異世界帰りのハイスペック勇者様は、一緒に連れ帰ってきた最愛の狐耳少女(パートナー)と平凡で穏やかなイチャコライフを送りたい! ~微コミュ障でオタクな最強タッグのあまあMAXな共依存物語~ 作:室谷 竜司
「んじゃ、次は身体な」
「あ、うん。お願いね」
俺はなるべく平静を保ちつつ、洗い場の脇にかけられているナイロンタオルへと手を伸ばしかけて迷う。流石にこのタオルでユリシアの身体を洗ってしまうのはあまりにも申し訳なさすぎる。
ユ、ユリシア用のタオルとかないのか……? だがしかし、どうみてもかけられているのは俺のものと父さんのものだ。ユリシアのものと思しきタオルは見当たらない。
ま、まさか素手で洗え、と? そ、それは俺への挑戦か……!? そんなことをさせて、俺の理性がぶっ飛んだらどうしてくれるんだよ!?
でも、ここはやるしかない。うん、仕方なくだ、仕方なく。決して、己の欲望に抗えなかったわけではないからな。
そ、それに、ユリシアも流石にデリケートゾーンとかは自分で洗うだろうし。何も心配することなんてないんだ。俺が洗うのはあくまで背中だ。
だから俺は、意を決してボディソープを自分の掌に広げ、ユリシアの白くて小さな背中にその手を這わせた。
「ひゃっ……」
「だ、大丈夫か!?」
「う、うん。ちょっとびっくりしただけだから。続けてほしいな」
「わ、分かった。それじゃあ……」
俺は優しく丁寧にユリシアの背中に泡を塗り広げていく。二次元知識ではあるが、女の子の肌は男よりもデリケートなものらしいからな。あまり強く擦るとすぐに赤くなってしまうもののようだ。
それから、俺はユリシアの首元、肩、腕へと順に泡を広げていった。何処も彼処も柔らかく、それでいてその肌理細やかな肌はすべすべしていた。ずっと触っていたいと思ってしまうほどにな。
上腕、前腕を過ぎ、俺の手はユリシアの小さな手に到達する。すると、ユリシアは俺の指に自分の指を絡めてくる。
「こ、恋人繋ぎ……♡ なんちゃって……、えへへ♡」
ぐはっ……。
思わず吐血する一秒前だったぞ!? ど、どうしてくれるんだ、ユリシア……!! そんな可愛い仕草、反則にもほどがあるだろ……!?
俺の顔が見る見るうちに熱を帯びていくのが分かった。ユリシアは一体俺を何処まで惚れさせれば気が済むのだろうか?
そんなことを心中で考えつつ、俺は黙々とユリシアの身体に泡を馴染ませていく。
そんな中、俺の視線はある一点で止まった。それは、ユリシアの尻尾だ。なんか、ゆっさゆっさと揺れている。楽しいのかな?
だが、この尻尾はどうするべきなのか……。聞いてみないことには分からないな。
俺は未だにユリシアの尻尾を触ったことがない。まぁ単純に俺の方が躊躇していたのだが。もちろん、触りたいという欲はあったぞ。
「な、なあ、ユリシア。尻尾ってどうすれば良いの?」
「うん? 尻尾? そのまま洗ってくれれば良いよ。あっ、でも、できれば髪の毛用のシャンプーで洗ってもらえると嬉しいかも……。ご、ごめんね、もう少し言うのが早ければ、二度手間にならなかったのに」
「いや、気にしなくて良い。ていうか、俺が尻尾を触っても良いのか?」
「耳は触っておいて、今更何を言ってるの。というか、これまでも尻尾には全然触ってこなかったよね、リョウ。興味ないのかと思ってたんだけど……」
「そ、そういうわけじゃないけど……」
「心配しなくても、尻尾も耳と同じで最愛の相手には触ってもらいたいって思うものなんだよ? だから、尻尾も洗ってくれると嬉しいな」
「分かった。んじゃ、ちょっと待っててな。すぐにボディソープを流しちゃうから」
ユリシアに確認を取れたところで、俺は手に塗り広げられたままのボディシャンプーの泡を一度洗い流すためにシャワーヘッドを手に取ろうとする。
しかし、それをユリシアに止められてしまった。
「えっ、ど、どうして!? まだ身体洗い終わってないよ? も、もしかして疲れちゃった……? そ、そうだよね、無理させちゃってごめんね……」
「そ、そういうことじゃないんだが……。もしかしてユリシア、俺に全身洗ってもらうつもりだったの?」
「そ、そうだけど……」
「えっ、い、嫌じゃないの!? 俺にその……デリケートゾーンを洗われたりするのって……。流石にそういうところは自分でどうにかするのかと思ってたんだけど……」
「た、確かに恥ずかしいよ。でもね、全然嫌じゃないんだよ。むしろ……、その……。う、ううん、何でもない。と、とにかく、リョウさえ良ければ全身洗ってほしい……です……」
あー、もうっ!! この子はいちいち可愛すぎるんだよぉ!! そんなことを言われたら、断れる男なんているわけがないだろうがっ!!
