異世界帰りのハイスペック勇者様は、一緒に連れ帰ってきた最愛の狐耳少女(パートナー)と平凡で穏やかなイチャコライフを送りたい! ~微コミュ障でオタクな最強タッグのあまあMAXな共依存物語~ 作:室谷 竜司
あと3日くらいかなぁ。
目が覚めた。これまで感じたことがないほどの気持ち良い目覚めだった。きっと我が家に帰ってきたことで安心して眠ることができたからだと思う。向こうの世界じゃ生きるのに必死だったからな。おちおち寝てもいられなかったし。
それに、隣に最愛の女の子の温もりを感じられているというのも、今の俺の幸福感の一因だろう。というか、一番の理由がこれだよな、絶対。
などと考えていると、クリアになった俺の聴覚がとある音を拾った。それは、誰かが鼻をすするような音……。それから、小さな嗚咽とか細い声……。
誰かのとは言ったが、この場にいるのは俺と俺の隣で眠る最愛の女の子……ユリシアだけだ。つまりこれらの音は全てユリシアから発せられているもの、ということになる。
俺はそれを理解するや否や、慌てて隣のユリシアへと視線を向ける。そしてユリシアの姿を視界に捉えた瞬間、俺の脳内には様々な疑問が生まれていた。だが、それと同時に驚きの感情も芽生え、俺は思わず声を漏らした。
「……ええっ……!? なんじゃこりゃ……!?」
俺がそんな声を上げるのも無理はないと思う。何故なら、ユリシアは全裸で俺の腕にしがみつきながらボロボロと涙を流し身体を震えさせていたからだ。何故ユリシアが全裸だって分かったかというと、昨晩はちゃんと掛かっていたはずの掛け布団が捲れてしまっていたからである。ユリシアがしがみついてくれていたおかげで寒さもなかったので、起きてすぐには気づけなかった。
先ほどからユリシアに抱きつかれていることは知っていたが、その感触が妙に生っぽいなぁと感じたのはこの所為だったのか……。
ってか、おかしくない? 昨晩、ユリシアはちゃんとパジャマを着用してベッドに入っていたはずだ。獣耳キャラにありがちな、尻尾が窮屈だから寝る時は服を着ない……なんてことは有り得ない。尻尾は持ち主の意思一つで服も貫通させられるから窮屈なんてことは絶対にない。
もしかして、この布団はユリシアには暑苦しすぎたのか? でもなぁ、別に大して向こうの世界の布団と変わらないように思うのだが……。もしくは、ユリシアには脱ぎ癖がある……とかか? それならばギリギリ説明がつかないこともない。
だがそうだった場合、果たしてユリシアは今寒くないのだろうか? 正直、俺だったら余裕で風邪ひく自信がある。うーん、そんなこともないのか? 仮にも勇者の力があるわけだし……。って、俺の話は今はどうでも良いんだ。
やっぱりどれも微妙だな……。まぁとりあえず、朝早くにこんな姿のユリシアを目に移してしまうのはちょっとまずいので、俺はひとまず捲れてしまっていた掛け布団をユリシアに掛け直す。まだ脳が本調子でないこのタイミングであれほどの刺激的な光景を目にしてしまっては、理性なんてすぐ何処かへぶっ飛んでしまう。
現に、俺の一物はギンギンに硬くなってしまっており、視線を下に下げればズボン越しにスタンディングアップして要る様子が目に入る。まぁ、朝の生理現象の所為でもあるんだろうけど。だとしても、ちょっと節操がなさすぎる気がする。昨日のことなんてなかったかのようにやる気満々だ。
というか、少し窓の方に傾いているような? その向こうにある朝日を拝むように……。見ろよ、
などとくだらないことを考えつつ、俺はユリシアの剥き出しの素肌を覆い隠すように掛け布団を被せてやる。ついでに、俺の身体も一緒に掛け布団を引っ被った。
すると、掛け布団によって扇がれた空気が小さな気流となってふわりと俺の顔を撫でる。俺はその空気を鼻から吸い込んだ。
「んんっ!?」
