せる彼女に俺は息を詰めた。
――なんだ、その反応は。
どう反応すれば良いのだ。
拒絶するというには殴る事も離れる事も無い。寧ろ暖を取るつもりなのか背中を俺の胸板に押し付ける彼女を前に外された両手が宙を掴む。
では受け入れたという事なのかと思うがせめて一言何かを喋って欲しい。
寝ぼけていたにしては、興奮に肌を赤くし、確かな情欲に揺れた瞳を見せていたアイリスの姿は明らかに不自然極まりない。
これは続行して良いという合図なのか、少し判断に迷うところだ。
そう悩む俺は小さく呼吸する。
鼻腔を擽り肺に取り込むソレは生温く甘い少女との密な空気だ。
取り込み、それでもなお足りないと訴える肺から息を吐いて、胸板を彼女の背中に押し付ける。
俺の出した結論。
それは――、
「寝ているって事でオーケー?」
「…………」
ぐりぐりと押し付けて、アイリスからも背中が押し付けられる。
互いの肌を触れ合わせてどちらかが離れると一方が肌を押し付ける。そんな軽いじゃれ合いをしているうちに、何となく彼女の意図を掴んだ気がした。
俺に背中を向ける形で横たわる彼女をぎゅっと腕に抱くとアイリスが吐息する。
「ぁ……!」
背後から腕を伸ばし、彼女を抱きしめるように乳房を揉む。
正面からは彼女の後頭部しか見えない為、掌の感触だけで少女の双丘を確かめる。
「んっ」
乳房を背後から揉む男の手を少女の小さな掌が包み込む。
唾液で汚したなめらかな乳房を掌で撫で、尖った乳首は人差し指で上下左右に弾く。
尖端の根元からゆっくりと指の腹で掻く度に、ぎゅっと俺の手を握るアイリスに両手を潰されないかという心配に頭を振り、さらに一体化するべく彼女の後頭部に鼻ごと顔を突っ込む。
「んふっ……っ」
布団の中で密閉された空間では、互いの呼気がよく響く。
触れた時の鼓動の高鳴りも、王女の金髪の髪から漂う匂いも、小さく漏れるアイリスの呼吸も、その全てが俺を昂らせ、反り立つ怒張が彼女の尻肉へと頬擦りする。
濃厚なアイリスとの密着に俺は呻きながらも、片手をゆっくりと下腹部へと移動させる。
「ぁ、ぁ……」
双丘を撫で、柔らかい腹部をなぞり、俺の片手が彼女の恥部へ向かう。
ビクッと身体を指が這う度にアイリスの身体は僅かに身動ぎし、怒張に刺激を与える。そんな彼女からの刺激を無視しながら恥部をなぞる俺の腕を王女の手が力なく捕まえる。
本当は弄って欲しい癖に、抵抗する素振りを見せるのは俺の情欲を昂らせたいからだろう。
無意識なのか、意識的なのか。
いずれにしても目の前で熱く吐息を漏らす王女はムッツリスケベに違いない。
「ぁ、んふ、ぅ……」
艶めかしい腰肉を指先でなぞると、くすぐったさと快楽の混ざった熱い息を漏らす。
片手が辿り着いた恥部を周囲の肉ごと触れ、指に淫液を絡ませながらリズミカルに攻める。
「……! っ……!!」
びくっと身を強張らせたアイリスは内腿を擦り寄せる。
しっとりとした腿が手を挟むのを感じ取りながら、俺は気にする事なく貝肉を指で執拗に弄ぶ。
片手で乳房を揉みながら、片手で恥部を弄るオーソドックスな自慰のように彼女の身体に触れながら、嫌々と首を振るアイリスの頭部に鼻を突っ込みながら小さく囁く。
「アイリス。脚開いて」
「……っ」
「少しで良いから。そしたらもっと気持ち良い事してやるよ。ほら、恥ずかしがるなって……」
「…………」
「夜な夜な一人でしているみたいにガバッと開けよ」
「ししし、してません! 王族はそんなに淫らではないのです」
「あれれ~今のは寝言かな? 寝ていると思ったんだけどな……御託は良いから、はよ! 皆が続きを望んでんだよ、エロリスが!」
「変な呼び方しないで下さい! それにそんな風にしたのはカズマ様です!」
羞恥心を忘れない王女は華憐だ。
煌びやかな花のように、どれだけ男と触れあってもその姿が枯れる事は無い。
寧ろ、その羞恥を弄り女としての悦びを教える度に、その美しさは成長を続ける。
「なあアイリスのここに触りたいんだよ……。良いだろ……」
「か、カズマ様……」
「ん? 寝言かな?」