だから、俺はシャワーヘッドに伸ばしていた自分の腕を戻し、覚悟を決めてまだ洗えていないユリシアの身体の前側に手を回した。
まだちょっとだけ勇気が出しきれていなかったので、俺はまずユリシアのお腹から洗うことにした。
「んふぅ……、くすぐったいね……これ……」
「い、嫌だったらすぐに言えよ?」
「ううん、平気だよ。嫌なんてこと絶対にないから」
「そ、そっか」
俺はユリシアのぷにぷにとした、だが決してぽっこりと出ているわけではない小さなお腹を撫でるように洗っていく。
時折ユリシアがくすぐったさを堪えるようにぷるぷると震えたり身を捩ったりする。うん、こういう反応も可愛らしい。ちょっと悪戯がしたくなったので、俺は人差し指を小さくて可愛らしいユリシアの臍に差し込んでやった。
すると、ユリシアは一層身体を跳ねさせ、俺に抗議の視線を向けてきた。あ、ちょっと涙目だ。可愛くはあるけど、少しやり過ぎたかな。途端に罪悪感が込み上げてきてしまい、俺は素直に謝罪の言葉を口にする。流石に調子に乗り過ぎだな。一度落ち着こう。
なんていう俺の思いを邪魔するかのように……、その壁は立ちはだかった。そう、おっぱいという名の壁がな。
ど、どうしたものか……。覚悟を決めたはずなのに、どうやら決めきれていなかったようだ。このままユリシアの二つの果実に手を伸ばしてしまったら、俺は果たして戻ってこれるのだろうか? 自分の中の欲望に負けてしまうのではないか? そんな心配がぐるぐると頭の中を駆け巡る。
いや……、俺は何を迷っているんだ……。ユリシアが望んだことなんだぞ。俺がそんなユリシアの願いを無下にするなんてこと、あってはならないだろう。勇気を出して、早くその果実に手を伸ばすんだ……。霜崎涼、幾度となく困難を乗り越えてきたお前なら、これくらい造作もないことだろう。
「……」
「あっ……、んんんぅ……♡ はぁうぅ……♡」
これは決していけないことをしているわけではないんだ。ただ単純に、ユリシアの身体を綺麗にしてあげているだけなんだ。何も疚しいことなどない。だが、それでも欲望が俺に襲い掛かってくる。
滅茶苦茶柔らかい。これまで触れてきた全てのものの中でこれほどまでに柔らかいものはあっただろうか? いや、ない。
女性の胸と言うのは、こんなにもふにふにとしているのか……。まるでマシュマロのようだ……。いや、それでありながらしっかりとした弾力も伝えてくる。これは未知の感触だ……。やはり、直接手で触れるとよりそのすごさが強調される。
おっと、いかんいかん。そのまま意識が飲み込まれそうになってしまっていた。ここは何としてでも耐えきってみせるんだ。無心だ、無心で手を動かせ……。そうだ、自分の身体を洗っているのと変わらない。何のこれしき、動じるものか!! 気合で無を貫けっ!! お前ならできるはずだ、霜崎涼!!
「ひゃんっ……♡ あっ……、あふぅ……♡ んひゅぅ……♡」
「っ!?」
だが、そんなに上手くはいかないようだ。俺の意識を欲望へと引き込むように、突如ユリシアからそんな色っぽい声が漏れる。あ、喘ぎ声というものなのか……これは……!? は、初めて聞くぞ……、生の喘ぎ声など……。
どうして急にそんな声を漏らしたのかと思い、俺は自分の掌に意識を向ける。すると、今丁度ユリシアの胸の膨らみの先端部分に手が到達していた。
な、なんですとぉ!? お、俺の掌に当たっているこれは……まさかの桃色の蕾というやつなのかっ!? 俺は今、ユリシアの乳首に自分の手を触れさせているのかっ!?
先ほどユリシアを抱き寄せた時にも思ったが、本物は硬いんだなぁ……。いや……、これは……まさか硬くなってる!? き、緊張からか!? そ、それとも……、もももももももしかしてこ……興奮しているとでも言うのかっ!?
い、いや、手を休めるな……。ここで急に手を止めたら、むしろユリシアに怪しがられる……。
だから、このまま手を動かし続けるんだ……。あくまで自然体でな……。下手に洗う場所を一点に集中させてしまえば、それはそれで怪しまれる……。
ここは、何としてでも健全な男アピールをしなくてはならない。もっとも、陰茎をだらしなく膨らませてしまっている時点で、ユリシアのことをエロい目で見ていると証明してしまっているようなものなのだけど。
「んなぁ……♡ はふぅ……♡」
「よ、よし、上半身はこんなものかな」
「ふえ……? あー……、うん……」
「えっと、下半身も……俺が洗って良いんだよな……?」
「お、お願いするね……。はぁ……♡ はぁ……♡」
いつもより幾分かとろんとした声でユリシアは俺に懇願してくる。うおおおっ、そんな目を今の俺に向けないでくれっ!!
というか……、何処となく名残惜しそうなのは気のせいか……? い、いや、きっと気のせいだ……。流石に浮かれすぎだ、俺。
俺は余計な思考を取っ払い、自分の手をユリシアの豊かな胸から脚へと移動させる。うん、決して名残惜しくなんてないぞ? なんせ、俺は誠実な男だからな。ユリシアの胸の柔らかさを堪能したりもしていないし、手を放す際にも抵抗感なんて一切なかった。ああ、なかったさ。だから、これ以上の詮索は止めてくれ……。
ユリシアの細くて綺麗な脚へと手を伸ばした俺は、片脚ずつ爪先から付け根にかけて優しく、それでいて念入りに泡を塗り広げていく。
ユリシアの肌は全身泡まみれになっており、元々白かった肌がさらに白くなっている。何というか、これが自分の手で行ってしまった所業と考えると、まるで汚してしまったようでものすごい罪悪感が胸の内に広がる。事実、これは洗体作業なわけだから、汚しているとは全く逆の行為のはずなのだけど。
「あ……」
その時、俺は気づいてしまった。目の前に広がる桃源郷の存在に……。