その瞬間だった。俺の嗅覚が何か途轍もなく甘酸っぱい匂いを感知する。普段は絶対に嗅ぐことのない匂い……。だが、この匂いには覚えがある。なんせ、昨日も同じ匂いを嗅いだばかりなのだ。忘れるはずもない。
……これは、ユリシアの膣分泌液……愛液の匂いだ。昨日一日で幾度となく嗅いだので、俺の鼻はこの匂いを覚え込んでしまっていた。
そして一度認識すると、途端にこの空間に広がる甘酸っぱいその匂いを意識してしまい、敏感に反応し始める。
どうやら、かなり充満しているらしく、息をするごとに俺の脳が溶かされていくような錯覚を覚える。すぐに口呼吸に切り替えるも、その錯覚は続いたまま。
まずい、これ以上この匂いを嗅ぎ続けてしまっては、俺の中のストッパーが解除され、隣で眠るユリシアを襲いかねない。
俺は自分の腹の上に置いていた右手を口元に運び、その匂いを断ち切る。本来ならばこれで充分な措置になる。しかし、今回は残念ながらそうはいかなかったようだ。
「んおおっ!? な、なんじゃこりゃあああっ!?」
あろうことか、俺の右手……特に人差し指と中指がユリシアの愛液まみれになってしまっていたのである。そんなことには気づかず右手を自分の鼻に近づけてしまったもんだから、超至近距離でユリシアの愛液の濃厚な匂いを吸い込んでしまった。ってか、上顎に少し付着してしまった所為で、下手に鼻で息ができなくなってしまったではないか……。
どうして俺の手にこんな多量の愛液が付着しているのだろう? 昨日、ちゃんと後処理はしたはず……だよな? となると、考えられることとしたら……、あの後ユリシアが一人で自慰行為にふけっていた……とかか? そんで、途中で体力の限界が来て後処理もせずにそのまま眠りに就いてしまった……って感じだろうか? そういうことなら、ユリシアが服を着ていないことにも布団が捲れていたことにも説明がつく。
ただ……、一つ不可解なことがある……。それは、隣で眠るユリシアが何故か涙を流し続けている、ということだ。まるで何かに怯えるようにぷるぷると小刻みに震え、苦し気に嗚咽を漏らしている。
まさか……、俺が寝ている間に誰かに襲われた!? ……い、いや、そんなはずはないだろう。ユリシアに手出しできる人間なんてこの世界にいるはずがない。それに、父親が戸締りを怠るなど有り得ないし、その父親も母親一筋だ。それこそ、この世ならざる超能力でもない限り、ユリシアを襲うなど不可能に等しい。超能力があったところで不可能だとは思うけどな。
じゃあ、何か悪い夢でも見ているのか? この反応的に、うなされているといっても何らおかしくないし。ただ……、自慰行為の後に悪夢……? もしかすると、ユリシアの精神は今かなり不安定なのかもしれない。とにかく、聞いてみないことには分からない。それに、悪い夢を見ているのなら早く起こしてやらないとだしな。
俺は今もなお俺の右腕にしがみつくユリシアの肩を揺すり声をかける。優しくしてやりたい気持ちもあったのだが、それよりも一早くユリシアを苦しい状態から解き放ってやりたくて、俺は少し強めにユリシアを起こす。
「ユリシア! おい、ユリシア! 大丈夫か!?」
「んん……んんえ……? リョウ……?」
「おっ、良かった。おはよう、ユリシア」
「リョウぅぅぅ!!!」
「んえっ!?」
目を覚ましたと思ったら、ユリシアは俺に飛びつき、胸に顔を埋めて号泣し始めてしまった。何とか抱き留めることはできたのだが、突然のユリシアの行動に俺は困惑の色を隠せないでいた。
泣きじゃくるユリシアの剥き出しの背中を摩りながら、俺はユリシアを安心させるように腕に少し力を加えより強めにユリシアを抱きしめてやる。きっと、相当怖い夢を見ていたのだろう。
ユリシアがここまで取り乱すということは家族関係か? やはり、こちらの世界に来たことで、ユリシアの心がかなり弱ってしまっているのだろうか? ユリシアをこちらの世界に連れてくるのはまずかったのかなぁ……?
