異世界帰りのハイスペック勇者様は、一緒に連れ帰ってきた最愛の狐耳少女(パートナー)と平凡で穏やかなイチャコライフを送りたい! ~微コミュ障でオタクな最強タッグのあまあMAXな共依存物語~ 作:室谷 竜司
隣で、すうすうという寝息が聞こえてくる。ちらりと隣を伺うと、リョウは既に眠ってしまっているようだった。その顔はとても安らかで、これまでの疲労感やようやく重い枷を外されたことへの安心感などがひしひしと伝わってくる。
リョウはわたしの前でしか弱音を吐かず、常にすました表情を浮かべていたから周りの人には"すごく強い勇者様"としか映っていなかったと思う。
確かにリョウは強い。どんな世界でも彼に敵う人なんていないくらいに。でも、それはあくまで表面上の
リョウが周囲から寄せられるプレッシャーや家族と会えないことへの寂しさを抱えていることも知らず、リョウを勇者様と呼び、身勝手な信頼を寄せ死地へ向かわせようとする。わたしは、そんな人間たちがさらに嫌いになった。どうして誰もリョウの心を見てくれないのだろうと怒りを覚えた。
リョウは日に日に吐露する弱音を増していった。少なくとも、わたしはそう感じた。多分、ずっと一人で苦しみ続けていたんだと思う。わたしは、リョウをあの世界に呼び寄せたという神様すら恨んだ。リョウが"神様は人格者"だと事あるごとにわたしに言い聞かせていなければ、多分わたしは今日神様に殴りかかっていたと思う。
それによく考えたら、神様がリョウをあの世界に呼び寄せていなかったら、わたしはリョウと出会えていなかった。そういう意味でも、恨むに恨めなかった。だから、言いたいことはいろいろあったけど、グッと堪えることにした。
それに、なんだかんだ言いつつも、わたしだけがリョウの本心を知っているという優越感もあった。だから、ホントに自分勝手で醜い考えかもしれないけど、わたしから言わせれば悪いことばかりじゃなかったように思っている。
わたしにとっては、リョウと出会えたこと、そして今こうして寄り添いあえていることが一番の幸せだった。
って、こんなこと考えちゃうなんて、やっぱりわたしはいけない子だね。ごめんね、リョウ……。わたし……、本当は誰よりも身勝手な女なのかも……。
けど、それでもあなたが許してくれるなら……
「これからも、傍にいさせてね……」
わたしは自己嫌悪に陥りながらも、そんな言葉を呟いてしまう。大丈夫……、こんなわたしでもリョウは受け入れてくれた。好きだって言ってくれた。
それに、リョウは今こうして幸せそうな表情を浮かべてくれている。もう、リョウを縛る鎖はない。リョウは自由を取り戻せた。そんなリョウの隣にわたしがいた。リョウはわたしを選んでくれた。ただそれだけなの。
確かにリョウがわたしたちの世界に来てくれたことを喜ぶのは最低なことかもしれないけど、わたしをこの世界に一緒に連れてきてくれて、そのうえわたしのことをちゃんと愛してくれたってことは、リョウ自身も少なからずあの世界に行けたことを喜んでいると思う。だって、リョウがあの世界に行けなかったら、わたしとも出会えていなかったんだもん。あはは、ちょっと傲慢すぎる考えだね。
でも、わたしはリョウの言葉を信じる。今わたしの目の前にある光景は、わたしの自分勝手な欲望だけで手に入れたものじゃないんだ。そう考えると、少し気持ちが楽になった。小さな不安も、大きな幸せの前には無力ってことだね。
にしても、リョウがわたしの恋人だなんて……、こんな夢みたいなことがあって良いのかなぁ? わたし、こんなに幸せになって良いのかなぁ? はああ、もうホント嬉しすぎて堪らない!