「そ、その……。あんまり耳元で囁くのは少し控えて頂けませんか?」
「お断りします。アイリスが可愛いから、こうして虐めたくなっちゃうんだ。それとも耳をこんな風にされるのが好きなのか? アイリスも物好きよのぉ……ふぅ」
「んっ」
吐息と共に甘い言葉を吐くと身悶えるアイリス。
汗を身体に浮かべ、濃厚な雌の匂いを漂わせながら、快楽の為に密着させていた脚を広げる。片手が再度進行を開始し、そして見えない状況下で、文字通りにアイリスの恥丘を愛でる。
「んゃ!」
「さっきより濡れてるな」
「そ、それはちがっ……! ひぅ!」
背後から王女の華奢な身体に抱き着きながら彼女の恥部を指で這う。
ふわりとした恥毛を指で弄りながら、濡れた媚肉の付近に小さな陰核を見つける。
手探りの中で使い物にならない目は彼女の赤らんだ横顔を覗き込み、耳裏にキスをする。
なんとなく耳への囁きが口とは裏腹に喜んでいるのを悟り、適当に羞恥を煽りながら探し出した肉芽を指で挟む。
その瞬間、熱い吐息を漏らすアイリスが息を呑んだ。
「……っ! ぁ、ぁっ」
小さな包皮を剥き、指の腹で擦る。
指を鉤状にしたアイリスが小さな唇でそれを咥えるも嬌声が漏れる。
露出させた肉芽を爪で撫でる。
今か今かと震えているそれを人差し指と親指で軽く潰し、こりこりと左右に擦る。
「ぅ~~~~っっっ!!!」
かくっとアイリスの腰が上下する。
身を強張らせていた彼女の肢体から力が抜け、僅かに広げた脚がくたりと閉じられる。
軽く絶頂に達したのか、腕の中で小刻みに震えるアイリスの姿に僅かながらの満足感を覚える。しかし昨夜の奉仕に比べれば大した事はないのではないだろうか。
貝肉を好きにしていた俺の手を再び封じる形で腿肉が挟み込む中、俺は無言のまま滑らかな感触の腿を掴み無理矢理に脚を開かせ、恥部を露出させると肉芽を擦る。
「ぁっ、ぁぁ! それっ、それ、待って! ~~。……っ!」
唇から指を離し短い悲鳴を上げる彼女は、声を聴かせたくないとばかりに声を押し殺す。
その抵抗がいつまでもつのかと、俺は懸命に王女の弱点を集中的に指で愛撫する。
脚を股の間に入れ、無理矢理股を開かせると空いた片手は陰唇を開いて、僅かに中へ。
蜜液を指に絡ませながら媚肉の入り口に挿入させた指を何度も抽送する。軽い抜き差しですら経験の無い少女の身体には甘い毒のように浸透し、小さく蜜液が跳ね、彼女の腿を伝う。
一度達すると余韻から戻る前に新しい快楽の波に彼女を流し続ける。
疑似的なピストンに彼女が喘ぐと罰のように肉芽を擦る。
脚を閉じようとすると、その罪の重さを彼女の身体に教える。
「ぁぁっ! ぁ、ぁ、ぃ、ぅっっっ!!」
両方の刺激を与えてみて、アイリスは肉芽の方のお仕置きを悦んだ。
特に左右からねぶるように指で擦りながら、根本から尖端までを爪の裏で軽く潰す度に、アイリスが厭らしい声を漏らし蜜を跳ねさせ、ビクリと身体を硬直させるのだ。
目端に浮かぶ涙を溢し、力の無い手で俺の腕を掴みながら絶頂に達するアイリス。
「ぁっ! ぁんっ!!」
口から男を惑わす喘ぎ声と、口端から伝う唾液。
俺の指先が彼女のクリトリスを刺激し、媚肉から吹き出す愛液。
シーツを握り締め、一方的な快楽にアイリスは布団の中で悲鳴に似た喘ぎ声を聞かせる。
俺が満足するまで、彼女は聴かせてくれた。
限界だった。
「はーっ……はー……」
湯気と汗を絡ませ、布団から顔を出した俺はアイリスをうつ伏せで寝かせる。
久方振りの外気にむわりとした淫靡な空気が周囲に広がる中、これだけを確定させる。
俺が上で、アイリスは下。
白い尻肉を晒させ、割り拓いた媚肉に余裕もなく尖端を沈める。
「は、~~~~~っっっ!!!」
彼女の小さな身体に圧し掛かり、『寝バック』と呼ばれる体位。
一息に怒張が根本まで飲み込まれると両手で枕を掴み、くぐもった悲鳴をアイリスは上げた。
背後から動物のように圧し掛かり慌ただしくなされる挿入。
ぱちゅん、と鼠径部が臀部とぶつかる度によく濡れた肉が俺の怒張を包み、締め付ける。
「っ、っ、……!」