「ふえぇぇぇぇぇんっ……!! リョウ、わたしを置いてかないでぇぇぇぇっ……!! わたしを独りぼっちにしないでよぉぉぉぉっ……!!」
「えっ……!?」
ユリシアのその言葉に、俺は絶句してしまう。俺がユリシアを置いていく? 俺がユリシアを独りぼっちにする? 一体、どういうことなのだろう? 少なくとも、俺自身にはそんな記憶はない。
「なあユリシア……、何があったんだ? もし良かったら教えてくれないか?」
ひとまず聞いてみないことには始まらないと思い、俺はユリシアにそう問うた。するとユリシアは、涙でぐちゃぐちゃになった顔をこちらに向けて、震えながらぽつりぽつりと話を始めた。
「わたし……、夢の中でリョウに見捨てられたの……。俺とお前は旅の仲間であってそれ以上の関係じゃない……って……。元の世界に戻るのに、お前がいると邪魔なんだ……って……」
ユリシアの話をまとめるとこうだ。
夢の内容は、丁度昨日向こうの世界での使命を終えて例の神様と対面したところから始まったようだ。勇者としての使命を果たした俺に対して、異世界に残るか元の世界に戻るかという二卓を神様から迫られたところまでは現実と差異はなかったのだが、その後の俺の返答が全然違ったらしい。
というのも、夢の中の俺は元の世界に帰ると即答したようだ。確か昨日、俺は神様に対して"二つの世界を行き来することはできないのか?"という質問を投げかけたはずだ。だが、ユリシアの話ではそんな質問も無しに
それだけに止まらず、俺はユリシアに対して突き放すような言葉を幾つも浴びせ、最後にはユリシアの存在なんて知らないというような冷酷な態度で異世界から消え去っていったようだった。
夢の中のユリシアは変わらず俺に好意を寄せてくれていたようだが、俺はそんなユリシアの思いを"鬱陶しい"の一言で踏み躙ったらしい。ユリシアの夢の仲とは言えど、俺はそんな言葉を吐き捨てた自分に怒りを覚えてしまった。
それから、俺はユリシアを抱きしめる腕にさらに力を籠め、現実の俺は決してユリシアを放さないと態度で示してみせる。
「大丈夫。俺はユリシアを一人にしないから」
「でも……、わたしはいつか……リョウに嫌われるの……」
だが、ユリシアから返ってきたのはそんな否定的な言葉だった。どういうことかと、その言葉の真意を確かめようと俺はユリシアの瞳を覗き込んだ。ユリシアの瞳は身体同様に震え、その奥には怯えの色が見えていた。
「わたし……、最低な女なの……。リョウが勇者としてあの世界に来てくれて良かったって思ってた……。リョウは無理矢理召喚されて、無理矢理使命を押しつけられて辛かったはずなのに……、わたしはリョウに出会えたことを喜んじゃってたの……」
「俺だって、ユリシアと出会えたのは嬉しかったよ。召喚されて良かったって思えるくらいに。辛いことももちろんあったけど、ユリシアがいてくれたから最後は楽しいって思えたんだよ」
「ふふっ……、リョウは優しいね……。でもね……、それだけじゃないの……。わたしね……、大好きなリョウを自分のために利用しちゃってたの……。もうリョウも気づいてると思うけど、わたし昨日リョウが寝た後一人でオナニーしてたの……」
「や、やっぱりそうだったんだ。で、でも、それが何か関係あるの?」
「あるよ……。わたし……、気持ち良くなりたいがために、リョウの手を使っちゃったの……。リョウの右手……特に人差し指と中指、わたしのお汁で濡れてたでしょ……?」
なるほど。俺はてっきり行為後の濡れたシーツの上に右手を置いてしまっていただけかと思っていたのだが、どうやらそういうわけではなくユリシアが俺の手を使って自慰行為に勤しんでいたからだったらしい。
きっとユリシアは、俺とのセックスだけでは満足していなかったのだろう。だから、まだ少しむずむずして寝つけなかったんだと思う。そう考えると、ちょっと……いや、かなり不甲斐ないな……俺……。これに関しては、ユリシアの性欲が人並み以上だから、なんていう言い訳は通用しないと思う。女の子一人もまともに満足させられなかったなんて……、ちょっと自信失くすなぁ……。