それに、いきなりエッチまでしちゃった。リョウにいろんなところ触られてすごく気持ち良かった。今までオナニーはたくさんしてきたけど、もうリョウ無しじゃ気持ち良くなれないかも。元より、よっぽどのことがない限りオナニーなんてもうするつもりもなかったんだけどね。うずうずしたら全部リョウに慰めてもらうんだ。
わたし、もうえっちな女の子で良いもん。リョウはどんなわたしも好きって言ってくれたし、それならもういっそのこと開き直っちゃうもん。毎日だってリョウにエッチを迫ってやるんだから。リョウだって、"ムラムラしたら何時でも言ってくれ"って言ってくれたんだしね。
不意にわたしは自分の掌をお腹の辺りに持っていく。そして、ゆっくり上下に撫でさすると、いつもよりほんの少しだけぽっこりとした感触が伝わってくる。わたしはそれを感じて表情をだらしなく弛緩させる。
「リョウのがわたしの中に……♡ んえへへへへ……♡♡」
今、わたしのお腹の奥にはリョウが注いでくれた温かくてどろっとした精液がいっぱい溜まってるんだよね。そう、わたしはリョウに初めてを捧げたの。すぐ隣で安らかな寝息を立てている大好きな男の人が、わたしの初めてをもらってくれたの。
それに、わたしのファーストキスもあげちゃった。唇と唇を触れ合わせるだけの優しいキスもそれはそれで胸がときめく感覚があって良かったけど、やっぱりわたしはリョウとのディープキスがお気に入り。お口の中でリョウと一つになると、それだけでリョウの愛をいっぱい感じられるの。
しかもしかも、リョウにわたしの全部をあげただけじゃなくて、わたしがリョウの初めてをもらっちゃった! リョウもアレがファーストキスだって自分で言ってたもんね。それだけでも充分嬉しいのに、リョウの童貞卒業の相手になれるなんて……、幸せすぎて死んじゃう!! い、いや、まだリョウと一緒にいたいからここで死んじゃ嫌なんだけどね。まぁ、それくらい嬉しいってことだよ、うん。だってだって、リョウのおちんちんを初めて受け入れたのがわたしのおまんこってことなんだよ! もうこれは名誉おまんこだよ! わたしも鼻高々だよ、ふふん。
「はわぁ……♡ んへへ♡ まだリョウの唇の感覚が残ってるみたい♡」
自分の唇に手をあてがいながら、わたしは再び笑みを溢す。明日、起きたら早速リョウにいっぱいキスしちゃおう。もうわたし、心も身体もリョウの虜なんだもん。何度だってキスしたいし、何度だってリョウとセックスしたい。そして、何度だって愛の言葉を囁き合いたい。恋人なんだから、これくらい許されるよね?
「んぅふふ♡ リョウがわたしの恋人……♡ えへへへへ♡♡」
ダメ、油断したら今すぐにでも跳び上がっちゃいそう。そんなことしたらリョウが起きちゃうから我慢するけど。
わたしは沸き上がる喜びの感情で躍り出しそうになる身体を、俯せになって枕を抱きしめることによって何とか抑える。でも、完全には抑えきれず、わたしは衝動のまま両脚を小さくバタつかせてしまう。こ、これくらいならリョウを起こしちゃったりしないかな?
わたしのアイデンティティである頭部の二つの狐耳は今のわたしの気持ちを代弁するようにぴょこぴょこ跳ねている。さらに、俯せになっていることによって開放的になったわたしの尻尾は、意思とは関係なくぶんぶんと左右に大きく揺れ動いている。動きが激しすぎて、付け根部分がちょっと痛い。
ああ、こんなに気分が高揚してちゃ寝つけない。疲れているはずなのに、隣にリョウがいるだけで心が跳ねる。どうしよう……、このままだと流石に寝不足になっちゃう。リョウに心配かけちゃうよね……。
「あっ……♡」
ぎゅっと目を瞑り何とか眠気を呼び起こそうと奮闘していると、リョウが少し体勢を変えた弾みでリョウの手がわたしのお尻の上に乗っかってきた。
その時、わたしはひらめいてしまった。そうだ、こんな時はもっともっと体力を使って疲労感を増大させれば良いんだ。今、リョウの手がわたしに触れたことで、少しスイッチも入っちゃったしね。なら、やることはただ一つ、オナニーしかないよね。
