――キスをして一つだけ分かった事がある。
唇の感触とは、人それぞれであるのだという事だ。
当たり前の事なのかもしれない。
同じ人間が存在しないように、顔も、指も、唇ですら異なる。
それは見た目だけではなく、互いに触れ合う事で初めて実感出来る物だった。
「ん……」
ちゅっ、と遠慮がちに触れるキス。
ともすれば友達同士でふざけてしそうな唇を重ねるだけの口付けだ。
……それでも相手から求めてくる事が異常な程に興奮を高めていく。
「――――」
ボーイッシュな銀髪美少女が自らキスを、俺を求めている。
恥じらうように顔を赤らめて、それでも失意のどん底に落ちてしまった哀れな男を救おうと稚拙ながらも接吻を続ける。そんないじらしい行為は時間を進めていく度に、行為を重ねていく度に俺の心を修復し、身体の奥から熱を湧き上がらせる。
マグマのように湧き上がる熱が徐々に下半身へと血を巡らせる。
着々と力を取り戻していく怒張はズボン越しに存在感を目の前の女に気づかせる。添い寝というには密着し過ぎている程に俺とクリスの距離は近しく、硬さを帯びていく剛直はクリスの履いた短パン越しに股に当たる。
気づかされた銀髪の少女は抗議の意志を籠めて半眼で俺を見つめた。
「……当たってる」
「当ててる」
「……」
「ほら、触れよ」
半眼の少女を見返すと根負けしたのかふいっと目を逸らす。
逸らしたクリスの瞳には確かな羞恥がある事に気づいた俺は無言のまま彼女の手を取る。
盗賊らしく多くの者から物を盗んでいる手だが、白く滑らかな少女の手はいつまでも握っていたいと思わせる程に細く柔らかかった。
――おもむろに自らの剛直に触らせる。
「ちょ、ちょっと」
「ほら、俺のちゅんちゅん丸だよ。キスしながらこっちも触ってみてください、お頭」
「う……、うん」
酒の酩酊感による物か普段ならばセクハラだと騒ぎ立てる女神は従順に俺の言葉に従う。
或いは単純に清純派を気取りながらもこういう行為について何だかんだで興味があるのか。
恐らくは後者なのだろうと決めつけながらも、俺はそっとズボン越しにおずおずと触れてくる推定むっつり女神による拙い愛撫に身体を震わせていた。
「へっへっへ。どうですかお頭。俺の立派な――」
「んー!」
羞恥を煽ろうと口を開くも、頬を赤らめるクリスは察知していたのだろう。
幾度目かのキスが、俺の言葉を封じる為だけに柔らかく瑞々しい唇が重ねられる。
「――――」
「――――」
青紫色の瞳と視線が交わる。
眼差しには熱が籠り羞恥よりも僅かに喜色が勝っているように見えた。思っていたよりも積極的な彼女に目を白黒とさせていると剥き出しの脚が俺の脚に絡まり、更に密着度が上昇する。
セクハラしようとした俺の言葉は、彼女の呟きに封殺された。
「……」
「うるさいよ、助手君」
「はい……」
何故か少し胸がときめいた。
恋人のように互いの身体に触れキスをする。
背中がむず痒くなる程に甘く優しい時間がいつまでも続けば良いのになどと女々しい事を思ってしまう。流石に口にはしないがせめて俺からも行動をしようと鼻で大きく息を吸って。
――どくん、どくん、と鼓動が存在感を主張する。
「――――」
体中の血が巡り、耳の奥に水の膜を張ったような不思議な感覚。
それをもたらすのは呼吸をする度に鼻腔を擽り肺の中を満たしていく甘い香り。
女神との触れ合いで得た物より強烈で貪欲で加減を知らない獣欲が身体を満たしていく。
サキュバスの店で勧められたアロマは本物だったらしい。
否、今はそんな些細な事は全て目の前の女を前に霞んでいく。
「ひゃぅん!?」
突然クリスが子供のような嬌声を上げた。
子供のような唇の触れ合いを止めて首筋を舐めたからだ。
「まっ、ひぅ!?」
首筋に口付けをすると、クリスの身体が強張った。
ほのかに汗ばむ首筋に舌を這わせ忠犬のように舌を上下左右にねぶると盗賊娘は俺の肩を掴んだ。俺の行動を封じる為の行為だが横たわっていた体勢を変え、力尽くでクリスを下敷きにすると意味の無い抵抗と化した。
