インフィニット・オーケストラ ~咲き乱れる百合の花~ 作:とんこつラーメン
色々と割り切って書けますから、とてもやり易いです。
ついでに、今回も新たなハーレムメンバーが登場すると同時に、物語の根幹に関わるクロスオーバーキャラも登場します。
シャワールームでの乱交の後、改めて少女達はシャワーを浴びて身体の汗などを流し、今は食堂にて各々にラフな格好になって寛いでいた。
「ごめんなさい……また調子に乗っちゃって……」
「百華ちゃんは何も悪くないわよ。焚き付けちゃった私達にも責任はあるんだし」
「それに、お前がそんな『体質』である事は、ここにいる皆が知っている事なんだからな」
「その通りよ。それに、あたし達も気持ちいい思いをさせて貰ってるんだから」
「気にしないでいいよ」
「皆……」
あの異常な性欲が百華の過去に起因する『後遺症』である事を全て理解した上で、少女達は受け入れてくれている。
その事が何よりも嬉しくて、もしも一人だったら泣いてしまいそうだった。
「それに、礼を言うのは寧ろ私達の方だ。百華とマドカが『真実』を教えてくれたお蔭で、私と鈴は『呪縛』から解放された」
「今思い出しても腸が煮えくり返りそうだけど、もう過ぎた事だから気にしてないわ」
箒と鈴。
この二人には共通する『過去』があるのだが、今の二人にはそれは文字通りの『忌まわしき記憶』となっている。
それから解放する切っ掛けをくれた百華達にはそれだけ感謝してもしきれず、その礼変わりと、自分達の力を少しでも世界の為に役立てたいという純粋な思いから、彼女達は自らの意志で亡国機業へと入ったのだ。
「私の取っては思いがけない再会もあったしな。最初は戸惑ったが、今では昔以上に仲良くなれた。本当にどれだけ感謝すればいいのやら……」
少し前までの箒の心には余裕が無く、表情も非常に硬かったが、今の彼女は歳相応の少女らしい笑顔を取り戻している。
それは偏に、大切な家族の存在と新たに出来た友、そして真の意味で愛している存在が大きい。
「私も、亡国機業の方々に両親の命を救っていただきました。それだけでなく、私とお父様のとの仲まで取り持ってもらって……」
セシリアは幼い頃は女尊男非的な考えの人間で、実の父の事を余り快く思っていなかった。
それというもの、父がいつも物腰が低い男だったからだ。
しかし、両親が死にかけるような大事故に遭遇し、間一髪のところで亡国機業のエージェントたちに命を救われた。
それで彼女は自分の本当の気持ちを知った。
どれだけ表面上は嫌っていても、心の奥底では父の事も愛していたのだと。
そして、父と母の口から明かされた真実。
「お父様はずっと、家族を守る為に一人で汚名を背負って……それなのに、私はそんな事にすら気が付かずに……」
「けれど、今はもうそんな事は無いのだろう?」
「勿論ですわ。お父様もお母様も、心から愛しています。いつか、百華さんの事もご紹介したいですわ」
「ははは……」
「でも、一番驚いたのは、実は両親が亡国機業のイギリス支部のエージェントの一人だった事ですわね」
普段は社会人として振る舞っていながらも、実はイギリスにいる不穏分子を見つけて本部に情報を送る役目をしていたオルコット夫妻。
誇り高いオルコット家の一人娘であるセシリアが、両親と同じ道を歩きたいと願うのは、ある意味で必然的だった。
「それを言うなら僕もだよ。まさか、デュノア社と亡国機業が水面下で協力し合っていて、社長である父さんもフランス支部のエージェントだったなんて」
デュノア社は、今や世界でも第3位を誇るISの企業で、現社長であるシャルロットの父親である『アルベール・デュノア』の見事なまでの経営手腕と、密かにあった亡国機業の資金援助の賜物だった。
それから、デュノア社は量産型ISのパーツや換装パッケージを提供し、亡国機業は新型ISの為のテストパイロットを提供する。
そんな持ちつ持たれずの関係となっていった。
社長令嬢であるシャルロットが自分の会社や父、不器用ながらも自分と仲良くしようと頑張っている義母の為に頑張りたいと、自ら亡国機業へとISパイロットとして出向したのは当然の帰結だった。
「私は単純に昔から亡国機業の一員だっただけだがな。といっても、自分が所属している部隊が亡国機業の一部隊だったのを知ったのは少し前になるが」
