※人によっては胸糞に感じる場合もあります 観覧の際はご注意ください
ちなみに作者は純愛厨です
僕は研究者だ。ついに異世界へ転移できる装置を発明した。なので乗って、試しに異世界へ飛んでみた。
ファンタジーやらSFやら色んな世界があったけど、まだまだデータは取り足りない。早速別の世界へ跳ぼう。
ということでやってきたのがこの世界だ。見た限りでは現代日本と遜色ないが、一つだけ違う点が存在している。
裸だったりマイクロビキニだったりと、淫らな格好をしている少女がやけに多い。何故だろうか。
……あぁ、学生服の少女もいた。男たちは普通の服装だし、これはどういう事だろう。
──もし、そこのお嬢さん。
「なんでしょうか」
彼女らはなぜあんな恰好をしているんだい?
「あれらは全て
TS娘とは?
「奇病や薬、諸々の事情によって男性から少女へ変貌した非人間の総称でございます。彼女らはヒトではありません」
性転換は別に不思議な事ではないのでは?
「いいえ、アレは性転換ではありません。人からバケモノに変わり果てたのです。この国では幼児的外見変化を遂げた非人間に人権はありません。審査を通って認可され、登録IDを持ったTS娘だけが存在できます」
なぜ? 性別が変わり、年齢が退行しただけでどうして人権が剥奪される?
「分かりません。TS娘は人間ではなくバケモノ、愛玩動物、商品、消耗品だと教えられて生きてきました」
ふむ、非常に興味深いデータだ。扱いはもはや奴隷──いや呼称したとおり人間ですらない。
これまでの世界では無かった価値観だ。もう少しこの世界を探検してデータを採取しよう。
あぁ、そうだ。つかぬ事を聞くが、君は女性かい? それともTS娘?
「……TS娘です」
なるほど。見た限り君にはご主人様とやらがいないようだが、TS娘でも君のように人と同じ暮らしができるのかな?
「いいえ、TS娘が人と同じ立場に立つことは決してあり得ません。搾取されて当然の生物だからです。」
では、きみは?
「おれ……わっ、私は歩き販売のTS娘です。買われていないだけなので、人と同じではありません」
ならば君を買おう。通貨はこれで合っているかな?
「……はい、問題ありません。ご購入ありがとうございます。誠心誠意尽くさせて頂きますので、何卒宜しくお願い致します」
堅いな。僕と喋る時はタメ口でも……まぁすぐに治るものでもないか。
では、きみにこの世界……失礼。この街の案内を頼もうかな。
あぁ、それと。名前も教えてくれ。
「SG29653です」
なんだそれは。……あぁ、商品だったんだものな。バーコードの数字みたいなものか。
ならば君が男性だった頃の名前を教えてくれたまえ。
「そ、それは……」
遠慮することはない。少なくとも、君を買った僕には嗜虐的な趣向、ましてや女児性愛趣味は持ち合わせてないから安心してくれ。
それこそ人間のように振舞ってくれたら、こちらも助かるんだ。
「……た、太郎……です」
ほほう、古風な名前だね。素敵だ。
では太郎クン、行こうか。
◆
いろいろ見て回ったが、面白い光景は思いのほか沢山見れた。
よくこんな貧民街のような治安でまともに街が成り立っているものだ、と感心もしてしまった。
公園の茂みではTS娘を組み伏せている男児がいた。
公共のトイレではTS娘に小便をかけたり飲ませたりしている男が多かったように思える。
電柱に首輪を括りつけてTS娘を放置している人間もいたな。ついでに他の人が散歩で連れ出していた犬と性行為させていたのは些か衝撃的だった。この世界の倫理観がますますわからなくて興味深い。
そうそう。街を回りながら太郎クンの話も聞いたのだが、彼は奇病でTSした直後に親友の男の子に押し倒されて、そのまま強姦されてしまったらしい。
TSしたてのTS娘とは、保護管理員会に連れていかれて商品にされるまで、誰もがこぞって性消費に使われる傾向にあるらしい。無料で、しかも新鮮でおいしい、とのことだ。
やはり当然というべきか、TS娘を強姦したところで罪に問われることはない。なので太郎くんはクラスメイトの男子全員に輪姦されて、保護管理委員会が訪れるまで延々と性処理や便器として使われていたようだ。
TS娘は家畜以下の消耗品──そんな価値観が根付いているのだ、この世界は。
ただまぁ、世の中は十人十色というか。
TS娘を庇う団体組織や、大人しく命令に従わないTS娘なんかも散見された。
道端でイラマチオされていた精液まみれのTS娘が、突然正気を失って陰茎を噛みちぎり、懐から取り出したナイフでご主人様をめった刺しにして殺す現場を、まさか目の前で目撃するとは思わなかったな。アレにはこの僕でも流石に驚いた。太郎クンなんか怯えていたよ。
──と、こんな感じの二ヵ月だったが、もう飽きた。
最初は興味津々にこの世界を調べていた僕だったが、TS娘が蔑まれ人間として扱われない、という点を除けばこの世界は現代日本とさして代わり映えもせず、興味もすぐに失せてしまった。
調べれば調べるほど街の中枢はハリボテだ。奇跡的に生活区域が成り立っているというだけで、あまり先は長くなさそうだとも思った。
データは取れたし、もう十分だ。一旦元の世界に帰ろう。
「あ、あの、博士」
おや太郎クン。どうかしたかい?
「もっ、元の世界とやらに帰られてしまうのですか? 私の処遇はいかがなさるのでしょうか……?」
どうして震えているんだい?
もしかしてまた売却されるのが怖いとか?
「ぅ……そ、それは……」
──ふむ、この世界の価値観に染まりきって諦観していたと思ったが、存外人間らしい感性も持っていたようで安心したよ。
「それは、どういう……?」
どうせ二度とこの世界には戻ってこないんだ。持ち逃げしたってバレやしないだろう。
ちょうど助手が欲しかったところなんだよ。一人で活動するのもそろそろ限界だ。
共に来てくれるかね? 太郎クン。
「……っ! は、はいっ!!」