彼女の媚肉の感触に奥歯を噛み締めながら、隙あらば子種を搾ろうとする王女のくびれた腰を掴み、アイリスが悦ぶ部分に届くように腰を揺する。
アイリスを押しつぶすも、互いに楽な姿勢で絶頂に達する為にピストンを続ける。
「……ぁ、っ」
奥の奥から蜜を溢し、軽く突き刺すだけで声を漏らす。
艶めかしい王女の背中の汗を身体の前面に擦り付けながら両手を双丘に這わせ揉む。
尻肉を叩き、奥の奥へ亀頭を押し付けるとアイリスが艶めかしい声を漏らす。
その自らの声を恥じらったのか、枕に小さな頭を押し付けて身体を強張らせ脱力する。そんなアイリス自身の感情など関係なしに彼女の身体は精子を求めて厭らしく蠕動する。
気を緩めれば即座に射精しそうな状況で、俺はアイリスから枕を取り上げる。
我慢などさせない。
誰も聞いた事のない女の声をもっとアイリスから聞きたかった。
「ぇ、え?」
貫いたままの彼女の手が届かない範囲へ枕を投げ、斜め上から奥まで貫く。
「ひゃぁぁっっっ!!」
掴む物を無くし、悲鳴のような嬌声を上げたアイリス。
ピストンの度に彼女の蜜壺から響く水音に、顔を赤らむ少女はシーツを掴み皺を作る。
「ぁ、ぁ、ぁ、ぁっ」
声を隠す事も出来ず、背後から男に一方的に快楽を押し付けられる。
肉壺に剛直を叩きつけ、奥の奥を亀頭でノックする。
肉竿を引き抜こうとする度に雁裏に膣襞が絡みつく。その淫靡な肉の蠕動に耐え、お仕置きとばかりに竿を押し込むと結合部から粘液がシーツを塗らし、僅かに背中を反らす。
目の前の雌を孕ませようとひたすらに俺は腰を振った。
もう何をしても止められない激しさに、アイリスは喘ぎながら首を振る。
「ぁぁっ! や、っ、……ぉ、ぅぁっ!!」
短い喘ぎの度に髪を振り乱し、シーツに涎を溢す。
ぎゅっとシーツを掴む少女の手の甲に手を置き、汗ばんだ首元へ唇を触れさせる。
すると突然、今までとは異なり喉付近を隠すように彼女は首を竦める。その反応に目を丸めると、俺は訝し気な顔で彼女の顔を覗き込んだ。
「ダメ! そこ、は……!」
「どう駄目なんだ」
「舞踏会、あり、ますから……痕、が」
息絶え絶えになりながら、今更ながら思い出したようにアイリスはキスを拒絶する。
彼女に触れていない部分は何もないのに、今更痕を残す事を否定するらしい。
――今更、何を恥ずかしがっているのだろうか。
「うるせぇ! おら!」
「ぅ、ぁぁっ! ……ぁっ!!」
ジックリと痕が残るように噛みつくように、誰にでも分かるように、唇で首筋を吸う。
餅のように柔らかい乳房を揉み、首元に噛みつき、獣のようにピストンをする。
暴れる彼女を抱き締めて、やがて――、
「あぁぁっっっ!!!」
アイリスの喘ぎは長く尾を引いた。
口を開き、瞼を閉じて背中を反らす王女の絶頂。そんな彼女がどこにも行かないように背後から最奥への射精に至る。濃厚なミルクがマグマのように吹き出し、膣襞の一つ一つまで汚していく感覚までもが伝わるようだった。
僅かに血と汗が滲むアイリスの首筋を舐め、残った痕を満足気に見下ろす。
「っ……は……」
「……カズマ様は」
「ん?」
「仕方のない人ですね……」
彼女の奥に注いだ余韻に浸る中、ぽつりと呟く王女は俺を軽く睨む。
今更ながら後先を考えない行為だった事に反省する俺を余所に、彼女はそっと首筋を撫でる。
「本当に仕方のない人です。カズマ様は」
「面目ない」
「昨日より強引でした」
「でも悦んでたじゃん。昨日より」
圧し掛かりながら謝る俺を半眼で見上げるアイリスは青の瞳を揺らす。
僅かに膨れた頬を萎め、唇を尖らせる姿は年相応ながら何を要求しているのかを理解する。
「んー……」
「…………」
王女の寛大な対応に感謝しながら、行為を終えた事を証明するように唇を重ねる。
目を閉じると、トクトクと心の鼓動が聞こえるがそれがどちらの物なのか分からない。
「……もっとカズマ様とこうしていたいです」
やがて離れる唇に一筋の透明な糸、それが千切れアイリスの唇に珠を作る。
それを嬉しそうに見つめ艶やかな唇に撫でる少女の、その仕草は何よりも卑猥だった。