ラウラに至っては、最初からこの組織に属していた。
現在はハーゼ隊の隊長となっている彼女がこの場にいるのは、何もおかしくないのだ。
「私と簪ちゃんは……今更言うまでもないかしらね」
「けど、この組織と皆のお蔭で、私はまたお姉ちゃんと仲良くなれた」
「そうね……」
誰かを守りたいと思う想いが、どんな時も最良の結果をもたらすとは限らない。
この更識姉妹はその事を身を持って経験している。
少し前までは姉妹仲は最悪に近かったが、今ではすっかり改善され、仲睦まじい姉妹に戻っていた。
「あれ? なんだか随分と賑やかだね」
「何かあったんですか?」
「ま、大体の想像はつくけどな」
「賑やかだったッスもんね~」
過去語りに近い話で盛り上がっていた食堂に入ってきたのは、男一人に女三人の四人組。
黒い髪の少年に、眼鏡を掛けた青い髪のおさげの少女。
金色の髪が眩しい姉御肌の少女に、黒い髪を三つ編みで纏めている小柄な少女。
この者達もまた、この亡国機業のメンバーだった。
「厚志くんに真紀ちゃん」
「それに、ダリルとフォルテか。お前達も仕事が終わってここに来たのか?」
「そんな所だ。で、何を話してたんだよ」
「適当な世間話よ」
「なんだそりゃ」
少年の名は『速水厚志』。
蒼い髪の少女の名は『田辺真紀』といって、二人もまた百華やマドカと同じ宿命を持つ者達なのだが、今は多くは語らないでおこう。
そんな二人とは対照的な二人組。
金髪の少女は『ダリル・ケイシー』といって、アメリカの代表候補生をしているが、その正体はモノクローム・アバターの隊長であるスコールの姪で、本名は『レイン・ミューゼル』という。
黒髪の少女の方は『フォルテ・サファイア』といって、彼女はギリシャの代表候補生を務めている。
ダリルとは公私共にコンビを組んでいて、恋人同士となっているのだが、最近は百華の存在のせいで二人して危うくなっている。
端的に言えば、ダリルとフォルテ、二人して百華に惚れかけているのだ。
本当は、とっくの昔に陥落しているのかもしれないが。
「先輩方は任務だとして、厚志と真紀はどこに行っていたんだ?」
「僕たちも任務だよ」
「何が『任務』よ。どうせ、例の『お姫様』と『王子様』とデートでもしてきたんでしょ?」
「な…なんで知ってるんですか?」
「その幸せそうな顔を見れば、誰だって一発で分かるよ……」
厚志は亡国機業のスポンサーの一つである『芝村財閥』の令嬢と、真紀は『遠坂コンツェルン』の御曹司と付き合っている。
最初は政治的な意味合いが強かったのだが、次第に本気で惚れていき、今では完全に誰もが認めるほどのバカップルへと変化していた。
「また惚気話でも聞かせるんじゃないんでしょうね?」
「そんな事はしないよ」
「ンな事言って、この間なんて3時間も長々とあたしたちに聞かせてたじゃない。あの時、途中でラウラとマドカが普通に寝てたぐらいなのよ?」
「そんな事なんてあったっけ?」
「こいつは……!」
思わず血管が浮き出そうになるが、厚志が飄々としているのは今に始まった事ではないので、何とか頑張って抑え込んだ。
「お腹空いたよ~…って、あれ?」
「皆さんお揃いで、一体どうなされたんですか?」
ここでまたもや新たな人間がやって来た。
袖がダボダボな服を着た少女と、それとは反対に眼鏡を掛けた三つ編みの少女。
「いつもの女子会的なものよ。虚ちゃん」
「というか、本音さん達は何をなさっていたんですの?」
「ISの整備の練習だよ~」
「少しでも皆さんのお役に立てるようにと、本音をに色々と教えていました」
眼鏡を掛けているのが『布仏虚』で、袖の長い服を着ているのが妹の『布仏本音』
この二人はそれぞれに、虚は楯無に、本音は簪に仕えている従者となっている。
布仏家は更識家の分家に当たり、昔から更識家の人間を支え続けてきた。
それは亡国機業のメンバーとなっても変わらず、彼女達も自らの意志で主人である姉妹についてきた。
「ももっち~♡」
「わっ!? な…なに?」
「えへへ~…♡ なんでもな~い♡」
いきなり百華の背中に抱き着き、腕を回してしがみ付く本音。
そこまで力が入っているわけではないので、別にそこまで気にはしないのだが、余りにも唐突過ぎたので純粋に驚いた。
(((((お…おのれ~…!)))))