クリスをベッドと俺で挟むような体勢で一心不乱に彼女を味わう。
鎖骨を舐め、じゅ、じゅると下品な唾液音を立てながら吸う度に彼女の抵抗は弱まる。
「ま、まって……」
ベッドに押し倒されたクリスの両手は俺の肩を掴むのを諦めて俺の頭を掴む。
は、ふ、と熱い吐息を漏らす彼女の呆けた顔を見ながら、無言で催淫スキルを発動する。スキルもまた己が勝ち取った実力であり決してズルではない。何よりもこれは相手を更に気持ち良くさせる為の行動であり優位に立つ為ではない。
頭を掴んできたクリスに対して、俺は遠慮なくシャツの上から彼女の胸を揉んだ。
「ぷぁ……ッ!」
その喘ぎ声に、痛い程に反り立った怒張を伝った先走りが下着を汚す。
無言のままズボンを下ろしながら、彼女の黒シャツを無理やり脱がせると純白のブラとそこからまろびでた乳房が目に入った。
躊躇わずに下着ごと揉むとむにゅん、と確かな弾力が返ってきた。
「あっ、ま、待って」
衣服の上からでは分からないが無い訳ではない乳房。
手のひらに収まるソレは餅のように柔らかく、暫くの間揉む事に集中してしまう。
「あ、あのカズマ君! あんまりジックリと見ないで……」
「綺麗ですよ、お頭」
「ぅぅ……、んッ!!」
見るなと言われて見ない性根ならばそもそもここにはいないだろう。
クリスという極上の抱き枕に抱き着き、至近距離で彼女の乳房をブラごと揉みしだく。
確かにクリスの乳房はアイリスと比べると小さい方だろう。
だが、性交において大きいとか小さいとかは柔らかさの前には些細な事だ。
人生で他人の乳房についての比較対象を得る事が出来る事に小さな優越感を覚える。
ブラホックを外す為、華奢な背中に手を廻すと僅かに汗ばんでいるのが分かった。まさぐる手の動きから悟ったのだろう、上半身をくねらせるクリスに目を向ける。
口にするのは簡単な『お願い』だ。
「ちょっと右手で頭に触って」
「? ……こ、こう?」
今までの行為に対して、何てことない世間話のようなお願い。
突然の言葉に素直に従う幸運の女神は自らのショートカットヘアに触れる。
自然と腕は持ち上がり曝け出された腋に俺は顔を埋めた。
「ちょ!? ひぅ……ッッ!」
処理されているのか或いは生えてないのか、滑らかな腋のくぼみは汗と性の香りが漂う。
表面に浮かぶ汗から塩分を頂き、クリスの羞恥心を煽るべく下品な音を立てながら舐める。
「お頭。しょっぱいよ! 甘じょっぱい!」
「やめ、やだやだ! やめてってば!」
顔を赤く染める彼女は俺の頭を掴むが力が籠らない。
俺に腕を持ち上げられ貪るように腋をべとべとにされながら、同時にホックを外した片手でブラの隙間から胸を揉まれているのだ。どちらかに対処を行おうとすれば片方の刺激に甘い声を隠す事は出来ない。
迷ったクリスは快楽よりも羞恥心を優先したのだろう。
女神の味のレビューを続ける俺の頭部を腋から外そうとする手は震えが奔る。
「このっ! ……ッ、いい加減に、ぁぁッ!!」
弱弱しい抵抗と目尻に浮かぶ涙を見て、仕方なしに俺の舌先は移動する。
形の良い白い乳房を口に含み、硬さを主張する乳首を舌でねぶる。
「んっっ、っ!」
背中に手を廻しながら母乳を求める赤子のように乳首を唇で吸い、片手で弄る。
は、ぅ、とクリスは俺の授乳と愛撫に後頭部をベッドに押し付け呻くばかりだ。悶える彼女の姿に身体の奥底から昂る俺は片方の乳首を指で円を描くようになぞり、そっと指で摘まむ。
「ぁぁっ!」
ビクンと身体を小刻みに痙攣させるクリス。
羞恥を感じる余力すらなく、暫くの間小さく身体を震わせた。
「はぁー、はぁ」
強張っていた身体が弛緩する。
小さくだが絶頂の余韻に浸り荒い息で僅かに背中を反らしていた姿をジッと見ていた俺はますます昂り抑えきれない剛直を下着から解き放つ。
ぶるり、と存在感を露わにした肉棒はクリスの腹部を叩いた。
「ぇ、あ、あの、これ……」
「どうですか?」
「荒ぶってます……」
「そうですよ、これが――」
俺の肉棒に目を見開く少女。
手で顔を隠しながらも指の隙間から俺の顔と剛直を交互にチラチラと見るクリス。