「それ、ユリシアは悪くなくない? むしろ、ユリシアのことを満足させられなかった俺の方が申し訳ないよ……。ごめんな、次からはもっと頑張れると思うから」
「な、なんで……!? わたし、自分のためにリョウを利用したんだよ……!? しかも、気分に流されてリョウの寝こみを襲うような形で……」
「それも、俺との約束を少しでも守ろうとしてくれたからじゃないのか? ほら、ムラムラしたらお互い我慢せず伝え合おうってやつ。でも、俺が寝てる時は止めてって言っちゃったから、ユリシアは我慢して俺の指で気持ち良くなろうとしたんだろ?」
「ど、どうして……。わたし……、リョウに最低なことばっかしちゃったのに……、どうして……」
未だにユリシアの瞳からは涙が絶えず溢れ出ている。俺はその涙を手で拭ってやる。もちろん、右手にはユリシアの愛液がべっとりと付着してしまっているので左手でだ
「まぁ、怒ることがあるとすれば、後処理を怠ったことかな。今回は大丈夫だったみたいだけど、放っといたら風邪ひくかもしれない。ユリシアには辛い思いはしてほしくないな。だから、寝る時はちゃんと服着ような? 別に、オナニーすることも、俺の手を使うことも止めないからさ。何なら、今後も満足できなかったら存分に俺を使ってくれ。それでユリシアの気分が少しでもすっきりするならお安い御用だ」
そう言葉をかけてやるも、ユリシアの表情は一向に晴れない。
「どうしてリョウはわたしを責めないの……!? わたし、人として最低なことをしたんだよ……!? わたしなんて……、リョウの隣にいる資格ないよ……。それなのに……、身勝手にもわたしはリョウの傍にいたいなんて考えちゃってる……。ホント、何処までもクズ……」
それどころか、ユリシアは自分自身を罵倒し始めてしまう。何処までも後ろ向きな言葉の数々……。自然と俺の心に怒りの感情が芽生える。
気づけば、俺はユリシアの額を自らの指で弾いていた。俗に言うデコピンというやつだ。それから、俺はユリシアを抱きしめたまま身を起こし、ベッドの上に座るような体勢になった。
デコピンを喰らった当のユリシアは、目を見開き驚きの表情を浮かべていた。俺は構うことなくユリシアを一度俺から引きはがし、俺の正面に同じように座らせる。ここはちゃんと俺の思いをユリシアに伝えておかなければならないと思った。
「ユリシア、いくらユリシアでもそんなこと言わないでくれ。俺、一度だってユリシアのことを嫌だと思ったことなんてない。今回のことだって、別に俺はユリシアに利用されたとか最低だとか思ってないんだ」
「リョ、リョウ……」
「俺な、マジで嬉しかった。ユリシアと出会えたことがさ。それまでは異世界なんて地獄だとか思ってたけど、ユリシアに出会ってからは勇者になれて良かったって思えるようになったんだよ。異世界に来れて良かったってな。だって、辛い痛みも分け合える最高のパートナーと出会えたんだから」
そう言いながら俺はある一つの能力を発動させる。それは、読心能力だ。この能力は文字通り相手の心の内を読み取ることができるのだが、それとは別にもう一つ、自分の心の内を相手に見せることもできるのだ。
だから俺は、自分の言葉が紛れもない真実であると伝えるために、ユリシアに俺の心の内を見せた。
「こ、これって……」
「嘘なんて吐いてないって証明。んでな、俺って結構前からユリシア一筋だったんだぜ? 今じゃもう、ユリシアに何されても嫌いになれる自信がないよ。それくらい、俺はユリシアのことが好きなんだ。だから、たとえユリシア自身だったとしても、俺の最愛の人を悪く言ってほしくないな」
「リョウ……、リョウ……」
既に目の前のユリシアの瞳からは先ほどよりも多量の涙がこぼれ出していた。しかし、その涙は先ほどとは全く異なる、負の感情など一切ない喜びの涙だということが見て取れた。