うん、これはよっぽどの事態だから仕方ないの。ほ、ほら、リョウも寝ちゃってるし。起こすわけにもいかないもんね。そう、だから仕方ないんだよ。
なんて感じの言い訳を心の中で呟きながら、わたしは一度お尻の上のリョウの手を横に退かし、俯せの状態から仰向けに体位を変える。結局、目の前の快楽には目がないわたしだった。リョ、リョウが寝ている時は例外例外。
「んしょっと……。あぁ、濡れてるね……♡ わたしってば敏感すぎ……♡ リョウの手がお尻に触れただけなのにね……♡ それとも……、もっと前から濡れ始めてたのかな? まぁ、どっちでも良いか。多分これだけ濡れてれば、自慰でもすぐ気持ち良くなれるよね♡ ちょっと物足りないかもだけど、なんだかんだイクのは余裕でしょ♡ だってわたし、えっちで敏感だし♡」
そう小さく呟きながら、わたしは掛かっていた布団を剥ぎ取り、先ほど履いたばかりのピンク色のパジャマのズボンとその下の真っ白なパンツを一気に足首までずり下げる。
既にパンツにはわたしの愛液でシミができており、わたしの興奮の度合いを示していた。電灯の明かりもない真夜中の暗室の中で、わたしのおまんこの割れ目と白パンツとの間を繋ぐ愛液の細い橋がぼんやりと光を放っているように見え、それがなんだか余計にわたしの興奮を掻き立てる。
今すぐにでも衝動に任せて快楽を貪りたくなる気持ちを抑え、わたしは次にパジャマの上のボタンに手をかける。やっぱり、向こうの世界とこっちの世界じゃ衣服にもいろいろと違いがあるんだなぁ。こうしてボタンで前を止めるタイプの服なんて、向こうの世界にはなかったもんね。ブラジャーといいパジャマといい、こっちの世界には驚きがいっぱいだね。もちろん、衣服以外にも驚きはいっぱいあった。
まぁ、今はそんなことは考えなくても良いか。とにかく今は、オナニー♪ オナニー♪ ……って、なんでこんなに楽しみにしてんだろ、わたし。今日は明確なオカズがあるから? ううん、違うね。
多分わたし、今のこの状況に興奮してる……。リョウが寝ている隣でオナニーを始めようとしているこの状況に。普通、オナニーしてるところなんてリョウに見られたくない。けど、もしかしたら声とか音で起きちゃうかもしれない。そのスリルにドキドキして、それがわたしの興奮をより激しいものにしてるんだ。
それと、先ほどリョウと思いが通じ合い心身ともに結ばれ、これまで感じたことのない羞恥を覚えてしまったことでいろいろと吹っ切れてしまったんじゃないだろうか。わたしのオナニー事情をリョウに暴露しちゃったし、それに気持ち良さのあまりうっかりリョウの前でお漏らしまでしてしまった。
だから、これまで感じていたオナニーに対する多少の抵抗感も、今のわたしには一切感じられなくなったんだと思う。もうわたしの頭の中には、ただひたすら気持ち良くなりたいという考えしか浮かばなかった。
そういった要因がわたしを突き動かし、今こうして忙しなくパジャマのボタンを外しにかかってしまっている。ドキドキワクワクを隠そうともしないで。何なら、恥ずかしくはあるけど最悪リョウにオナニーを見られたら見られたで、そのまま押し倒してもう一回か二回ほどセックスにしゃれ込んでしまおうとすら考えていた。
もちろん、リョウには許可を取るつもり。嫌がるリョウを無理矢理襲うつもりはない。これ以上、自分勝手なままじゃダメなの。それは分かってる……。けど、強い拒絶の意思がなければ、わたしは喜んで飛びついてしまうだろう。はぁ、なんて卑しい女なんだろう、わたしって……。
わたしの手が一瞬止まる。えっちな気分になったらリョウに慰めてもらう……。これも一種の身勝手な行為なのではないだろうか? いくらわたしがえっちな女の子だったとしても、そんな身勝手な理由でリョウを犯しちゃダメ……だよね。で、でもリョウは何時でも言えって言ってた……。リョ、リョウを信じて良いのかな? そんなことして嫌われたりしないかな?