どこか純情無垢さを感じる彼女の耳元で、俺は自らの性器の卑語を囁く。
「……最低! 最低だよキミ!」
かああっと耳まで赤くしたクリスが汚らわしい物を見る目で俺を睨むが効果は薄い。
半裸の彼女が着用していたホットパンツのウエスト部分を掴み摺り下ろすとブラジャーと同色の白色のショーツが目に入る。
俺の手は咄嗟にショーツを隠そうとするクリスの手を躱し、秘裂へ伸びる。
既に湿っていたパンツ越しに上下に秘裂を指で摩る。
にちっ、と水音が聞こえると共に俺を掴んでいたクリスの手が離れベッドを叩く。
「んぅぅ……ッッ!!」
丁寧に秘裂をなぞり、染みの付いたショーツを脱がせる。
シーツをぎゅっと掴み顔を赤くするクリスは目を閉じて快楽に耐えている。
ゆっくりと下腹部から下着を脱がしていく。
リボンの装飾が施されたアクセルの街産らしき下着からは彼女の恥部が姿を見せる。
薄い陰毛、ショーツに猥糸を引く秘裂を薄いピンク色を目にした瞬間、ゴクリと喉が鳴った。
片脚にショーツを引っ掛けさせた状態で処女でも感じられる器官に指が触れる。
秘裂の上にある小さな肉粒、クリトリスを指で押しつぶすと少女は声なき声で絶叫する。
「~~~~ッッ!!」
背中を反らしながら新たな蜜が秘裂から溢れ出す。
咄嗟に脚がギロチンのように閉じようとするも俺の腰を挟むだけで恥部は男の前に曝け出されたままだ。充分に濡れたと判断して、今度は肉粒を摘まみながら指を一本彼女の中に挿入する。
変化は劇的だった。
「ッ! ッッ!!」
クリトリスを裏と表から刺激すると嫌々と首を振るクリス。
だらしなく開けた口から垂れた涎が頬を伝ってシーツに玉の染みを作る。トロンとした眼差しは空虚を見つめ、形の良い眉は快楽に緩んでいる。
どうやら再度絶頂に浸らせられたと僅かに満足していると、青紫色の瞳に理性が灯る。
「ぁっ、やっ!」
俺の存在を認識するや否や、顔を反らし身体を丸めようとする盗賊娘。
そんな動きを意に介さず、指を曲げると可愛らしい悲鳴と共に小刻みに痙攣する。
「やぁぁぁ……ッッッ!! ゆ、指……ッ!」
「おっ、指が良いのか」
「ひがっ、ひゃめ……っ、ぁ、イッ……ッ」
にゅぷりと熱くぬめる女神の膣内が俺の指を締め付ける。
指を折り曲げて気持ち良いところを即座に見つけられるのは夢の予習のお陰か。
片手で膣の浅い部分とクリトリスを同時に責められるのが気持ち良いのか、指の締め付けと背中と首を反らすのと同時に甘い悲鳴を彼女は上げる。
クタクタと糸の切れた人形のようにベッドに横たわるクリスから唯一身に着けていたニーソまで剥ぎ取り裸体を曝け出させる。
荒い呼吸をするクリスの息が整うのを少しの間待ちながら、膣から引き抜いた指を見る。
「ほら、クリス」
「そんなの見せないでぇ……」
「お頭はエッチですね」
「し、知らない! あっ、舐めちゃ駄目だってば!」
「美味しいですよ。エリス様」
「……!!」
朱の差した端正な顔を手で覆い、クリスは子供のように首を振った。
山芋のように手に付着した彼女の愛液を見せつけた後口に含むと少し体力が回復した気分になる俺を涙目で睨むクリスは実に可愛らしく思わず笑みが浮かんだ。
引き抜いた指の代わりに、興奮して先走りを垂らす怒張がパチンと彼女の恥部を叩く。
「挿入しますよ、お頭」
「……」
涙で目を潤ませたクリスは無言で俺を見上げる。
一瞬、断られたらどうしようと思ったが、小さく首を振るのが見えた。
「うん」
「……ッ」
ぬめる秘裂に亀頭を置いた俺は一気にそれを押し込んだ。
にゅむむ、と既に濡れそぼったクリスの膣肉が俺の怒張を根本まで呑み込んだ。
「ん、ん~~~ッ!!」
俺の背中に手を廻す彼女はぎゅっと目を閉じる。
対する俺も剛直に与えられる狂いそうな程の甘い甘い刺激に奥歯を噛み締める。
流石に以前の頃と比べると多少の余裕があるがソレだけだ。
油断すればすぐにでも射精に至りかねない程に、彼女の肉壺は極上といえる。
「ほらクリスのおっぱいも弄ってやる」
「……! んっ」