それでも、俺は言葉を紡ぎ続ける。まだまだ、俺の気持ちを伝えきれていないから。もっとも、ユリシアに対する愛を全て語ろうと思えばどのくらいの時間かかるかも分かったもんじゃないんだけどさ。
「俺はどんなユリシアでも、ずっと傍にい続けたい。それこそ、死ぬまでずっと。今更ユリシアのことを手放すなんてこと、考えられないし考えたくもない。もちろん、ユリシアが俺のこと嫌になったなら、その時は諦めるけど」
「なっ、そんなはずないっ!! わたしだって、リョウと離れるなんてこと、絶対に考えられないし考えたいとも思わないっ……!!」
「だろ? だからさ、お前が俺を好きでいてくれてる間は、俺のためにも自分のことを悪く言わないでくれ。俺はどんなユリシアでも受け入れられるから。今回のことだって、嬉しいとは思っても嫌だとか最低だとか思っちゃいないんだ」
「う、嬉しい……?」
「寝てる間とはいえ、俺で気持ち良くなってくれてたんだろ? そんなの、嬉しいに決まってるじゃないか。もし、ユリシアが寝てる時に俺がユリシアの手でオナニーしてたらどう思う? ……って、この例えはちょっと頭おかしいか……」
「う、嬉しいっ!! 嬉しいに決まってる!!」
「って、おおぅ……、即答だったなぁ。ま、まぁ、俺も同じ気持ちってことだ。そういうわけだからさ、これからも俺の傍にいてくれるか? ユリシアが俺を好きでいてくれる間は、絶対にユリシアを独りぼっちになんてさせないから」
「リョウっ……!! ふえぇぇぇぇぇんっ!! わたしも、わたしもずっとリョウの傍にいたいよぉ……!! あなたが許してくれるなら、何時までもあなたの傍にいさせて……、いさせてください……!!」
大声で泣きながら、ユリシアは再び俺の胸に飛び込んでくる。俺はその軽い身体を優しく抱き留め、もう放してやるものかというようにぎゅっと力強く彼女を腕の中に収める。
「ったく……、もっと俺のこと信用してくれよ」
「だって……だってぇ……!! わたし、ホントに酷いことしちゃったって思ってたから……。でも……、リョウは優しい……。というか、優しすぎるよぉ……」
「そうか? まぁ、ユリシアにそう言ってもらえるのは嬉しい限りだけどさ。そんなわけで、これからもよろしくな、ユリシア」
「うん、うんっ!! よろしく、リョウ!!」
それからしばらく、俺はユリシアが泣き止むまでその小さな頭を撫で続けていた。
やがてユリシアが落ち着いたのを見計らって、俺はもう一度ユリシアを俺から引きはがして正面に座らせた。まだ説教は終わっていないのだ。
ユリシアは何とも寂しそうな表情を浮かべてこちらの顔を伺ってくる。正直、そんな顔をさせてしまっていることに心が痛むが、一応俺が怒っているのも事実なので、ここはぐっと堪える。
「さて、ユリシア。今回のことで俺は怒ってる」
「えっ……」
「一つは、オナニーの後処理をしなかったこと。ユリシアに風邪なんてひかれたら俺も辛い。それに、万一この部屋に父さんが来たらどうするつもりだったんだ? まぁ、ないだろうけどさ」
「うっ……、ごめんなさい……」
「それからもう一つ。自分をクズって言ったこと。俺の好きな人を悪く言ったことだ。よって、今からユリシアにお仕置きします」
「お、お仕置き……? な、何……?」
びくびくと身体を震えさせるユリシアを他所に、俺は徐にベッドの上で立ち上がり、そして履いていたズボンと下着を一気に下に下ろした。すると、今まで下着によって抑えつけられていた俺の硬く屹立した一物がボロンと姿を現す。某危機一髪のおじさんもびっくりなほどの勢いで跳び出したそれは、天井を向いて反り返っていた。
それから俺は、急に服を脱ぎだした俺の姿に絶句するユリシアの正面に再度腰を下ろす。もちろん、一物を隠すこともせず。むしろ、見せつけるくらいの勢いだ。
「ユリシア、コイツをユリシアのおっぱいで挟んでくれ」