「うーん……、今はちょっと、難しいことは考えられないかも……」
結局、煩悩まみれな今のわたしじゃ何も答えを導き出せない。そういうことは、ひとまず全て解消し終わってから考えよう。大丈夫、オナニーだけならリョウに迷惑はかけない……。そう思い、わたしは再び手を動かして残りのボタンを外してしまう。
「んあぁ……♡ すごく勃ってる……♡ わたし、ホントにえっちな子……♡」
パジャマの前をはだけると、わたしのおっぱいが露わになる。下に何も着ていないのだから当然だよね。あぁ、どうしよう、外気にさらされただけで身震いしちゃう。見た目不相応なほどに実ったわたしのおっぱいの先端にぽつんと鎮座する二つの乳首が、元々ぴんぴんに張りつめていたのに心無しさらに上に突き出たように見えた。今のわたしには何もかもが興奮度を加速させる薬にしかならない。
にしても、わたしのおっぱいってホントに大きいなぁ。狐系獣人族は本来、子作りが可能となる二十歳までは基本的に幼児体系なのである。顔立ちや声は親の遺伝を受けるから一様に子供っぽいとは言えないけど、体系は子供そのままなのである。こっちの世界に当てはめるなら、狐系獣人族は二十歳になるまで小学六年生……、大きくても精々中学二年生程度までしか成長しない。
わたしも例に漏れず身長は低く、さらに顔立ちも幼いし声だってちょっとだけ子供っぽいように思っている。しかし、胸だけは違った。何故かわたしのおっぱいは狐系獣人族の特徴を逸脱していた。本来女の子はみんなつるぺたなはずなのに、わたしはどんどん膨らんでいった。なんでだろうとは思ったけど、リョウに振り向いてほしかったわたしは大いに喜んだ。ようやく生まれたわたしのアピールポイントだってね。
でも、今考えるとこの急成長はもしかしたら成長過程に勇者が傍にいたからなんじゃないかなって思う。どうせなら、身長も伸ばしてほしかったなぁ。
って、なんかまたいろいろと脱線しちゃった。身体の方はもう限界みたい……。早く気持ち良くしてって訴えるように、わたしのおまんこから大量の愛液がどろどろと溢れ出てきている。ベッドシーツがもうぐしょぐしょに濡れてしまっている。というか、水分を吸収しきれず愛液が水溜まり状態にまでなってしまっていた。
「焦らしちゃってごめんね♡ 今すぐに気持ち良くしてあげるからね……♡ んんんぅ……♡ はぁ……♡ はぁ……♡ んああぁん……♡」
右手を自分のおっぱいに、左手を自分のおまんこにそれぞれ添え、ゆっくり解すようにその手を動かしていく。我慢なんてしていられなかったので、指慣らしもそこそこにすぐに乳首とクリトリスの同時愛撫に移行する。激しさはいつもの倍くらいになっていると思う。それほどまでにわたしは限界を迎えていた。
なのに……、どうしてだろう……?今までより刺激が少ない……。もちろん、特に感度の高い乳首とクリトリスを同時に触っているのだから、気持ち良いことには気持ち良いのだけど……、これまでの痺れるような強い刺激はなかった……。
試しにわたしは、さらに指に力を籠めてわたしの弱いところを強く強く刺激してみる。でも、結果は変わらず……、微弱な快感が全身を駆け巡るだけ……。こんなんじゃ、何時まで経っても達せないじゃん……。もっとこう、一気に頭を真っ白にさせちゃうような強い快感が欲しいのに……。
さっさとイキたいのに与えられる快感が小さすぎてそれが叶わない……。それがあまりにもじれったくて、わたしは禁じ手を使うことにした。まぁ、そんな大層なものじゃないんだけどね。
わたしはまず、自分の右乳を顔に引き寄せ、先端の固く尖った乳首を口に含む。それから、自分の身体とベッドにサンドイッチ状態にされていた大きな狐尻尾を手で引っ掴み、そのまま前に回して下腹部へと持っていく。そして、ふさふさした尻尾の先端をわたしのおまんこの筋に軽く這わせる。
「んくぅん……♡ ひぅんんぅ……♡」
けど、やっぱり刺激が物足りない……。わたしは乳首を甘噛みし、尻尾を少し乱暴におまんこに擦り合わせる。
「なんで……、なんでよぉ……」
何をしても、わたしの身体の反応は鈍かった。このままでも恐らく絶頂に至ることはできるだろう。しかしそれは、どれだけ時間がかかっても良いのであれば、の話である。でも、手っ取り早く気持ち良くなりたかったわたしにとって、こんな微弱な刺激はむしろ苦痛でしかない。
どうしていつも以上に激しくしてるのに気持ち良くなってくれないの? もっと感じて早くイキたいのに、どうしてそうさせてくれないの?
「そ、そういうこと……なの……?」
わたしははっとして隣で眠るリョウに視線を注ぐ。わたしを受け入れ、セックスまでしてくれた彼……。わたしは今日で彼を知ってしまった……。それは単に彼の本音を知ったという意味だけではない。わたしは、リョウが与えてくれる快感を知ってしまった。
さっきは冗談半分で考えた比喩表現的なものだったのに……、まさかこんなことになるなんて……。わたしの顔は驚愕で彩られる。
そう、わたしは比喩でも何でもなく、リョウでしか気持ち良くなれない身体に変貌してしまっていたのである。