(気持ちは分かるけど……)
(何とも言えない『気まずい雰囲気』……)
無邪気な心こそが、恋愛において最大の武器なのかもしれない。
「皆、ちょっといいかしら……って、なんで全員集合してるの? こっちとしては都合がいいけど……」
「叔母さん? 飯時でもないのに食堂に来るなんて珍しいな」
「しかも、オータムさんや真耶さんまで……」
スコールと一緒に食堂にやって来た二人。
片方は長い金髪の女性で、もう片方は緑の髪の眼鏡を掛けた小柄な女性。
彼女達は『オータム』と『山田真耶』といって、二人はこの亡国機業の誇るトップエージェントであると同時に、若いメンバーの指導教官も務めていた。
「実は、これからの事についてスコール隊長からお話があるそうなんです」
「お話…ってなんスか?」
「それを今から話すんだよ。取り敢えずは黙って聞いとけ」
「は~い」
ワザとらしく咳払いをしてから、スコールは徐に手に持っていた一冊のパンフレットをテーブルの上に置いた。
「まずはこれを見て頂戴」
「これって……」
「IS学園の入学案内のパンフレット?」
「まさか……話というのは……」
「流石に察しがいいわね、楯無」
視線を巡らせ、ここにいる最も若手のメンバーの顔を見渡していく。
「箒にセシリア。鈴音にシャルロット。ラウラに簪に本音に真紀。それから、百華とマドカ。今年度から、あなた達にはこの『IS学園』に入学をして貰います」
その一言で、少女達の顔が一気に引き締まる。
「遂に…この時が来たんだな……」
「そうですわね……」
「IS学園…か。確かもう、楯無さんと虚さん、ダリルさんとフォルテさんは入学してるのよね?」
「まぁな。基本的にあそこは全寮制なんだけど、事情が事情だから、オレ達だけは特別にここから通わせて貰ってるんだよ」
「その気になれば、文字通りひとっ飛びだものね。ヘリで」
当たり前だが、通学にISは使っていない。
校則にも使用禁止とあるし、条約にも触れるからだ。
「けど……大丈夫なんスか? 他の子達はともかく、百華ちゃんとマドカは……」
「あそこには『アイツ』がいるんだぜ?」
「だからこそ…よ。今のこの子達なら大丈夫だと判断してるし、それに……」
百華とマドカの顔を見比べる。
二人とも、覚悟を決めた顔をしていた。
「いい加減に、『過去』と向き合って、乗り越える機会を与えないといけないと思ってたから」
本当はスコールだって心配だった。
時期尚早かもしれない。これが原因でまた心に傷を負うかもしれない。
でも、このままでは全く前には進まない。
だからこそ、ここは心を鬼にしてでも活かせる必要があると思った。
「私達ならば大丈夫です」
「百華……」
「フッ……百華の言う通り、愚問だな。怒りなどの感情こそありはすれ、『奴』の顔を見て混乱したりするなど有り得ん」
どうやら、自分の心配は杞憂だったようだ。
この子達は、己が思っている以上に大きく、強く、逞しく成長していた。
事情が事情故に、この二人は必要以上に大切に育ててきた。
だが、それももう終わりに近づいている。
もうそろそろ、子離れの時が来たのかもしれない。
「それなら、もう私からは何も言わないわ。『彼女』に会ってから、今までの積年の思いを思う存分にぶつけてきなさい」
「「はい!」」
もう迷いはない。
ここまで来たらもう、後は突き進むのみだ。
「大丈夫よ、スコール隊長」
「いざとなれば私達がいる」
「私達が百華さんとマドカさんを支えますわ」
「貴女達……」
そうだった。
彼女達は決して一人ではなかったのだ。孤独ではなかったのだ。
今では、こんなにも多くの仲間達がいる。
それなのに、自分は何を心配していたのだろうか。
「そんなにコイツらの事が心配ならよ、スコールも教員として行けばいいんじゃねぇか?」
「オータムッ!? アナタいきなり何を言って……」
「別にこれぐらいは職権乱用で楽勝だろ。なぁ? 真耶?」
「そうですよ。別にモノクローム・アバターの隊長であるスコールさんがIS学園にいても、全く問題は無いんですから。だって……」
「元々、IS学園は亡国機業が経営している学園で、本来の目的は亡国機業の未来を担う若手と幹部候補生の育成で、現在あそこにいる人間は『約一名』を除いて、食堂の人達や用務員、事務員の人達や教員を初めとしたスタッフの皆さん。果ては在籍している生徒や、これから入学してくる生徒に至るまで、全ての人間が亡国機業の関係者なんですから」
原作ヒロインだけじゃない。
ハーレム要因が一気に増大しました。
追加メンバーは本音と虚とダリルとフォルテと真耶とオータム。
スコールはまだ未定ですが、限りなくハーレムメンバーに近い位置にいます。
厚志と真紀は別の意味で超重要キャラで、この二人がアンチを引き立ててくれます。
そして、IS学園における『唯一の部外者』である『彼女』とは……言うまでもありませんね。