果ててしまいたいという甘い欲求を無視して、俺は彼女の双丘に噛み付く。
手持無沙汰な手を動かし、美乳を揉みながらゆっくりとストロークする。前回の反省点を活かし、スローペースで彼女の悦ぶ部分を虐めながら時間を掛けて抽送を繰り返す。
「んん!!」
うねる膣肉。
滲む、真新しい愛液。
引き抜く寸前まで竿を抜き、再度奥まで挿入する。
コツンと奥に亀頭が当たる度に、肉壁が熱く柔らかくなり、結合部からはにじゅり、といやらしい音が響き始めたのは数分ほどが経過した頃だった。
「ぁう、ぁ……!」
熱に溶けたような眼差しを向けるクリスは自らの乳房を俺に差し出す。
口に含み硬い乳首を舌で転がすと余裕のない声を共に髪を振り乱す。そこに義を語る盗賊の姿は無く、乳房を口に含む俺の頭を抱きしめる蕩けた顔で甘い快楽を覚えた少女の姿だけが残る。
ピストンをしながら乳房を舐めるのは首を曲げる姿勢となり負担が掛かるが些細な事だった。今の俺は清純な女神に快楽を教え込み、雌の悦びを与える男なのだから。
「……ッ、ぁ~、ぁ」
ぱちゅん、ぱちゅんと脛骨部が小さな尻肉を叩く。
神経が剥き出しになったような感覚の中、俺は絶頂に至るべく腰を振る。
甘く柔らかい女神の膣肉は俺の意志を無視して引き締まり、俺の腰も別の生き物のように勝手に動く。あっという間に射精を待つだけの下半身となると何を考えたのかクリスの脚が俺の腰に巻き付いた。
「く、クリス。あ、脚!」
「…………」
片脚に残ったショーツが俺の腰に触れるのを感じながら、蛇のようにガッチリと巻き付く脚に膣内から剛直を抜く事を阻止された俺は焦りを感じていた。
ジッと俺を見上げるクリスは、場面にそぐわないにこやかな笑みを浮かべて告げる。
「大丈夫、だから……ッ」
息もたどたどしく告げる少女の言葉に俺は頷く。
本人が言うのだから大丈夫な日だろう。自分の幸運を信じよう。
そして、あっさりと限界が訪れた。
「……ぐぁ!」
どぴゅ、と自分でも驚くほどの量が噴き出す。
濃厚なスープが彼女の最奥を白濁に染め上げ汚していく。
「ぁ、ぁ~~~~~!!」
遅れて声を上げるクリスは喜悦に歪んだ顔を俺の首筋に押し付けた。
意識が白く染まる中、一滴残らず子種を注ぎ、逆流した白濁が白い尻肉に垂れ落ちていく。
「――――」
満足感に満たされる中、クリスの首筋に顔を埋め息を整えていると頭を撫でられる感覚が。
チラリと顔を上げると俺を見つめる盗賊娘が微笑を浮かべて俺の髪の毛で遊んでいたが、不思議と心地良く何も言う気にはなれずされるがままになっていた。
そんな不思議な時間の中で、ポツリとクリスは独り言を呟いた。
「――不思議な物ですね」
「……?」
「掴めないと思っていた星にも手は届くんだなって」
「……星はたぶん掴めないですよ」
「ふふっ、そうでした。それが、普通ですよ」
絶頂に浸り過ぎて少し頭がトリップしたのかもしれない。
そんな不敬な事を考える胸中で、俺の頭を撫でるクリスはくすくすと笑っていた。
「ところで助手君。そろそろどいてくれない? キミって少し重いかな」
「まあ俺も結構筋肉ついてますからね」
「……」
「あの、摘ままないで下さい」
脇腹を摘まもうとするクリスの手を弾くと、仕切り直すように彼女は上体を起こした。
「――はあ。もう、身体ベトベトだよ。これ助手君の所為だね」
「いやベトベトなのはお頭の汗とか諸々の体液がほとんどですよ? 俺の唯一の要素って唾液と精子くらいですよ?」
「た、体液って言わないで! ほら、腋とか凄いよ。舐めすぎだよ」
「いや普通ペロペロしますよ? ……じゃあほら貴方の右腕がしっかり洗ってあげますよ。どのみちこの状態で眠りたくないし」
「うーん、なんか嫌な予感がするんだよね。具体的にお風呂場とか。あと一人で洗うから」
「そんな! 今のお頭を一人にしたら倒れそうで俺は不安です……!」
「……本音は?」
「……」
「ねえ」
「もう一回どうかな~とか……」
腰の抜けていたクリスをお姫様だっこで連れて行ったのはそれから少し後の事だった。