そんじゃ~、緊急の神会(デナトゥス)を開くでえ。今回の司会進行役はうちことロキや・・・・まあ今回の神会の議題は言わんでもわかっとるやろうけど。【天災】無悪の出現や」
いつもの神会とは違う重苦しい空気が漂っている。
「あれ?フレイヤ様は?今回神会の参加は強制じゃなかった?」
「フレイヤ様はしょうがないでしょ。ほらオッタル達主力があんな事になったわけだし」
『まあ、あの色ボケ女神が眷族の死にショックで出てこんいうならオッタル達は報われるんやろうけど・・・』
「あれ?イシュタル様は?【フレイヤ・ファミリア】があんな状態になったんなら嫌味の一つでも言いにくると思うんだけど?」
「まさかこの期に乗じて【フレイヤ・ファミリア】を攻めようとしてるんじゃ~」
「いや、いくらイシュタルでもそれはないだろ?」
「そういえばディオニュソスもいないじゃん」
収拾がつきそうもなかったが「よし一回黙れ!」とロキが一喝する。
「うっし。【天災】無悪に対する対策、情報交換や!なんか情報を掴んどる奴おるか?隠し事はなしやで!あとここにいるもんの【ファミリア】は召集かけられるかもしれんから、よろしくな・・・まあ、そういう反応になるわな」
シーーーーーーーン、今回の神会において一番の静寂。それはそうだろう・・・オラリオ最強の一角、【フレイヤ・ファミリア】を壊滅させた奴を相手に自分達のような中級の【ファミリア】が敵うわけがないと。
一方、女神イシュタルは【イシュタル・ファミリア】の本拠地にてとある男と対談していた。
「ははは、フレイヤのヤツ、くくく、失脚確定だ。」
「これが完成品のソーマか・・・不味い。所詮神の味覚基準で作る酒だな・・・」
今話題の無悪であった。
「で?まさか闇派閥と組んでいた頃の連絡方法で呼び出されるとは思わなかった。それが【イシュタル・ファミリア】、しかも神である女神イシュタルとは。私の目的が下界から神を一掃する事だと知っているだろうに」
「そこだよお前を呼び出したのは、単刀直入に言うよ。私を最後の方にしてくれないか?お前は神々を天界に送還するのが目的、順番にこだわりはないんだろ?」
「・・・確かに順番は問題ではない。神々が地上からいなくなればいい」
「資金、食料、兵、女・・・好きなだけ提供してやる。それとあの女、フレイヤは私に殺させろ」
「いいだろう、誰が殺ろうと関係はないからな」
「今夜、私が相手をしてやろうかい?」
美の女神イシュタルの閨のお誘い。しかし無悪は無視して部屋から出ていった。
無悪は姿を気配を消して歓楽街を探索するのだった。
再び神会へと戻る。
「【天災】無悪の最後に入ってきた情報は五年前、バナロア島ちゅう無人島で暴虐の怪物、【隻眼の黒竜】と殺り合った話や」
「確か黒竜と相討ちになったんじゃ、」
「正確にはバナロア島の周囲がごっそり消し飛んで、バナロア島の近くの地に黒竜の左腕が空から落ちてきたちゅう話や!どっちもくたばったという確証はなかったやろ!」
「対策と言ってもどうしようもないだろ。オラリオ最強の【フレイヤ・ファミリア】をたった一人で壊滅させる男だぞ?」
「そうだ!交渉するってのはどうだ!無悪の欲しがる、」
「そんときゃ俺達神々の首だろが・・・」
結局今回の神会において何も決まらず注意喚起だけに終わった。